4 min

外壁塗装の面積を計算する3つの方法!費用相場と正確な面積を確認する方法

外壁塗装の価格を計算するときは 「外壁面積×平米あたりの塗装価格」で計算されます。

そのため、外壁の面積を把握すれば、かかる費用を知ることができます。

悪徳業者のなかには、外壁の面積を大きくすることで塗装料金を引き上げる業者もいるため注意が必要です。

詐欺に遭わないためにも、自分で外壁の面積を割り出せるようにしておきましょう。

そこで、外壁塗装の面積を計算する方法、正確な塗装面積を知る方法を解説します。

費用相場も紹介するため、高額請求を受けないためにも参考にしてみてください。

外壁塗装の面積(平米数)を計算する方法

外壁塗装の面積(平米数)は、手間暇かけて計算するほど精度が上がります。

外壁の面積を直接を計測する方法が正確ですが、全てのケースでこの方法を採用しているわけではありません。

まずは、実測以外で外壁塗装の面積を計算する方法を3つ紹介します。

①図面から面積を算出する

戸建ての平面図と、立面図の2枚の図面を基に外壁の面積を算出します。

平面図とは、住宅の断面図であり、寸法が記載されています。

2階建てであれば1階と2階、2枚の平面図があります。

立面図とは、住宅の外観を記載したものです。

住宅の高さを把握できるだけではなく、窓やドアなど塗装しない部分の面積もわかります。

ただし、図面と実際の住宅では、面積に大きな差が出る場合があるため注意しましょう。

塗装する部分の面積は、「1階外周×高さ」+「2階外周×高さ」-「塗装しない部分の面積」に各値を入力することで計算が可能です。

塗装しない部分の面積は、立面図の面積を縮尺に当てはめて計算します。

近年では、アプリやレーザー測定器を使用して実際に住宅を測定する方法も選択可能です。

しかし、測定器は安価なものでも数千円、アプリは有料であり使いこなすには練習をしなければなりません。

図面から面積を算出する方法は、時間と手間はかからず、正確な面積が求められるというメリットがあります。

②外壁で直接面積を測る

住宅の外壁を実測して、面積を計算する方法があります。

計算式は図面から面積を算出する方法と同じで、「外周×高さ-塗装していない部分の面積」です。

実測することで正確な面積を求めることができ、図面を基に平米数を計算した場合に起こりがちな、実際の住宅と図面の誤差を防ぐというメリットがあります。

可能な限り正確な見積もりを出すために、多くの業者が実測方法を採用しています。

デメリットは、時間と人手とコストがかかることです。

実際に巻尺で家を測るためには、時間がかかります。

③建物の床面積から塗装面の概算値を算出する

家の延べ床面積がわかれば、それに係数をかけることで、塗装すべき外壁の面積がすぐに計算できます。

塗装面積を計算するための、最も簡単な方法です。

方法としては「延べ床面積×係数」で、概算値を算出します。

延べ床面積が「坪」であれば、3.3倍して平米に換算し、1.2~1.7の係数を入れるとおおよその計算が可能です。

しかし、概算値を算出する方法では実際の壁面積とはかけ離れた値が出ることがあります。

係数は1.2~1.7と幅があり、3階建て以上の建物に当てはめれば更に差は大きくなるでしょう。

概算値の算出方法で見積もりを出してしまうと、後で追加料金を請求されたり、手抜き塗装で塗料が長持ちしなかったりすることもあります。

外壁塗装の面積別の費用相場

外壁の面積によって、費用は数十万円単位で異なります。

外壁塗装が必要な面積別の、おおよその費用相場は次のとおりです。

坪数費用相場
10坪(塗装面積36.9㎡約20~50万円
20坪(塗装面積79.2㎡約40~90万円
30坪(塗装面積118.8㎡約60~100万円
40坪(塗装面積158.4㎡約80~130万円

