マンション改修工事とは?修繕・補修との違いや内容・費用をわかりやすく解説

2025/07/24

マンションの建物や設備は、年月とともに少しずつ劣化していきます。そのため、定期的な点検やメンテナンスだけでなく、一定のタイミングで必要となるのが「改修工事」です。しかし、「修繕工事や補修工事とどう違うのか」「どの範囲まで対応すべきなのか」といった疑問を持つ方も少なくありません。

改修工事とは、単なる現状復旧ではなく、快適性・安全性・省エネ性といった性能面の向上を目指すものです。設備更新や共用部分の改善なども含まれ、マンション全体の資産価値を守るために欠かせない取り組みといえるでしょう。

この記事では、「補修」「修繕」「改修」の違いをはじめ、マンション改修工事の具体的な内容や費用、実施タイミング、信頼できる業者選びのコツまでを詳しく解説します。

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目次

マンション改修工事とは?

マンション改修工事とは、建物の安全性や快適性を高め、さらには資産価値を維持・向上させるために行われる性能改善を伴う工事のことを指します。

マンション改修工事の目的|安全性・快適性・資産価値

マンション改修工事の最大の目的は、建物の安全性・快適性の向上、そして資産価値の維持・向上にあります。

老朽化が進むことで発生するトラブルや不具合を防ぎながら、住環境としての機能を高めることが狙いです。単なる現状維持ではなく、「長く住める建物」にアップデートしていく発想が重要です。

たとえば以下のような目的があります。

  • 安全性の向上:地震・台風など自然災害に耐えられる構造補強
  • 快適性の向上:遮音性・断熱性の向上、共用部のバリアフリー化
  • 省エネ・ランニングコストの削減:LED照明や節水トイレの導入
  • 資産価値の維持・向上:将来の売却や賃貸の際に有利

見えない部分の更新(配管、電気設備など)も重要で、長期的に見てマンションの寿命を延ばす投資と言えるでしょう。

マンション改修工事の具体的な工事項目と内容

マンション改修工事の内容は多岐にわたりますが、以下に主な工事項目を示します。

工事項目内容例
外壁改修工事クラック補修、塗装の塗り替え、タイルの張替え
屋上・バルコニー防水防水層の再施工、ドレンの詰まり除去
給排水設備更新鉄管→樹脂管への交換、水圧調整機器の導入など
電気設備の更新照明のLED化、分電盤の更新、太陽光発電設備の導入など
共用設備の改善オートロック、防犯カメラ、インターホンの機能向上など
バリアフリー対応スロープ設置、手すり追加、段差解消など

これらの工事は建物診断や住民アンケートをもとに計画されることが多く、単なる劣化対応ではなく、住民ニーズや時代の変化にも対応した内容になることが一般的です。

建物の状態や居住者ニーズに応じて、柔軟に内容がカスタマイズされる点も特徴です。

補修・修繕・改修の違いとは?

建物の維持管理に関する用語として「補修」「修繕」「改修」は似たような意味で使われがちですが、それぞれに明確な違いがあります。

補修工事とは?

補修とは、建物の一部に不具合や損傷が生じたときに行う応急処置的な工事です。ひび割れの補填、シーリング材の打ち替え、塗装のはがれ補修など、比較的軽微な作業が該当します。あくまでも現状維持を目的とし、根本的な性能向上や機能追加は行いません。

修繕工事とは?

修繕工事は、老朽化や劣化によって機能が損なわれた部分を元の状態に戻すことを目的とした工事です。具体例としては、屋上の防水層の張り替え、共用部の設備の交換などが挙げられます。定期的に実施される「大規模修繕工事」もこのカテゴリーに入ります。

改修工事とは?

