外壁塗装の費用相場はいくら?金額が決まる要素やコスト削減の方法を解説

2025/12/18

外壁塗装を検討しているものの、「実際にいくらかかるのか」「外壁塗装の見積もりが適正なのか分からない」と不安を感じていませんか。

外壁塗装は決して安い買い物ではありません。一般的な戸建て住宅では80万円~140万円程度の費用がかかるため、事前に相場を把握しておくことが非常に重要です。

この記事では、外壁塗装の費用相場を、坪数別・築年数別・塗料別に詳しく解説します。さらに、費用の内訳や安く抑える具体的な方法、悪徳業者を見極めるポイントまで網羅的にご紹介します。

また本記事の理解を深めるためにも、外壁塗装の定義や役割・費用目安・流れなど基本的な情報を理解しておくことをおすすめします。

外壁塗装とはどのようなものなのかを、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください。

この記事で分かること

  • 外壁塗装の一般的な費用相場と価格帯
  • 坪数別・築年数別の詳細な費用目安
  • 費用を構成する4つの内訳とその割合
  • 塗料の種類ごとの価格と耐用年数の違い
  • 費用を安く抑えるための6つの実践方法
  • 悪徳業者を避けるための注意点

目次

外壁塗装の費用相場は80万円~140万円

外壁塗装を行う際、最も気になるのが費用です。

一般的な戸建て住宅における外壁塗装の費用相場は、80万円~140万円程度が目安となります。

この価格帯に収まるケースが最も多く、全体の約7割を占めています。特に100万円~120万円の価格帯が最も多く、全体の約28%を占めているのが実情です。

ただし、この金額はあくまで目安です。住宅の大きさや使用する塗料、外壁の劣化状態などによって、費用は大きく変動します。

一般的な一軒家の外壁塗装の費用相場

一般的な2階建ての戸建て住宅(延べ床面積30~40坪程度)で外壁のみを塗装する場合、80万円~130万円が相場となります。

この費用には、足場の設置・解体、高圧洗浄、養生、下地処理、塗装作業、付帯部の塗装など、外壁塗装に必要なすべての工程が含まれています。

平屋の場合は足場の設置費用が抑えられるため、60万円~100万円程度とやや安くなる傾向があります。

一方、3階建ての住宅では足場が高くなるため、100万円~150万円以上かかることも珍しくありません。

建物の高さや形状によって、外壁塗装の費用相場は変動することを覚えておきましょう。

外壁と屋根を同時に塗装する場合の費用相場

外壁塗装を検討する際、屋根塗装も同時に行うことをおすすめします。

外壁と屋根を同時に塗装する場合の費用相場は、100万円~170万円程度です。

外壁塗装の費用に、屋根塗装分として20万円~30万円を上乗せした金額が目安となります。

なぜ同時施工がおすすめなのかというと、足場代の節約につながるからです。

外壁塗装でも屋根塗装でも、足場の設置が必須です。別々に工事を行うと、足場を2回設置することになり、その分の費用(約20万円)が余分にかかってしまいます。

同時に施工すれば足場の設置は1回で済み、トータルコストを大幅に削減できます。

さらに、外壁と屋根のメンテナンス時期を揃えられるため、将来的な計画も立てやすくなるというメリットもあります。

【坪数別】外壁塗装の費用相場を詳しく解説

外壁塗装の費用は、住宅の大きさ(坪数)によって大きく変わります。

延べ床面積外壁塗装の費用相場目安となる塗装面積
20坪(約66㎡)約40万~90万円約80㎡
30坪(約99㎡)約60万~100万円約120㎡
40坪(約132㎡)約80万~130万円約160㎡
50坪(約165㎡)約100万~160万円約200㎡
60坪(約198㎡)約120万~200万円約240㎡

