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笠木の防水工事を解説|屋上・外壁における役割は?雨漏りの原因に?

笠木の防水工事を知りたい人

笠木の防水工事を知りたい人

笠木とは?笠木に防水工事は必要?
屋上防水で笠木の工事も行うのがいい?
笠木が雨漏りの原因に?笠木の防水はコーキングが重要?
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ベランダやバルコニー、屋上は雨漏りが発生しやすい場所です。

特に「笠木」と呼ばれる箇所から雨漏りすることは多く、建物全体が腐食することがあります。

ベランダやバルコニー、屋上の外周に設置された笠木は、雨や風、紫外線の影響を受けやすく、雨漏りを引き起こす危険性が高いです。

雨水を放置しておくと、建物に大きなダメージを与えてしまいます。

そこで、笠木とは何かや、笠木の防水工事の方法、工事別の価格相場を紹介します。

雨水の放置はリスクがあるため、笠木の役割や雨漏りの原因について理解し、早めに対処をしましょう。

笠木とは

笠木とは、ベランダの腰壁に付いている板金や、階段の手すりの上部に付いている仕上げ材のことです。

建物に塀や擁壁が設けられており、上に瓦やレンガが貼ってある場合も笠木と呼びます。

ほとんどの方が1度は目にし、触れる部分です。

笠木には金属や木など様々な素材が使われていますが、日常生活で触れることもあるため、怪我につながるような素材は使用していません。

笠木の主な材質は以下の通りです。

  • 木製
  • 金属製(ガルバリウム鋼板・ステンレス・アルミ・銅)
  • モルタル製
  • セメント製

階段は手触りがよく爪を立てにくい木製、屋上・バルコニー・ベランダなど直射日光が当たる場所は熱くなりにくいガルバリウム鋼板またはステンレス製を使用することが多いです。

笠木の役割

笠木には、主に2つの大きな役割があります。

防水工事やメンテナンスが必要か迷っている方は、笠木がどのような役割を果たすのかを確認しておきましょう。

壁や構造物を守る

笠木の大きな役割は、壁や構造物を守ることです。

ベランダやバルコニーの腰壁、屋根の立ち上がりなど、雨水がかかりやすい部分に笠木を取り付けます。

雨水から保護するだけではなく、雨水の浸入を防ぐ役割もあります。

外壁から雨水が侵入すると、腐食だけではなく部屋への雨漏りの原因にもなり、生活に大きな支障が出るでしょう。

普段は意識していない笠木が、建物を守ってくれるのです。

デザイン性の向上

笠木の役割のひとつは、デザイン性を高めることです。

例えば、シンプルな白いブロック塀も上品で美しいですが、レンガや瓦をプラスするだけで、デザイン性が高まります。

防水性の維持だけではなく、建物全体の印象をよくするための施工です。

また、笠木はバルコニーやベランダの腰壁から外側に張り出すように設置できます。

そのため、外壁に取り付ければ美観を損ねる雨垂れを防ぎ、住まいを美しい状態で長期間保つことが可能です。

ベランダやバルコニーの笠木から雨漏りが起こる原因

雨漏りといえば屋根や屋上から発生することは容易に想像できますが、ベランダやバルコニーの笠木からの雨漏りを想像することは難しいでしょう。

しかし、前述にもあるように、ベランダやバルコニーの笠木から雨漏りすることは意外に多いです。

笠木はほとんどの場合、ガルバリウム鋼板やアルミ、ステンレスでできていて、笠木の下にも防水施工が施されていますが、さまざまな要因で雨漏りが起こるようです。

ベランダやバルコニーの笠木から雨漏りが起こる原因をみていきましょう。

脳天打ちされているビスや釘の隙間

金属製の笠木をベランダやバルコニーの腰壁、階段の手すりなどに取り付ける際はビスや釘を使って取り付けます。

そして、床面に垂直に立つ腰壁や手すりの上部に、笠木をかぶせるように取り付けるので、ビスや釘を打ち付けるには「脳天打ち

といわれる打ち方で行われることが多いです。

脳天打ち」とは、笠木の真上からビスや釘を打ち付けることを指します。

笠木の新設時にはビスや釘を打ち付けた上部をシーリング材で充填し、雨水が穴を通じて腰壁や手すりの内部に入り込まないように防水を施します。

しかし、経年によりシール材は劣化し、ビス、釘に直接雨水が当たるようになります。

脳天打ちされたビスや釘の上部に水は溜まりやすく、ビスや釘が錆などで劣化が進み、笠木と腰壁や手すりとのジョイントに緩みが生じると、そこに雨水が侵入し、漏水へと進行します。

