
陸屋根の防水工事を知りたい人
陸屋根の防水工事はどんなことをする?
陸屋根の防水工事の費用はいくら?
陸屋根防水工事とは?
シート防水で雨漏りは起こる?
陸屋根にはウレタン防水が最適?
陸屋根防水の耐用年数はどれくらい?
陸屋根の防水塗装工事とは?
コンクリート屋根に防水シートは施工できる?
陸屋根は一般的な屋根とは異なり、傾斜がない平な屋根を指し、フラットルーフとも呼ばれています。
屋上スペースとして家庭菜園に利用したり、洗濯物を干したり、スペースを有効に活用できます。
比較的高層の建築物に利用されることが多いですが、デザイン性の高さや利便性から二階建てや三階建ての戸建住宅に取り入られることも増えています。
陸屋根のある家に住んでいるけれど、防水工事した方がいいの?と不安に感じている方は、ぜひ最後までご覧ください。
こちらの記事では陸屋根の防水工事の費用やタイミング、工事の方法など陸屋根のメンテナンスに関する記事を詳しく掲載しています。
目次
陸屋根とは?(フラットルーフとは)

陸屋根(フラットルーフ)とは、傾斜がほとんどなく平らな形状の屋根を指し、マンションや商業施設などで広く採用されています。 傾斜が緩やかであるため屋上としての活用が可能で、庭やテラス、ソーラーパネル設置など多用途に利用できる一方、雨水が溜まりやすいため防水工事や排水設備のメンテナンスが重要です。デザイン性が高くスタイリッシュな外観を実現できるほか、材料の節約でコストを抑えられる利点もありますが、防水層の劣化や排水口の詰まりは雨漏りの原因となるため、5~10年を目安に防水工事を行い、適切に管理することが求められます。
陸屋根に防水工事を行う必要性について
陸屋根は平坦なため、傾斜がついている通常の屋根より水が溜まりやすいです。水はけが悪いと、防水性が低下した場合、雨漏りが起こるリスクが高くなります。
屋上から建物内部に侵入した雨水は、天井からの雨漏りに繋がるだけではなく、鉄筋をサビつかせたり、木材を腐らせるなど、建物本体の耐久性にも大きな悪影響を与えます。
新築時には十分な防水加工が施される陸屋根ですが、どんなに高価な防水加工を施したとしても、月日の経過とともに防水効果は薄れてきてしまいます。
雨漏り対策や建物内部の腐食防止のためには、陸屋根の防水工事は重要です。
陸屋根の防水工事を行うタイミングと見分け方
陸屋根に防水工事を行うタイミングと、見分け方を解説していきます。
自宅の陸屋根に防水工事の施工を検討している方は参考にしてください。
陸屋根の防水工事を行うタイミング
陸屋根の防水工事を行うタイミングを建物の作り別に解説します。
木造の場合
一般的な戸建住宅で陸屋根を採用している場合、建物自体は木造という場合が多いのではないでしょうか。
木造建築の場合、鉄筋コンクリート造りに増して雨漏りの危険が高く、こまめな防水工事が必要となります。
一般的には10〜15年を目安に防水工事を行うことが理想ですが、状態によってはもっと早い段階で予防的に工事を行うこともあります。
鉄筋コンクリート造の場合
鉄筋コンクリートは、自由な形で建築ができ非常に耐久性や強度が高く、大きな建築物にも多く利用されています。
コンクリート打ちっぱなしの建物も重厚感のある質感で、根強い人気があります。
鉄筋コンクリート造りの建物には屋上や陸屋根があるのが一般的です。
非常に丈夫な鉄筋コンクリート造りの建物ですが、最大の弱点とも言えるのが水です。
コンクリート内部に水が侵入してしまうと、内部の鉄筋が錆び、建物本体の耐久性が大きく下がってしまいます。
水の侵入を防ぐためにも、陸屋根・屋上の防水工事はかかせません。
防水層の寿命は10〜15年程度といわれているので、これを目安に工事を検討してみるといいでしょう。
防水工事を行うタイミングの見分け方|劣化症状について
木造建築も鉄筋コンクリート造りの場合も、10年を超えたあたりで防水工事を検討した方がいいでしょう。
さらに、下記のような症状が現れた場合には早急に対応することをお勧めします。
- 目地やコンクリートにひび割れがみられる
- 排水溝(ドレン)にゴミが溜まっている
- 雨の日に一時的でも水が溜まっている
- 雑草が生えている
- 剥がれてたり破損したりしている部分がある
- 防水層が膨らんでいる
このような場合にはかなり防水効果が下がっていることが予測されます。
