
外壁・屋上塗装は同時施工がお得?工事内容の違いや基本的な流れ費用相場を把握しよう
2025/09/24
建物の耐久性や資産価値を維持するために欠かせないのが、定期的なメンテナンスです。特に「外壁塗装」と「屋上塗装」は、外観を美しく整えるだけではなく、建物を雨風や紫外線から守り、内部構造を長持ちさせる重要な工事です。
これらは適切なタイミングで実施することで劣化を未然に防ぎ、住まいやオフィスを長期的に安心できる環境に保つことができます。しかし実際には、外壁と屋上を別々に考えて施工する方が多く、その結果として工事の効率が落ちたり、余計なコストや二度手間が発生してしまうケースも少なくありません。
本記事ではに特化し、工事の目的や具体的な内容、費用相場、施工の流れ、さらに業者選びのポイントまで詳しく解説します。外壁と屋上を一体として計画することのメリットを理解し、無駄のないメンテナンス計画を立てるための参考にしてください。
目次
外壁塗装とは?
外壁塗装とは、建物の見た目を美しく保つだけでなく、建物そのものを外部環境から守るための重要な工事です。塗装は単なる「色塗り」ではなく、防水や防汚の機能を持ち合わせており、住まいの寿命を左右する大切な工事です。
ここでは外壁塗装の目的や使用される塗料の種類、耐用年数について詳しく解説します。
外壁塗装の目的と役割
外壁塗装の主の目的や役割はには、以下のようなものがあります。
- 外観の美観維持
- 建物内部の保護
塗膜は外壁材を直接守るバリアのような役割を果たし、雨漏りやひび割れ、カビや藻の発生を抑える効果もあります。
また断熱や遮熱効果を持つ塗料を選ぶことで、室内環境の改善や冷暖房費の節約にもつながります。定期的な塗装により、建物の寿命を大きく延ばし、資産価値の維持にも直結します。
外壁塗装に使われる主な塗料の種類
外壁塗装で使用される塗料にはいくつか種類があり、それぞれ特徴と耐久性、費用が異なります。
代表的な塗料には、以下のようなものがあります。
外壁塗装に使われる主な塗料の比較表
塗料の種類 | 特徴 | 耐用年数 | 費用の目安 |
---|---|---|---|
シリコン塗料 | コストと耐久性のバランスが良い。最も一般的に採用される。 | 約10〜12年 | 中価格帯 |
フッ素塗料 | 耐久性が非常に高く、長期的に安心できる。再塗装の回数を減らせる。 | 約15年以上 | 高価格帯 |
遮熱塗料 | 太陽光を反射し、夏場の室温上昇を抑制。省エネ効果が期待できる。 | 約10〜15年 | 中〜高価格帯 |
建物の立地条件や周辺環境、オーナーの予算やライフプランに合わせて、最適な塗料を選ぶことが重要です。
外壁塗装の耐用年数とメンテナンス周期
一般的にシリコン塗料は10〜12年、フッ素塗料は15年以上持つとされています。アクリルやウレタンなどより安価な塗料は耐久性が短いため、長期的にはメンテナンス回数が増える可能性があります。
外壁は常に日射や風雨にさらされるため、劣化が進むと防水性能が低下し、雨漏りや内部腐食を引き起こすリスクがあります。定期的な点検を行い、塗膜の剥がれや色あせ、ひび割れなどのサインが見られたら早めに再塗装を検討することが推奨されます。
屋上塗装とは?