改修工事は、現状よりも建物の性能を向上させることを目的とした工事です。例えば、断熱性能を高める外壁材への更新、耐震補強、バリアフリー対応などが該当します。単なる原状回復にとどまらず、+αの価値を与える工事です。

違いを比較する一覧表

項目補修修繕改修
主な目的応急処置、軽微な修正原状回復、機能維持性能向上、機能改善
実施範囲局所的劣化部分全体全体的または機能単位
ひび割れのシール屋上防水の張り替え耐震補強・バリアフリー化
費用感数千円〜数万円程度数万円〜数百万円程度数百万円〜数千万円規模

マンション修繕工事・補修工事との関係性

「修繕工事」や「補修工事」と「改修工事」は完全に独立しているわけではありません。それぞれの関係性や使い分けについて見ていきましょう。

大規模修繕との違いと重なる部分

大規模修繕工事は「建物を元の状態に戻す」ことを目的とした周期的な工事であり、主に10〜15年ごとに実施されます。一方で改修工事は、原状回復+機能追加・性能向上を伴うため、大規模修繕の一部に組み込まれるケースもあります。

例:

  • 外壁塗装(修繕)+断熱パネル設置(改修)
  • 屋上防水工事(修繕)+太陽光パネル設置(改修)

管理組合が検討する際のポイント

管理組合や理事会が工事を計画する際には、以下のような視点で整理しておくとスムーズです。

  • 「劣化対策」として必要な修繕か?
  • 「将来に備えた価値向上」としての改修か?
  • 組合の予算内でどこまで対応可能か?

このように、修繕と改修は明確に切り分けるべきではなく、目的と優先順位に応じて統合的に判断することが重要です。

マンション改修工事の費用相場

マンション改修工事の費用は、工事項目や施工範囲、建物の構造、規模、立地条件、施工方法、使用する材料のグレードなどによって大きく変動します。また、築年数が古いマンションほど、劣化が進んでいるため、追加工事や補強工事が必要となり、費用が高くなる傾向にあります。

以下に、マンションの規模別に一般的な改修工事費用の目安をまとめました。

マンション規模戸数目安費用相場(目安)
小規模(〜30戸)10〜30戸約1,000万〜3,000万円
中規模(30〜50戸)30〜50戸約3,000万〜6,000万円
大規模(50戸以上)50戸以上約6,000万円〜1億円以上

これらはあくまで目安であり、劣化状況や設計仕様、工事の範囲によって増減します。たとえば、配管更新や電気設備の全面改修が含まれる場合、コストが大幅に上がる可能性もあります。

次に、主な工事項目ごとの単価目安を紹介します。

工事項目平均単価(㎡あたりまたは戸単位)
外壁塗装2,500〜4,000円/㎡
屋上防水3,000〜5,000円/㎡
配管更新1戸あたり30〜60万円
共用設備の更新内容により大きく異なる

加えて、仮設足場の設置費用(30〜100万円程度)、共用部分の設備リニューアル(例:オートロック、防犯カメラなど)もコストに含まれる点に留意しましょう。

なお、一定の条件を満たせば、省エネ改修やバリアフリー改修に関して補助金や助成金を活用できる場合があります。自治体の制度や年度ごとの予算枠に応じて異なるため、あらかじめ調査・確認しておくことが重要です。

マンション改修工事の前に行う建物診断とは?

改修工事の計画を立てる前には、まず現状を正確に把握することが重要です。ここでは、建物診断の目的や方法について解説します。

マンション建物診断の種類(一次・詳細)

建物診断には大きく分けて「一次診断」と「詳細診断」があります。一次診断は目視や簡易的な測定機器を用いて劣化状況を概括的に把握するもので、主に外観や表面の状態を確認します。詳細診断では、コンクリートの中性化試験や鉄筋探査、水分含有量の測定など、専門的な検査を通じて建物の内部劣化まで掘り下げます。

マンション建物診断の調査項目(外壁・設備・配管など)

建物診断では以下のような項目を中心に調査します。

  • 外壁:ひび割れ、浮き、タイル剥離
  • 屋上・バルコニー:防水層の劣化、排水状況
  • 給排水設備:配管の腐食、漏水の兆候
  • 電気設備:配線の劣化、分電盤の老朽化
  • 共用部:階段や廊下の摩耗、手すりの安全性

これらを総合的に評価し、建物の状態を「診断報告書」としてまとめます。

診断結果の読み方と反映方法

診断結果は「緊急性の高い項目」「中期的に対応が必要な項目」「将来的な検討課題」に分類されることが一般的です。この分類をもとに、改修工事の優先順位を決定し、長期修繕計画や資金計画に反映させていきます。