すでに雨漏りが発生している場合もあるかもしれません。
まだ雨漏りしていないとしても、いつ雨漏りになってもおかしくない状態と考えられます。
日常的に陸屋根の状態を確認し、異常が見られた場合には早めに専門業者に相談するようにしましょう。
陸屋根の防水工事の種類|ウレタン塗膜防水とFRP防水・シート防水
陸屋根の防水工事は、通常の屋根に施される塗装や葺き替えなどの防水工事とは異なり、大掛かりな足場の設置が不要なことが大きな特徴の一つです。
また、陸屋根に施工される防水工事の種類は複数あり、予算や施行場所にあわせて選択できるのも、一般的な屋根のメンテナンスとの大きな違いです。
陸屋根の防水工事には大きく分けて塗膜防水・シート防水・アスファルト防水の3種類があります。
それぞれの工事の方法とメリット・デメリットを確認していきましょう。
塗膜防水
塗膜防水とは、防水効果のある液体を塗ることで、水の侵入を防ぐ方法です。
液状のため、隙間や段差など平らでない場所や、複雑な形の場所にも工事が安易です。
塗膜防水にはう「ウレタン防水」と「FRP防水」があります。
ウレタン防水

ウレタン防水は液状のウレタン樹脂を施工箇所に2回塗り重ねる工法で、多くの建物に採用されています。
費用は比較的安く、既存の防水層を撤去せずに重ねて施工ができます。
また、面積や形状などの条件に左右されないことも特徴の一つです。
デメリットとしては、乾燥に時間がかかるため、工期が他の防水工事に比べて長いことです。完全に乾燥するまでは陸屋根が利用できないため、スケジュールは十分に検討する必要があります。
ウレタン防水には以下のような工法があります。
- 密着工法
下地に直接ウレタンを塗布していく方法です。
複雑な形の場所や凹凸のある場所にも施工がしやすいメリットがあります。 - 密着メッシュ工法
メッシュシートを防水層と下地の間にいれた状態で施工します。
勾配がある場所などにも均一に塗布することができます。 - 通気緩衝工法
下地に密着させず通気性のあるシートの上にウレタン樹脂を塗布します。水分を逃すことができるので、水分が多い場所にも施工しやすいのが特徴です。すでに雨漏りが起きてしまった場所にも選択されています。
FRP防水

FRP防水はウレタンに比べて、非常に強度が高く軽いのが特徴です。そのため、人がよく歩いたり、重い物を置く陸屋根に適しています。
FRP防水は、「FRP」と呼ばれるプラスチック製の繊維を敷き詰め、その上に樹脂を塗って固める工法です。
FRP防水で作られた床はとても頑丈ですが、その分、下地の伸縮に弱いため、木造の陸屋根には不向きです。木は天候や気温によって伸縮するからです。
シート防水

シート防水は、防水効果のあるシートを施工箇所に貼り付ける工法です。シートには主にゴムシートまたはポリ塩化ビニールシートを使用し、熱やプライマーと呼ばれる接着剤で貼り付けます。
色や柄の入っているものもあり、マンションの廊下等の人の目に付く場所にもよく採用されます。
1番のメリットは、基本的にシートの寿命が来るまで、メンテナンスが不要なことです。
さらに紫外線や熱にも強く、耐久性にも優れています。施工費用も安価なのでコストパフォーマンスは抜群です。
上記のようにシート防水は耐久性とコストパフォーマンスに優れていますが、その反面、風が強い場所への施工には向かず、工事難易度が高いため、担当した職人によって仕上がりにばらつきがでてしまいます。施工業者は実績や施工事例を確認して慎重に選ぶようにしましょう。
シート防水には以下のような工法があります。
- 密着工法
専用の接着剤を使用して、下地に直接防水シートを貼り付けて施工します。
下地の影響が大きい工法のため、水分を含んでいたり破損があったりする下地への施工は注意が必要です。 - 機械固定方式
専用の機械でビスなどを打ち込むことで防水シートを貼り付けます。
下地との防水シートの間に隙間ができ、脱湿することができるため、下地の影響を受けにくいのが特徴です。
アスファルト防水

アスファルト防水は古くから利用されてきた工法で、大型建築物の新築時に陸屋根に施されるのが一般的です。
耐用年数は20年程度と最も長く、その間のメンテナンスは特に必要ありません。
防水性能は高いですが、アスファルト防水で形成された防水層は非常に重いため、主に鉄筋コンクリート造りの建物に利用されています。木造住宅にはあまり向きませんが、人が出入りしない場所には利用されることもあります。
