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外壁塗装の種類と性能を詳しく解説

外壁塗装は、家の外観を美しく保ち、建物を守る重要な作業です。外壁塗料の選択はその成果に大きな影響を与えます。

本記事では、外壁塗装における6つの異なる塗料の特徴、塗料の性能、水性塗料と油性塗料の違い、そして塗料の「艶」のタイプそれぞれの特徴について詳しく探求していきます。

この記事でわかること

外壁塗装6種類の特徴

外壁塗料の性能

水性塗料と油性塗料の違い

塗料の「艶」のタイプそれぞれの特徴

外壁塗装の6種類の特徴

1.シリコン塗料

シリコン塗料は、外壁塗装に使用される塗料の一種です。その特徴や使いどころについて詳しく説明します。

特徴

以下がシリコン塗料の主な特徴です。

耐久性が高い

シリコン塗料は、一般的に8~10年の耐用年数を持ちます。そのため、外壁の塗り替え頻度が低く、長期的に保護することができます。

広範な対応外壁

窯業系サイディングボード、金属系サイディングボード、木質系サイディングボード、樹脂系サイディング、ALCボード、モルタル、コンクリート、トタンなど、さまざまな種類の外壁材に対応しています。

コスト効率が高い

比較的大きな戸建て住宅でも、比較的低い価格帯で塗装が可能です。そのため、コストパフォーマンスに優れた塗料として人気があります。

取り扱いが簡単

シリコン塗料は、施工が比較的簡単で、多くの施工方法(吹き付け、ローラー、はけなど)に対応しています。

高付着力

シリコン塗料は、外壁に優れた付着力を持っています。これは、古い塗膜の上に新しい塗膜を塗る場合に特に重要です。古いペイントが剥がれたり剥がれた部分がある場合でも、シリコン塗料はしっかりと付着し、均一な仕上がりを実現します。

防水性

シリコン塗料は、優れた防水性を持っています。雨や湿気から外壁を保護し、長寿命化に貢献します。この特性は、建物の外壁を湿気や水から守る必要がある場所で特に重要です。

耐汚染性

シリコン塗料は、外壁に対する汚れやカビの付着を抑制する効果があります。外気中の微粒子や汚染物質が外壁に付着しにくく、美観を長期間維持することができます。また、汚れが付着しても比較的簡単に洗浄できるため、外壁の美観を維持するのが容易です。

耐候性

シリコン塗料は、太陽光や気象条件に対する耐性が高いため、外壁の色褪せや劣化を遅らせます。日光に長時間さらされる場所でも、色あせしにくく美しい外観を維持します。

環境にやさしい

シリコン塗料は、一般的に低VOC(揮発性有機化合物)の塗料であり、環境に優しい選択肢です。これは、塗装作業時に有害な化学物質を大気中に放出することが少ないことを意味します。また、長寿命であるため、頻繁な再塗装が不要となり、リソースの節約にも寄与します。

代表的なシリコン塗料とその特徴

代表的なシリコン塗料とその特徴を解説していきます。

日本ペイント – ファインシリコンフレッシュ
  • 種類:水性
  • おすすめ外壁:窯業系サイディングボード、モルタル、コンクリート
  • 機能性:超低汚性、防藻、防カビ
エスケー化研 – クリーンマイルドシリコン
  • 種類:油性(弱溶剤)
  • おすすめ外壁:窯業系サイディングボード、金属系サイディングボード、木質系サイディングボード、樹脂系サイディング、ALCパネル、モルタル、コンクリート、トタン
  • 機能性:超低汚性、防藻、防カビ、透湿性
関西ペイント – セラMシリコン2
  • 種類:油性(弱溶剤)
  • おすすめ外壁:窯業系サイディングボード、金属系サイディングボード、木質系サイディングボード、樹脂系サイディング、ALCパネル、モルタル、コンクリート、トタン
  • 機能性:低汚性、防藻、防カビ

2.ラジカル制御形塗料

ラジカル制御形塗料は、その特性により耐久性が高く、美観を長期間にわたって維持できる塗料として注目されています。

特徴

耐用年数が長い

通常、ラジカル制御形塗料は12~15年の耐用年数を持ちます。

これは一般的な塗料よりも長寿命であるため、外壁の塗り替え頻度を減らすことができます。

下記の外壁材に対応しています。

適する外壁材
  • 窯業系サイディングボード
  • 金属系サイディングボード
  • 木質系サイディングボード
  • 樹脂系サイディング
  • ALCボード
  • モルタル
  • コンクリート
  • トタン

