快適な住まいを長く維持するためには、防水工事の必要性や適切な業者選びが欠かせません。
この記事では、ダイワハウスの住宅にお住まいの方に向けて、住宅の寿命を延ばすために重要な役割を果たす防水工事について徹底的に解説します。防水工事に関する専門的な知識を深め、賢明な選択をするための確かな指針となることを目指すためにも、ぜひ最後までご覧ください。
目次
ダイワハウス住宅の特徴と防水工事の重要性
ダイワハウスの住宅は高い耐震性を誇る、独自の鉄骨系プレハブ工法を採用していることが特徴です。気密性が高く、工場で製造された高品質な部材を組み立てることで、高い精度で住宅を建築できます。
ダイワハウス住宅の特徴 | 詳細 |
構造 | 鉄骨系プレハブ工法 |
耐震性 | 高い |
気密性 | 優れている |
施工精度 | 高い |
防水工事の重要性
ダイワハウスのように優れた住宅であっても、経年劣化による防水性能の低下は避けられません。
特に鉄骨系の住宅は木造住宅と比べて、一度雨水が建物内部に浸入してしまうと鉄骨部分が錆びやすく、構造体の劣化につながる可能性があります。
このように雨水の浸入を防いで鉄骨の腐食を防ぐ意味でも、防水工事が欠かせません。また、防水工事は結露やカビの発生を抑制して快適な住空間を維持することにもつながります。
適切な防水工事は建物の寿命を延ばして資産価値を維持できるだけでなく、断熱機能を保持できるため省エネにつながる対策としても効果的です。
防水工事が必要となるサイン
防水工事は、目に見える症状が出てからでは手遅れになる場合があります。建物の寿命を延ばすためには、早期発見・早期対応が重要です。
以下のような症状が出ていないか、定期的にチェックを行いましょう。
- 外壁のひび割れや塗装の剥がれ
- シーリングのひび割れや剥がれ
- 屋根材の割れ・ずれ・剥がれ
- ベランダ床面のひび割れ・剥がれ・膨れ
- 室内の雨漏り跡・カビやコケの発生
また、これらの症状に加えて窓枠周りの腐食や変色や基礎部分のひび割れ・湿気などにも注意が必要です。少しでも気になる点があれば早めに専門業者へ相談し、対策を検討することをおすすめします。
ダイワハウス住宅における防水工事の種類
防水工事には、大きく分けて「ウレタン防水」「シート防水」「FRP防水」など、様々な種類があります。それぞれに特徴やメリット・デメリット、費用相場が異なるため建物の状況や予算に合わせて最適な工法を選ぶことが重要です。
ダイワハウスにおいて、主な防水工事の種類と特徴は以下の通りです。
工法 | 特徴 | メリット | デメリット | 適した場所 |
ウレタン防水 | 液状のウレタン樹脂を塗布 | 比較的安価で複雑な形状にも対応可能 | 耐用年数が短い (10〜15年) | 屋上・ベランダ |
シート防水 | 防水シートを張り合わせる | 耐久性が高い(20〜30年) | 施工に技術が必要でやや高価 | ベランダ・屋根 |
FRP防水 | ガラス繊維強化プラスチックを使用 | 軽量で強度が高く耐候性に優れている | 有機溶剤を使用、高価 | 屋上・ベランダ・浴室 |
塗膜防水 | 防水性能のある塗料を塗布 | 簡易的な施工が可能で低コスト | 耐久性がやや劣る | 外壁・屋根 |
アスファルト防水 | アスファルトを溶かして塗布 | 高い防水性と耐久性がある | 重量が大きく臭気がある | 地下室・基礎 |
ダイワハウス住宅では、ベランダに塩ビシート防水が採用されていることが多いですが、建築年や仕様によって異なる場合があります。
建物の部位と建材別で見る防水工事の種類
建物の部位によって、適した防水工事は異なります。ここでは、屋根・ベランダ・バルコニー・外壁の各部位における防水工事について詳しく解説します。
屋根の防水工事
屋根は常に雨風にさらされる過酷な環境に置かれているため、高い防水性能が求められます。屋根材の種類(スレート屋根、金属屋根など)や劣化状況によって、最適な防水工事が異なります。
屋根材 | 推奨される防水工事 | 特徴 |
スレート屋根 | カバー工法・塗膜防水 | 既存の屋根材の上に新しい屋根材を重ねるか、防水性能のある塗料を塗布 |
金属屋根 | 塗膜防水・シート防水 | 錆び止め効果のある塗料を塗布するか、防水シートを貼付 |
瓦屋根 | 葺き替え・部分補修 | 破損した瓦の交換や、漆喰の塗り直し |
ベランダ・バルコニーの防水工事
ベランダやバルコニーは、雨水が溜まりやすく、防水層の劣化が進行しやすい場所です。特に、排水部分の防水工事である「改修ドレン工事」は非常に重要です。
改修ドレン工事を行うことで排水口からの雨水の浸入を防ぎ、建物の構造部分を腐食から守ることができます。
ベランダやバルコニーでは、主にウレタン防水・シート防水・FRP防水が行われます。以下にそれぞれの特徴と必要な状況をまとめます。
