【管理組合様】東京都板橋区マンション 大規模修繕工事 費用公開

2025/10/15

工事の全体像とポイント

東京都板橋区にある中高層マンションにおいて、経年劣化への対応と建物資産価値の維持・向上を目的とした大規模修繕工事を実施いたしました。施工期間は約2か月。全体を通して、建物の構造保全・意匠性の回復・防水性能の向上に重点を置いた包括的な改修を行っています。

まず、作業全体の基盤となる仮設足場の設置を行い、安全性と作業効率を確保。続く下地補修工事では、外壁タイル面における浮きや目地の欠損、剥離が確認された箇所には貼替えやエポキシ樹脂注入による補修を実施。モルタル面についても、ひび割れ・浮き・鉄筋爆裂・欠損といった様々な劣化に対し、Uカットシーリングやポリマーセメント系材料による肌合わせなど、劣化症状ごとに最適な補修方法を選定し、耐久性を回復させました。

外壁全体の高圧洗浄工事によって、旧塗膜や汚染物質を除去し、塗装・シーリング工事に備えた下地を整えたうえで、外壁シーリング工事を施工。タイル面・モルタル面の外壁目地やサッシ周り、パネルジョイント部には耐久性の高いシーリング材を用い、さらに動きの大きい箇所にはブリッジシール工法を採用。特に雨水が集中しやすい避難ハッチ周囲やメーターボックス廻り、EV枠3方などには、漏水リスクを想定した丁寧なディテール処理を施しました。

塗装工事では、モルタル外壁には砂骨仕上げを採用し、建物の質感と耐候性を両立。また、腰壁天端や天井、雨樋、端子盤、玄関枠、鉄扉両面、ELV扉・枠、火災報知器に至るまで、多岐にわたる部位へシリコン系または耐候性塗料を用いて、美観と耐久性の再構築を図りました。

防水工事においては、屋上および5階屋上には塩ビシート防水工法を採用。下地の動きに柔軟に追従しつつ、優れた耐久性と紫外線耐性を発揮する工法であり、長期的な防水性能を確保しています。バルコニーおよび庇には、ウレタン塗膜防水の密着工法を適用し、隅々まで均一な防水層を形成。特にバルコニー側溝部分は水の流れが集中するため、入念な下地処理と塗膜管理により漏水ゼロの仕上がりを実現しました。

最後に、居住者の動線や生活環境に配慮しながら、バルコニー床面へ長尺シートを敷設。滑りにくく、クッション性のあるこの床材は、防滑性・耐久性・清掃性に優れており、日常的な使いやすさと安全性を大幅に向上させています。

今回の施工により、建物全体の機能性・安全性・美観がトータルで再生され、今後も長期間にわたって良好な状態を保てる基盤が整いました。

工事金額:1840万円

仮設足場工事

■参考リンク:仮設工業会認定済足場材

下地補修工事

欠損補修

鉄筋爆裂補修

タイル浮き補修

ひび割れ補修

■参考リンク:コニシ株式会社

洗浄工事

薬品洗浄

高圧洗浄

塗装工事

外壁(共用部)

腰壁天端

雨樋

パーテーション

エレベーター扉・3方枠

鉄扉(両面)

火災報知器

端子盤

玄関枠

アンテナ支柱

臭気塔

■参考リンク:日本ペイント株式会社

シーリング工事

外壁目地(塗装面)

サッシ廻り(タイル面)

サッシ皿上

換気ガラリ廻り

ドア廻り

外壁目地(タイル面)

エレベーター3方枠

■参考リンク:サンスター株式会社

防水工事

屋上

バルコニー側溝

■参考リンク:シーカジャパン株式会社

長尺シート工事

バルコニー

■参考リンク:タキロンマテックス株式会社

各種申請手続き

【道路使用】

■参考リンク:志村警察署

■参考リンク:警視庁

監修:一級建築士・一級建築施工管理技士 石川繁雄

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