屋上塗装は、建物の最上部を守る大切な工事です。外壁以上に紫外線や雨水の影響を強く受けやすく、劣化が進むと雨漏りや構造材の腐食など深刻なトラブルにつながります。定期的な屋上塗装を行うことで、防水性能を回復し、建物全体の耐久性を大きく高めることが可能です。
ここでは屋上塗装の目的や防水工事との違い、耐用年数について具体的に解説します。
屋上塗装の目的と役割
屋上塗装の最も大きな目的は、建物全体の防水性能を維持することです。
屋上は外壁よりも直射日光を浴びる時間が長いため、塗膜が劣化しやすい部位でもあります。遮熱性のある塗料を選択することで、室内温度の上昇を抑え、省エネや快適性向上にも寄与します。さらに塗装によってコンクリートの中性化を防ぐ効果もあり、建物の構造体を長期間守る役割を果たします。
屋上塗装と防水工事の違い
屋上塗装と防水工事は似たような施工を指しますが、主な工事の内容や耐久性などには違いがあります。
では、具体的にどのような違いがあるのかみてみましょう。
屋上塗装と防水工事の比較表
工事の種類 | 内容 | 適用ケース | 耐久性 |
---|---|---|---|
屋上塗装 | 表面に塗膜を形成し、雨水や紫外線から直接的なダメージを防ぐ | 軽度の劣化や小さなひび割れ | 約5〜8年 |
防水工事 | シート防水やウレタン防水など、厚みのある防水層を作る | 下地が劣化している場合や大規模修繕時 | 約10〜15年以上 |
両者の違いを理解した上で、建物の状態に合った工事を選ぶことが大切です。
屋上塗装の耐用年数とメンテナンス周期
屋上塗装の耐用年数は一般的に5〜8年程度とされ、防水工事より短い傾向にあります。そのため外壁以上にこまめな点検が必要です。塗膜の剥がれや浮き、色あせなどを放置すると、雨水が浸入しやすくなり、短期間で内部への被害が広がります。
定期点検を行い、劣化の兆候が見られたら塗り替えを検討することが重要です。さらに防水工事と組み合わせることで、より長期的な安心を得られるでしょう。
外壁・屋上塗装を同時に行うメリット
外壁塗装と屋上塗装を別々に行うのではなく、同時に施工することで多くのメリットが得られます。単に費用を節約できるだけではなく、工事の効率や仕上がりの質にも大きな影響を与えます。
ここでは費用面・工期面・品質面から見た具体的な利点をより詳しく解説します。
足場費用を節約できる
外壁塗装や屋上塗装では、安全確保と作業効率のために足場を組む必要があります。もし外壁と屋上を別々に工事すると、そのたびに足場費用が発生してしまいます。
同時施工であれば一度の設置で済むため、費用を大幅に削減できます。特に中層から高層の建物では足場費用が数百万円単位になることもあり、同時施工の経済的メリットは非常に大きいといえます。
工期短縮と居住者負担の軽減
同時施工は工事全体の期間を短縮でき、居住者やテナントにかかる負担も軽減されます。足場設置期間が短くなれば、騒音や視界の悪化といった生活上のストレスも少なくなり、快適な暮らしを維持しやすくなります。
さらに共用部の利用制限や駐車場の確保といった調整も一度で済むため、住民への説明や合意形成もスムーズになります。
建物全体の防水性能を高められる
外壁と屋上を同時に施工することで、建物全体の防水性能をバランスよく高めることが可能です。屋上だけ、あるいは外壁だけの施工では防水の弱点が残る場合がありますが、同時施工なら建物全体を均一に守ることができます。
また塗料や防水材の種類を統一できるため、仕上がりの一体感が増し、将来的なメンテナンス計画も立てやすくなります。建物全体の劣化を防ぎながら資産価値を維持するうえでも、同時施工は非常に効果的です。
外壁・屋上塗装をまとめて行う際の注意点
同時施工には多くのメリットがある一方で、事前に注意しておくべき点も数多く存在します。塗料や工法の選び方、施工の順序、保証内容の確認を怠ると、せっかくの工事効果が十分に発揮されない可能性もあるため、事前準備は非常に重要です。
ここでは塗料や工法の相性、スケジュール調整、保証内容についてより詳しく解説します。
塗料や工法の相性を確認する
外壁と屋上では使用する塗料や防水工法が異なる場合があります。同時施工を行う際には、それぞれの仕様が互いに干渉しないかを確認し、相性の良い組み合わせを選ぶことが重要です。
