防水工事の費用はいくら?工法別の相場や単価から費用対効果を高める方法を解説
2025/10/02
建物の寿命を延ばすために欠かせない防水工事ですが、「実際にいくらかかるのか」「どの工法を選べばいいのか」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。防水工事の費用は工法や建物の種類、施工面積によって大きく異なるため、適正価格を知らずに依頼してしまうと、必要以上に高額な費用を支払ったり、逆に安すぎる見積もりで手抜き工事をされたりするリスクがあります。
本記事では、防水工事の費用相場を建物別・工法別に詳しく解説するとともに、見積もりで確認すべきポイントや、費用を抑えるためのメンテナンス知識まで、実践的な情報をお届けします。
一戸建て、マンション、ベランダなど、それぞれの建物に適した防水工事の選び方や、国土交通省基準に基づく単価表もご紹介しますので、これから防水工事を検討されている方はぜひ参考にしてください。
防水工事を行う前に、費用や工法の種類、施工の流れ、業者選びについても把握しておくことが重要です。防水工事とはどのようなものか解説した記事を公開しておりますので、本記事と合わせてご覧いただくと、より一層理解が深まります。
この記事で分かること
- 防水工事の費用相場と建物の広さ別の料金目安
- 一戸建て・マンション・ベランダなど建物別の費用の違い
- ウレタン・シート・FRP・アスファルトの4工法の単価表と特徴
- 見積もりで必ずチェックすべき5つのポイント
- 費用を抑えるためのメンテナンス時期と劣化症状のサイン
目次
防水工事の費用相場はいくら?|建物の広さ別の料金目安
防水工事を検討する際に最も気になるのが「実際にいくらかかるのか」という点です。
まずは基本的な費用相場と、建物の広さ別の料金目安を確認していきましょう。
防水工事の費用相場は1㎡あたり6,000円~12,000円
防水工事の費用相場は、1㎡あたり6,000円~12,000円程度が一般的です。
しかし、この金額は使用する工法、建物の状態、既存防水層の劣化具合により異なります。
以下は、代表的な工法ごとの相場です。
また、既存防水層が劣化している場合や雨漏りが発生している場合、追加工事(下地補修や笠木の補修)が必要となるため、費用がさらに上昇します。
一方、既存の防水層が良好な状態であれば、費用が抑えられるケースもあります。事前に建物の状態を確認し、見積もりをしっかりチェックしましょう。
なお、雨漏りの防水工事についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、雨漏りでお悩みの方はぜひご覧ください。
屋上防水工事(100㎡)の費用は約100万円~120万円
100㎡の屋上防水工事にかかる費用は、使用する工法によって異なります。
目安となる金額は以下の通りです。
| 工法 | 目安費用 |
|---|---|
| ウレタン防水 | 約110万円 |
| シート防水 | 約120万円 |
| アスファルト防水 | 約100万円 |
| FRP防水 | 約110万円 |
ただし、これらの金額には足場代(別途13万円程度)が含まれていない場合が多いため、足場代の確認も必要です。
ウレタン防水では、通気緩衝工法や密着工法により、状態に応じた費用調整が可能です。特に、雨漏りがなければ費用を抑えることができ、逆に既存の防水層が悪化していれば、追加工事が必要になり、コストが上がることもあります。
防水工事の費用に含まれるもの・含まれないもの
防水工事の見積もりには、防水材料費や施工費のほかにも、いくつかの項目が含まれます。
以下は主な項目と費用の目安です。
| 費用に含まれる項目 | 費用相場 |
|---|---|
| 高圧洗浄費 | 150円〜300円/㎡ |
| 下地処理・ケレン費 | 200円〜500円/㎡ |
| 改修ドレン設置費 | 20,000円〜25,000円 |
| 廃材処分費 | 20,000円〜30,000円 |
一方で、以下の項目は含まれないことが多いので、確認が必要です。
| 費用に含まれない項目 | 費用目安 |
|---|---|
| 足場代 | 約13万円〜 |
| 昇降階段費 | 約120,000円〜 |
| 笠木補修費 | 劣化状況による |
| 追加の雨漏り補修費 | 被害状況による |
これらの項目が見積もりに含まれているか、どこまでが基本料金に含まれているかをしっかり確認し、疑問点があれば業者に明確に質問することが重要です。