ただ、アスファルト防水は新築時に陸屋根に施されるのが一般的なので、他の防水層でできた陸屋根をアスファルト防水に改修することは滅多にありません。
施工方法には熱工法・トーチ法・常温法があります。
熱工法は、熱で溶かしたアスファルトを染み込ませたルーフィングシートを積み重ねて防水層を作る工法です。最も高い防水効果が得られますが、施工中に独特のにおいや煙が発生します。
トーチ法では、トーチバーナーでシートに含まれたアスファルトを溶かすことで密着させます。火を利用するため、多少の煙や匂いが発生します。
常温法は冷工法とも呼ばれており、施工時の煙や匂いの心配はありません。しかし、高い接着技術が必要となります。
アスファルト防水には以下のような工法があります。
- 熱工法
溶かしたアスファルトを使い、ルーフィングシートを重ねて防水層を形成します。
施工時に独特の臭い、煙が発生することから近隣への配慮が必要となります。 - トーチ工法
シートに染み込んだアスファルトをトーチバーナーを使って溶かすことで、ルーフィングシートと接着させ施工させます。臭いや熱も少なく、熱工法に変わって選ばれることが多くなっています。 - 常温工法
名前の通り、改良されたシートを使って熱を使用せずに接着させます。
安全な施工が実現しますが、熱工法やバーナー工法と比べると接着性が劣ります。
陸屋根防水工事と断熱性能向上の関係とは?省エネ効果も期待
陸屋根は雨水が溜まりやすい特性があり、防水工事が欠かせません。しかし、防水工事を適切に行うことで、建物の耐久性を高めるだけでなく、断熱性能の向上や省エネ効果も期待できます。以下では、防水工事と断熱性能の関係性、そして省エネ効果について解説します。
防水工事が断熱性能に与える影響
- 防水層の断熱効果
防水工事で使用する一部の材料には、断熱性を持つものがあります。たとえば、ポリウレタン系の防水材は、断熱性能を併せ持つ場合があり、屋根の温度上昇を抑える効果があります。 - 熱の侵入を防ぐ役割
陸屋根は直射日光を受けやすく、屋内の温度が上昇しやすい構造です。防水層をしっかり形成することで、熱伝導を抑え、夏場の室温上昇を軽減できます。 - 断熱材との組み合わせ
防水工事と同時に断熱材を取り入れることで、さらに高い断熱性能を発揮します。屋根裏に断熱材を設置することで、冬場の保温効果も期待でき、年間を通じたエネルギー効率の向上につながります。
防水工事で期待できる省エネ効果
- 冷暖房費の削減
防水層や断熱材による遮熱・保温効果により、冷暖房の使用頻度を減らすことができます。これにより、年間のエネルギーコストを削減できます。 - ヒートアイランド現象の軽減
防水工事で採用される白色や反射性の高いトップコート材を使用すると、屋根の表面温度を下げることが可能です。これにより、周辺環境の温度上昇を防ぐヒートアイランド現象の抑制にも貢献します。 - 建物の寿命延長とコスト削減
防水層が劣化しにくくなるため、修繕の頻度が減り、トータルでのメンテナンスコストが削減されます。これも間接的な省エネ効果といえます。
適切な防水工事と断熱対策を行うことで、陸屋根の耐久性だけでなく、省エネや快適性の向上も期待できます。これから防水工事を検討する際は、断熱性能にも注目し、長期的なコスト削減と環境保護を目指しましょう。
陸屋根の防水工事の費用相場と耐用年数を比較
陸屋根の防水工事に関する、耐用年数と価格をまとめています。
施工場所やメンテナンスの必要性、予算にあわせて最適な工法を選ぶことが大切です。
ウレタン防水 | FRP防水 | シート防水 | アスファルト防水 | |
---|---|---|---|---|
特徴 | 面積・形状・材質問わずどんなところにも施工が可能 | 強靭な防水層を形成する | 物が少なく広い場所の施工に適している | 伝統的で信用度の高い防水工事 |
工期 | 1日〜5日程度 | 1日〜2日程度 | 1日〜5日程度 | 3週間程度 |
耐用年数 | 10〜12年程度 | 10〜12年程度 | 10〜15年程度 | 15〜25年程度 |
費用相場 | 6,500~12,000円/㎡ | 6,500~10,000円/㎡ | 8,000~15,000円/㎡ | 11,000~22,000円/㎡ |