以下で、坪数別に外壁塗装の費用相場を詳しく解説します。

20坪の外壁塗装の費用相場

延べ床面積が20坪(約66㎡)の住宅の場合、外壁塗装の費用相場は40万円~90万円程度です。

20坪は比較的コンパクトな住宅で、塗装面積も約80㎡前後となります。

小規模な住宅のため、使用する塗料の量も少なく、工期も短く済むことから、費用を抑えやすい坪数です。

ただし、建物の形状が複雑な場合や、外壁の劣化が激しい場合は、相場より高くなることもあります。

30坪の外壁塗装の費用相場

延べ床面積が30坪(約99㎡)の住宅は、日本で最も一般的な戸建て住宅のサイズです。

30坪の外壁塗装の費用相場は、60万円~100万円が目安となります。塗装面積は約120㎡前後です。

多くの塗装業者がこのサイズの施工実績を豊富に持っているため、比較的見積もりが取りやすく、相場も安定している坪数と言えます。

シリコン塗料を使用した場合で80万円~90万円程度、ラジカル塗料やフッ素塗料を選ぶと100万円前後になることが多いです。

40坪の外壁塗装の費用相場

延べ床面積が40坪(約132㎡)の住宅の外壁塗装の費用相場は、80万円~130万円程度です。

塗装面積は約160㎡前後となり、30坪の住宅と比べて塗装面積が広がる分、費用も高くなります。

40坪の住宅は2階建てが多く、足場の設置範囲も広くなるため、足場代も30坪の住宅より高くなる傾向があります。

使用する塗料のグレードによって費用は変動しますが、シリコン塗料で90万円~110万円、フッ素塗料で120万円~130万円程度が相場です。

50坪の外壁塗装の費用相場

延べ床面積が50坪(約165㎡)の住宅の外壁塗装の費用相場は、100万円~160万円が目安です。

塗装面積は約200㎡前後となり、大型の戸建て住宅に分類されます。

50坪クラスになると、使用する塗料の量も多く、工期も長くなるため、人件費も増加します。また、足場の設置面積も広くなるため、足場代も高額になります。

高級塗料を選択した場合は、150万円を超えることも珍しくありません。

60坪の外壁塗装の費用相場

延べ床面積が60坪(約198㎡)の住宅の外壁塗装の費用相場は、120万円~200万円程度です。

塗装面積は約240㎡前後となり、かなり大型の住宅です。

60坪の住宅は3階建てや、敷地に余裕のある2階建ての大型住宅が多く、足場の設置や塗装作業にも時間がかかります。

また、窓や出入り口などの開口部が多い場合は養生作業にも手間がかかり、その分費用も上乗せされます。

フッ素塗料や無機塗料などの高級塗料を選ぶ場合は、200万円を超えることもあります。

【築年数別】外壁塗装の費用相場の目安

外壁塗装の費用は、築年数によっても変動します。

築年数が経過するほど外壁の劣化が進むため、補修が必要になり、費用が高くなる傾向があります。

築年数外壁塗装の費用相場劣化状況の目安主な工事内容・注意点
築10年70万~80万円程度軽微な色褪せ・汚れ基本的な塗装工事が中心で
補修費は少なめ
築20年80万~95万円程度ひび割れ・塗膜剥がれ・コケシーリング補修が必要になり
費用が増加
築30年95万~115万円程度劣化が広範囲に進行下地補修・シーリングの
全面打ち替えが発生
築40年115万~150万程円程度外壁材の著しい劣化塗装のみ不可のケースがあり
張り替え検討

※上記はあくまで目安で、外壁材の種類・劣化の進行度・補修範囲によって費用は大きく変動します。

築年数が進むほど外壁の劣化は深刻化し、補修費用も増える傾向があります。適切な時期に外壁塗装を行うことが、結果的に費用を抑え、住まいを長持ちさせる最善策と言えるでしょう。

外壁塗装の費用相場の内訳を徹底解説

外壁塗装の費用は、以下のような項目に分けられます。

  • 塗料・材料費
  • 足場代
  • 工事代・人件費
  • 諸経費・運営費

では、内訳の詳細について詳しくみていきましょう。

塗料・材料費(外壁塗装費用の約20%)

塗料・材料費は、外壁塗装費用全体の約20%を占める基本的な内訳です。

この中には、外壁に塗る塗料本体だけでなく、下塗り材やシーリング材、養生シート、飛散防止ネットなど、施工に必要な各種材料費が含まれます。

特に費用に差が出やすいのが塗料のグレードで、耐用年数の長いフッ素塗料や無機塗料を選ぶと、材料費は高くなります。

一方、一般的なシリコン塗料であれば、30坪前後の住宅で20万円~25万円程度が目安です。

塗料は仕上がりや耐久性に直結するため、価格だけでなく性能も考慮して選ぶことが重要です。

足場代(外壁塗装費用の約20%)