また、住民への説明資料としても活用され、合意形成のための根拠となります。建物診断を踏まえた改修計画は、説得力があり、無駄のない工事計画につながるでしょう。

マンション改修工事の実施タイミングとチェックポイント

改修工事は建物の状況を踏まえて計画的に行うことが大切です。以下のようなタイミングやサインが見られたら、実施を検討しましょう。

改修が必要な主なタイミング

  • 築15〜20年が経過したタイミング
  • 給排水管の赤水・漏水が増えたとき
  • 共用部に使いづらさや老朽化が目立つようになったとき

チェックポイント例

  • 共用廊下のひび割れやタイルの浮き
  • 照明器具のちらつき・劣化
  • 防犯設備の未整備
  • バリアフリー対応の不足(高齢化への対応)

建物診断を活用し、適切な時期に必要な改修項目を洗い出すことが、無駄なコストをかけずに済むポイントです。

マンション改修工事の流れとスケジュールの立て方

実際に改修工事を行う際、どのような流れで進んでいくのかを把握しておくことは、住民や管理組合にとって重要です。以下に一般的な工程を紹介します。

マンション改修工事の流れ1.事前準備(建物診断・住民説明会)

まずは建物の現状を把握するための診断が行われます。外壁、配管、共用部などを調査し、劣化の程度を確認します。その後、管理組合や住民への説明会を開き、改修の目的や必要性、方向性を共有します。

マンション改修工事の流れ2.計画立案〜業者選定

診断結果をもとに改修工事の範囲・内容を決定し、複数の業者から見積もりを取り比較検討します。信頼できる業者を選定した後、詳細な施工スケジュールや契約手続きへと進みます。

マンション改修工事の流れ3.工事着工〜完了までの工程と期間

工事は共用部や配管、外装などの項目ごとに順次進められます。工程管理や安全対策、住民への周知が重要となります。規模によっては1〜3か月、場合によっては半年以上かかることもあります。

竣工後には検査と報告書提出が行われ、必要に応じて保証書の発行やアフターフォロー体制も整えられます。

実録!新東亜工業の施工事例|7階建てマンションの大規模修繕工事

今回は、東京都墨田区にある7階建てマンションで実施された大規模修繕工事の実例をご紹介します。色選びの失敗を繰り返したくないというオーナー様のご相談から始まり、現地調査、丁寧な工程説明、施工後の満足の声まで、実際の会話を交えながら施工の流れをわかりやすくお届けします。

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ご相談内容

お問い合わせ時点で、オーナー様は過去の色選びの失敗と屋上防水の要否にお悩みでした。

お客様:「前に外壁の修繕をやったとき、色で失敗してしまって…。今回はちゃんと満足できるものにしたいんです」
お客様:「屋上防水もやるべきか迷っていて…実は5年前に他業者でやってるんですが、そのまま使えますか?」

現地調査の結果、屋上防水の状態は良好と判断。防水あり/なしの2パターンで見積を提示し、「防水なしプラン」でのご契約となりました。

工事の概要|工事金額と施工期間

 

大規模修繕工事 施工前
大規模修繕工事 施工後

今回の工事では、外壁塗装、シーリング打ち替え、鉄部塗装、足場など複数の工事項目を含めて施工。屋上防水は状態良好につき除外となりました。

工事項目 内容
外壁塗装 シリコン塗装仕上げ
シーリング 全箇所撤去・打ち替え
鉄部塗装 玄関扉・バルコニー手すりなど
足場 全面架設

工事金額:約852万円(税込)
施工期間:約50日間

お客様:「複数パターンで見積を出してくれたので比較しやすかったですね。説明もわかりやすくて納得できました」
担当者:「屋上防水は前回の状態が良好でしたので、今回は必要ありませんでした。余計な費用がかからないよう判断させていただきました」

現地調査で判明した劣化症状

現地調査では、以下のような劣化症状が確認されました。

 