各作業内容に対する費用が工事の金額を決める大きな要素となるため、防水工事の基本的な流れを理解しておくことも、適正価格の見極めに役立ちます。
防水工事の費用を建物別に解説|一戸建て・マンション・ベランダ
防水工事の費用は、建物の種類や施工箇所によって大きく異なります。
ここでは一戸建て、マンション、ベランダなど、建物別の費用相場を詳しく見ていきましょう。
一戸建ての防水工事費用|屋根・外壁・ベランダの料金相場
一戸建て住宅では、屋根、外壁、ベランダといった複数の箇所で防水工事が必要になります。
| 工事内容 | 施工面積 | 費用相場 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 屋根防水 | 30㎡~50㎡ | 50万円~150万円程度 | 既存の防水層の状態や傾斜屋根からの改修で変動 |
| ベランダ防水 | 10㎡前後 | 15万円~30万円程度 | FRP防水やウレタン防水が主流、短期間で施工完了 |
| 外壁防水 | 100㎡~150㎡ | 100万円~300万円程度 | 外壁塗装と併せて施工することでコスト削減可能 |
| 基礎防水 | – | 30万円~100万円程度 | 地下室や湿気が多い土地では特に重要な工事 |
一戸建ての場合、複数箇所を同時に施工することで足場代を節約できるため、屋根とベランダ、外壁と防水工事など、まとめて依頼することをおすすめします。
マンション屋上の防水工事費用|大規模修繕の料金目安
マンションの屋上防水工事は、大規模修繕の一環として12年~16年周期で実施されるのが一般的です。
マンションの規模や屋上面積によって費用は大きく異なりますが、100㎡あたり100万円~150万円程度が相場となります。マンション全体の大規模修繕では、屋上防水以外にも外壁塗装や共用部の修繕が含まれるため、総額で数千万円から億単位の費用となることもあります。
マンションの防水工事では、施工中も住民の生活に配慮する必要があるため、工期や作業時間帯の調整が重要です。また、管理組合での合意形成や、長期修繕計画に基づいた予算確保も必要となります。
工法としては、耐用年数が長く歩行にも強いシート防水や、既存防水層の上から施工できるウレタン防水通気緩衝工法が採用されることが多くなっています。
ベランダ防水工事の費用相場|10㎡あたり3.5万円~10万円
ベランダの防水工事は、一戸建てでもマンションでも必要となる重要なメンテナンスです。
10㎡あたりの費用相場は、工法によって以下のように異なります。
- ウレタン防水:45,000円~88,000円
- FRP防水:40,000円~97,000円
- シート防水:35,000円~93,000円
- アスファルト防水:60,000円~100,000円
ベランダ防水では、FRP防水が最も採用されることが多く、耐久性と施工スピードのバランスが良いのが特徴です。工期は1~2日程度で完了するため、生活への影響も最小限に抑えられます。
ただし、ベランダの形状が複雑な場合や、排水口周辺の劣化が進んでいる場合は、追加の補修費用が必要になることがあります。また、手すりや笠木の状態によっては、防水工事と同時に補修を行うことで、長期的なメンテナンスコストを抑えることができます。
鉄筋コンクリート造の防水工事費用|構造別の料金の違い
鉄筋コンクリート造の建物では、陸屋根や屋上の防水工事が特に重要です。
鉄筋コンクリート造の防水工事費用は、1㎡あたり4,000円~10,000円が相場となっています。木造住宅に比べて建物の荷重に耐える能力が高いため、重量のあるアスファルト防水も選択肢に入ります。
また、鉄筋コンクリート造では、コンクリートのひび割れから雨水が浸入すると、内部の鉄筋が錆びて建物の耐久性が著しく低下するリスクがあります。そのため、防水層だけでなく、コンクリートのクラック補修も同時に行うことが推奨されます。
防水工事の費用を種類別に比較|4つの工法の単価表
防水工事の種類は主に4つあり、それぞれ費用や特徴が異なります。
ここでは国土交通省基準も参考にしながら、各工法の単価と特徴を詳しく解説します。
防水工事の標準的な単価は、国土交通省が公表する「公共建築工事標準単価」を参考にすることができます。ただし、実際の市場では地域差や業者による違いがあるため、以下で紹介する主要4工法の単価表は基準値から上下する傾向があります。
| 工法 | 費用相場 | 詳細 |
|---|---|---|
