「外壁塗装はまだするな」と言われる理由とは?適切なタイミングの見極め方を解説
2025/12/17
建物のメンテナンスを考えているとき、「外壁塗装はまだしなくていいのでは?」と言われた経験はありませんか?
一般的に外壁塗装は10年に一度が目安とされていますが、実際には建物の状態や使用している塗料、季節や気候条件によって適切なタイミングは大きく異なります。
戸建て住宅はもちろん、マンションやアパート、ビルなどの収益物件を所有するオーナー様にとって、外壁塗装は決して安価な工事ではありません。
「本当に今必要なのか」「もう少し待つべきではないか」と悩むのは当然のことです。
しかし、適切な外壁塗装の時期を見極めずに放置してしまうと、雨漏りや建物の劣化といった深刻な問題を引き起こし、結果的に高額な修繕費用がかかってしまうこともあります。
特に賃貸物件の場合、外壁の劣化は入居率や家賃設定にも直接影響します。
一方で、不必要なタイミングでの塗装は収益を圧迫する要因となります。
本記事では、「外壁塗装はまだするな」と言われる具体的な理由から、劣化症状の見分け方、建物種別ごとの最適な塗装タイミング、費用相場まで、外壁塗装に関する判断基準を網羅的に解説します。
また本記事の理解を深めるためにも、外壁塗装の定義や役割・費用目安・流れなど基本的な情報を理解しておくことをおすすめします。
外壁塗装とはどのようなものなのかは、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください。
目次
「外壁塗装はまだするな」と言われる5つの理由
外壁塗装を検討している際に「まだ早い」「今はやめておくべき」と言われることがあります。
このように言われる主な理由には、以下のようなものが挙げられます。
- 外壁塗装の理由1. 塗料の耐用年数にまだ余裕がある
- 外壁塗装の理由2. 外壁塗装に適さない季節・気候条件
- 外壁塗装の理由3. 外壁の劣化症状が軽微である
- 外壁塗装の理由4. 補助金・火災保険が使える時期まで待てる
- 外壁塗装の理由5. 悪徳業者による不適切な営業が疑われる
では、それぞれの背景を詳しくみていきましょう。
外壁塗装の理由1. 塗料の耐用年数にまだ余裕がある
外壁塗装に使われる塗料には種類ごとに耐用年数があり、その期間内であれば防水性や保護機能は十分に維持されていると考えられます。
たとえばシリコン塗料であれば耐用年数は10〜15年が目安で、施工後7〜8年程度では劣化は軽微なケースが多く、急いで塗り替える必要はありません。
この段階で再塗装を行うと、本来使い切れるはずの塗料性能を無駄にしてしまい、長期的なコストが増える結果につながります。
特にマンションやビルなど大規模建物では、塗装費用が高額になるため、耐用年数を見極める判断は重要です。
前回の施工時期や使用塗料を確認し、長期修繕計画と照らし合わせて判断することが、無駄のない外壁メンテナンスにつながります。
「外壁塗装 種類」については、こちらの記事で詳しく紹介していますので、合わせてご覧ください。
外壁塗装の理由2. 外壁塗装に適さない季節・気候条件
外壁塗装は天候の影響を強く受ける工事で、気温5℃以上・湿度85%以下といった施工条件を満たさない時期は品質低下のリスクがあります。
特に梅雨時期は雨天が多く、工期が延びるだけでなく、湿度の高さにより塗膜の密着不良が起こりやすくなります。
冬季も注意が必要で、気温低下や結露により、塗膜の硬化不良や色ムラが発生する可能性があります。
外壁塗装に最適なのは、春(3〜5月)と秋(9〜11月)です。