足場代は、外壁塗装費用の中でも見落とされがちですが、全体の約20%を占める重要な費用項目です。

2階建て以上の住宅では、高所作業を安全に行うため、足場の設置が法律で義務付けられています。

足場代には、組み立て・解体作業費、足場材の運搬費、レンタル費用などが含まれます。

相場としては1㎡あたり800円~1,200円程度で、30坪の住宅の場合、15万円~20万円前後が一般的です。

「足場代無料」を強調する業者もありますが、他の費用に上乗せされているケースや施工品質への不安もあるため、内容を慎重に確認する必要があります。

工事代・人件費(外壁塗装費用の約30%)

工事代・人件費は、外壁塗装費用の中で最も割合が大きく、全体の約30%を占める項目です。

高圧洗浄や養生、下地処理、下塗り・中塗り・上塗り、付帯部の塗装まで、すべての作業工程にかかる人件費が含まれます。

外壁塗装は職人の技術力によって仕上がりや耐久性が大きく左右されるため、経験豊富な職人が担当する場合、この費用は高くなる傾向があります。

30坪程度の住宅では、30万円~40万円が相場です。

安さだけで判断すると、工程省略などのリスクもあるため注意が必要です。

諸経費・運営費(外壁塗装費用の約30%)

諸経費・運営費は、外壁塗装費用全体の約30%を占める内訳で、内容が分かりにくいと感じる方も多い項目です。

この中には、現場までの交通費や駐車場代、廃材処分費、現場管理費のほか、会社の運営費や適正な利益などが含まれます。

これらは業者が安定した経営を行い、品質の高い施工やアフターサービスを提供するために欠かせない費用です。

ただし、金額の内訳が曖昧だったり、相場より明らかに高い場合は、詳細な説明を求めることが重要です。

見積書の透明性は、業者選びの大きな判断材料になります。

【塗料別】外壁塗装の費用相場と特徴

外壁塗装に使用される塗料には、さまざまな種類があります。

塗料の種類によって、費用相場や耐用年数が大きく異なります。

アクリル塗料の外壁塗装の費用相場

アクリル塗料の費用相場は、1㎡あたり1,000円~1,800円程度です。

耐用年数は5~8年と短く、現在ではあまり使用されなくなっています。

価格が安い反面、頻繁に塗り替えが必要になるため、長期的なコストパフォーマンスは低いと言えます。

塗料の種類費用相場(1㎡あたり)耐用年数の目安特徴・メリット
ウレタン塗料約1,700円~2,500円8~10年密着性が高く、細かい部分や付帯部の塗装に適している
シリコン塗料約2,100円~3,500円10~15年価格と耐久性のバランスが良く、最も選ばれている
ラジカル塗料約2,200円~4,000円8~16年劣化を抑える技術で、美観を長く保ちやすい
フッ素塗料約2,000円~5,000円15~20年耐久性が高く、塗り替え回数を減らせる
無機塗料約3,500円~5,500円20~25年以上汚れに強く色褪せしにくい、最高クラスの耐久性

