外壁のALCパネルについて!! 修繕-塗装
2021/09/18
外壁材を選ぶ際には、建物の構造や周囲の環境、将来的なメンテナンス計画までを考慮した、総合的な判断が求められます。
耐久性や断熱性、施工性といった基本性能はもちろん、外観のデザイン性やコストパフォーマンス、さらには環境負荷の低さも近年では重視されています。そうした中で、注目を集めているのが「ALCパネル」です。
本記事では、ALCパネルの構造や性能をはじめ、他の外壁材との違いや具体的なメリット・注意すべきポイント、さらに選び方やメンテナンス方法までを詳しく解説します。
ALCパネルとは?特徴と他外壁材との違いを解説
ALCパネル(Autoclaved Lightweight aerated Concrete)は、軽量気泡コンクリートを高圧蒸気養生して作られる建材で、外壁材として高い人気を誇っています。
無数の細かい気泡を内部に含むことで、軽さと強度、断熱性を兼ね備えており、特に中高層建築や耐火構造を求められる施設で活躍しています。
サイディングやモルタルといった他の外壁材と比べても、ALCパネルは耐久性や遮音性において優れており、環境に配慮した建材としても評価が高まっています。
特に鉄骨造やRC造の建築物に多く用いられ、構造材との相性も良好です。加えて、規格化されたパネルを組み合わせて施工するため、現場作業の効率も高く、品質の均一化も図れるのが大きな魅力です。
ALCパネル外壁のメリット|断熱性・耐火性・軽量性に注目
ALCパネルが多くの現場で採用される背景には、次のような機能的メリットがあります。
断熱性:
ALCパネルの内部に含まれる気泡が空気層となり、優れた断熱性能を発揮します。これにより、外気温の影響を受けにくく、冷暖房効率の向上や光熱費の削減につながります。
耐火性:
無機質で不燃性の素材から成るため、火災時にも燃えにくく、有毒ガスの発生も抑えられます。消防法の基準をクリアしやすく、防火地域の建物にも最適です。
軽量性:
通常のコンクリートに比べて重量が軽く、建物全体への負担を軽減します。これにより、基礎や構造部材のコスト削減にも寄与することがあります。
遮音性:
気泡構造によって空気の振動を抑える効果があり、音の伝達を防ぎやすいという利点もあります。
これらの特性は、建物の安全性・快適性・経済性をバランスよく高める要素となります。
ALCパネルの弱点と対策|ひび割れ・吸水性への備えとは
高性能な外壁材として知られるALCパネルですが、使用環境や経年によっていくつかの課題が生じることがあります。特に「吸水性の高さ」と「ひび割れのリスク」は、長く使用する上で注意すべきポイントです。
ALCパネルは多孔質構造のため、水を吸収しやすい性質を持っています。この性質によって断熱性や軽量性が実現されている一方で、外壁として使用する場合には雨水や湿気の侵入に注意が必要です。
無塗装のままでは内部に湿気が入り込みやすく、長期的には強度や美観の低下につながるおそれがあります。そのため、防水性の高い塗装やシーリング処理を定期的に施すことが欠かせません。
また、外的な衝撃や温度変化によってパネルにひびが生じるケースもあります。ALCは軽量で柔軟性に乏しいため、振動や熱伸縮の影響を受けやすい素材です。
特に季節による気温差が激しい地域では、膨張と収縮を繰り返す中で微細なひび割れが起こりやすくなります。
これを防ぐためには、施工段階から適切な目地設計や補強処理を行い、外的ストレスに配慮した構造とすることが求められます。
ALC外壁のメンテナンス方法|長く美観を保つためにできること
ALCパネルは、適切なメンテナンスを継続することで、その性能を長く維持することが可能です。以下のポイントを押さえておくことで、劣化を防ぎ、美しい外観と建物の耐久性を保つことができます。
再塗装:
表面の防水性を保つためには、約10年ごとの再塗装が目安とされています。使用する塗料の種類によって耐用年数は異なりますが、劣化の兆候が見られたら早めの対応が理想です。
シーリング補修:
パネルの継ぎ目に施されるシーリング材は、経年とともに硬化・亀裂が入ることがあります。放置すると水の侵入やパネルのズレにつながるため、5〜10年を目安に点検・打ち替えを行いましょう。
点検・洗浄:
外壁表面に付着した汚れやカビを定期的に洗浄することで、外観の美しさを維持しつつ、劣化の原因となる微生物の繁殖を防げます。高圧洗浄などの方法で、年に一度のクリーニングがおすすめです。
点検記録の管理:
メンテナンス履歴をしっかり記録しておくことで、次回の工事計画が立てやすくなり、必要なタイミングでの対応が可能になります。
適切な手入れを行うことで、ALC外壁は建物の寿命を支える重要な要素となります。
リフォームや新築でALCパネルを選ぶ際のチェックポイント
ALCパネルを外壁材として採用する際には、いくつかのポイントを押さえておくと、より満足度の高い仕上がりが期待できます。
施工実績のある業者を選ぶ:
ALCパネルは特殊な施工技術を要するため、経験豊富で専門知識のある業者に依頼することが大切です。過去の施工事例を確認し、信頼できる業者を見極めましょう。
地域環境との相性:
多湿な地域や海沿いなど、外壁に負担がかかりやすい環境では、防水対策の施工精度がより一層求められます。地域性に適した工法や塗料の選定が鍵となります。
将来的なメンテナンス計画を立てる:
施工前からメンテナンスサイクルを意識し、将来的な塗装やシーリング工事にかかる費用・時期を見据えておくと、長期的な管理がしやすくなります。
設計とのバランス:
ALCパネルのサイズや仕上げ方法は設計上の意匠と密接に関わるため、意匠設計者と施工者が連携を取りながら進めることが理想です。
ALCパネルの利点を最大限に活かすためには、事前の情報収集と計画が欠かせません。
まとめ|ALCパネル外壁の特性を理解して建物を長持ちさせよう
ALCパネルは、断熱性・耐火性・軽量性などの優れた特性を持ち、幅広い建築用途に対応できる外壁材です。施工の自由度も高く、意匠性を損なうことなく高性能な外壁を実現することが可能です。
一方で、吸水性やひび割れといった弱点も存在するため、それらを踏まえた上で適切な施工・メンテナンスを行うことが重要です。素材の特性を正しく理解し、信頼できる業者とともに計画的に活用することで、ALCパネルの持つ魅力を最大限に引き出せます。
長期的な視点で見たとき、ALCパネルは耐久性と経済性の両面で優れた選択肢となります。快適で安全な建物づくりのために、ALCパネルの特性を活かし、末永く安心して暮らせる空間を実現しましょう。
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