例えば外壁に耐候性の高いフッ素塗料を使い、屋上にはウレタン防水を選ぶ場合、仕上げ材の伸縮性や色味の違いが全体の統一感に影響を及ぼすこともあります。こうした点を事前に検討することで、美観と機能を両立させることができます。
施工スケジュールを事前に調整する
外壁と屋上の工事は並行して進められることが多いですが、工程によっては順番を考慮しなければならないケースもあります。業者と綿密に打ち合わせを行い、無理のないスケジュールを立てることが大切です。
特に梅雨や台風シーズンなど天候リスクの大きい時期は工程の調整が難しくなるため、工期に余裕を持たせた計画が必要です。また、居住者への周知や生活動線への配慮も並行して行うと、トラブルを未然に防げます。
保証内容を外壁と屋上両方で確認する
工事完了後の保証は、外壁と屋上で内容や期間が異なることがあります。契約前にそれぞれの保証内容を確認し、将来的にトラブルが生じた際に安心できる体制を整えておくことが必要です。
例えば外壁塗装は10年保証、屋上防水は5年保証と差がある場合、更新時期にズレが生じることになります。こうした違いを理解した上で契約し、アフターメンテナンスの対応範囲を把握することが、長期的に安心できる建物維持につながります。
外壁・屋上塗装を同時に行う際のまとめ
注意点 | 内容 | 対応方法 |
---|---|---|
塗料・工法の相性 | 外壁と屋上で異なる仕様になることがある | 事前に相性を確認し、統一感のある仕様を選択 |
スケジュール調整 | 工程の順番や天候リスクで工期が変動 | 無理のない計画を立て、居住者にも周知 |
保証内容 | 外壁10年、屋上5年など差があるケース | 契約前に保証期間と内容を確認、アフターフォローを明確化 |
外壁塗装の基本的な流れ
外壁塗装は単に塗料を塗るだけではなく、下地処理から仕上げまで複数の工程を経て完成します。各工程を丁寧に行うことで塗膜の耐久性が高まり、仕上がりの美しさも長持ちします。
ここでは基本的な流れをより詳しく解説します。
ステップ1.下地処理(洗浄・ひび割れ補修)
まず高圧洗浄で外壁表面の汚れや古い塗膜を徹底的に除去します。カビや藻の付着がある場合は薬剤を使った洗浄を行い、清潔な状態にします。
その後、ひび割れや欠損部分を補修し、シーリング材を充填して防水性を高めます。金属部分には錆止めを塗布するなど、塗料がしっかり密着する状態に整えることが重要です。
ステップ2.下塗り・中塗り・上塗りの手順
塗装は通常3回に分けて行われます。下塗りではシーラーやプライマーを塗布し、塗料の密着性を高めます。中塗りでは厚みを確保し、色や耐久性を形成します。
上塗りでは仕上げとして均一な光沢と耐候性を付与します。この重ね塗りを丁寧に行うことで、紫外線や雨風に強い塗膜が形成され、長期的な保護効果を生み出します。
ステップ3.仕上げチェックと保証確認
塗装後は仕上がり状態を細かく確認し、塗りムラや気泡、不具合がないかを点検します。必要に応じて補修を行い、完成度を高めます。さらに保証内容やアフターメンテナンスの有無を確認し、工事後も安心できる体制を整えることが重要です。
施工写真や検査報告書を受け取ることで、工事の透明性と信頼性が高まり、将来的なトラブル防止にもつながります。
屋上塗装・防水工事の基本的な流れ
屋上塗装や防水工事は、建物の最上部を守るために欠かせない作業です。屋上は直射日光や雨風を直接受けるため劣化が早く、放置すると雨漏りや内部構造の腐食など深刻な問題に発展することもあります。
ここでは下地処理から防水層の施工、トップコート仕上げまでの流れを詳しく整理して解説します。
ステップ1.下地処理
屋上表面を清掃し、砂や埃、既存塗膜の浮きをしっかりと除去します。その後、ひび割れや劣化部分を補修して平滑な状態に整えます。
この工程を丁寧に行うことで防水層の密着性が高まり、結果的に寿命が大きく変わります。場合によってはプライマーを塗布し、より強固な接着性を確保します。
ステップ2.防水層の施工
ウレタンやシートなど、建物に適した工法で防水層を施工します。屋上の形状や既存防水の状態、予算や求める耐久性に応じて選択されます。