防水工事の種類 | 特徴 | 推奨される状況 |
ウレタン防水 | 複雑な形状に対応可能 | 既存の防水層の上から施工可能な場合 |
シート防水 | 耐久性が高い | 下地の状態が良好な場合 |
FRP防水 | 強度が高い | 人の出入りが多い場合 |
外壁の防水工事
外壁は建物の美観を保つだけでなく、雨風から建物を守る役割も担っています。外壁の防水工事にはひび割れを補修する「コーキング工事」や、防水性の高い塗料を塗布する「外壁塗装」などがあります。
外壁防水工事の主な工法は、以下の通りです。
外壁の種類 | 特徴 | 推奨される防水工事 |
サイディング | 目地のコーキングと塗装で防水性を高める | シーリング打ち替え・外壁塗装 |
ALC | ALCの特性に合わせた防水対策 | 浸透性吸水防止剤塗布・外壁塗装 |
モルタル | ひび割れ補修後に塗装を行う | 下地補修・外壁塗装 |
ダイワハウス住宅の防水工事における費用相場と価格を抑えるコツ
防水工事の費用は、工事内容、使用する材料、施工面積などによって大きく異なります。以下では、一般的な戸建て住宅における防水工事の費用相場を示します。
防水工事の費用相場
一般的な戸建て住宅で防水工事を行った場合、部位別では以下のような費用がかかります。
工事箇所 | 費用相場 | 備考 |
屋根防水 | 20〜100万円 | 屋根材の種類や面積により変動 |
ベランダ防水 | 10〜50万円 | 面積や工法により変動 |
外壁塗装 | 50〜150万円 | 家の大きさや塗料の種類にり変動 |
基礎防水 | 30〜80万円 | 基礎の状態や面積により変動 |
適切な防水工事を実施するためには、工事箇所の状態を念入りに調査してもらい、適した工法と塗料を用いて行うことが大切です。
価格を抑えるポイント
建物の価値や機能性を維持するためにも欠かせない防水工事ですが「できれば価格を抑えたい」とお考えの方も少なくありません。防水工事においては、以下のようなポイントを踏まえることで、費用を抑えられます。
- 複数の業者から相見積もりをとる
- 季節を考慮する
- セット割引を利用する
- 補助金や助成金の活用
- 定期的なメンテナンス
防水工事の見積りを依頼する際は、最低でも3社以上から算出してもらい、価格や工事内容を比較して検討することが大切です。また、防水工事は春・秋のオフシーズンに依頼することで、比較的安く工事が可能です。
外壁の防水工事を行う際は合わせて屋根防水も行うと、割引が適用される場合があります。自治体によっては防水工事に補助金や助成金制度が設けてあります。適用条件を確認して活用できる制度があれば積極的に利用することで、費用を安く抑えられるでしょう。
建物の防水工事はメンテナンスを怠ると、後々大掛かりな工事が必要になり、費用がかさむケースも少なくありません。このようなトラブルを避けるためにも定期的にメンテナンスを行い、小さな問題を早期に発見して対処しておくことで、結果的に費用を抑えることにつながるでしょう。
ハウスメーカーに防水工事を依頼する場合は中間マージンが発生するため、専門業者に直接依頼するよりも割高になる傾向があります。ただし、ダイワハウスの構造を熟知している点では安心感があります。そのため、防水工事業者とハウスメーカーのメリット・デメリットを考慮して判断することが大切です。
ダイワハウスが行う定期点検を有効活用する
ダイワハウスでは、住宅の品質を維持するために、定期点検を実施しています。この定期点検を有効活用することで、防水性能の低下を早期に発見し、適切な対策を講じることができます。
ダイワハウスが行う定期点検は、10年目や20年目の節目に実施されており、専門のスタッフが様々な箇所を詳細に点検します。建物の主要部分をはじめ給排水・電気設備、開口部の動作確認や防水性能のチェックも行ってくれます。
このように、メーカーが独自で行っている定期点検を活用するメリットは以下のような点があげられます。
- 早期発見と早期対応
- 適切なメンテナンス時期の把握
- 長期的な維持管理計画の立案
- 保証の継続
ハウスメーカーの定期点検は、自社商品の特性を熟知しているため、専門知識を持ったプロの視点から住宅をチェックすることが可能です。そのため、自分では発見しづらい微細な劣化も発見できるほか、適切なメンテナンス時期や工法についてアドバイスを受けられるのもメリットといえるでしょう。
また、定期的に点検を受けることで、長期的な視点で建物を維持管理するための計画を立てることにもつながるほか、ダイワハウスの保証が継続される場合もあります。
ダイワハウスの防水工事を依頼する業者選びのポイント
ダイワハウスの防水工事を依頼する際には、以下のポイントを参考に、信頼できる専門業者を選びましょう。
ダイワハウスの構造を熟知した専門業者であるか