外壁塗装の費用や耐久性は、選ぶ塗料によって大きく変わります。

初期費用だけで判断せず、耐用年数やメンテナンス回数まで含めて検討することが重要です。

住まいの条件や将来設計に合った塗料を選ぶことで、外壁を長く美しく保てます。

外壁塗装の費用相場を左右する要素

外壁塗装の費用は、いくつかの要素によって変動します。

費用が適切かどうか判断する材料にもなるので、外壁塗装の費用相場を左右する要素を理解しておくと安心です。

塗装面積の広さで外壁塗装の費用相場が変わる

外壁塗装の費用は、実際の塗装面積の広さによって大きく左右されます。

塗装面積が広くなるほど、使用する塗料の量が増え、作業時間や人件費もかかるため、費用は高くなります。

注意したいのは、同じ坪数の住宅でも、必ずしも塗装面積が同じとは限らない点です。

窓や出入り口などの開口部が少ない住宅ほど、塗る面積が広くなり、その分費用も上昇します。

逆に開口部が多い場合は、塗装面積が抑えられることもあります。

坪数だけで判断せず、実測に基づく塗装面積で見積もりを確認することが重要です。

使用する塗料の種類で外壁塗装の費用相場が変動

外壁塗装の費用相場は、使用する塗料の種類によって大きく変動します。

塗料は種類ごとに単価や耐用年数が異なり、安価なアクリル塗料と高耐久な無機塗料では、1㎡あたりで数千円の差が生じます。

この差が住宅全体に及ぶと、総額で数十万円の違いになることも珍しくありません。

初期費用を抑えたい場合は安価な塗料が選ばれやすい一方、耐久性を重視すれば高額な塗料が適しています。

短期的な費用だけでなく、塗り替え周期を含めた長期的な視点で塗料を選ぶことが、結果的なコスト管理につながります。

外壁の劣化状態で外壁塗装の費用相場が上がる

外壁の劣化が進行している住宅では、塗装前の補修作業が増えるため費用が高くなります

軽度の色あせや汚れであれば塗装のみで対応できますが、ひび割れや塗膜の剥がれがある場合は補修が必要です。

さらに、シーリングの劣化による打ち替えや、下地の傷みが見られる場合には、追加工事が発生します。

こうした補修作業は安全性や耐久性を確保するために欠かせない工程であり、省略することはできません。

外壁塗装の費用を正しく把握するには、外壁の現状を踏まえた上で見積もりを確認することが重要です。

建物の形状や立地条件で外壁塗装の費用相場が影響を受ける

建物の形状や立地条件も、外壁塗装の費用相場に影響を与える要素です。

凹凸の多い複雑な形状の住宅では、足場の設置や塗装作業に手間がかかり、その分費用が高くなる傾向があります。

また、隣家との距離が近い住宅では、足場の組み方が制限され、作業効率が下がることもあります。

さらに、道路から離れた立地や敷地条件が厳しい場合は、資材搬入や運搬に追加費用が発生するケースもあります。

建物そのものの条件によって費用が変わる点を理解しておくことが大切です。

外壁塗装の費用相場より安く抑える方法

外壁塗装の費用を少しでも安く抑えたいと考える方は多いでしょう。

ここでは、費用を抑えるための具体的な方法をご紹介します。

複数業者から相見積もりを取って外壁塗装の費用相場を比較

外壁塗装の費用を相場より安く抑えるために、最も効果的なのが相見積もりを取ることです。

複数の業者から見積もりを取得することで、現在の適正な費用相場を把握でき、極端に高額な見積もりや不自然に安い見積もりを見抜きやすくなります