工法の種類 | 密着工法 通気緩衝工法 密着メッシュ工法 | ー | 密着工法 固定式機械工法 | 熱工法 常温工法(冷工法) トーチ工法 |
適した建物 | ビル、マンションの屋上 バルコニーやベランダ など | マンションやオフィスビルの屋上 バルコニーやベランダ 屋上駐車場 など | マンション・ビルの屋上など | 広い面積の場所 マンション・学校などの大型建築物の屋上 など |
不向きな建物 | なし | 木造の建物 | 凹凸のある場所 ベランダなどの狭い場所 | バルコニー・ベランダ 既存防水層がアスファルト防水以外の建物 など |
陸屋根の防水効果を上げる方法
月日の経過に伴い、防水効果が下がってしまうのは避けられませんが、防水効果を少しでも長く持続させる方法をご紹介します。
ルーフドレンを普段から掃除しておく
ルーフドレンとはいわゆる排水溝です。
陸屋根には排水のためにルーフドレンが作られています。
水が溜まっている状態が続くと、その部分から防水効果が低下してしまいますので、できる限り水溜りができない状態にしておく必要があります。
そのためには、定期的にルーフドレンに溜まったゴミや埃を除去して、水が流れやすい状態を作り出すことが大切です。
早めのメンテナンス
陸屋根の表面をよく観察していると、表面の色が変わっている場合があります。
これはトップコートが劣化していることを意味します。
トップコートは防水層を紫外線や太陽の熱から守る役割があり、トップコートが劣化して役割を果たせなくなると防水層もみるみるうちに劣化してしまいます。
一般的にトップコートは5年に一度程度塗り重ねると良いとされていますが、変色がみられた場合には専門業者に早めに相談することをお勧めします。
現在では耐用年数が10年を超えるようなトップコートも開発されています。
メンテナンスの回数を減らすためには、そういった新しい資材も検討してみるといいでしょう。
陸屋根の防水工事の施工手順
陸屋根の防水工事は、適切な手順を踏むことで防水性能を最大化し、建物の寿命を延ばすことができます。以下に具体的な施工の流れを解説します。
1. 下地調整
施工の第一ステップとして、下地調整は防水工事の仕上がりに大きく影響を与えます。下地が適切でない場合、防水材が十分に密着せず、防水性能が低下する原因となります。以下に、下地調整の各工程を詳しく解説します。
- 清掃作業:
汚れや既存の防水層を取り除き、表面を清潔にします。この工程では、ゴミやホコリだけでなく、劣化した塗膜や防水材を削り取る必要があります。油分が残ると防水材の密着性が低下するため、洗剤や専用の溶剤を使用することもあります。 - 補修:
ひび割れや凹凸がある場合は、補修材で平滑な表面を作ります。この補修が不十分だと、防水層に隙間が生じ、雨水が浸入するリスクが高まります。特にひび割れが深い場合は、専用のシーリング材やモルタルを使用して修復します。 - 乾燥:
下地が湿気を帯びていると、防水材が膨れたり剥がれる原因になります。自然乾燥だけでなく、必要に応じて送風機やヒーターを使用して完全に乾燥させます。施工当日の天候や気温も乾燥の重要な要素です。
2. プライマー塗布
プライマーは防水材を下地に密着させる役割を果たします。この工程を怠ると、防水層の剥がれや不具合につながるため、慎重に行う必要があります。
- 均一に塗布:
プライマーはローラーや刷毛を使って均一に塗布します。塗布ムラがあると、防水材の密着性が低下するため、注意が必要です。施工箇所の細部(隅や排水口周辺)にも漏れなく塗布することが重要です。 - 乾燥時間の確保:
プライマーを塗布した後は、乾燥時間を守ることが必要です。乾燥が不十分な場合、防水材の性能が発揮されません。環境条件によって乾燥時間が変わるため、気温や湿度を考慮しながら作業を進めます。
3. 防水材の施工
防水材の施工は、防水層を形成する最も重要な工程です。防水材の種類によって施工方法が異なるため、それぞれの特徴を理解して正確に作業を行います。
- ウレタン防水:
液状のウレタンをローラーやヘラで均一に塗布します。複数回塗り重ねることで、厚みを均一にし、防水性能を向上させます。特に角や凹凸部分には厚めに塗布して隙間をなくすことがポイントです。 - シート防水:
防水シートを敷設し、接合部分を熱溶着または接着剤で固定します。短期間で施工が可能で、広い面積の防水に適しています。施工中にシートがずれないよう、均一に引き伸ばすことが重要です。 - FRP防水:
ガラス繊維に樹脂を塗布して高強度の防水層を形成します。この工法は耐久性が高く、頻繁に使用される場所に適しています。作業中の気泡の発生を防ぐため、ローラーでしっかり圧着します。
4. トップコート塗布
トップコートは、防水層を紫外線や雨風から守る保護層としての役割を果たします。これにより、防水層の耐久性が大幅に向上します。
- UVカット機能:
トップコートには紫外線を遮断する効果があり、日光による防水層の劣化を防ぎます。特に屋上や陸屋根のような直射日光にさらされる箇所では、UVカット機能が不可欠です。 - 仕上げの色:
遮熱効果を考慮し、白やグレーなど明るい色を選ぶことが一般的です。これにより、屋内の温度上昇を抑え、省エネ効果も期待できます。
5. 検査と仕上げ確認
施工完了後の検査と確認は、防水工事の品質を確保するために欠かせません。
- 漏水試験:
屋根や床に一定量の水を溜め、防水層が浸水を防げているかを確認します。漏水が確認された場合は、すぐに補修を行います。 - 最終チェック:
防水層に剥がれや塗りムラがないか、仕上がりを業者とともに確認します。隅部や排水口周辺など、特に水が溜まりやすい箇所を重点的にチェックします。
これらの工程を正確に行うことで、防水工事の効果を最大限に引き出すことができます。
陸屋根の防水工事後のメンテナンス方法
施工後の定期的なメンテナンスは、防水層を長持ちさせるために不可欠です。以下に具体的なメンテナンス方法を紹介します。
1. 定期点検の実施
防水層の劣化や損傷は、早期に発見することで補修費用を抑え、建物の寿命を延ばすことができます。年に1~2回の定期点検を実施することで、小さな不具合を見逃さず、重大な問題へ発展するのを防ぎます。
点検ポイント
- ひび割れや剥がれの有無: 防水層のひび割れや剥がれがある場合、そこから水が浸入するリスクがあります。ひび割れの大きさや広がり具合を確認し、早めの補修が必要です。
- 防水層の膨れや水たまりの発生: 防水層が膨れている場合は、水分が内部に入り込んでいる可能性があります。また、水たまりは排水が不十分であるサインです。定期的な点検で早期発見を心掛けましょう。
- 排水口の詰まりや損傷: 排水口が詰まると、雨水が溜まり防水層に負担をかけます。破損がある場合は速やかに修理を行い、正常な排水機能を維持しましょう。
2. 清掃作業
ゴミや落ち葉が溜まると、排水機能が低下し、防水層の劣化を早める原因となります。定期的な清掃を行うことで、屋上を清潔に保ち、トラブルを未然に防ぎましょう。
清掃のポイント
- 排水口の清掃: 排水口が詰まると雨水が流れず、屋根全体に水が溜まる原因となります。定期的に詰まりを防ぐため、ゴミや落ち葉を取り除きましょう。特に秋や台風シーズン後は念入りにチェックすることが重要です。
- 屋根面の清掃: 汚れや苔が付着すると、防水層の劣化を早める可能性があります。ブラシや水を使って汚れを丁寧に取り除き、清潔な状態を維持しましょう。洗浄時は防水層を傷つけないよう、柔らかいブラシや適切な洗浄剤を使用することが大切です。
3. トップコートの再塗布
トップコートは、防水層を紫外線や風雨から守る重要な役割を果たします。経年劣化により性能が低下するため、定期的な再塗布が必要です。
再塗布のポイント
- 再塗布の目安: 一般的には5~7年ごとに再塗布を行いますが、屋上の使用状況や環境によって頻度が変わる場合があります。定期点検で塗膜の状態を確認しましょう。
- 再塗布の効果: トップコートの更新により、防水層の劣化を抑制し、耐久性が向上します。また、遮熱効果のあるトップコートを使用することで、屋内温度の上昇を抑えることも可能です。
4. 劣化兆候が見られた場合の対処
劣化の兆候を放置すると、建物の損傷が進行し、修繕費用が大幅に増加する可能性があります。以下のような症状が見られたら、速やかに対応を行いましょう。
劣化のサイン
- ひび割れや剥がれ: 防水層のひび割れや剥がれは、雨水が建物内部に浸入する入口となります。初期段階での補修が必要です。
- 漏水やシミの発生: 天井や壁にシミが現れた場合、防水層の破損が疑われます。状況を確認し、早急に修理を依頼しましょう。