例えばウレタン防水は複雑な形状の屋上に対応しやすく、シート防水は耐久性に優れ大規模建物に向いています。防水層は複数回に分けて重ね塗りや敷設を行い、均一な厚みを確保することが重要です。
ステップ3.トップコート仕上げ
防水層を保護するためにトップコートを塗布します。これにより紫外線や雨水から防水層を守り、耐久性をさらに高めます。さらにトップコートには色や機能性を持たせることができ、遮熱効果や美観の向上にもつながります。
定期的にトップコートを更新することで、防水層全体の寿命を延ばし、建物を長期間安心して使用できる状態に維持できます。
外壁・屋上塗装の費用相場
外壁・屋上塗装の費用は、建物の規模や使用する塗料、防水工法などによって大きく変動します。ここでは外壁と屋上それぞれの費用相場を整理し、同時施工を行った場合の比較についても解説します。
外壁塗装の㎡単価・総額目安
外壁塗装の費用は使用する塗料によって異なりますが、一般的な相場は以下の通りです。
塗料の種類 | ㎡単価目安 | 総額目安(延床500㎡程度の建物) |
---|---|---|
シリコン塗料 | 2,500〜4,000円 | 約200〜300万円 |
フッ素塗料 | 3,500〜5,000円 | 約300〜400万円 |
遮熱塗料 | 3,500〜5,500円 | 約300〜450万円 |
建物の状態や下地補修の有無によっても費用は変動します。
屋上塗装・防水工事の㎡単価・総額目安
屋上は塗装と防水工事を組み合わせるケースが多く、費用の幅が広いのが特徴です。
工法の種類 | ㎡単価目安 | 総額目安(100㎡の屋上) |
---|---|---|
ウレタン防水(密着工法) | 4,500〜6,500円 | 約45〜65万円 |
ウレタン防水(通気緩衝工法) | 5,500〜7,500円 | 約55〜75万円 |
シート防水 | 5,000〜7,000円 | 約50〜70万円 |
FRP防水 | 6,000〜8,500円 | 約60〜85万円 |
外壁・屋上塗装を同時に行った場合の費用比較
外壁と屋上を別々に施工すると、足場費用や諸経費が二重にかかります。同時施工にすれば足場の共用が可能となり、全体費用を10〜20%程度削減できる場合があります。
特に中規模以上の建物では数十万〜数百万円規模のコスト削減につながるため、長期的に見ても非常に合理的です。
外壁・屋上塗装の施工期間とスケジュール
工事の規模や選ぶ工法によって施工期間は大きく変わります。建物の構造や高さ、立地条件なども影響し、同じ規模の建物でも大きな差が出る場合があります。
ここでは標準的な工期と、天候や建物条件による変動要因、さらに工事期間中に配慮すべき居住者やテナント対応について、より詳しく解説します。
外壁・屋上塗装の標準的な工期
一般的な延床500㎡程度の中規模建物では、外壁と屋上を合わせて約3〜5週間が目安です。下地処理の規模や防水工事の種類によってはさらに日数が延びる場合もあります。
小規模な住宅であれば2〜3週間程度で完了することもありますが、大規模ビルやマンションでは1〜2か月に及ぶことも少なくありません。工期を見積もる際には、足場の設置や解体に要する日数も加味する必要があります。
天候や建物規模による工期の変動
梅雨や台風などの時期は雨天で作業が中断することが多く、予定より工期が延びやすい傾向にあります。また冬場は気温が低いため塗料の乾燥に時間がかかり、工程全体が遅れるケースも見られます。
さらに高層ビルや大型マンションでは足場の設置と解体に時間がかかるため、工期が長期化するケースも少なくありません。建物の周辺環境によっては資材搬入の制約や作業時間の制限も生じ、工期に影響を与える要素が多岐にわたります。
工事期間中に配慮すべき居住者・テナント対応
工事期間中は騒音や資材搬入による生活動線の制約が発生します。事前に説明会を開催し、居住者やテナントに工事内容やスケジュールを共有しておくことが重要です。
また、洗濯物の干し場や駐車場の利用制限など、生活に直結する事項は特に丁寧に説明し、理解を得ることが円滑な工事進行につながります。さらに工事中に発生する粉塵対策や安全確保のための立ち入り制限を明確にし、必要に応じて仮設設備を用意することで、居住者の不便を最小限に抑えることができます。
