塩ビシート防水とは!?-劣化・雨漏り

塩ビシート防水とは!?-劣化・雨漏り

塩ビシート防水とは!?-劣化・雨漏り

2020/12/28

塩ビシート防水とは?耐久性・工法・メリット・デメリットを徹底解説

建物の屋上やベランダの防水工事は、建物の寿命を左右する重要な要素です。数多くの防水工法が存在する中で、近年注目を集めているのが「塩ビシート防水」です。

本記事では、その基本的な概念から、具体的なメリット・デメリット、施工方法、そして他の防水工法との比較まで、詳しく解説していきます。
建物の防水対策をご検討中の方、塩ビシート防水について深く理解したい方は、ぜひ読み進めてください。

 

塩ビシート防水の基本と特徴

塩ビシート防水は、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)を主成分とする防水シートを下地に貼り付けることで、建物を雨水から守る工法です。シート自体が優れた防水性能を持つため、複雑な形状の屋根や広大な面積の屋上にも適用しやすいのが大きな特徴です。

特徴まとめ:

主成分:
ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)

施工方法:
防水シートを下地に接着または機械的に固定

適用範囲:
複雑な形状の屋根、広い面積の屋上

性能: シート自体が高い防水性能を発揮
 

また、塩ビシートは、紫外線、熱、酸性雨といった自然環境に対する高い耐久性を有しており、長期にわたり防水性能を維持することが期待できます。デザイン面でも、豊富な色や模様のシートが用意されており、建物の外観に合わせて選択可能です。さらに、近年では遮熱性や防滑性といった機能を持つ高機能なシートも開発されています。
 

施工方法には、主に以下の2種類があります。
 

接着工法:
シート全体を接着剤で下地に貼り付ける方法。下地の形状に馴染みやすく、一体感のある仕上がりが得られます。

機械固定工法:
シートを専用の固定具で下地に固定する方法。下地の湿気の影響を受けにくく、工期短縮につながる場合があります。
 

どちらの工法を選択するかは、建物の構造、下地の状態、予算などを考慮して総合的に判断されます。

 

塩ビシート防水のメリット

塩ビシート防水は、他の防水工法と比較して多くの利点があります。

高い耐久性:
過酷な自然環境下でも劣化しにくく、長期的な防水性能を維持できます。メンテナンス頻度を減らし、ライフサイクルコストの削減に貢献します。

優れた施工性:
シート状であるため、複雑な形状や広い面積でも比較的容易かつ迅速に施工できます。接着工法と機械固定工法の選択肢があり、現場の状況に応じた柔軟な対応が可能です。

豊富なデザイン:
多彩な色や模様のシートがあり、建物の意匠性を高めることができます。遮熱機能や防汚機能を持つシートを選択することも可能です。

容易なメンテナンス:
万が一、シートが破損した場合でも、部分的な補修が比較的容易に行えます。定期的な点検と適切なメンテナンスにより、長期的な性能維持が可能です。

塩ビシート防水のデメリットと注意点

多くのメリットがある一方で、塩ビシート防水には注意すべき点も存在します。

初期費用:
他の防水工法と比較して、初期費用がやや高くなる傾向があります。高品質なシートと専門的な施工技術が必要となるためです。ただし、長期的な耐久性を考慮すると、結果的に経済的となる場合もあります。

下地処理の重要性:
下地の状態が施工品質に大きく影響します。不適切な下地処理は、シートの剥がれや膨れの原因となることがあります。特に接着工法では、下地の清掃や乾燥が徹底的に行われる必要があります。

可塑剤の移行リスク:
一部の安価な塩ビシートに含まれる可塑剤が、経年劣化により表面に染み出し、周囲の部材を汚染する可能性があります。信頼できるメーカーの製品を選ぶことが重要です。

接合部の施工不良リスク:
シート同士の接合が不十分な場合、そこから雨水が浸入する可能性があります。熟練した技術を持つ施工業者による丁寧な施工が不可欠です。

耐薬品性:
特定の化学物質に対して弱い場合があります。屋上で薬品を使用する可能性がある場合は、事前にシートの耐薬品性を確認する必要があります。

塩ビシート防水の施工方法:接着工法と機械固定工法

塩ビシート防水の代表的な施工方法である接着工法と機械固定工法について、その特徴と手順を解説します。

接着工法:

特徴: 下地全面に接着剤を塗布し、シートを貼り付けるため、下地への密着性が高く、一体感のある仕上がりになります。風圧による剥がれにも強いのが特徴です。
 

主な手順:

下地清掃・調整
プライマー塗布(下地に応じて)

接着剤塗布

塩ビシート貼り付け

シート接合部を熱風溶着

 

機械固定工法:

特徴: 専用の固定具を用いてシートを下地に固定します。下地の湿気の影響を受けにくく、既存の防水層を撤去せずに施工できる場合もあります。

主な手順:
 

下地清掃・調整

塩ビシート敷設

固定具(ディスク、プレートなど)でシートを固定

シート接合部を熱風溶着

 

どちらの工法を選択するかは、建物の構造、下地の状態、予算、工期などを総合的に考慮して決定されます。専門業者と十分に相談し、最適な工法を選ぶことが重要です。

 

他の防水工法との比較:ウレタン防水、アスファルト防水など

建物の防水工事には、塩ビシート防水以外にも様々な工法が存在します。代表的なものとして、ウレタン防水、アスファルト防水、FRP防水などが挙げられます。それぞれの工法には独自の特徴があります。

ウレタン防水:
液状のウレタン樹脂を塗布して防水層を形成する工法。複雑な形状にも対応しやすく、シームレスな仕上がりが得られます。比較的安価な場合もありますが、耐用年数は塩ビシート防水と比較して短い傾向があります。

アスファルト防水:
アスファルトとルーフィングシートを積層して防水層を形成する伝統的な工法。高い防水性と耐久性を持ちますが、施工時に臭いや煙が発生する、重量があるなどのデメリットがあります。

FRP防水:
ガラス繊維で強化されたプラスチック(FRP)を用いた防水工法。軽量で高強度、耐水性や耐薬品性に優れています。主にベランダやバルコニーなどの歩行箇所に適していますが、紫外線に弱いという性質があります。

塩ビシート防水は、これらの工法と比較して、耐久性、施工性、デザイン性のバランスが良いと言えます。長期的な性能維持、幅広い下地への対応力、豊富なデザインバリエーションが魅力です。どの工法を選択するかは、建物の特性や требования、予算などを総合的に考慮して決定する必要があります。

まとめ

塩ビシート防水は、その高い耐久性、優れた施工性、豊富なデザイン性により、現代の建築における重要な防水工法の一つと言えます。適切な施工とメンテナンスを行うことで、建物を長期間にわたり雨水から守り、快適な環境を維持することが可能です。初期費用や施工時の注意点も理解した上で、他の防水工法と比較検討し、ご自身の建物に最適な防水工法を選択してください。

 

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