- 膨れや変色: 防水層が膨れている場合、内部に水分が溜まっている可能性が高いです。変色も劣化の兆候として見逃さないようにしましょう。
5. プロによる定期メンテナンス
DIYでの清掃や点検も重要ですが、専門業者による定期的なメンテナンスを併用することで、防水層の寿命をさらに延ばすことができます。
専門業者による点検の利点
- 専門的な診断: 業者による点検では、見落としがちな細かな劣化箇所や潜在的な問題を発見することができます。
- 保証サービスの利用: 多くの施工業者が提供する保証プランを活用することで、劣化が進行した場合の対応がスムーズになります。
- 定期的なアフターケア: 専門業者に定期点検を依頼することで、防水層の状態を常に最適に保つことができます。
陸屋根の防水工事は、適切な施工手順と定期的なメンテナンスによって、その効果を最大限に発揮します。施工後も定期的な点検や清掃を怠らず、必要に応じてトップコートの再塗布や補修を行うことで、建物の寿命を延ばし、快適な環境を維持することができます。信頼できる専門業者との連携で、安心して陸屋根防水を活用しましょう。
防水工事で失敗しないための業者選びのポイント
防水工事をしたいけど、どういう工事がいいのだろう
ホームセンターに売っている防水塗料を使って自分でもできるかも
と考えている方もいるかもしれません。
防水工事は専門性が高いため、専門の知識を持っている専門業者に任せた方が賢明です。
基本的には工務店やリフォーム会社、防水工事を専門に行なっている業者などに依頼できます。
中にはウレタン工法のみ、シート工法のみ、などできる工事が限られている業者もあるので、よく話を聞いてみましょう。
どのように業者を選べばいいのでしょうか。
相見積もりをとる
工事の依頼をする場合には、必ず相見積もりを取りましょう。
話をすれば、その業者が専門的な知識を持ち合わせているかも確認できます。
相見積もりの際には、見積書が細かく記載されているかも確認してください。
中には「防水工事一式」といった項目のみで、工事の詳細が記載されていない場合があります。
その場合、どういった工事が含まれているかわからず、追加で費用が請求されるといったトラブルに繋がりかねません。
一言で防水シート、ウレタンといっても、メーカーやグレードによって耐用年数や塗布可能面積、費用が違ってくるため、どんな資材を使うのかがわからなければ、提示された価格が安いのか高いかの判断もできません。
また塗布面積や施工面積についても、その根拠とともに明確に示してもらうようにしましょう。
誰がみてもどこにどんな工事を行うのかわかるような見積書が理想的です。
少しでもわからない部分があれば、必ず事前に確認するようにしてください。
明確な返答ができない業者は、防水工事に詳しくない可能性もあります。
詳細な見積書を提示する業者は、いわゆる優良業者と言われる業者である可能性が高いので、業者選定の目安の一つになります。
実績が豊富
近年は施工事例や実績をホームページで公開している会社も多く、簡単に実績を確認できます。
防水工事は専門的な知識や技術が必要なので、業者の施工実績は確認しておくといいでしょう。
同じような工事をたくさん手がけていれば、経験も豊富で高い工事技術が期待できます。
アフターフォローが充実している
万が一工事に不具合があった場合でも、保証が充実していてすぐに再工事や補修をしてくれるのであれば安心です。
保証やアフターフォローが充実している業者は、工事技術や施工に自信がある場合が多く、高品質の工事をおこなってくれる可能性も高いでしょう。
どういった場合に保証が受けられるのか、何年保証なのか、など細かいことは契約書内に記載してもらうと安心です。
防水工事をするなら安心の自社施工!新東亜工業へ
新東亜工業は、東京を中心にマンションやビルの大規模修繕工事や防水工事を専門とする総合工事店です。自社施工による中間マージンゼロ、コスト削減や高品質な施工で、多くの顧客から高い評価を得ています。
建物の老朽化に伴い、屋上や外壁からの雨漏りは深刻な問題となります。新東亜工業では、建物の種類や周辺環境に合わせた最適な防水工事を提案し、建物の寿命を延ばし、資産価値を守るサポートを行っています。
防水工事をお考えの方、ぜひ新東亜工業にお気軽にご相談ください!
新東亜工業の強みとは?