そのため、ビスや釘が脳天打ちされた笠木には雨漏りのリスクが大きいといえます。

また、笠木の上に手すりが取り付けられている場合も、ビスや釘を打ち付ける数も多くなるため、要注意といえます。

ジョイント部分や外壁との取り合い部分のシーリングの劣化

金属製の笠木を複数枚合わせて設置する場合や、笠木と外壁との取り合いなど、そのジョイント部の隙間にはシーリング材を充填し、雨水が入り込まないように防水施工が施されます。

隙間をシーリング材で充填すると防水効果のほかにも、笠木同士を固定する効果も得られます。

しかし、経年によりシーリングは劣化し、防水・固定の効果両方が失われることが考えられます。

ジョイント部の防水効果も薄れ、固定されていた笠木同士にもずれが生じ、内部へ雨水が侵入し、雨漏りへと進行します。

シーリング材が劣化する大きな要因は、強い紫外線、雨、寒暖差が考えられ、立地条件によっても差があり、笠木取り付け時から3年から7年程度で劣化がみられ、定期的なメンテナンスが必要です。

笠木の浮き

笠木が設置されているベランダやバルコニーの腰壁や階段の手すりは、建物の中でも特に雨風・紫外線の影響を受けやすい場所にあります。

その中でも、笠木は腰壁や手すりの上部に取り付けられているため、直接、雨風・紫外線の影響を受けているといえます。

また、笠木は平らな形状で勾配がなく、雨水が溜まりやすいのも、劣化を進める要因の一つです。

そんな厳しい環境にある笠木は、劣化が進むことで変形し、さらには強風により浮きが生じてしまうことも。

笠木が腰壁・手すりから浮いた隙間から、雨水が侵入し、雨漏りへと発展してしまうことがあります。

笠木は、厳しい自然環境から建物を守っていて、いかに重要な役割を果たしているかが伺えますね。

錆でできた表面の穴

笠木はほとんどの場合、金属でできていることが多く、錆びによる劣化の恐れが考えられます。

金属は酸素と水に触れることにより酸化し、錆に変化し、腐食します。

金属製の笠木は腐食が進むと、表面に穴が空き、そこから雨水が侵入して雨漏りへと発展します。

腐食による錆は、笠木自体の寿命にも関わる重大な問題です。

笠木を交換する場合は、腐食しにくいアルミ製のものを選び、打ち付けるビスなどもアルミ製のものにしましょう。

笠木を腐食から守るためにも、はじめの部材選びから徹底して行いましょう。

笠木の劣化を放置した際のトラブル

笠木の劣化はさまざまな要因で進むことや、笠木の劣化が原因でベランダやバルコニーの腰壁や階段の内部に雨水が入り込んでしまうことが分かりましたね。

また、笠木が建物の防水において、重要な役割を担っていることも知ることができました。

では、笠木の劣化を放置するとどのようなトラブルに見舞われるのでしょうか。

笠木の劣化を放置した際のトラブルは、木造建築物と、鉄筋コンクリート造建築物で大きな違いがあるようです。

木造建築物の場合

笠木の劣化を放置した場合、腰壁や手すり内部に雨水が侵入してしまい、さまざまなトラブルを発生させます。

特に木造建築物の場合、躯体である木材にとって水分は大敵です。

ベランダの裏側が劣化

ベランダの裏側(軒天裏)にシミや、化粧板の浮きが発生してる場合、笠木の劣化が原因で腰壁や手すり内部に雨水が入り込み、ベランダの裏側に染み出ている可能性があります。