  • シーリングの硬化・亀裂:経年劣化により弾性を失い、ひび割れ多数
  • シーリングの「増し打ち」による施工不良:旧シールを撤去せず重ねていたことで剥離が発生
  • 外壁塗装の色あせ・汚れ:前回塗装の退色が進行し、日陰部に黒ずみ
  • バルコニー床のトップコート剥離:防水機能は残るものの、表面劣化あり

担当者:「古いものを撤去せず上から足してあるだけだったので、耐久性が落ちてました。今回はすべて撤去して打ち直します」
お客様:「やっぱり、見えないところもきちんと確認してもらえると安心できますね」

施工中のやり取りと配慮

工事中は毎回担当者が進捗を報告。外壁色や長尺シートの見本を見て決定しながら進められ、工程ごとに確認しやすい体制を整えました。

担当者:「今日は3階バルコニーのシーリングを打ち替えていきます。既存シールはすべて撤去済みです」
お客様:「毎回進捗を伝えてくれるので、こちらも安心して見守れます」
担当者:「色見本の実物板を5種類ほど持ってきましたが、どれがよさそうですか?」
お客様:「これがいいですね!」

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引き渡し時のご感想

引渡し時には、オーナー様とお母様にも仕上がりをご確認いただき、ご満足の声をいただきました。

お客様:「本当イメージ通りの色でよかったです。ありがとうございます。母も喜びますわ!」
お客様:「領収書の件も丁寧に対応してくださって助かりました。最初から最後まで信頼できました」

マンション改修工事の業者選びで失敗しないために

改修工事を任せる業者選びは、成功の可否を大きく左右します。以下の3つのポイントを意識して業者を選定しましょう。

実績と専門性

改修工事は、一般的なリフォームや小規模工事とは異なり、建物全体に関わる大規模な施工が求められます。そのため、過去に同規模・同種のマンション改修工事を手がけた経験があるかどうかは大きな判断基準となります。

施工実績の数や内容、写真付きのレポートや管理組合からの評価などを確認することで、安心して任せられるかどうかが見えてきます。改修工事の実績が豊富な業者は、トラブルにも柔軟に対応できます。過去の施工事例や施工レポートを確認しましょう。

見積書の明瞭さ

見積書の内容が不明瞭だと、後から思わぬ追加費用が発生するリスクがあります。各工事項目ごとに「数量」「単価」「仕様」がきちんと記載されているか、また一式表記が多すぎないかをチェックしましょう。見積書が丁寧で詳細な業者ほど、現場対応も誠実であることが多く、トラブルの回避にもつながります。

見積書の記載が明確で、項目ごとに単価や施工範囲が明示されているかを確認。不要な追加工事を防ぐためにも重要なポイントです。

保証・アフターサービスの有無

改修工事は完了して終わりではなく、その後の維持管理や万一の不具合対応も重要です。保証期間が明確に定められているか、施工内容に応じた保証範囲があるかを確認しましょう。また、引き渡し後の定期点検や不具合時の対応窓口が用意されている業者は、信頼性が高いと判断できます。

保証年数やアフター対応の有無も比較基準となります。施工後のトラブルに対して誠実な対応をしてくれる業者を選ぶことが重要です。

マンション改修工事で使える補助金・助成金の種類と申請方法

改修工事には一定の費用がかかりますが、自治体の補助金や助成金を活用することで、費用を抑えることが可能です。ここでは主な制度の種類や、申請時のポイントをご紹介します。

省エネ改修への補助

国や自治体では、省エネ性能を向上させる改修に対して助成を行っているケースがあります。たとえば、LED照明の設置、断熱材の追加、太陽光発電設備の導入などが対象になることがあります。

バリアフリー化支援

高齢化社会に対応するため、バリアフリー改修に対して支援金が用意されている自治体もあります。スロープの設置、エレベーター改修、手すりの増設などが対象になる可能性があります。

申請時の注意点(時期・書類)

補助金や助成金を受けるには、あらかじめ申請手続きを行う必要があります。工事着手前に申請しなければならない場合が多く、

  • 見積書や工事計画書
  • 施工業者の情報
  • 図面や仕様書

などが求められるため、余裕を持って準備しましょう。

マンションの長期修繕計画と改修工事について

改修工事は、単発ではなく長期的な修繕計画の一部として捉えることが重要です。ここでは、長期修繕計画との整合性や、改修工事との連動方法、資金計画との関係について詳しく解説します。

長期修繕計画とは?