新東亜工業ではマンションの大規模修繕や防水工事において3つの強みを持っています。
- 自社施工によるコスト削減
- 高い技術力と迅速な対応
- 幅広いサービス提供
新東亜工業の強みについて、それぞれ詳しく解説していきます。
新東亜工業の強み1.自社施工によるコスト削減
新東亜工業では、ほぼ全ての工事を自社の職人が一貫して行っており、外部業者を挟むことがありません。そのため、中間マージンゼロを実現し、余計な費用を削減することが可能です。この自社施工体制により、高品質な施工を適正価格で提供しています。
さらに、自社職人が全工程を担当することで、施工内容の細部にまで目が行き届き、確実で丁寧な仕上がりを実現します。お客様に信頼される工事を提供するため、コストパフォーマンスの高いサービスを追求していることが新東亜工業の大きな強みです。
新東亜工業の強み2.高い技術力と迅速な対応
新東亜工業は、豊富な実績と高い技術力を誇る職人集団が在籍しており、建物の状態を正確に診断した上で、最適な施工プランを提案します。そのため、雨漏りや防水トラブルの根本原因を的確に解決できます。
さらに、緊急の雨漏り修理にも迅速に対応しており、最短で翌日に調査と見積もりを行うスピーディなサービスを提供します。このように、技術力と対応力を兼ね備えた新東亜工業は、安心して任せられるパートナーです。
新東亜工業の強み3.幅広いサービス提供
新東亜工業では、防水工事だけでなく、外壁塗装や屋根工事、シーリング工事など、建物の総合的なメンテナンスを一貫して提供しています。この幅広いサービスにより、建物全体の状態を総合的に管理できるため、複数の業者に依頼する手間を省きます。
また、各作業間の連携もスムーズに進めることができるため、工事の効率性が向上し、お客様にとっても負担が軽減されます。新東亜工業の包括的な対応力が、安心して任せられる理由の一つです。
防水工事において新東亜工業が選ばれるポイント
新東亜工業では、綿密な現地調査、丁寧な下地処理などの多くのこだわりを持っており、多くのお客様にお喜びの声をいただいております。
- 綿密な現地調査
- 丁寧な下地処理
- 幅広い防水工法の対応
- アフターサービスの充実
- ドレーンの清掃と水はけ対策
- お客様に寄り添った対応
防水工事において新東亜工業が選ばれる理由は、その技術力とお客様に寄り添ったサービスにあります。
まず、綿密な現地調査を実施し、建物の状態や周辺環境を正確に診断することで、最適な防水工法を提案します。この診断により、雨漏りの原因を根本から解決し、防水性能を最大限に引き出すことが可能です。
施工においては、丁寧な下地処理を徹底することで、防水層の密着性と仕上がりの美しさを実現します。
さらに、施工後のメンテナンスにも対応し、定期点検やアフターサービスを通じて長期的な建物の保護をサポートします。
また、ドレーンの清掃や細部への配慮も怠らず、雨漏りや水はけの問題に対して万全の対策を行っています。
新東亜工業は、ウレタン塗膜防水やシート防水、アスファルト防水、FRP防水といった幅広い工法を取り揃えており、建物やお客様のニーズに合わせた柔軟な対応が可能です。
このような確かな技術と充実したサービスが、多くのお客様から信頼を得ている理由です。
新東亜工業の防水工事の施工事例
ここでは、新東亜工業における東京都西東京市の防水工事の施工事例を紹介します。

ビル屋上の防水工事において、高圧洗浄や下地調整などの補修後、ウレタン防水塗装を行いました。
新東亜工業は、これまでに東京都内を中心に多くのマンションやビルの防水工事を手掛け、その実績は施工事例ページで確認できます。雨漏りなどでお困りの際は、ぜひ新東亜工業へご依頼ください。
新東亜工業の防水工事の費用について

5階建てビルの屋上防水工事の費用相場は、一般的に建設会社では約375万、管理会社では約450万程度かかります。しかし、新東亜工業なら約300万円程度で実施することも可能です。
なぜ、他社よりも費用を安く提供できるのか、その理由をご説明します。
新東亜工業では、防水工事を自社の職人が一貫して担当するため、中間業者を介さず、中間マージンが発生しません。この自社施工体制により、余分なコストを削減し、適正価格での施工を実現しています。また、長年の経験と技術力を活かし、効率的な作業工程を確立しているため、無駄のない施工が可能です。さらに、防水工事に必要な材料も厳選して仕入れコストを抑えつつ、高品質な材料を使用しています。これらの要因が、費用を安く抑えながら高い品質を保つ理由となります。
具体的な料金は、現地調査後にお見積もりを提供しますので、防水工事を検討されている方はぜひ、ご相談ください。
※防水工事の費用相場は、施工範囲や工法により異なります
防水工事の料金表
新東亜工業における防水工事の費用相場は以下になります。
規模 | 内容 | 費用相場 |
---|---|---|
4階建 | ウレタン防水工事 | 80〜100万円程度 |
3階建 | 屋上塩ビ防水工事 | 60万円程度 |
新東亜工業の防水工事の流れ
