アルミ・ステンレス塗装! 外壁-千葉

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2021/02/24

アルミ・ステンレス塗装の完全ガイド|素材別の適切な方法と注意点

アルミとステンレスは、その優れた耐久性や加工性から、建築物、自動車部品、家電製品、調理器具など、私たちの身の回りの様々な場所で使用されています。
これらの金属に意匠性やさらなる機能性を付与するために塗装が施されることがありますが、アルミとステンレスでは素材の特性が異なるため、塗装方法も異なります。間違った方法で塗装すると、早期の剥がれや錆の発生につながる可能性があります。

この記事では、アルミとステンレスの塗装における基本的な違いから、それぞれの素材に適した下地処理、塗料の選び方、具体的な塗装手順、そして塗装後のメンテナンス方法まで、網羅的に解説します。

アルミとステンレス|塗装における基本的な違いとは?

アルミとステンレスは、どちらも錆びにくい金属として知られていますが、塗装を行う上では無視できない違いがいくつか存在します。
これらの違いを理解することが、適切な塗装方法を選択し、美しい仕上がりと高い耐久性を実現するための第一歩となります。主な違いは以下の点です。

表面の状態:

アルミ:
表面に自然に緻密で安定した酸化皮膜(Al₂O₃)を形成します。
この皮膜は腐食を防ぐ役割を果たしますが、塗料の密着を妨げる要因にもなります。そのため、塗装前にはこの酸化皮膜を除去するか、塗料が密着しやすいように表面を処理する「化成処理」などが重要になります。
 

ステンレス:
表面に非常に薄く強固な不動態皮膜(主成分はクロム酸化物)を形成します。この皮膜が優れた耐食性の源ですが、化学的に非常に安定しており、表面エネルギーが低いため、塗料が物理的にも化学的にも結合しにくい性質があります。
 

塗料の密着性:

アルミ:
適切な下地処理を行えば、比較的良好な塗料密着性が得られます。特に化成処理やプライマー処理は密着性向上に不可欠です。
 

ステンレス:
表面が滑らかで不活性なため、塗料の密着性がアルミよりも低い傾向にあります。物理的な研磨(目荒らし)や、ステンレス専用のプライマーを使用するなど、より丁寧な下地処理が求められます。
 

下地処理の重要度:

アルミ・ステンレス共通:
どちらの素材も、塗装を成功させるためには下地処理が極めて重要です。油分や汚れの除去(脱脂)はもちろん、それぞれの素材特性に合わせた表面処理が必須となります。
 

これらの違いから、アルミとステンレスでは、推奨される下地処理方法、プライマーの種類、そして場合によっては塗料の種類も異なります。素材特性を無視して同じ方法で塗装すると、早期の塗膜剥離や期待した性能が得られないといった問題が発生する可能性があります。

 

アルミへの塗装|密着性を高める下地処理と塗料選び

アルミへの塗装を成功させる鍵は、素材表面と塗料を強力に密着させるための適切な「下地処理」と「塗料選び」にあります。アルミ表面の自然酸化皮膜は、塗料の付着を阻害するため、事前の準備が不可欠です。
 

最重要ポイント:下地処理
アルミ塗装の品質は、下地処理で決まると言っても過言ではありません。主な下地処理の手順と目的は以下の通りです。
 

脱脂:
表面に付着している油分、ホコリ、汚れなどを洗浄剤や溶剤で完全に取り除きます。油分が残っていると、塗料のはじきや密着不良の原因となります。
 

目荒らし(軽度):
塗料の物理的な付着(アンカー効果)を高めるために、サンドペーパーなどで表面を軽く研磨することがあります。ただし、削りすぎると素材を傷める可能性があるので注意が必要です。
 

化成処理(推奨):
アルミ表面にリン酸塩皮膜やクロメート皮膜(環境規制によりノンクロム処理が主流)などを形成させる処理です。これにより、耐食性の向上と塗料の密着性が飛躍的に高まります。専門的な設備が必要な場合が多いですが、DIY向けのスプレータイプの化成処理剤もあります。
 

