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収益物件の大規模修繕工事を行うタイミングは?コストはどれくらいかかるか

近年、不動産投資の人気の高まりもありマンションやアパートなど、収益物件を管理している人も多くいらっしゃるかと思います。

ただ、物件を管理するにあたって心配事も。

中でも大規模修繕工事には、不安を感じるケースも多いかと思います。

今回の記事では、収益物件の大規模修繕工事に関して解説していきます。

マンションにかかる修繕費は?

マンションは、大勢の人が住む建物です。

定期的な点検や、修繕工事を中長期の期間で計画し行っていくことが基本となっています。

収益物件に関わらず、マンションの修繕工事にかかる平均的な修繕費について見ていきましょう。

大規模修繕工事の場合

大規模修繕工事は、近年ではガイドラインの改訂が行われ18年周期で行われるケースもありますが、築10年ごとに計画されるケースもあります。

マンションの規模にもよりますが、通常の居住用分譲マンションでは以下のような金額が想定されます。

11~15年目546,150円
(一戸当たり)
21~25年目1,158,580円
(一戸当たり)

分譲マンションでは、この金額を修繕費用として各家庭が積み立てを行うこととなります。

中規模修繕工事の場合

中規模修繕工事は、大規模修繕工事までの中間くらいの期間で行われることが多く、汚れや亀裂など目に見えてわかる不具合を修繕することが多いです。

一戸当たりの負担額も、大規模修繕工事よりも抑えられた金額となります。

5~10年目85,250円
(一戸当たり)

小規模修繕工事の場合

小規模修繕工事は、日常で感じる不具合などを都度修繕を行うものです。

収益物件では、入居者退去の際に行うクリーニングや修繕工事が同じですね。

修繕内容によっては、大きい金額になることもある工事です。

修繕工事を行うタイミング

国土交通省が発行する【民間賃貸住宅の計画修繕ガイドブック】によると、建物に関して想定される不具合のタイミングについて以下のようにまとめられています。

屋根塗装・補修→11~15年目
防水・葺替→21~25年目
外壁塗装→11~18年目
タイル張り補修→12~18年目
給湯器・エアコン交換→11~15年目
階段・廊下鉄部塗装→4~10年目
塗装・防水→11~18年目
給排水管高圧洗浄→5年目
取り替え→30年目
参考:民間賃貸住宅の計画修繕ガイドブック

この目安で改修工事が計画されることが多いですね。

収益物件の大規模修繕工事にかかるコストと収益

収益物件は、通常の住居用マンションと違い、住人が変わったり年数がたてば家賃を下げないといけなくなることも。

そうなってくると住民の数によっては修繕工事のための、費用を準備するのも難しくなってしまうこともあります。

収益物件の修繕工事にはどれくらいかかるのか?コストと収益について考えていきましょう。

  • 月10万円の部屋が20ある賃貸マンション
  • 10年目の改修工事を行う
  • 収益は10万円×12カ月=1年で120万円×10年間=1200万円×20部屋=2億4000万円
  • 通常マンションの大規模修繕工事例から546,150円×20部屋=1億923万円

単純に見ると十分収益があるように感じられますね。

ただ、これはあくまでも10年目の改修工事をイメージしています。

築年数を重ねると、家賃は値下げする必要がありますし、建物の劣化が進むため修繕費用は上がっていきます。

また、マンションが常に満室であれば良いのですがもちろん空室の可能性もありますので、収益と修繕費用のバランスは考える必要がありますね。

収益物件の修繕費を抑えるポイント

ここまで、収益物件の修繕費用について解説してきましたが、かなりの金額が想定されるということがわかります。

お金がかかるからといって、修繕工事を行わないというのは建物の価値も下げますし危険度も増し事故が起これば取り返しのつかないこととなります。

不動産物件を保持した時点で、修繕工事は不可欠なものとなります。

少しでも修繕費を抑えるポイントを見ていきましょう。

  • 定期点検をしっかり行う
  • 小さい不具合はすぐに修繕する
  • 品質の高い材料を使用する
  • 実績がしっかりした施工会社を選ぶ
  • しっかりと管理してくれる管理会社を選ぶ

コロナウイルスに関連し、建築業界も材料の高騰など様々な困難もありますが、技術の進歩もあり近年では非常に質の高い材料が出てきています。

質の良いものを使用すれば、建物自体の質も上がり長持ちしやすくなります。

実績があり、親身に計画してくれる施工会社を選ぶことも修繕費節約のために重要です。

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