新東亜工業における防水工事の流れを解説します。
- STEP
防水面の洗浄
まず、高圧洗浄機を使用して、施工箇所の汚れや古い塗膜、ホコリ、コケなどを丁寧に取り除きます。この工程により、防水層と下地の密着性が向上し、施工後の耐久性が大幅にアップします。また、汚れをしっかりと落とすことで、防水材がムラなく塗布されるため、仕上がりも美しくなります。徹底した洗浄作業は、防水工事の品質を左右する大切なステップです。
- STEP
下地処理
防水材がしっかり密着するためには、下地の状態を整えることが欠かせません。ひび割れや凹凸がある場合は、樹脂モルタルや補修材を使用して平滑に仕上げます。また、下地に含まれる水分量を確認し、必要に応じて十分に乾燥させることで、防水材の効果を最大限に引き出します。これらの作業を丁寧に行うことで、防水層の耐久性と施工後のトラブル防止につながります。下地処理は、防水工事の成功を支える基盤となる重要な工程です。
- STEP
塗布
事前に整えた下地に対し、ウレタン樹脂やアスファルト、シート防水材など、建物に最適な防水材を丁寧に塗布します。塗布は複数回に分けて行い、厚みを均一に仕上げることで、防水層の耐久性を高めます。また、施工箇所の形状に応じて細かい部分や角もしっかりと塗布し、隙間のない防水層を形成します。この丁寧な塗布作業が、雨漏りを防ぎ長期間建物を守る鍵となります。
- STEP
中塗り
下塗りで整えた基盤の上に、防水材を均一に塗布することで、厚みを増しながら防水層を強化します。中塗りでは、下地と上塗りをしっかり密着させる役割も果たしており、施工箇所全体にムラなく塗ることが求められます。また、この工程で仕上がりの凹凸を整え、防水層の一体感を高めます。丁寧な中塗り作業が、雨漏りを防ぐ耐久性の高い防水層の形成に繋がります。
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トップコート
トップコートは、防水層を保護し、美しい仕上がりを実現する最終工程です。中塗りまでで形成された防水層の上に、紫外線や風雨に強いトップコート材を塗布することで、耐久性と防水効果をさらに向上させます。また、トップコートには防水層の劣化を抑え、色褪せやひび割れを防ぐ役割もあります。この工程を丁寧に行うことで、建物の防水性能を長期間維持できるとともに、見た目にも美しい仕上がりを提供します。
建物の防水は、単にシートや塗膜を施工するだけでなく、施工箇所の下地処理をしっかり行う事が重要です。新東亜工業では、細部まで徹底的に処理を行ってまいります。
防水工事に関するご相談・ご依頼は、お客様満足度98%の新東亜工業へ!
防水工事や大規模修繕工事に関する相談や見積もり依頼は、公式サイトの問い合わせフォームや電話で24時間受け付けています。建物のメンテナンスや雨漏りでお困りの方、屋上や屋根、ベランダなどに少しでもご不安をお感じでしたら、ぜひ新東亜工業にご相談または調査をご依頼ください。
防水工事でよくある質問
Q
防水工事の種類にはどんなものがありますか?
A
主な防水工事の種類には、ウレタン防水、シート防水、アスファルト防水、FRP防水などがあります。それぞれの工法にはメリットとデメリットがあり、適した場所や耐用年数も異なります。
Q
防水工事の費用はどのくらいかかりますか?
A
工法や使用する材料、建物の状態によって異なりますが、一般的には1㎡あたり4,000円〜7,000円程度が相場です。
Q
工事の期間はどのくらいかかりますか?
A
工法や天候、建物の規模によりますが、通常は数日〜1週間程度で完了することが多いです。
Q
工事中の生活にどんな影響がありますか?
A
騒音や臭気が発生することがありますが、できるだけ負担を軽減するよう配慮しております。また、バルコニーや屋上の使用が一時的に制限されることがあります。
Q
防水工事のタイミングはいつが良いですか?
A
一般的には10年〜15年ごとに定期的なメンテナンスが推奨されています。また、ひび割れや雨漏りが発生した場合は早急に工事を行うことが重要です。
陸屋根の防水工事についてまとめ
陸屋根のメンテナンスや防水工事について解説してきました。
まとめると、
- 陸屋根は傾斜がなく水捌けが悪いため防水工事は必須
- 陸屋根に行う防水工事の種類は、塗膜防水・シート防水・アスファルト防水の3種類が代表的
- 塗膜防水はウレタンとFRP防水があり、凹凸のある場所や他の防水層の上からでも施工でき、主流となっている
- シート防水は安価でメンテナンスも不要で、コストパフォーマンスが高い
- アスファルト防水は昔から採用されている信用のある工法で、耐久性が最も長く新築時に行われることが多い
- 業者選びは見積書に詳細を記載できるような、知識・経験が豊富な業者を選ぶとよい
- 防水効果を長持ちさせるためには、ルーフドレンの掃除と早めのメンテナンスが効果的
こちらの記事を読んでいただき、現在陸屋根の防水工事を検討している方の参考になれば幸いです。
長く大切に住み続けるためにも、定期的な防水工事で雨から建物を守りましょう。