プライマー塗布:
化成処理を行わない場合や、より強固な密着性を求める場合に、アルミに適したプライマー(エッチングプライマー、ウォッシュプライマーなど)を塗布します。プライマーは、アルミ表面と上塗り塗料との橋渡しの役割を果たします。

 

アルミに適した塗料の選び方
下地処理が完了したら、次は塗料を選びます。アルミには以下のような塗料が適しています。

アクリル樹脂塗料:
一般的で扱いやすく、耐候性も良好です。スプレータイプも多く、DIYにも向いています。
 

ウレタン樹脂塗料:
密着性、耐候性、耐薬品性に優れ、美しい光沢が得られます。二液タイプが多く、性能が高い反面、取り扱いには注意が必要です。
 

エポキシ樹脂塗料:
密着性、耐食性、硬度に非常に優れています。主に下塗り(プライマー)や、過酷な環境下での使用に適していますが、紫外線にやや弱いという側面もあります。
 

フッ素樹脂塗料:
最高レベルの耐候性と耐久性を持ちますが、高価です。主に建築外装など、長期的な保護が求められる場合に使用されます。
 

注意点:アルマイト処理されたアルミ
アルマイト(陽極酸化皮膜)処理されたアルミは、表面が硬く、通常のアルミとは性質が異なります。塗装する場合は、アルマイトの種類を確認し、専用のプライマーを使用するか、塗装に適したアルマイト処理(塗装用アルマイト)が施されているかを確認する必要があります。

適切な下地処理と塗料の選択により、アルミの美観を高め、長期間にわたって保護することが可能です。

 

ステンレスへの塗装|難易度が高い理由と成功のコツ

ステンレスへの塗装は、アルミと比較して難易度が高いとされています。その主な理由は、ステンレス特有の表面性質にあります。しかし、適切な手順と材料を選べば、ステンレスにも美しく耐久性のある塗装を施すことが可能です。

ステンレス塗装が難しい理由

ステンレス塗装の難しさは、主に以下の要因によります。
 

強固な不動態皮膜:

ステンレス表面の不動態皮膜は非常に緻密で化学的に安定しており、塗料が化学的に結合するための「足がかり」がほとんどありません。
 

低い表面エネルギー:
表面エネルギーが低いということは、濡れ性が悪いことを意味します。つまり、液体である塗料が表面に広がりにくく、弾かれやすい傾向があります。

表面の平滑性:
一般的にステンレスの表面は滑らかであるため、塗料が物理的に引っかかるアンカー効果を得にくいです。
 

ステンレス塗装成功のコツ
難易度が高いステンレス塗装を成功させるためには、以下の点が重要になります。

徹底した下地処理:

脱脂:
アルミ同様、油分や汚れの完全な除去は必須です。シリコンオフなどの脱脂剤を使い、清浄な表面を作ります。
 

目荒らし(重要):
塗料の物理的な密着性を確保するために、表面を研磨して微細な凹凸を作る「目荒らし」が非常に重要です。サンドペーパー(#120~#240程度)や、場合によってはサンドブラスト処理が行われます。均一に、かつ深く傷つけすぎないように注意が必要です。
 

専用プライマーの使用:
ステンレスへの密着性を高めるために開発された専用のプライマー(エッチングプライマー、ステンレス用プライマー、非鉄金属用プライマーなど)を使用することが最も効果的です。プライマーが不動態皮膜に食い込み、上塗り塗料との密着を確保します。
 

適切な塗料の選択:

密着性に優れた塗料(エポキシ樹脂塗料、ウレタン樹脂塗料など)を選定します。プライマーとの適合性も確認が必要です。
 

塗料メーカーがステンレスへの塗装を推奨しているか、仕様を確認することが重要です。
 

丁寧な塗装作業:

プライマー、上塗りともに、薄く均一に塗り重ねることが基本です。厚塗りしすぎると乾燥不良やワレの原因になります。
 

各工程での乾燥時間を十分に確保します。
 

ステンレスの種類による違い
ステンレスには多くの種類(SUS304、SUS430、SUS316など)があり、表面状態や成分が微妙に異なります。一般的にはオーステナイト系(SUS304など)の方が、フェライト系(SUS430など)よりも塗装が難しいとされることもありますが、いずれにしても適切な下地処理とプライマーの選定が不可欠です。
 