この時期は気候が安定し、塗料本来の性能を引き出しやすくなります。焦って時期を選ばず施工するより、適切な季節まで待つことが品質確保の近道です。
外壁塗装の理由3. 外壁の劣化症状が軽微である
外壁に多少の汚れや色あせがあっても、すぐに塗装が必要とは限りません。
劣化には段階があり、初期症状の段階では外壁の保護機能が大きく損なわれていないケースも多くあります。
たとえば、幅0.3mm未満のヘアークラックや軽度の色あせは、経過観察で対応できる場合があります。
一方で、広範囲のチョーキングや塗膜の剥がれ、構造クラックが見られる場合は早急な対応が必要です。
マンションやビルでは、日当たりや風雨の影響で劣化の進行に差が出ます。
全面塗装が必要か、部分補修で済むかを見極めることで、無駄な工事を避けることができます。
判断に迷う場合は、専門業者による診断を受けるのが確実です。
外壁塗装の理由4. 補助金・火災保険が使える時期まで待てる
外壁塗装には、自治体の補助金や火災保険を活用できるケースがあります。
ただし補助金は年度ごとに予算が決まっており、時期によっては受付終了となる場合もあります。
そのため、緊急性が低ければ新年度の制度開始まで待つ判断も有効です。
また、台風や雹など自然災害による外壁損傷は、火災保険が適用される可能性があります。
この場合、工事前の写真記録や申請手続きが必要となるため、先に施工してしまうと保険対象外になる恐れがあります。
特に賃貸物件や大規模建物では、外壁塗装で活用できる助成金や補助金・保険・税務処理を含めた総合的な判断がコスト削減につながります。
制度の確認を行ってから工事時期を決めることが重要です。
外壁塗装の理由5. 悪徳業者による不適切な営業が疑われる
「今すぐ塗装しないと危険」「今日契約すれば安くなる」といった営業トークには注意が必要です。
こうした言葉で不安を煽り、冷静な判断をさせずに契約を迫る業者は要警戒です。
特に訪問営業では、必要のない工事を勧められたり、後から追加費用を請求されるケースもあります。
信頼できる業者は、現地調査を丁寧に行い、写真や根拠を示しながら複数の選択肢を提示します。
その場で契約せず、必ず相見積もりを取り、管理会社や第三者の意見を挟むことが重要です。
本当に緊急性があるかどうかは、複数の専門家の判断をもとに決めましょう。
外壁塗装をする理由とは?必要性を解説
外壁塗装が「まだ必要ない」ケースがある一方で、適切なタイミングでの外壁塗装は建物を長持ちさせるために欠かせないメンテナンスです。
戸建て住宅はもちろん、マンション・アパート・ビルなど収益物件においては、建物の資産価値や入居率にも直結する重要な投資です。
ここでは外壁塗装の必要性と、よくある疑問について解説します。
外壁塗装が必要な理由
外壁塗装とは、建物を美しく見せることではなく、外壁材と構造体を守るための保護メンテナンスのことを指します。
塗膜は雨水や紫外線を遮断する防水層として機能しており、これが劣化すると外壁材が水分を吸収し、建物全体の劣化が一気に進行します。
特にマンションやビルでは、内部に水分が浸透すると鉄筋腐食やコンクリートの爆裂など、重大な構造リスクにつながります。
外壁塗装が担う主な役割は以下の通りです。
- 防水性の維持:雨水の浸入を防ぎ、内部構造の腐食を防止
- 外壁材の保護:紫外線や酸性雨から外壁材を守る
- 美観・資産価値の維持:建物の印象を保ち、賃貸・売却時に有利
- 快適性の向上:遮熱・断熱塗料による室内環境改善
- 法令・点検対応:定期報告制度への備え
外壁塗装は単なる修繕ではなく、建物の寿命と価値を守るための計画的な投資といえます。
サイディングでは外壁塗装は必要ないって本当?