特に3社以上で比較することが理想で、価格だけでなく工事内容や説明の丁寧さ、提案力の違いも確認できます。

また、相見積もりを前提にすることで業者間に競争が生まれ、値引きや条件調整につながる可能性もあります。

結果として、費用と品質のバランスが取れた業者を選びやすくなります。

地域密着型の塗装専門業者に依頼して外壁塗装の費用相場を抑える

外壁塗装の費用を抑えたい場合、地域密着型の塗装専門業者に直接依頼することも有効な方法です。

大手ハウスメーカーや総合リフォーム会社では、実際の施工を下請け業者が行うことが多く、中間マージンが発生しやすい傾向があります。

一方、地域の塗装専門業者は自社施工が中心のため、無駄なコストがかかりにくく、同じ工事内容でも費用を抑えられる可能性があります。

条件次第では20万円以上の差が出るケースもあり、コスト重視の方にとっては大きなメリットです。

外壁と屋根を同時施工して外壁塗装の費用相場を節約

記事の冒頭でもお伝えしましたが、外壁塗装と屋根塗装を同時に行うことで、費用を大きく節約できる可能性があります。

最大の理由は、足場代を1回分で済ませられることです。

足場代は15万円~20万円程度かかるため、同時施工による節約効果は非常に大きくなります。

また、外壁と屋根のメンテナンス時期を揃えられるため、将来的な工事計画も立てやすくなります。

両方の劣化時期が近い場合は、同時施工を前提に見積もりを取ることをおすすめします。

助成金・補助金を活用して外壁塗装の費用相場負担を軽減

外壁塗装の費用負担を軽減する方法として、自治体の助成金・補助金を活用することも有効です。

多くの自治体では住宅リフォーム支援制度を設けており、外壁塗装が対象となる場合、10万円~20万円程度の補助を受けられることがあります

助成金は返済不要で自己負担を直接減らせる点が大きなメリットです。

ただし、申請時期や条件、工事前申請の必須ルールなどがあるため、事前確認が欠かせません。

早めの情報収集が重要です。

火災保険を利用して外壁塗装の費用相場をカバー

台風や強風・雹(ひょう)などの自然災害によって外壁が損傷した場合、火災保険が適用される可能性があります。

経年劣化は対象外ですが、災害が原因の破損であれば修繕費用が補償されるケースもあります

保険が適用されれば、外壁塗装にかかる自己負担を大幅に減らせる可能性があります。

ただし、補償範囲や申請条件は契約内容によって異なるため、加入中の火災保険の内容を事前に確認することが重要です。

塗料のグレードを見直して外壁塗装の費用相場を調整

外壁塗装の費用は、選ぶ塗料のグレードによって大きく変動します。

高級塗料は耐久性が高い反面、初期費用も高くなります。

そのため、今後その住宅に何年住む予定かを考慮することが重要です。

例えば、10年以内に住み替え予定がある場合は、高級塗料を選ばなくても十分なケースもあります。

一方、長期居住を前提とするなら、高耐久塗料で塗り替え回数を減らす方が合理的です。

ライフプランに合った塗料選びが、費用調整のポイントとなります。

外壁塗装の費用相場で注意すべきポイント

外壁塗装の費用相場を理解したうえで、以下のようなポイントにも注意しましょう。

  • 外壁塗装の費用相場より極端に安い見積もりに注意
  • 「足場代無料」は外壁塗装の費用相場では通常ありえない
  • 訪問営業による外壁塗装の不当な費用請求を避ける
  • 外壁塗装の費用相場を理解して適正価格を見極める