ステンレス塗装は手間がかかりますが、ポイントを押さえて丁寧に作業すれば、満足のいく結果を得ることができます。

 

【素材別】アルミ・ステンレス塗装の具体的な手順

アルミとステンレス、それぞれの素材に適した塗装手順を具体的に解説します。
基本的な流れは似ていますが、特に下地処理とプライマーの工程で違いがあります。安全のため、作業時は保護メガネ、マスク、手袋を着用し、換気の良い場所で行ってください。
アルミ塗装の基本的な手順

 

 

 

 

 

  • 準備: 
  • 塗装対象のアルミ製品、洗浄剤(中性洗剤や脱脂剤)、サンドペーパー(#400程度、必要に応じて)、化成処理剤(必要に応じて)、アルミ用プライマー、好みの塗料(上塗り)、マスキングテープ、ウエス(布)、保護具を用意します。

     
  • 清掃・脱脂: 
    表面の汚れを洗浄剤で洗い流し、乾燥させます。その後、脱脂剤を染み込ませたウエスで油分や指紋を拭き取ります。
     
  • 目荒らし(任意)/ 化成処理: 
    塗料の密着性を高めたい場合、サンドペーパーで軽く表面を研磨するか、化成処理剤を塗布・乾燥させます。化成処理を行う場合は、製品の指示に従ってください。
     
  • マスキング:
     塗装しない部分をマスキングテープで保護します。
     
  • プライマー塗布: 
    アルミ用プライマーを薄く均一にスプレーまたは刷毛で塗布します。乾燥時間は製品の指示に従います。
     

 

  • 上塗り塗装: 
    プライマーが完全に乾燥したら、上塗り塗料を塗布します。一度に厚塗りせず、薄く塗り重ねるのがコツです。スプレーの場合は、対象物から15~25cm程度離して、平行に移動させながら吹き付けます。
     
  • 乾燥・硬化: 

塗装後は、ホコリなどが付かない場所で十分に乾燥・硬化させます。乾燥時間は塗料の種類や環境によって異なります。

ステンレス塗装の基本的な手順:

  • 準備: 
    塗装対象のステンレス製品、脱脂剤、サンドペーパー(#120~#240)、ステンレス用プライマー、好みの塗料(上塗り)、マスキングテープ、ウエス、保護具を用意します。
     
  • 清掃・脱脂: 
    アルミと同様に、表面の汚れや油分を徹底的に除去します。
     
  • 目荒らし(重要): 
    ステンレス表面全体をサンドペーパーで均一に研磨し、光沢がなくなる程度まで足付けを行います。研磨粉はきれいに拭き取ります。
     
  • マスキング: 
    塗装しない部分を保護します。
     
  • プライマー塗布: 
    ステンレス用プライマーを薄く均一に塗布します。プライマーの選定が非常に重要です。乾燥時間を守ります。
     
  • 上塗り塗装: 
    プライマー乾燥後、アルミと同様の手順で上塗り塗料を薄く塗り重ねます。
     
  • 乾燥・硬化:
     十分に乾燥・硬化させます。
     

DIYと専門業者の違い

DIYでも塗装は可能ですが、化成処理やサンドブラストなどの専門的な下地処理、二液性ウレタン塗料や焼き付け塗装などは、設備や知識が必要なため、専門業者に依頼するのが一般的です。特に高い耐久性や仕上がりの美観が求められる場合は、業者への依頼を検討しましょう。

 

塗装後の注意点|美観と耐久性を長持ちさせるために

アルミやステンレスに適切な塗装を施した後も、その美観と保護機能を長期間維持するためには、いくつかの注意点があります。塗装直後の管理から日常的なメンテナンスまで、適切なケアを行うことが重要です。
塗装直後の管理:
十分な乾燥・硬化時間: 
塗装完了後、塗料が完全に硬化するまでには時間がかかります。指触乾燥(触れても指紋が付かない状態)だけでなく、塗料メーカーが推奨する完全硬化時間を確認し、その間は衝撃を与えたり、水に濡らしたりしないように注意が必要です。特に二液性の塗料は化学反応で硬化するため、十分な時間が必要です。


