外壁の爆裂欠損部について! 劣化-神奈川
2021/07/26
外壁に発生する「爆裂欠損部」は、建物の見た目を損なうだけでなく、構造上の重大な問題にもつながる劣化現象です。爆裂とは、コンクリート内部に埋め込まれた鉄筋が何らかの原因で腐食し、体積が膨張して周囲のコンクリートを押し出すことで、ひび割れや剥離といった現象を引き起こすものです。このような劣化は、見た目の問題にとどまらず、建物の耐久性や安全性にも深刻な影響を及ぼします。
特に、海岸沿いや多湿な地域、酸性雨の影響を受けやすい都市部などでは、鉄筋の腐食が進行しやすく、爆裂が早期に現れる傾向があります。適切な時期に点検と修繕を行わなければ、被害が拡大し、修繕コストも膨らむ恐れがあります。
この記事では、鉄筋爆裂の仕組みや発生メカニズム、主な原因、そして有効な対策と予防策について、具体例を交えながら分かりやすく解説します。建物の長寿命化と安全性の維持を図るためにも、外壁に関する正しい知識を深めていきましょう。
鉄筋爆裂とは何か?
鉄筋爆裂とは、外壁内部の鉄筋が腐食して膨張し、その圧力によってコンクリートの表面が割れたり剥がれたりする現象を指します。
押し出された部分は、外壁の仕上げ材が剥離したり、下地のコンクリートが露出してしまうこともあります。このような劣化は、美観の低下だけでなく、外壁としての防水性能や断熱性能の低下をも招きます。
鉄筋を守るために、コンクリートには通常「被り厚さ」と呼ばれる保護層が設けられており、約2cm以上の厚みが推奨されています。これは、炭酸ガスや水分、塩分といった外部からの腐食因子を鉄筋に到達させないためのものです。
しかし、設計上のミスや施工不良、あるいは経年劣化によってこの被り厚さが不足していると、鉄筋の腐食が早まり、爆裂が生じやすくなります。
特に爆裂は、直射日光や雨風にさらされやすいバルコニー、開放廊下、軒裏、庇(ひさし)などの部位で多く確認されており、こうした箇所の点検は重要です。
鉄筋爆裂の主な原因とは?
鉄筋爆裂の発生には、複数の要因が重なって影響しています。以下に代表的な原因を紹介します。
- コンクリートの中性化により鉄筋が保護されなくなる
- 雨水や湿気、塩分がコンクリート内部に侵入する
- 酸性雨や海風などの外部環境要因
- 設計段階での被り厚不足、あるいは施工不良
- 外壁のひび割れからの水分浸入
鉄筋が錆びると、その体積は約2〜3倍に膨れ上がります。この膨張によって周囲のコンクリートに大きな圧力がかかり、内部から破壊されるように表面が剥がれたり、亀裂が走ったりします。このような損傷が広がることで、さらなる腐食が進行し、悪循環に陥るのです。
また、寒冷地では凍結融解の繰り返しによって微細なひび割れが拡大し、水分の侵入リスクが高まるため、爆裂の発生率が高まる傾向にあります。
鉄筋爆裂への対策と修繕方法
鉄筋爆裂が発生してしまった場合は、以下のような段階的な対策と補修が必要です。
劣化状況の調査:赤外線サーモグラフィーや打診棒による診断、コア抜き調査などで損傷箇所を特定
鉄筋の処理:
腐食した鉄筋のケレン(錆落とし)や防錆剤の塗布、著しい腐食の場合は鉄筋交換も検討
欠損部の再形成:
モルタルやエポキシ樹脂を使用してコンクリート表面を修復
表面保護処理:
防水塗装や撥水材、トップコートを施工し再劣化を防止
これらの補修作業は、劣化の進行度合いや建物の使用状況に応じて最適な方法を選定する必要があります。また、同様の劣化を繰り返さないよう、補修後のメンテナンス体制の整備も重要です。
外壁の爆裂欠損部について|まとめ
外壁の爆裂劣化を防ぐには|定期メンテナンスの重要性
鉄筋爆裂を未然に防ぐためには、早期発見と予防的メンテナンスが非常に効果的です。以下のような習慣を取り入れることで、外壁の健康状態を良好に保つことができます。
- 定期的な外壁診断の実施(5年〜10年ごとが目安)
- 劣化兆候(ひび割れ・変色・剥がれなど)を早期に補修
- 防水塗装の適切な更新タイミングを把握
- 外壁仕上げ材や塗料の耐用年数を考慮したメンテナンス計画
- 点検履歴や補修内容を記録し、長期的に管理する
建物の安全性と価値を守るためには、日常的な観察と専門的な診断の両方が必要です。見た目に問題がなくても、内部で鉄筋の腐食が進行
まとめ|爆裂対策で建物の寿命と価値を守る
外壁の爆裂欠損は、放置してしまうと見た目の問題にとどまらず、建物の構造そのものに深刻なダメージを与える原因となります。しかし、適切な知識と対策を持っていれば、そのリスクは大きく低減可能です。
鉄筋の腐食を早期に発見し、迅速に補修することが、建物全体の耐久性と安全性を維持する鍵となります。また、再発を防ぐためには、防水処理や防錆処理を含めたメンテナンスを継続的に行うことが不可欠です。
定期点検・計画的修繕・予防保全という3つの柱を意識した建物管理によって、資産価値を守りながら安心して住み続けられる環境をつくることができるでしょう。
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