笠木から侵入した雨水が腰壁・手すり内部を伝って階下へ雨漏りしていることも疑いましょう。

階下室内への雨漏り

ルーフバルコニーで下が部屋になっている場合、笠木から水が侵入すると、部屋の天井の隅や、窓枠から雨漏りの症状が現れることがあります。

雨漏りがひどくなると、天井や壁紙の修繕も必要になってきますね。

躯体の劣化

笠木の劣化を長期間放置してしまうと、ベランダやバルコニーの躯体である木材が腐食してしまいます。

腐食した木材はシロアリ被害も招くことが考えられます。

また、木材の腐食は強度・耐久性を著しく下げ、ベランダやバルコニーの利用に大きな不安を抱えることにもなりかねません。

鉄筋コンクリート造建築物の場合

次に、鉄筋コンクリート造建築物の場合は、笠木の劣化を放置すると、どのような被害が考えられるのでしょうか。

イメージでは、木造より鉄筋コンクリートの方が雨漏りに強いと思われる方も多いのではないでしょうか。

しかし、鉄筋コンクリート造の建造物の躯体は鉄筋とコンクリートで、鉄筋やコンクリートも雨水の影響を受け、劣化が進みます。

したがって、鉄筋コンクリート造の建物でも、笠木の劣化を放置した際は、雨水がベランダやバルコニーの腰壁・手すりを伝って躯体のコンクリートに侵入し、鉄筋を錆びさせてしまいます。