初期の清掃は慎重に: 
完全に硬化する前に強く擦ったり、洗剤を使用したりすると、塗膜を傷つける可能性があります。軽いホコリを払う程度に留めましょう。


日常的なメンテナンス:


定期的な清掃: 表面に付着したホコリ、砂、汚れなどは、塗膜の劣化を早める原因になります。柔らかい布やスポンジを使い、水または薄めた中性洗剤で定期的に洗浄しましょう。


避けるべき清掃方法:
硬いブラシ、研磨剤入りのスポンジ、クレンザーなどは塗膜を傷つけるため使用しないでください。


シンナーやアルコールなどの有機溶剤、強酸性・強アルカリ性の洗剤は、塗膜を侵す可能性があるため、使用を避けるか、目立たない部分で試してから使用してください。


設置環境への配慮: 
沿岸部など塩害の影響を受けやすい場所や、排気ガスが多い場所では、塗膜の劣化が早まる傾向があります。このような環境では、よりこまめな清掃が推奨されます。


傷や剥がれが発生した場合:
早期の補修: 
小さな傷や剥がれでも、放置するとそこから水分が浸入し、金属素地の腐食やさらなる塗膜の剥がれにつながる可能性があります。発見次第、早めに補修することが重要です。


補修方法:
 傷の部分の汚れを落とし、必要であれば軽く研磨して錆を除去し、元の塗装に使用したプライマーや塗料(タッチアップペイントなど)で補修します。広範囲の剥がれの場合は、専門業者に相談することも検討しましょう。


耐久性を高めるポイント:
定期的な点検:
塗膜の状態を定期的にチェックし、劣化の兆候(色あせ、チョーキング、ひび割れ、膨れなど)がないか確認します。


物理的な衝撃を避ける: 硬いものをぶつけたり、擦ったりすると塗膜が損傷します。取り扱いには注意しましょう。
適切なメンテナンスを行うことで、アルミ・ステンレス塗装の美しさと保護性能をより長く保つことができます。
 

まとめ:アルミ・ステンレス塗装を成功させるポイント

アルミとステンレスへの塗装を成功させるためには、それぞれの素材が持つ独特の性質を理解し、正しい手順を踏むことが何よりも大切です。


まず基本となるのは、アルミとステンレスの「素材特性の違い」を認識することです。
アルミ表面には自然に酸化皮膜が、ステンレス表面には強固な不動態皮膜が形成されており、これらが塗料の密着を妨げる主な要因となります。
特にステンレスの皮膜は化学的に安定しているため、塗料が付きにくいという点をしっかり押さえておく必要があります。


次に、塗装の品質を決定づける最も重要な工程が「下地処理」です。
表面の油分や汚れを完全に取り除く「脱脂」作業は、どちらの素材にも不可欠です。
その上で、アルミの場合は化成処理やアルミに適したプライマーを用いることで密着性が格段に向上します。

一方、ステンレス塗装で特に重要になるのが、表面を物理的に荒らして塗料の食い付きを良くする「目荒らし」と、「ステンレス専用プライマー」の使用です。
これらを省略すると、早期の剥がれにつながる可能性が高まります。

下地が整ったら、「適切な材料選び」と「丁寧な塗装作業」が求められます。
使用するプライマーや上塗り塗料は、素材との相性はもちろん、使用環境や求める機能性を考慮して選びましょう。

実際の塗装では、一度に厚く塗ろうとせず、薄く均一に塗り重ねること、そして各工程での乾燥時間をしっかり守ることが、塗料の性能を最大限に引き出し、美しい仕上がりを得るためのコツです。


そして忘れてはならないのが、「塗装後のメンテナンス」です。
塗料が完全に硬化するまでは衝撃や水分を避け、その後も定期的な清掃を心がけることで、塗装の美しさと保護機能を長期間維持できます。

万が一、傷や剥がれを見つけた場合は、放置せずに早めに補修することが、素材自体の保護にもつながります。
アルミやステンレスの塗装は、ご自身で挑戦(DIY)することも可能ですが、工程の複雑さやより高い仕上がり品質を求める場合には、専門的な知識と設備を持つ塗装業者へ依頼することも有効な選択肢と言えるでしょう。

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