外壁・屋上塗装を依頼する業者の選び方
外壁・屋上塗装を成功させるためには、信頼できる業者選びが欠かせません。単に価格の安さだけで決めるのではなく、技術力や対応力、過去の実績まで含めて総合的に判断することが重要です。
ここでは業者の実績や見積もり比較、施工体制を見極めるポイントをより詳しく解説します。
外壁・屋上塗装の実績を確認する
過去に同規模・同条件の建物を手がけた実績があるかを確認しましょう。施工事例や写真を提示してもらうと、仕上がりのイメージが具体的につかめます。
さらに、口コミや第三者評価サイトのレビューを参考にするのも有効です。実際の施主からの感想や施工後のフォロー状況まで確認すれば、業者の信頼性をより正確に把握できます。
見積もり比較で注意すべきチェック項目
見積もりは単に金額の多寡だけでなく、工事項目や保証の範囲も確認することが大切です。特に「足場費用」「下地補修費用」は業者ごとに差が出やすい項目でもあります。加えて、外壁塗装の保証期間もその後のメンテナンスに欠かせない項目になるため、見落としがないようにしましょう。
また、見積書の記載があいまいな場合は必ず説明を求め、不透明な項目がないかを確認してください。複数社からの見積もりを比較することで、相場感も把握でき、適正価格で施工を依頼できる可能性が高まります。
外壁・屋上塗装に不慣れな業者を避ける方法
一部の業者は外壁のみ、または防水のみを得意としている場合があります。外壁屋上をまとめて施工する経験が少ない業者に依頼すると、工事の連携が不十分になるリスクがあります。外壁と屋上両方の施工に実績を持つ業者を選ぶことが成功の鍵です。
加えて、担当者とのコミュニケーションがスムーズかどうかも重要な判断材料です。質問に的確に答え、誠実に対応してくれる業者であれば、施工中や施工後のトラブルも未然に防ぐことができます。
実録!新東亜工業の施工事例|5階建てビルの外壁塗装・防水工事
「外壁が汚れてきた」「屋上の雨漏りが心配」とお悩みのビルオーナー様に向けて、今回は東京都板橋区の5階建てビルにて実施した外壁塗装および防水工事の実例をご紹介します。初回のお問い合わせから現地調査、見積り提出、ご契約、施工中のやり取り、そして引き渡しまで——。リアルな会話形式で一連の流れを完全公開します。
ご相談内容
隣接する建物の解体工事を機に、外壁塗装と屋上防水工事を検討されたお客様からのご相談でした。新築工事が始まる前に工事を終えたいという明確なご要望があり、早急な対応が求められる案件でした。
お客様:お隣が解体されまして、新築が始まる前に外壁塗装を済ませたいんですが、見積りお願いできますか?
担当者:もちろんです。現地調査の日程として24日の13時はいかがでしょうか?
お客様:問題ないです!母が立ち会いますので、よろしくお願いします。
工事の概要|工事金額と期間

外壁塗装 施工前

外壁塗装 施工後
建物種別 | 5階建てビル |
---|---|
所在地 | 東京都板橋区 |
工事内容 | 外壁塗装・屋上防水工事 |
工法 | 砂骨仕上げ塗装、ウレタン密着工法、シーリング打ち替え 他 |
その他特記事項 | 隣地工事前の短期集中対応 |
工事金額:513万円
工期:40日間
現地調査で判明した劣化症状
現地調査の結果、屋上防水層の破断、外壁のひび割れ、タイルの浮きといった劣化が確認されました。特に雨漏りの懸念がある防水層については、優先的な対応が必要でした。
担当者:屋上の防水層が破れていたのと、外壁のひび割れが結構ありましたねぇ。
お客様:そうなんですねぇ…。やっぱり今のうちにやらないとですね。
施工中のやり取りと配慮
着工後の下地調査で、見積以上の劣化が確認されたため、追加補修をお客様にご相談。ご理解の上、フルスペックでの補修を実施。また、騒音・臭気などへの配慮や迅速な報告体制を徹底しました。
担当者:タイルなどは直さないと落ちてくる可能性があるので、予算はオーバーしますが、やった方がいいかと思います。
お客様:この際なので、追加分もお願いします。
担当者:ありがとうございます。明日から入らせていただきます!