「サイディング外壁は塗装不要」という認識は誤解です。
確かにサイディング材自体は耐久性がありますが、表面塗装とシーリング材は確実に劣化します。
特に窯業系サイディングは、日本の住宅や低層アパートで広く使われており、表面塗膜は10〜15年程度で防水性が低下します。
塗装を怠ることで起こる主なリスクは以下の通りです。
- 塗膜劣化による吸水:反り・膨れ・割れの原因になる
- シーリング劣化:目地から雨水が侵入し内部劣化を招く
- 補修費の増大:放置するとボード交換が必要になる場合も
マンションやビルの共用部でもサイディングが使われるケースは多く、戸建て同様にメンテナンスが必要です。金属系サイディングも、塗膜劣化により錆が進行するため定期塗装が欠かせません。
「サイディング=塗装不要」ではなく、「サイディングこそ計画的な塗装が重要」と理解しておくことが、無駄な修繕費を防ぐポイントです。
なおサイディングの塗り替え時には、外壁塗装の色を変更することで建物の印象を一新でき、特に賃貸物件では入居率向上にもつながります。
元の色と異なる色を選ぶ場合は、下地処理や塗装工程が変わることもあるため事前確認が必要です。
外壁塗装の費用相場と坪数別の価格目安
外壁塗装を検討する際、最も気になるのが費用です。
工事費用は使用する塗料の種類、建物の規模、外壁の状態などによって大きく変動します。
また費用を抑えるために、外壁塗装をDIYで行うことを検討される方もいますが、高所作業の危険性や専門技術の必要性、仕上がりの品質や耐久性の問題から、安全性とコスト面を総合的に考えると専門業者への依頼が推奨されます。
以下は、外壁塗装の費用相場を塗料の種類別にまとめたものです。
| 塗料の種類 | 単価相場(㎡あたり) | 耐用年数 | 戸建て30坪の総額目安 | マンション10戸の総額目安 |
|---|---|---|---|---|
| アクリル塗料 | 約1,200〜1,600円 | 5〜7年程度 | 約60〜80万円 | 約200〜300万円 |
| ウレタン塗料 | 約1,700〜2,200円 | 8〜10年程度 | 約70〜90万円 | 約250〜400万円 |
| シリコン塗料 | 約2,300〜3,000円 | 10〜15年程度 | 約80〜110万円 | 約300〜500万円 |
| ラジカル塗料 | 約2,500〜3,300円 | 12〜16年程度 | 約90〜120万円 | 約350〜600万円 |
| フッ素塗料 | 約3,500〜5,000円 | 15〜20年程度 | 約110〜140万円 | 約500〜800万円 |
| 無機塗料 | 約4,500〜5,500円 | 20〜25年程度 | 約130〜160万円 | 約600〜1,000万円 |
一般的に耐用年数が長い塗料ほど高価ですが、長期的に見ると塗り替え回数が減るためコストパフォーマンスが良い場合もあります。
戸建て住宅では現在最も人気があるのはシリコン塗料です。価格と耐久性のバランスが優れており、コストパフォーマンスに優れています。
一般的な戸建て住宅(30坪程度)であれば、シリコン塗料を使用した場合の総額は80〜110万円が相場となります。
マンションやアパートなど賃貸物件の場合、より長期的な視点で考えるなら、初期費用は高くなりますがフッ素塗料や無機塗料も選択肢に入ります。
耐用年数が15年以上と長いため、次回の塗装までの期間を延ばすことができ、長期修繕計画における生涯コストを抑えられます。
ただし外壁の劣化状態によっては下地補修費用が追加されるため、実際の費用は見積もりを取って確認する必要があります。
マンションやビルの場合、劣化診断を行い優先順位をつけて段階的に工事を進めることで、一度の出費を抑えることも可能です。
なお、極端に安い見積もりを提示する業者には注意が必要です。
適正価格よりも大幅に安い場合、塗料を薄めている、必要な工程を省略している、後から追加費用を請求するなどの可能性があります。
相場から大きく外れた見積もりには警戒し、複数業者から相見積もりを取ることをおすすめします。
また、外壁塗装は単なるメンテナンスだけでなく、おしゃれな外壁塗装を実現することで建物の印象を大きく向上させ、特に賃貸物件では入居率アップにもつながります。
