鉄筋コンクリートの寿命は？？

鉄筋コンクリート造の建物は法定耐用年数47年を超えても使用可能で、適切なメンテナンスを行えば65年以上の寿命を持つことも可能です。RC造の特性や寿命を延ばすポイントを解説します！

鉄筋コンクリート造（RC造）の法定耐用年数は47年とされていますが、これは税法上の減価償却費を計算するための基準であり、実際の建物の寿命とは異なります。多くのRC造の建物は、法定耐用年数を超えても快適に使用されており、その寿命は65年以上、場合によっては100年以上といわれています。建物が取り壊される主な理由は、設備や機能の老朽化、経済的な要因によるもので、構造そのものの寿命が理由となるケースは少ないのが現状です。

RC造が高い耐久性を持つ理由は、コンクリートと鉄筋の特性を巧みに組み合わせているからです。コンクリートは圧縮に強く、鉄筋は引っ張りに強いという性質を持っており、この2つの材料を組み合わせることで、建物は圧縮・引っ張り・曲げの力に対して優れた耐久性を発揮します。これにより、RC造は地震や風圧などの外力にも耐えうる構造となっています。

RC造の寿命を決めるのは、構造の特性だけでなく、管理状態や周辺環境が大きく影響します。例えば、海沿いでは塩害による鉄筋の錆、強い直射日光や風雨による外壁の劣化などが考えられます。こうした外的要因をカバーするためには、定期的な点検と適切なメンテナンスが不可欠です。防水工事や塗装の補修を計画的に実施することで、耐用年数以上に建物を快適に使用できる可能性が広がります。

鉄筋コンクリート造の建物は、適切なメンテナンスを行うことで、法定耐用年数を大きく超えて長寿命化が可能です。RC造の強度の特性を理解し、環境や経年劣化に応じた修繕を実施することで、快適な暮らしを長く続けられます。建物の価値を守るためにも、定期点検と計画的な修繕を習慣化しましょう。