ダイワハウスの住宅は、独自の構造や工法を採用しているため、施工経験豊富な専門業者を選ぶことが重要です。特に、ALC外壁や独自の防水シートには専門知識が必要です。
会社の設立年数・施工実績・資格で信頼性をチェック
会社の設立年数が長く、豊富な施工実績を持つ業者は、技術力や信頼性の面で安心できます。
防水施工管理技士の資格を保有している業者であれば、より高い技術力と専門知識を持っていると期待できます。
保証内容とアフターフォロー体制も重要
防水工事は、長期間の耐久性が求められる工事です。
施工後の保証期間や内容だけでなく、問題が発生した際の対応体制をしっかりと確認しておくことが大切です。
口コミや評判を確認する
インターネットや知人の紹介など、実際に工事を依頼した人の声を参考にしましょう。
ただし、インターネット上の口コミは偽装の可能性もあるため、複数の情報源を確認することが重要です。
見積もりの内容を詳細に確認する
使用する材料の品質や数量、工事の詳細な手順が明記されているか確認しましょう。
追加費用が発生する可能性がある項目についても、事前に確認しておくことが大切です。
コミュニケーション能力を評価する
現地調査の際の説明の分かりやすさや、質問への対応の丁寧さを評価しましょう。
工事中や工事後のコミュニケーションを円滑に行うためにも、重要なポイントです。
DIYで取り組める簡単な防水対策
専門業者に依頼する大規模な防水工事だけでなく、日常的なメンテナンスや簡単なDIY対策も重要です。以下に、ダイワハウス住宅所有者が自身で取り組める防水対策をいくつか紹介します。
屋根の定期点検
はしごを使って屋根に上がり、目視で屋根材の状態を確認して定期的な点検を実施しましょう。
その際に落ち葉や泥などの堆積物を除去し、排水を妨げないようにすることが大切です。
雨どいの清掃
年に2回程度、雨どいに溜まった落ち葉や泥を除去することも大切です。
その後、雨どいの接合部や固定部分の緩みがないか確認するようにしましょう。
外壁の洗浄
高圧洗浄機を使用して、外壁の汚れを除去するとカビやコケの発生を防止できます。
塗膜の劣化を守ることにもつながるため、定期的に洗浄を行うのもおすすめの対策です。
シーリングの補修
小規模なひび割れは、市販のシーリング材で補修可能です。
窓枠や外壁の目地のシーリングに、ひび割れがないか確認しておくと良いでしょう。
ベランダの排水口の清掃
排水口に溜まった落ち葉や泥を定期的に除去することで、給排水設備の劣化を予防できます。
その際に排水トラップの水抜きを行っておくと、臭気や虫の侵入を防止できるでしょう。
これらのDIY対策を定期的に行うことで、大規模な防水工事の必要性を減らし、住宅の寿命を延ばすことができます。ただし、高所作業や専門知識が必要な作業は、安全面を考慮して専門業者に依頼することをおすすめします。
防水工事でよくある質問
Q
防水工事の種類にはどんなものがありますか?
A
主な防水工事の種類には、ウレタン防水、シート防水、アスファルト防水、FRP防水などがあります。それぞれの工法にはメリットとデメリットがあり、適した場所や耐用年数も異なります。
Q
防水工事の費用はどのくらいかかりますか?
A
工法や使用する材料、建物の状態によって異なりますが、一般的には1㎡あたり4,000円〜7,000円程度が相場です。
Q
工事の期間はどのくらいかかりますか?
A
工法や天候、建物の規模によりますが、通常は数日〜1週間程度で完了することが多いです。
Q
工事中の生活にどんな影響がありますか?
A
騒音や臭気が発生することがありますが、できるだけ負担を軽減するよう配慮しております。また、バルコニーや屋上の使用が一時的に制限されることがあります。
Q
防水工事のタイミングはいつが良いですか?
A
一般的には10年〜15年ごとに定期的なメンテナンスが推奨されています。また、ひび割れや雨漏りが発生した場合は早急に工事を行うことが重要です。
まとめ
ダイワハウスの住宅は、高品質な部材と独自の工法で建築されているため、耐久性が高いことが特徴です。しかし、経年劣化による防水性能の低下は避けられません。
住宅の寿命を延ばすためには、定期的なメンテナンスと適切な防水対策が不可欠です。
本記事で紹介した以下のポイントを押さえることで、効果的な防水対策を実施し、快適な住まいを長く維持することができるでしょう。
- 防水工事が必要なサインを早期に発見する
- 建物の部位や状況に応じた適切な防水工法を選択する
- 信頼できる業者を慎重に選定する
- ダイワハウスの定期点検を有効活用する
- 日常的なDIYメンテナンスを行う
防水工事は住宅の寿命を左右する重要な要素です。本記事の情報を参考に、計画的かつ効果的な防水対策を実施し、大切な住まいを守りましょう。
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