【個人オーナー様】東京都稲城市マンション 外壁塗装+防水工事 費用公開

2025/08/19

工事の全体像とポイント

東京都稲城市に位置するマンションにて、6月下旬から8月下旬にかけて外壁塗装および防水工事を実施しました。気温や湿度の条件が比較的安定している時期であったため、塗料や防水材の乾燥・硬化がスムーズに進み、工期通りに高品質な仕上がりを実現しています。

本工事では、まず仮設足場を設置し、安全かつ効率的な施工体制を構築。その後、下地補修工事を実施しました。タイルの剥がれや浮き、目地の劣化に対しては、適切な補修を行い、耐久性を確保。タイルの貼替えや浮き補修、目地補修により、建物の基盤となる外壁の健全性を高めました。

続いて行われたシーリング工事では、部位ごとに適切な材料を選定しています。タイル面には変成シリコンを使用し、高い密着性と耐候性を確保。モルタル面にはウレタンノンブリードを採用し、シミや変色のリスクを抑えつつ、柔軟性と追従性を両立しました。

高圧洗浄によって旧塗膜や汚れを除去した後、塗装工事を実施。外壁モルタル面、天井、雨樋、庇の天端、鉄部、バルコニーのパーテーションに至るまで、各所にシリコン塗料を使用しました。シリコン系塗料は耐久性・防汚性に優れ、美観を長期的に維持できるのが特長です。

防水工事においては、部位ごとに最適な工法を採用。屋上およびルーフバルコニーでは、まずバリボードを敷設し、その上にウレタン塗膜防水の通気緩衝工法を採用。建物内の水蒸気を逃がしつつ防水層を形成することで、膨れや剥がれを防ぎ、長期的な防水性能を確保しました。バルコニー部分は密着工法にて施工し、日常的な歩行や使用にも耐えうる耐久性と防水性を確保しています。

今回の施工により、外観の美しさはもちろん、建物全体の耐久性と防水性能が大幅に向上。資産価値の維持・向上にも貢献しています。外壁・屋上防水工事は、建物の寿命を延ばすための重要なメンテナンス。お客様のご要望に応じた最適な工法と素材で、安心・安全な住環境をご提供いたします。

バリボードの基礎知識|防水性能を高める通気緩衝材の重要性と使用シーン

バリボード(正式には「通気緩衝シート」または「バリヤーボード」)は、ウレタン塗膜防水工事の一種である通気緩衝工法において使用される特殊な下地材です。防水層の下に敷設され、建物内部から発生する水蒸気を逃がす役割を果たします。

建物は時間の経過とともに、コンクリート内部に湿気をため込みます。特に屋上やバルコニーなど、直接風雨にさらされる部位では、水分がコンクリートに侵入しやすくなります。この水分が防水層の下に閉じ込められたままになると、膨れや剥離といった施工不良を引き起こし、結果として防水性能を大きく低下させる恐れがあります。

バリボードは、表面に多数の微細な穴(通気孔)を持ち、さらに裏面には空気の通り道(通気層)が設けられています。これにより、下地から発生する水蒸気を効率よく排出し、防水層の健全性を保つことができます。また、防水層に追従性を持たせるクッション効果もあり、下地の動きや微細なひび割れへの対応力にも優れています。

バリボードが必要となる場面

  • 既存防水層が劣化している場合
  • 下地の含水率が高いと診断された場合
  • 改修工事で下地の撤去が困難な場合
  • 雨水の侵入履歴があり、再発防止を徹底したい場合

これらのケースでは、通気緩衝工法+バリボードの組み合わせが非常に有効です。施工後の長期的な防水性能を確保するためにも、現場調査に基づいた最適な工法選定が求められます。

工事金額:1200万円

仮設足場工事

■参考リンク:仮設工業会認定済足場材

下地補修工事

タイル貼替え

目地補修

■参考リンク:コニシ株式会社

シーリング工事

外壁(タイル面)

サッシ廻り(タイル面)

サッシ皿上

笠木ジョイント部ブリッジシール

階段天井取合い

ドア廻り(タイル面)

■参考リンク:サンスター株式会社

洗浄工事

薬品洗浄

高圧洗浄

塗装工事

外壁(モルタル面)

天井

雨樋

庇天端

鉄扉

パーテーション

玄関枠

■参考リンク:日本ペイント株式会社

防水工事

屋上

ルーフバルコニー

バルコニー

■参考リンク:シーカジャパン株式会社

監修:一級建築士・一級建築施工管理技士 石川繁雄