| ウレタン防水 | 6,000円~9,500円/㎡ | 密着工法:5,000円~6,000円/㎡ 通気緩衝工法:6,000円~7,500円/㎡ |
| シート防水 | 6,000円~12,000円/㎡ | 塩ビシート(機械固定法):6,500円~7,500円/㎡ 密着工法:6,000円~7,000円/㎡ |
| FRP防水 | 6,500円~9,500円/㎡ | 他の工法に比べて高めだが、軽量で強度が高く、短期間で施工可能。 |
| アスファルト防水 | 6,000円~9,000円/㎡ | 常温粘着工法(冷工法):5,000円~7,500円/㎡ トーチ工法でも同程度の単価。 |
これらの単価には、基本的な施工費用と材料費が含まれていますが、下地処理費や高圧洗浄費、改修ドレンの設置費用などは別途必要となる場合が多いため、見積もり時に確認が必要です。
防水工事の費用以外にかかる料金|付帯工事と追加費用
防水工事の見積もりには、防水材料費と施工費以外にもさまざまな付帯費用が含まれます。
これらの費用を理解しておくことで、見積もりの妥当性を判断できます。
防水工事の費用に含まれる高圧洗浄費と下地処理費
高圧洗浄費は、1㎡あたり150円〜300円で、屋上やベランダの表面に付着した汚れ、苔、ホコリを徹底的に除去します。この工程は防水材の密着性を高め、効果的な防水層を作るために重要です。
下地処理費は、1㎡あたり200円〜500円で、ひび割れ補修や凹凸の調整を行います。これが不十分だと防水層が劣化しやすく、耐用年数を発揮できません。
| 作業内容 | 費用相場 |
|---|---|
| 高圧洗浄 | 150円〜300円/㎡ |
| 下地処理 | 200円〜500円/㎡ |
施工前にこれらの費用が見積もりに含まれているか確認し、手抜きがないようにしましょう。
防水工事の費用に必要な改修ドレンと廃材処分費
改修ドレン設置費は、1箇所あたり20,000円〜25,000円で、排水機能を維持するために必須の作業です。改修ドレンを設置しないと、雨漏りや排水不良を引き起こす可能性があります。
廃材処分費は、既存の防水層撤去や下地処理で発生する廃材を処理するための費用で、1式20,000円〜30,000円が相場です。見積もりで「別途」と記載されている場合、後から追加費用が発生する可能性があります。
| 作業内容 | 費用相場 |
|---|---|
| 改修ドレン設置 | 20,000円〜25,000円/箇所 |
| 廃材処分費 | 20,000円〜30,000円/一式 |
これらの費用が見積もりに含まれているか確認しましょう。
防水工事の費用に影響する足場代と昇降階段費
防水工事には足場代と昇降階段費が影響します。足場代は100㎡の屋上で約13万円が相場です。建物の高さや立地によって変動しますが、狭小地や隣家との距離が近い場合、費用が増加する可能性があります。
さらに、外壁塗装や屋根工事と同時に行うことで、足場代を一度で済ませ、トータルコストを削減できます。また、昇降階段費は120,000円〜で、屋上へのアクセスが困難な建物に必要です。
| 作業内容 | 費用相場 |
|---|---|
| 足場代 | 約13万円〜 |
| 昇降階段費 | 約120,000円〜 |
事前に確認し、見積もりを細かくチェックすることが重要です。
防水工事の費用見積もりで確認すべき5つのチェックポイント
防水工事の見積もりは、金額だけでなく内容の妥当性を見極めることが重要です。
ここでは、見積もりで必ず確認すべきポイントを解説します。
防水工事の費用が相場より安すぎる場合の注意点
相場より大幅に安い見積もりには、必ずといっていいほど理由があります。
安すぎる見積もりの典型的なパターン
- 下地処理費が含まれていない、または「別途」表記
- 改修ドレンの設置が見積もりに入っていない
- 高圧洗浄が省略されている
- メーカー正規の工法ではなく独自工法を採用
- 保証が付いていない、または保証期間が極端に短い
必要な工程が抜けている見積もりで工事を行うと、数年で防水層が劣化し、再度工事が必要になるケースがあります。結果的に、適正価格で最初から施工した場合よりも高額な費用を支払うことになります。
また、安価な見積もりでは、防水材の品質が低かったり、塗布厚が基準に満たなかったりすることもあります。メーカー保証が受けられないリスクもあるため、単に安いという理由だけで業者を選ぶのは避けましょう。
防水工事の費用が相場より高すぎる場合の注意点