予算内でデザイン性を高める配色やツートンカラーなどの工夫も検討価値があります。
外壁塗装のベストなタイミングはいつ?判断基準を解説
外壁塗装を行うべきタイミングは、築年数だけでは判断できません。
使用している塗料の種類、外壁材、劣化の進行度、気候条件など複数の要素を総合的に見極める必要があります。
ここでは、外壁塗装を行う適切なタイミングを判断するための基準を解説します。
外壁塗装のタイミング1. 塗料の種類別耐用年数で判断する
外壁塗装の時期を考えるうえで、最も基本となる指標が使用している塗料の耐用年数です。
塗料には種類ごとに想定される寿命があり、この期間内であれば防水性や保護性能は概ね維持されています。
一般的に、アクリル塗料は5〜7年、ウレタン塗料は8〜10年、シリコン塗料は10〜15年が目安です。近年主流のラジカル塗料は12〜16年、フッ素塗料は15〜20年、無機塗料は20年以上の耐久性を持ちます。
ただし、耐用年数はあくまで理想条件下の目安であり、実際の劣化速度は立地や環境によって大きく変わります。
南面や上層階は紫外線や風雨の影響を受けやすく、低層階は湿気によるカビやコケが発生しやすい傾向があります。
耐用年数の7〜8割が経過した時点で点検を行い、塗り替えの要否を判断することが、無駄な工事や過剰な出費を防ぐポイントです。
外壁塗装のタイミング2. 築年数・前回塗装からの経過年数
新築住宅や新築マンションの場合、築10年前後が最初の外壁塗装の目安とされています。
多くの建物ではシリコン系塗料が使用されており、この頃から徐々に塗膜の防水性能が低下し始めます。
ただし、築年数だけで判断するのは危険で、実際の劣化状況を確認することが重要です。
環境条件が良ければ12〜13年経過しても問題ないケースもあります。一方、築7〜8年でも塗装が必要になる場合があります。
低グレード塗料の使用、施工不良、湿気の多い立地などが原因です。
特にチョーキング現象や細かなひび割れが見られる場合は、塗膜劣化が進行しているサインと考えましょう。
マンションやビルでは、築12〜15年で最初の大規模修繕が行われるのが一般的です。
このタイミングで外壁塗装を実施すると、足場費用を効率的に活用できます。
前回塗装から10年が経過したら、まずは専門業者による診断を受けることをおすすめします。
外壁塗装のタイミング3. 季節ごとのメリット・デメリット
外壁塗装は季節によって施工品質や工期、費用に差が出ます。特徴を理解したうえで時期を選ぶことが重要です。
季節ごとの特徴一覧
- 春(3〜5月):気温・湿度が安定し、塗料が乾燥しやすい。繁忙期で予約が取りにくい点に注意。
- 夏(6〜8月):乾燥は早いが、梅雨やゲリラ豪雨の影響を受けやすい。居住者負担も大きい。
- 秋(9〜11月):空気が乾燥し施工条件は良好。台風シーズンは工期延長の可能性あり。
- 冬(12〜2月):気温条件に左右されやすいが、閑散期で費用が抑えられる場合もある。
特にマンションや賃貸物件では、入居者への影響を考慮し、引っ越しシーズンを避けるなどの配慮も必要です。
外壁塗装のタイミング4. 外壁材の種類による違い
外壁材の種類によって、塗装が必要となる時期や注意点は異なります。
素材の特性を把握しておくことが重要です。
| 外壁材の種類 | 塗装目安 | 特徴・注意点 |
|---|---|---|
| 窯業系サイディング | 10〜15年程度 | シーリングは約10年で劣化、同時補修が基本 |
| 金属系サイディング | 10〜15年程度 | 傷から錆が進行するため予防塗装が重要 |
| モルタル | 8〜10年程度 | ひび割れが出やすく、早期補修が必要 |
| ALC | 約10年程度 | 吸水性が高く、防水性能の維持が重要 |
| RC打ちっぱなし | 5〜8年程度 | 撥水・保護塗装で劣化を防止 |
| タイル | 塗装不要 | 目地補修・浮き点検は10〜15年目安 |
マンションやビルでは複数の外壁材が混在することも多いため、素材ごとに適切なメンテナンス計画を立てることが、建物を長持ちさせるポイントです。