ラジカル制御機能

この塗料はラジカル反応を抑える特別な成分を含んでおり、紫外線による劣化を防ぎます。酸化チタン(白色顔料)が紫外線によって起こすラジカル反応を抑制し、塗料の劣化を遅らせる役割を果たします。

酸化チタンは紫外線吸収剤として機能し、以下のような役割を果たします。

紫外線吸収

酸化チタンは紫外線を吸収し、吸収したエネルギーを分子内で安定な状態に変換します。これにより、紫外線が材料内でラジカル反応を引き起こすのを防ぎます。

ラジカルの抑制

酸化チタンは紫外線によって発生するラジカル反応を抑制します。ラジカルが生成すると、それが材料の酸化や劣化を促進する可能性がありますが、酸化チタンはこれを防ぎます。

色の安定性

特に塗料やコーティング材料において、酸化チタンは色の安定性を向上させます。紫外線にさらされた場合でも、色褪せや変色を防ぐ役割があります。

したがって、ラジカル制御機能を持つ塗料やコーティングは、外部の環境要因から保護し、寿命を延ばすのに役立ちます。特に屋外の表面や建築物の外壁など、紫外線にさらされる場所で使用されると、長期間にわたって美観と耐久性を維持するのに役立ちます。

低防汚性

ラジカル制御形塗料は低汚染性を持っており、外壁が汚れにくく、美観を長く維持します。

低汚染性の特徴とその利点について詳細に説明します。

低汚染性の特徴
汚れの付着を抑制

低汚染性を持つラジカル制御形塗料は、外部からの微粒子、ほこり、汚染物質、カビなどの汚れが表面に付着しにくい性質を持ちます。これにより、外壁が清潔な状態を維持しやすくなります。

カビや藻類の発生を防ぐ

低汚染性の塗料は、湿度の高い環境でのカビや藻類の成長を抑制することができます。外壁にこれらの微生物が繁殖しないため、美観を損なうことがありません。

簡単な洗浄

低汚染性を持つ塗料の表面は、汚れが付着しても比較的容易に洗浄できます。高圧洗浄機や普通の水洗いで、外壁をきれいにすることができます。

低汚染性の利点
美観の維持

低汚染性の塗料を使用することで、建物や外壁の美観が長期間にわたって保たれます。外部からの汚れや変色が少ないため、建物が清潔で魅力的に見えます。

メンテナンスの軽減

汚れにくい表面は、定期的なメンテナンスやクリーニングの頻度を減少させます。これにより、保守コストや手間が削減されます。

耐久性の向上

汚れや汚染物質が表面に付着しづらいため、塗料やコーティングの耐久性が向上します。これにより、外壁の保護が強化され、寿命が延びます。

低汚染性を持つラジカル制御形塗料は、建物や構造物の外部表面の美観と耐久性を向上させ、長期的な保護を提供するために有用です。

代表的なラジカル制御形塗料とその特徴

代表的なラジカル制御形塗料とその特徴を解説していきます。

日本ペイント – パーフェクトトップ
  • 種類:水性
  • おすすめ外壁:窯業系サイディングボード、モルタル、コンクリート
  • 機能性:耐候性、高光沢、防カビ、防藻、低汚染性
エスケー化研 – エスケープレミアムシリコン
  • 種類:水性
  • おすすめ外壁:各種サイディングボード、コンクリート、セメントモルタル
  • 機能性:耐候性、高光沢、防カビ、低汚染性
関西ペイント – アレスダイナミックTOP
  • 種類:水性
  • おすすめ外壁:窯業系サイディングボード、コンクリート、モルタル
  • 機能性:耐候性、低汚染性、防カビ、防藻

ラジカル制御形塗料は、高性能な外壁塗料として、外壁の美観や保護を長期間にわたって確保するために選ばれます。特にホワイト系の外壁や高光沢を持続させたい場合、塗り替えの頻度を減らしたい場合におすすめです。

3.フッ素塗料

フッ素塗料は、その高い耐久性と防汚性から、外壁塗装において高品質な選択肢とされています。以下に、フッ素塗料についての詳細情報をまとめます。

特徴

フッ素塗料の特徴は以下の通りです。

耐用年数が長い

通常、フッ素塗料は12~14年の耐用年数を持ちます。これは一般的な塗料よりも長寿命であるため、外壁の塗り替え頻度を減らすことができます。

広範な対応外壁

窯業系サイディングボード、金属系サイディングボード、木質系サイディングボード、樹脂系サイディング、ALCボード、モルタル、コンクリート、トタンなど、多くの外壁材に対応しています。