外壁塗装と同時に屋根の塗り替えを行う場合は、外壁塗装の相場に20~40万円程度上乗せする必要があります。

費用は高くなりますが、外壁と屋根を同時に塗装することで、足場の設置や材料を運ぶ回数が1回で済み、費用を抑えることが可能です。

外壁塗装の費用が相場より高いケース

外壁塗装の平均的な費用は「平米×面積」だけでは判断できません。

ここでは、外壁塗装の費用が相場より割高になるケースを紹介します。

外壁の劣化が激しく何度も補修が必要

年数が経つと、劣化が目立ちます。

劣化が著しい場合は、塗装だけではなく補修費用も必要になり、費用が高くなるでしょう。

高機能塗料を使用

塗料の種類やメーカーによって単価が異なり、塗料の機能性も価格を変える要因のひとつです。

例えば、光触媒塗料はセルフクリーニング機能があり、遮熱塗料は熱の吸収を抑制し、建物内温度を下げる効果があります。

熱伝導、騒音、紫外線、結露を防ぐ効果がある塗料もあり、グレードの高い塗料を選ぶと、費用は相場より高くなるでしょう。

住宅の構造が複雑

構造が複雑な建物の場合、塗装費用が高くなることが多いです。

凹凸があったり、形状が複雑だったりすると、塗装する面積や付属部品が増えるためです。

隣家との距離が近い

隣家との距離が近い住宅地では、足場が狭く作業スペースの確保が難しい場合があります。

足場は隣家から30cmの距離があれば組むことが可能です。

道路が狭く通りにくい、隣家と近く塗装しにくい場合、作業に支障がなければ依頼は可能ですが、工事費が高くなる可能性があります。

足場が狭いと、作業効率は通常より落ちるためです。

塗装業者からすれば、通常30分で終わる作業が1時間程度かかると、通常の単価では利益が出せません。

具体的な費用は塗装業者の判断によりますが、隣家との間にスペースがないと、費用が高くなる可能性があることを理解しておきましょう。

見積もりから正しい面積を知る3つのポイント

概算見積もりと、実際の見積もりでは塗装面積が大きく異なる場合があります。

見積もりから正しい面積を知るにはポイントがあるため、塗装面積が大きく異なる場合でも慌てず、各ポイントを確認して、正確な面積を把握しましょう。

最低3社から見積もりを取る

最低でも3社から見積もりを取り、比較しましょう。

業者によって塗装面積が多少異なりますが、3社を比較することで、何が違うのかがわかりやすくなるためです。他社と比べて極端に大きい数字や、小さい数字を出す会社があれば注意が必要です。

高い料金を請求してきたり、塗料がなくなると追加料金を請求したりするケースがあります。

相見積もりを取って比較することで、どの業者が正しい見積もりを出してくれるかを判断できるでしょう。

業者に質問をする

なぜその面積になったのか、どのような数字で計算したのかを説明できるかどうかを確認しましょう。

「なぜこの面積を塗るのか」と聞いて、説明できなければ悪徳業者の可能性もあります。

また、定説に頼り「基本的にはこうです」と、相談者が依頼する予定の建物に置き換えて説明しない業者も、応用力がないため避けたほうがよいでしょう。

理由を明確に説明できる業者ほど、透明性のある仕事をする可能性が高いです。

質問にスムーズかつ丁寧に対処してくれる会社は、信頼できるでしょう。

外壁塗装の費用を知るためにも面積の計算が必須

適切な価格で外壁塗装を依頼するためには、塗装面積をしっかりと把握することが大切です。

計算が難しいときは、図面に記載されている床面積から概算を算出しましょう。

しかし、塗装面積の計算方法は複雑で、個人では正確な数値を出すことが難しいことがあります。業者に実測を依頼し、見積書に記載されている塗装面積の数字に疑問がある場合は、塗装業者にどのように算出したのかを確認することがポイントです。

自分で計算するだけではなく、プロにも実測を依頼し、正確な塗装面積を求めたうえで外壁のメンテナンスを進めましょう。

関連記事
公式サイト