逆に、相場より大幅に高い見積もりにも注意が必要です。
高すぎる見積もりの典型的なパターン
- 複数の中間業者が介在し、マージンが上乗せされている
- 不要な付帯工事が含まれている
- 工法の選択が建物の状況に合っていない
- 材料のグレードが必要以上に高い
特にハウスメーカーや大手リフォーム会社に依頼した場合、実際の施工は下請け業者が行うため、中間マージンが発生し、費用が高くなる傾向があります。
ただし、高い見積もりが必ずしも不当とは限りません。建物の状態が悪く、大規模な下地補修が必要な場合や、高品質な材料と熟練した職人による施工を保証している場合は、相場より高くなることがあります。
重要なのは、なぜその金額になるのか、業者から明確な説明を受けることです。納得できる理由があれば、適正価格といえます。
防水工事の費用見積もりで必ず確認すべき項目
防水工事の費用見積もりは、後々のトラブルを避けるために詳細に確認することが重要です。
見積もりを受け取ったら確認すべき項目
- 工法名が正確に記載されているか:ウレタン防水など、正式な工法名が記載されているか確認。
- 数量と単価が明記されているか:「一式」ではなく、数量と単価が明確に記載されているか。
- 下地補修や改修ドレンの記載があるか:下地補修や改修ドレン設置が見積もりに含まれているか確認。
- 保証内容と保証期間が明記されているか:施工業者とメーカー保証が記載され、期間が確認できるか。
- 見積もりに有効期限があるか:見積もりに有効期限(1~3ヶ月)が記載されているか確認。
防水工事の費用見積もりは、後々のトラブルを避けるために詳細に確認することが重要です。しっかりと内容をチェックし、不明点があれば必ず業者に質問して納得した上で契約しましょう。
防水工事の費用対効果を高めるメンテナンスの知識
防水工事は、適切なメンテナンスを行うことで長持ちし、長期的なコストを抑えることができます。
ここでは、費用対効果を高めるための知識を解説します。
防水工事の費用とメンテナンス時期|耐用年数10~20年
防水工事の耐用年数は工法によって異なりますが、一般的に10~20年程度です。
工法別の耐用年数とメンテナンス時期
- ウレタン防水:耐用年数10~13年、トップコート塗り替えは5~8年ごと
- FRP防水:耐用年数10~15年、トップコート塗り替えは5~7年ごと
- シート防水:耐用年数12~15年、塩ビシート機械固定法は15年以上メンテナンスフリー
- アスファルト防水:耐用年数15~20年、トップコート塗り替えは5~8年ごと
耐用年数を過ぎた防水層は、急速に劣化が進行します。特に雨漏りが発生してからでは、建物内部の木材や鉄筋にまでダメージが及び、修繕費用が大幅に増加します。
定期的なメンテナンスを行うことで、防水層の寿命を延ばし、トータルコストを抑えることができます。耐用年数の1年前から、次回の工事に向けて準備を始めることをおすすめします。
防水工事の費用を抑える定期メンテナンスの重要性
定期的なメンテナンスを行うことで、大規模な改修工事の頻度を減らし、長期的なコストを抑えることができます。
定期メンテナンスの内容
- 排水口の清掃(年2回程度)
- 防水層の目視点検(年1回)
- トップコートの塗り替え(5~8年ごと)
- 小規模なひび割れの補修(発見次第)
特に排水口の清掃は、落ち葉やゴミが詰まると水たまりの原因となり、防水層の劣化を早めます。自分でも定期的に清掃することで、防水工事の寿命を延ばすことができます。
雨漏りが発生してから工事を行うと、防水工事だけでなく、内装の修繕や躯体の補修など、追加費用が大幅に増加します。
定期メンテナンスを行い、予防的に防水工事を実施することで、長期的なトータルコストを大幅に抑えることができます。
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特に屋上やベランダなどの防水層が劣化すると、雨漏りや構造損傷を引き起こし、修繕費用が高額になる可能性があります。
定期的に防水工事を行うことで、建物の寿命を延ばし、長期的なメンテナンス費用の削減が可能です。劣化を防ぐためには、適切なタイミングで工事を実施することが重要です。
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防水工事の費用でよくある質問
防水工事の費用に関して、多くの方が疑問に思う点をQ&A形式でまとめました。
Q1. 防水工事の費用はDIYで節約できる?