錆びた鉄筋は膨張し、コンクリートを押しのけ、破壊して爆裂し、さらには躯体内に空洞を作ります。

コンクリートに雨水が滞留しやすくなった状態は、さらに劣化を進行させ、コンクリートの強度を低下させるのです。

鉄筋コンクリート造建築物においても、雨漏りから建物を守るために、笠木のメンテナンスは重要になるでしょう。

ベランダやバルコニーは雨漏りが発生しやすい

ベランダやバルコニーには、外壁との接合部、床と立ち上がり部分の境目、手すり壁の角など、建材同士の継ぎ目がたくさんあります。

接合部や境目は、部材の劣化と共に雨漏りを引き起こすため注意しなければなりません。

笠木の継ぎ目から雨水が入る

建物は想定していない場所から雨漏りをする危険があります。

笠木は、雨水や紫外線から壁を守る傘のようなものです。

雨が降れば濡れるように、大雨が降れば下から吹き上げた雨水が笠木の継ぎ目から浸水します。

笠木はほぼ水平に近いため、内部に侵入した雨水は排水されにくいことが特徴です。

雨水を放置すると笠木の下地が腐り、雨水が壁を伝って室内に漏れてしまいます。

雨漏りの点検が大切

雨漏りが発生した際、専門知識や経験がないと原因を特定することが難しいものです。

笠木のネジ穴や継ぎ目に少しの隙間があるだけでも、雨漏りの原因になる可能性があります。

ベランダやバルコニーの笠木の状態が気になる場合は、早めに点検を依頼することが大切です。

笠木の防水工事の種類と方法

笠木が原因で雨漏りが発生した場合は、早めの修理が必要です。

ここでは、笠木のメンテナンス方法を詳しく紹介します。

コーキング工事

画像引用:【企業様】埼玉県久喜市I工場 雨漏れ修繕工事
画像引用:【個人オーナー様】東京都千代田区Tビル 外壁修繕工事

少量の雨漏りであれば、コーキング工事で対応できます。コーキング工事はシーリング工事とも呼ばれていますが、両者の工事内容は同じです。

ただし、コーキング工事は笠木や下地材に大きな不具合や腐食していないときにのみ有効な方法です。

シーリング材の耐用年数は早いと3年、長くても7年といわれています。

前回のメンテナンスから5年以上が経っているのであれば、劣化している可能性があるでしょう。

シーリング材で笠木をメンテナンスする際には、すべての隙間を埋めないよう注意しなければなりません。

シーリング材ですべての隙間を埋めた場合、雨水や湿気がこもり、腐食や雨漏りにつながります。

施工の際は、経験と知識が豊富な業者に依頼することがおすすめです。

笠木の交換

笠木にサビが発生している、変形や破損をしている際は、笠木を交換しましょう。

また、笠木の劣化により長期間雨漏りが続いている際は、笠木の下の木部が腐食していたり、防水シートが破れていたりする場合もあります。

状況によっては笠木を交換するだけではなく、内部にある木製パーツや防水シートも交換しなければなりません。

いずれの場合も、豊富な知識を持つ専門家に修理を依頼しましょう。

板金部品の交換

雨漏りが起こると、下地の木材を覆っている板金と呼ばれる金属カバーが錆びることがあります。

錆びている場合は、板金を交換しましょう。

また、下地の木材が腐っていると新しい板金がはがれやすくなるため注意が必要です。

大規模修繕が必要になる、事故が発生するなど、トラブルが起こる前にメンテナンスと防水工事をしましょう。

防水シートの張り替え

笠木の雨漏りが発生している場合、笠木の下の壁が浸水で腐ることがあります。

壁の防水シートは傷んでいることが多く、新しいものに張り替えなければなりません。

水や汚れによる劣化が気になる部分には、防水テープを何重にも貼るなどの対策をしておくとよいでしょう。

塗装工事

笠木の塗装には、劣化を防ぐ効果があります。

笠木の塗装が劣化して剥がれてしまった場合は、定期的に塗装することで美しさを保ちながら、寿命を延ばせるでしょう。

ただし、雨漏りの補修効果はないため、実際に雨漏りが起こっている場合は、別の補修を行う必要があります。

カバー工法による改修工事

金属製の笠木の防水工事の一つに、カバー工法があります。

笠木カバー工法は、既存の笠木の上から新しい笠木を被せる工法です。

金属製の笠木には、ガルバリウム鋼板、ステンレス・アルミ・銅がありますが、カバー工法は既存の笠木が鉄製の場合のみ施工が可能で、アルミの場合は笠木の形状に厚みがあるため、施工できません。

笠木カバーで使用するのはガルバリウム鋼板が一般的です。

カバー工法は既存の笠木を撤去しないので、工期や費用を押さえることが可能ですが、下地の劣化状況を正確に確認できないため、下地の劣化が激しい場合にカバー工法を施すと、後で不具合が生じることが考えられます。

現状の笠木の状況判断は防水専門業者のプロに任せましょう。

笠木の防水工事別の価格相場

笠木の防水工事は、どのような方法を選択するのかによって価格相場が異なります。

工事内容価格相場
コーキング工事1カ所あたり1,000~2,000円
笠木交換1mあたり20,000~40,000円

そこで、主な防水工事、メンテナンスの価格を紹介します。

コーキング工事の価格相場:1,000~2,000円

笠木と笠木の隙間を埋めるシーリング(目地)は、築5~7年ほどで劣化が始まります。

紫外線によって硬化し、収縮してひび割れることが理由です。

シーリングにヒビが入ると隙間から水がしみ込むため、補修を行わなければなりません。

費用は、1カ所につき1,000~2,000円が相場です。

シーリング補修だけを業者に依頼すると別途人件費がかかるため、外壁塗装工事と同時に依頼するとよいでしょう。

笠木交換の価格相場:20,000~40,000円

笠木が錆びていたり、へこんでいたりと、劣化している場合は交換しましょう。

交換費用は、1mあたり20,000~40,000円が相場です。

笠木部分が傷んだままメンテナンスをしないと、外壁や躯体の腐食がさらに進みます。

高額な補修工事を避けるためにも、笠木周辺の定期的な点検と防水工事が大切です。

笠木塗装工事の価格相場:1㎡あたり800円

笠木の塗装が劣化により剥がれてしまっている場合は、笠木塗装工事を考えましょう。

笠木の塗膜の色褪せや、剥がれ、軽度の錆であれば、塗装によるメンテナンスが可能です。

笠木に塗装を施すことで、建物の美観が向上し、笠木の寿命を延ばす効果が期待できます。

笠木の塗装工事の費用は、1mあたり800円程度が相場です。

笠木の塗装は、雨漏りの予防的な処置であり、笠木自体の修理にはならないことは覚えておきましょう。

ベランダやバルコニーの笠木が気になったら点検をしよう

笠木から雨が漏れると、バルコニーの外壁や室内の骨組み、床などに水が染み込み、腐食につながります。

雨漏りに気づかず放置しておくと腐食が進行し、バルコニー全体の交換など大規模な修繕が必要になるため、気になる場合は早めの点検が大切です。

笠木が劣化している、笠木下の外壁が湿っているなど気になる場合は、メンテナンス専門業者に点検を依頼しましょう。

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