引き渡し時のご感想
防水・塗装ともに完了し、最終検査後の是正も実施。仕上がりの品質にお客様も非常に満足され、保証書なども問題なくお渡しできました。
担当者:工事が完了となりました。本日をもって引き渡しとさせていただきます。
お客様:わかりました。本当に綺麗になって良かったです。ありがとうございました!
本工事では、隣地の新築工事が始まる前というタイトなスケジュールの中、外壁塗装と防水工事を高品質かつ確実に完了しました。現地調査での的確な劣化診断、丁寧な見積説明、細かな仕様打合せ、工事中のこまめな報告と柔軟な対応により、お客様との信頼関係を築くことができました。
外壁・屋上塗装に関するよくある質問(FAQ)
ここでは外壁・屋上塗装を検討する際によく寄せられる質問をまとめ、初心者の方でも理解しやすいように詳しく回答します。
実際に工事を検討する方がつまずきやすいポイントや、長期的なメンテナンスの観点からのアドバイスも付け加えました。
Q1.外壁・屋上塗装は必ず同時に行うべき?
必ずしも同時でなければならないわけではありませんが、コスト削減や効率性の面から同時施工が望ましいです。同時に行うことで足場費用の節約や工期短縮だけでなく、建物全体を均一に保護できるという利点もあります。
将来的に修繕計画を立てる際も、周期が揃うためメンテナンス計画を立てやすくなる点も見逃せません。
Q2.外壁塗装だけ先に行うとどうなる?
屋上防水が劣化したまま外壁だけ塗装すると、雨漏りなどのトラブルが残り、結果的に外壁の劣化も早まる可能性があります。特に雨水の侵入経路が屋上に存在する場合、外壁の塗膜が新しくても内部に水が回り込み、建物内部の鉄筋腐食やカビの発生につながるリスクがあります。
短期的には美観が向上しても、根本的な耐久性確保には不十分になる点に注意が必要です。
Q3.外壁と屋上でおすすめの塗料は違う?
外壁は耐候性や美観、屋上は防水性能を重視します。そのため選ぶ塗料や工法は異なる場合がありますが、全体のバランスを考慮して選定することが重要です。
例えば外壁に遮熱塗料を使うことで省エネ効果を得つつ、屋上にはウレタン防水を採用して防水性を確保するなど、用途や性能を組み合わせて最適解を導くことができます。専門業者と相談しながら選定すると失敗が少なくなります。
Q4.外壁・屋上塗装の保証期間はどのくらい?
外壁は10〜12年、屋上防水は5〜10年程度が一般的です。工法や使用する材料によって異なるため、契約前に確認しましょう。また保証は期間の長さだけでなく、どこまでが対象になるかが重要です。
塗膜の剥がれや防水層の膨れに対して保証があるか、定期点検が含まれているかなどもチェックポイントになります。長期にわたる安心を得るには、保証内容の詳細を明確にしておくことが欠かせません。
Q5.同時施工と別施工、どちらがコスト的に有利?
足場費用の節約や工期短縮ができるため、基本的には同時施工の方が有利です。特に中規模以上の建物では数十万〜数百万円規模の差が生まれることもあり、費用面でのメリットは大きいです。
また同時施工であれば居住者への説明や工事調整も一度で済み、管理上の手間も軽減されます。総合的に考えると、コストと利便性の両面で同時施工に分があります。
外壁・屋上塗装工事で建物を守る|まとめ
外壁・屋上塗装は、建物を長持ちさせるために欠かせない重要な工事です。外壁だけ、屋上だけといった部分的な施工では防水性能に偏りが生じ、結果として建物全体の劣化を早めてしまう可能性があります。
逆に、同時に施工することで足場費用の節約や工期短縮といった経済的メリットを得られるだけでなく、建物全体を均一に保護できる点で長期的な安心につながります。また、施工期間や保証内容、使用する塗料や防水工法などは業者ごとに異なるため、見積もりを比較し信頼できる施工会社を選ぶことが成功の鍵です。
さらに、工事中の居住者やテナントへの配慮、将来的なメンテナンス計画の立案なども欠かせません。外壁・屋上塗装を計画的に実施することは、快適な住環境を守り、資産価値を維持するための大切な投資といえるでしょう。