外壁塗装を放置するとどうなる?築年数別のリスク
外壁塗装を適切な時期に行わず放置すると、時間の経過とともに深刻な問題が発生します。
初期段階では美観の悪化程度ですが、放置期間が長くなるほど建物の構造にまで影響が及び、修繕費用も膨大になります。戸建て住宅はもちろん、マンションやビルでは入居率や資産価値への影響も無視できません。
ここでは築年数別に起こりうるリスクを解説します。
外壁塗装を放置した場合|築10年で起こる劣化
築10年前後で外壁塗装を行わずに放置すると、まず現れるのが塗膜の劣化症状です。この段階では建物内部への深刻な被害は少ないものの、外壁材を守る防水機能が低下し始める重要な分岐点となります。代表的なのがチョーキング現象で、外壁を触ると白い粉が付着し、塗膜の劣化が進行していることを示します。さらに、日当たりの強い面では色あせや変色が目立ち、建物全体の印象が大きく損なわれます。
築10年で見られやすい劣化症状
- チョーキング現象の発生
- 色あせ・変色
- ヘアークラック(細かなひび割れ)
- カビ・コケの発生
この段階であれば、基本的には外壁塗装のみで対応可能なケースが多く、費用も比較的抑えられます。賃貸物件やマンションでは、早めに対処することで資産価値や入居率の低下を防げます。
外壁塗装を放置した場合|築20年で起こる劣化と雨漏りリスク
築20年まで塗装を放置すると、塗膜劣化にとどまらず外壁材そのものの劣化が進行します。幅0.3mm以上の構造クラックが発生し、そこから雨水が侵入することで、防水シートや構造材に影響を及ぼします。塗膜の膨れや剥がれも広範囲に見られ、外壁材が直接風雨にさらされる状態となります。
築20年で顕在化しやすいリスク
- 構造クラックの発生
- シーリング材の硬化・剥離
- 雨漏りの発生
- サイディングの反り・浮き
この段階では、塗装に加えてシーリング全面打ち替えや外壁材の部分交換が必要になることも多く、工事費用は通常の塗装の1.5〜2倍に膨らむ傾向があります。
特にマンションや収益物件では、入居者トラブルや家賃収入減少につながるため注意が必要です。
外壁塗装を放置した場合|築30年以上で起こる深刻な被害
築30年以上塗装を行わずに放置すると、建物の構造そのものに重大なダメージが及びます。
鉄筋コンクリート造では爆裂現象が発生し、内部の鉄筋が錆びて膨張することで外壁が剥落する危険性があります。
木造建築では、雨漏りによる柱や梁の腐朽が進行し、耐震性能が著しく低下します。
築30年以上で起こりやすい深刻な被害
- 爆裂現象・外壁剥落
- 構造材の腐朽・シロアリ被害
- 断熱材の劣化
- カビ発生による健康被害
この段階では外壁塗装だけでは対応できず、外壁全面改修や構造補強が必要になります。費用は数百万円〜数千万円、マンションやビルでは億単位に及ぶこともあり、資産価値の大幅な低下は避けられません。
外壁塗装を放置した場合|修繕費用の大幅な増加
外壁塗装を先延ばしにすると、修繕費用は段階的に増加します。初期段階であれば塗装のみで済むものが、放置するほど補修範囲が広がり、結果的に何倍もの費用が必要になります。
| 建物種別 | 築10年対応 | 築20年放置 | 築30年以上放置 |
|---|---|---|---|
| 戸建て | 約80〜110万円 | 150〜250万円 | 300万円以上 |
| アパート | 300〜500万円 | 600〜1,000万円 | 1,500万円以上 |
| マンション | 1,000万円前後 | 3,000万円以上 | 5,000万円超 |
放置によるコスト増は、修繕費だけでなく、空室損失や資産価値低下といった間接的な損失も含まれます。
外壁塗装は出費ではなく、将来の大きな損失を防ぐための投資であり、計画的な実施が最も経済的な選択といえます。
外壁塗装はまだするなと言われる理由に関するよくある質問【FAQ】
外壁塗装に関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
戸建て住宅オーナーからマンションオーナーまで、同じような疑問をお持ちの方は参考にしてください。
- 外壁塗装を20〜30年していないのですが寿命を過ぎていますか?