これらを意識することで、できるだけ負担の少ない状態での外壁塗装実施につながります。

外壁塗装の費用相場より極端に安い見積もりに注意

外壁塗装の見積もりが相場より極端に安い場合は慎重な判断が必要です。

一見するとお得に感じますが、実際には工事品質を下げることで価格を抑えているケースも少なくありません。

外壁塗装は完成直後では違いが分かりにくく、数年後に不具合として表面化することもあります。

安すぎる見積もりに潜む主なリスク

  • 下地処理や下塗りなど必要工程の省略
  • 塗料を規定量より薄めて使用
  • 低品質な塗料へのすり替え
  • 工事後の追加費用請求

こうした工事は耐久性が著しく低下し、結果的に早期の再塗装が必要になることもあります。

適正価格=高いではなく、必要な工程が正しく含まれているかを重視しましょう。

「足場代無料」は外壁塗装の費用相場では通常ありえない

「足場代無料」という言葉には注意が必要です。足場の設置には、組み立て・解体作業費、足場材の運搬費、レンタル費用など必ず実費が発生します。

そのため、通常の施工で足場代が完全に無料になることはありません。

足場代無料に潜む可能性

  • 他の工事項目に費用を上乗せしている
  • 必要最低限の足場を設置せず、安全性や施工品質を軽視している

足場は作業効率だけでなく、職人の安全確保と仕上がり品質に直結します。

見積書では「足場一式」などの曖昧な表記ではなく、数量や単価が明記されているかを必ず確認しましょう。

訪問営業による外壁塗装の不当な費用請求を避ける

突然訪問してきた業者が「今すぐ工事が必要」「放置すると危険」「今日だけ大幅値引き」などと急かしてくる場合は、冷静な判断が不可欠です。

訪問営業による外壁塗装トラブルは後を絶たず、国民生活センターでも注意喚起が行われています。

訪問営業でよくある危険な誘い文句

  • 「近所で工事しているから安くできる」
  • 劣化を過度に強調する不安あおり
  • 即決を迫る大幅値引き提案

その場で契約せず、必ず複数の業者から見積もりを取り比較検討することが、トラブル回避の基本です。

外壁塗装の費用相場を理解して適正価格を見極める

外壁塗装で失敗しないためには、あらかじめ費用相場を理解しておくことが非常に重要です。

相場を知っていれば、過剰に高い見積もりや、不自然に安い見積もりを冷静に見極めることができます。

信頼できる見積書の特徴

  • 内訳が明確で「一式」表記が少ない
  • 各項目の単価が相場の範囲内
  • 質問に対して根拠ある説明ができる

不明瞭な点を曖昧にしたまま契約するのは危険です。

納得できる説明があり、透明性の高い見積書を提示する業者を選ぶことが、満足度の高い外壁塗装につながります。

外壁塗装の費用相場に関するよくある質問【FAQ】

ここでは、外壁塗装の費用相場に関するよくある質問を紹介します。

費用に関するさまざまな内容を集めましたので、ぜひご覧ください。

Q1. 外壁塗装の費用は一括払いですか、分割払いも可能ですか

A. 外壁塗装の費用は、現金一括払いだけでなく分割払いにも対応している業者が多いです。

リフォームローンを利用すれば、月々1万円〜2万円程度の負担で施工できるケースもあり、まとまった資金が用意できない場合でも工事を進めやすくなります。

また、クレジットカード払いに対応している業者もあり、ポイント還元を受けられる点はメリットです。

ただし、ローン利用時は金利や手数料が発生することがあるため、月々の支払額だけでなく支払総額を必ず確認することが重要です。

Q2. 見積もりが相場より高い場合、値引き交渉はできますか

A. 見積もりが相場より高いと感じた場合、値引き交渉を行うこと自体は可能です。

ただし、過度な値引きを要求すると、下地処理の省略や塗料のグレード変更など、工事品質に悪影響が出るリスクがあります。

まずは複数の業者から相見積もりを取り、適正な費用相場を把握することが大切です。

そのうえで、5〜10%程度を目安に、工事内容を維持したまま調整できるか相談する姿勢が現実的と言えるでしょう。

Q3. 外壁塗装の費用に消費税は含まれていますか

A. 外壁塗装の見積もりには、多くの場合、消費税が含まれていますが、必ず明細を確認する必要があります。

見積書に「税込」「税抜」の表記があり、税抜価格で提示されている場合は、最終的な支払額が見積金額の1.1倍になります。

契約後に想定外の金額差が生じないよう、契約前に支払総額がいくらになるのかを明確に確認することが重要です。

疑問点は必ず事前に業者へ質問しましょう。

Q4. 築年数が古いと外壁塗装の費用は必ず高くなりますか

A. 築年数が古い住宅は、外壁の劣化が進んでいることが多く、下地補修やシーリングの打ち替えなど追加工事が必要になり、費用が高くなる傾向があります。

ただし、定期的に塗装や補修を行ってきた住宅であれば、築年数が古くても費用を抑えられる場合もあります。

実際の費用は年数だけでは判断できないため、現地調査で外壁の状態を正確に確認してもらうことが重要です。

まとめ

外壁塗装の費用相場について、坪数別・築年数別・塗料別に詳しく解説してきました。

外壁塗装は決して安い買い物ではありませんが、住まいを長持ちさせ、快適に暮らすために必要なメンテナンスです。この記事のポイントをまとめます。

外壁塗装の費用相場を理解するポイント

  • 一般的な外壁塗装の費用相場は80万円~140万円が目安
  • 坪数や築年数、使用する塗料によって費用は大きく変動する
  • 費用の内訳は塗料代20%、足場代20%、人件費30%、諸経費30%
  • 複数業者から相見積もりを取り、適正価格かどうか見極めることが重要
  • 助成金や同時施工などの方法で費用を抑えることができる
  • 極端に安い見積もりや訪問営業には注意が必要

外壁塗装を検討する際は、この記事でご紹介した費用相場を参考に、複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。

費用だけでなく、業者の実績や対応、使用する塗料の品質なども総合的に判断しましょう。

適正な費用で質の高い外壁塗装を行うことで、住まいを長く美しく保つことができます。

信頼できる業者を見つけて、納得のいく外壁塗装を実現してください。

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