長期修繕計画とは、マンションの共用部や主要設備について、今後20〜30年間にわたる修繕スケジュールや費用を見積もり、計画的に工事を実施するための指針です。管理組合が主体となって作成し、建物診断の結果や過去の修繕履歴をもとに、将来的な劣化に備えて適切なタイミングで工事を実施できるよう整備されます。

改修工事との連動方法

改修工事は、長期修繕計画に記載された工事項目の中でも「機能向上」「性能改善」といった、より付加価値を持つ内容に関係します。たとえば、外壁塗装と同時に断熱塗料を採用する、照明更新にあわせてLED化するなど、予定されている修繕にプラスアルファの要素を加えることで、工事効率を高め、再施工の手間も省けます。

こうした連動を行うには、計画段階から改修要素を取り入れることが重要です。修繕と改修の目的を明確に分けたうえで、同時に実施することでコスト効率を上げることが可能になります。

修繕積立金の運用

長期修繕計画に基づく工事資金は、主に修繕積立金から賄われます。しかし、改修工事にかかる費用の一部は、必ずしもこの積立金でまかなえるとは限りません。共用部のグレードアップや機能追加には追加費用が発生することもあるため、管理組合内での十分な合意形成と、資金調達方法の検討(借入・一時金など)が求められます。

そのため、改修工事を検討する際には、修繕積立金の残高や運用方針と照らし合わせたうえで、無理のない範囲で計画することが重要です。

マンション改修工事でよくある質問(FAQ)

マンション改修工事を検討している方の中には、「実際にどんな流れになるの?」「費用面はどう考えるべき?」など、具体的な疑問を抱えている方も多いはずです。ここでは、よくある質問をまとめてご紹介します。

Q1. 改修工事と大規模修繕工事の違いは?
A. 大規模修繕は原状回復が中心、改修工事は性能向上が目的です。両者は同時に実施されることもあります。

Q2. 補助金や助成金は利用できる?
A. 自治体によっては、省エネ設備導入やバリアフリー対応などを対象とした補助制度があります。

Q3. 工事中の生活への影響は?
A. 騒音や一時的な通行制限などがありますが、事前に周知・スケジュール調整が行われます。

Q4. 改修工事の期間はどれくらいかかる?
A. 内容や規模にもよりますが、1〜3か月程度が一般的です。配管更新などは住戸ごとの工程になるため、全体で数ヶ月かかる場合もあります。

Q5. 改修工事は住民総会の承認が必要ですか?
A. 多くの場合、区分所有者の過半数による議決が必要です。工事内容によっては管理規約や長期修繕計画との整合性も求められます。

改修工事を正しく理解してマンションの未来を守ろう|まとめ

マンション改修工事は、建物の老朽化に伴う修理にとどまらず、将来的な安全性・快適性を高め、住民の暮らしをより良くしていくための取り組みです。適切なタイミングで必要な工事を計画的に実施することで、無駄なコストの削減やトラブルの予防につながり、結果的に建物の寿命を延ばすことにも貢献します。

また、改修工事は資産価値を維持・向上させるうえでも極めて重要です。修繕・補修といった対処的な工事と併せて、性能向上を目的とした改修を行うことで、将来的な売却や賃貸でも有利な条件が期待できます。

そのためには、信頼できる業者の選定や建物診断の活用、補助金制度の活用など、準備段階から慎重に取り組むことが求められます。この記事を参考に、マンションの将来を見据えた賢い判断をしていただければ幸いです。マンション改修工事は、単なる修理ではなく「快適性の向上」と「資産価値の維持・向上」を目指す重要な施策です。

「補修」「修繕」との違いを理解し、適切なタイミングで実施することで、無駄なコストを抑えながら、将来的な建物の安心を手に入れることができます。

信頼できる業者とともに、長期的な視点で改修工事を計画していきましょう。