- はい、ほとんどの場合で塗膜の寿命は過ぎていると考えられます。
一般的な塗料の耐用年数は、最も耐久性が高い無機塗料でも20年程度が上限です。
そのため20〜30年塗装を行っていない場合、塗膜の防水・保護機能はほぼ失われている可能性が高いです。
放置すると外壁材の劣化が進み、ひび割れや剥がれ、雨漏りなどが発生しやすくなります。
マンションやビルでは、爆裂現象による外壁落下の危険性もあり、安全面からも注意が必要です。ま
ずは専門業者による建物診断を受け、塗装だけで対応できるのか、外壁材や構造材の補修が必要かを確認することが重要です。早期対応が建物寿命と資産価値を守ります。
- 外壁塗装をしないとどうなりますか?
- 外壁塗装を行わずに放置すると、劣化は段階的に進行します。
築10年前後では色あせやチョーキング現象が現れ、防水性能が低下し始めます。築20年前後になると、ひび割れや塗膜の剥がれが広がり、シーリングの劣化によって雨水が侵入しやすくなります。
さらに築30年以上放置すると、雨漏りによる構造材の腐朽やシロアリ被害、耐震性能の低下といった深刻な問題に発展します。
最終的には外壁の崩落や大規模修繕が必要となり、修繕費用は高額になります。
外壁塗装はこれらのリスクを防ぐための重要なメンテナンスです。
- 外壁塗装をやると何がいいのですか?
- 外壁塗装を行う最大のメリットは、建物の寿命を延ばせることです。
塗膜が雨水や紫外線から外壁材を守り、構造材の劣化を防ぎます。
また防水性が回復することで雨漏りを防止し、室内環境を快適に保てます。
外観が美しくなることで、住宅の印象が向上し、賃貸物件では入居率や家賃設定にも好影響を与えます。
さらに、遮熱・断熱塗料を使えば光熱費削減も期待できます。定期的な塗装は将来的な大規模修繕を防ぎ、長期的な修繕費用を抑える効果もあります。
外壁塗装は、資産価値を守るための重要な投資といえるでしょう。
まとめ
外壁塗装は戸建て住宅からマンション、アパート、ビルまで、あらゆる建物を長く快適に保つために欠かせないメンテナンスですが、やみくもに行えばよいというものではありません。
適切なタイミングを見極めることが、コストを抑えながら建物を守り、資産価値を維持する秘訣です。
外壁塗装はまだするなと言われる理由を理解するためのポイント
- 塗料の耐用年数内や劣化が軽微な段階では外壁塗装を急ぐ必要はない
- 梅雨や冬季など施工に適さない季節は品質確保のため避けるべき
- 補助金や火災保険が利用できる場合は待つことで大幅なコスト削減が可能
- チョーキングや構造クラックなど深刻な劣化症状が出たら早急に対応する
- 外壁塗装を放置すると築年数とともに被害が拡大し修繕費用が何倍にも増える
- 収益物件では外観の劣化が入居率や資産価値に直接影響するため計画的な対応が重要
「外壁塗装はまだするな」と言われるケースには明確な理由がありますが、一方で適切なタイミングを逃すと深刻な問題につながります。
大切なのは、建物の状態を定期的にチェックし、劣化のサインを見逃さないことです。
外壁塗装に関して不安や疑問がある場合は、地域の信頼できる塗装業者や建物診断士、マンション管理士に相談し、専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。
あなたの大切な建物資産を守るために、正しい知識と適切な判断で外壁塗装に取り組みましょう。