3 min

マンションの大規模修繕のコンサルタント費用は?

マンションの大規模修繕工事は10年から15年に一度の大がかりな工事です。

修繕積立金だけでは足りず、費用が大きな負担になることがあります。そこで、

専門家である大規模修繕コンサルタントに依頼することで、適切な工事計画を立て、費用を抑えることができます。

本記事では、大規模修繕コンサルタントの役割と費用相場について解説します。

マンションの大規模修繕のコンサルタントって何?

マンションの大規模修繕コンサルタントとは、建築や設備の専門家で、主に以下の役割を担います。

  • 長期修繕計画の見直しと適正修繕積立金の算出
  • 修繕工事の内容や優先順位の提案
  • 設計監理業者や施工業者の選定支援
  • 修繕工事の工程管理や費用の適正チェック

結論としてコンサルタントは、経験とノウハウに基づき、計画的で無駄のない大規模修繕を実現する専門家です。

マンション管理適正化推進機構の調査によると、コンサルタント監修の有無で工事費が約20%も違うことがわかっています。

模に応じて数百万円~数千万円と幅がありますが、工事費全体に占める割合は1割以下と抑えられています。

大規模修繕のコンサルタント費用は

マンション大規模修繕コンサルタントの費用相場は、一般的に工事費用の3〜5%程度とされています。

この相場は、国土交通省が公表している「マンション修繕積立金に関する調査結果」でも確認できます。

具体的な費用構成は以下の通りです。

  • 事前調査費用
  • 長期修繕計画策定費用
  • 設計監理費用
  • 工事監理費用

例えば、総工事費用が5,000万円の場合、コンサルタント費用は150万円〜250万円程度が目安となります。

費用の目安

コンサルタント費用は、マンションの規模によっても異なります。

一般的な費用の目安は以下の通りです。

  • 小規模マンション(30戸未満):100万円前後
  • 中規模マンション(30〜100戸):200万円前後
  • 大規模マンション(100戸以上):500万円以上

国土交通省の調査によると、30戸未満の小規模マンションでは平均137万円、100戸以上の大規模マンションでは平均848万円の費用がかかっています。

費用に影響する要因

マンションの戸数や規模に加え、以下の要因もコンサルタント費用に影響を与えます。

  • 建物の老朽度合い
  • 修繕工事の内容・規模
  • コンサルタント企業の知名度・実績

特に建物が古くなるほど、調査や工事の負担が大きくなるため、コンサルタント費用も高くなる傾向にあります。

また、大手企業のコンサルタントは費用が高めですが、経験と実績が豊富です。

したがって、適切なコンサルタント選定と見積もり比較が重要になります。

費用面だけでなく、経験・実績、サポート体制なども総合的に検討する必要があります。

マンション大規模修繕は数千万円から数億円の大がかりなプロジェクトですから、専門家のサポートは不可欠と言えるでしょう。

マンション大規模修繕でコンサルタントを雇うと費用は高くなる?

マンション大規模修繕工事でコンサルタント会社を雇うと、その分費用が高くなることは事実です。

しかし、適切なコンサルタントを選ぶことで、中長期的に見れば費用対効果が高まります

プロのアドバイスを受け、計画的かつ確実な修繕を行えば、今後の修繕費の抑制や資産価値の維持につながるからです。

理由1:コンサルタントが修繕の専門家

修繕工事の内容を建物の状況に合わせて立案するのは容易ではありません。

老朽化した箇所の的確な把握が欠かせませんし、工事方法や資材選定のノウハウも必要不可欠です。

コンサルタント会社には、一級建築士などの有資格者や、長年修繕工事に携わってきた経験豊富なスタッフが在籍しています。

彼らが専門知識と経験を活かして適切な工事計画を立案し、設計・監理を行うことで、確実な修繕が可能になるのです。

理由2:計画的な修繕で将来コストを削減

国土交通省の調査によると、マンション管理組合が過去に計画的な修繕を行っていないケースでは、次回修繕費用が約2.3倍に跳ね上がっていました。

一方、計画的な修繕を行っていたケースでは、次回の修繕費が抑えられていることが分かっています。

コンサルタントを活用すれば、建物の状況に合わせた計画的な修繕が可能になります。

今回は高額な費用がかかっても、次回の修繕費を大幅に抑えられるというメリットがあるのです。

理由3:資産価値の維持につながる

修繕を怠れば建物は老朽化が進み、価値が下がってしまいます。

マンション購入を検討する人は、きちんと修繕がされているかどうかを重視します。

マンション修繕状況の良し悪しは、売却価格に大きな影響を与えます。

適切な計画と工事を行えば、資産価値を維持・向上させることができます。

費用対効果を考えればコンサルタント雇用は賢明

コンサルタントを雇うと、その分修繕費用は高くなります。

しかし、修繕工事は適切な計画と管理が欠かせません。

コンサルタントの専門知識と経験を活用することで、中長期的に見れば費用対効果が高まるはずです。

今回の費用をいとわず、プロの力を活用することが、マンション資産の維持・向上につながる賢明な選択だと言えるでしょう。

関連記事
公式サイト