A. DIYによる防水工事は基本的におすすめできません。確かに、トップコートの塗り替えなど簡単な作業なら可能な場合もありますが、防水層の施工は高度な技術と知識が必要です。
施工不良により雨漏りが発生するリスクや、保証が受けられない問題もあります。DIYで失敗すると修正費用がかかり、事故のリスクも高まります。
特に屋上やベランダは建物にとって重要な部分であり、専門業者に依頼した方が長期的に見て経済的です。DIYは小規模な補修にとどめ、重要な部分は専門家に任せましょう。
Q2. 防水工事の費用の相場は?
A. 防水工事の費用相場は、1㎡あたり6,000円~12,000円程度です。
工法別の詳細な相場は以下の通りです。
- ウレタン防水:6,000円~9,500円/㎡
- シート防水:6,000円~12,000円/㎡
- FRP防水:6,500円~9,500円/㎡
- アスファルト防水:6,000円~9,000円/㎡
ただし、この金額はあくまで防水材料費と施工費の目安であり、下地処理費、高圧洗浄費、改修ドレン設置費、足場代などは別途必要となる場合があります。
総額で見ると、一般的な100㎡の屋上で100万円~120万円程度が相場となります。
Q3. 屋上防水工事はいくらくらいしますか?
A. 屋上防水工事の費用は、建物の規模や採用する工法によって異なりますが、100㎡の屋上で約100万円~120万円が目安です。
内訳は以下の通りです。
- 防水工事本体:60万円~80万円(工法による)
- 下地処理・高圧洗浄:3万円~5万円
- 改修ドレン設置:2万円~5万円
- 廃材処分費:2万円~3万円
- 足場代:13万円~(別途の場合)
マンションなど大規模な建物の場合は、面積に応じて費用が増加します。また、既存防水層の劣化状況や雨漏りの有無によっても費用は変動します。
Q4. 防水工事の単価はいくらですか?
A. 防水工事の単価は、工法によって以下のように異なります。
- ウレタン防水密着工法:5,000円~6,000円
- ウレタン防水通気緩衝工法:6,000円~7,500円
- 塩ビシート防水機械固定法:6,500円~7,500円
- 塩ビシート防水密着工法:6,000円~7,000円
- 加硫ゴムシート防水:5,000円~6,000円
- 改質アスファルトシート防水:5,000円~7,500円
- FRP防水:6,000円~8,500円
これらの単価は、材料費と施工費を含んだ基本的な金額です。
実際の工事では、これに加えて付帯工事費用が必要となります。
Q5. 防水工事は10年保証ですか?
A. 防水工事の保証期間は一般的に5年~10年です。新築住宅の場合、雨水の浸入防止について10年間の瑕疵担保責任があります。改修工事では建物の状態により保証期間が異なり、良好な状態であれば5~10年、劣化が進んでいる場合は3~5年の保証が一般的です。
トップコートの塗り替えには1~3年の保証が付くことが多く、保証内容や適用条件は事前に確認しましょう。施工業者の保証とメーカー保証を両方受けることで、より安心して工事を依頼できます。
まとめ
防水工事の費用は、工法や建物の種類、施工面積によって大きく変動しますが、適正価格を知ることで不当な費用を支払うリスクを避けることができます。
この記事のポイント
- 防水工事の費用相場は1㎡あたり6,000円~12,000円が目安
- 100㎡の屋上では総額100万円~120万円程度が標準的な費用
- 工法によって単価と耐用年数が異なり、建物に合った選択が重要
- 見積もりでは下地処理や改修ドレンなど必須項目の記載を確認する
- 定期メンテナンスで長期的なコストを30%以上削減できる
防水工事は建物の寿命を延ばすための重要な投資です。単に安いだけの業者を選ぶのではなく、適正価格で質の高い施工を提供できる信頼できる業者を選ぶことが大切です。
そのためには、複数の業者から相見積もりを取り、工法の選択理由や見積もり内容について納得できる説明を受けることが重要です。
また、防水工事は一度施工すれば終わりではなく、定期的なメンテナンスを行うことで長持ちします。
特にトップコートの塗り替えや排水口の清掃など、比較的低コストでできるメンテナンスを怠らないことで、大規模改修の頻度を減らし、長期的な費用を大幅に抑えることができます。
防水工事を検討されている方は、本記事の情報を参考に、適正価格と適切な工法を見極め、建物を長く守る賢い選択をしてください。