高い耐久性

フッ素塗料は酸性雨や紫外線に非常に強く、劣化が進みにくい特性を持っています。そのため、長期間にわたって外壁を保護し続けます。

防犯性に優れる

フッ素塗料は超低汚染性を持ち、汚れがつきにくく、外壁を美観に保ちます。また、防カビや防藻の効果もあります。

フッ素塗料は、高い品質と長寿命を持つ外壁塗装材として選ばれます。特に外壁の汚れが気になる場所や、塗り替えの頻度を減らしたい場合、フッ素塗料は非常に有用です。

代表的なフッ素塗料とその特徴

代表的なフッ素塗料とその特徴を解説していきます。

日本ペイント – ファイン4Fセラミック
  • 種類:油性(弱溶剤)
  • おすすめ外壁:窯業系サイディングボード、金属系サイディングボード、木質系サイディングボード、樹脂系サイディング、ALCパネル、モルタル、コンクリート、トタン
  • 機能性:超低汚染性、耐候性、防藻、防カビ、透湿性
エスケー化研 – クリーンマイルドフッソ
  • 種類:油性(弱溶剤)
  • おすすめ外壁:窯業系サイディングボード、金属系サイディングボード、木質系サイディングボード、樹脂系サイディング、ALCパネル、モルタル、コンクリート、トタン
  • 機能性:超低汚染性、耐候性、防藻、防カビ、透湿性
関西ペイント – アレスアクアセラフッソ
  • 種類:水性
  • おすすめ外壁:窯業系サイディングボード、金属系サイディングボード、木質系サイディングボード、樹脂系サイディング、ALCパネル、モルタル、コンクリート、トタン
  • 機能性:超低汚染性、耐候性、防藻、防カビ、高弾性塗膜

4.無機塗料

無機塗料は、外壁塗装において高い耐久性と美観を維持できる特性を持つ塗料です。

無機塗料の特徴

以下に、無機塗料についての詳細情報をまとめます。

長い耐用年数

通常、無機塗料は15~20年の耐用年数を持ち、他の一般的な塗料よりも長寿命です。そのため、塗り替え頻度を大幅に減らすことができます。

広範な対応外壁

無機塗料は

  • 窯業系サイディングボード
  • 金属系サイディングボード
  • 樹脂系サイディング
  • ALCボード
  • モルタル
  • コンクリート
  • トタン

など、多くの外壁材に適しています。

高い耐久性

ケイ素などの無機物を主成分とするため、紫外線や化学的な劣化に強い特性を持ちます。外壁を長期間保護し、美観を維持します。

防汚性に優れる

無機塗料は超低汚染性を持ち、汚れがつきにくく、外壁を清潔に保ちます。また、防カビや防藻の効果もあります。

無機塗料は外壁塗装において高い耐久性と美観を提供するための優れた選択肢です。特に外壁の汚れが気になる場所や塗り替えの頻度を減らしたい場合、無機塗料は非常に有用です。価格だけでなく、施工技術も重要な要素であるため、経験豊富な職人を選ぶことが大切です。

代表的な無機塗料とその特徴

代表的な無機塗料を解説していきます。

日本ペイント – アプラウドシェラスターNEO
  • 種類:水性
  • おすすめ外壁:コンクリート、モルタル等
  • 機能性:耐候性、超低汚染性、難燃性
エスケー化研 – セラミタイトペイント
  • 種類:水性
  • おすすめ外壁:コンクリート、モルタル、ALCパネル等
  • 機能性:超耐候性、超低汚染性、防カビ
関西ペイント – ムキフッソ
  • 種類:水性
  • おすすめ外壁:コンクリート、モルタル等
  • 機能性:超低汚染性、超耐候性、防藻、防カビ、透湿性、難燃性

5.アクリル塗料

アクリル塗料に関する詳細な情報をまとめます。

アクリル塗料の特徴

特徴
  • 発色が良い
  • 低価格で入手可能
  • 塗りやすく、初心者にも適している
アクリル塗料の適した用途
  • 期間限定の建物、例えば展示会場、仮設建物、プロモーション用の建物など。
  • 低予算のプロジェクトで、一時的な外観の美化が必要な場合。
  • 塗り替えを頻繁に行う場合、外壁の見た目を定期的にリフレッシュするため。
アクリル塗料の性質
  • 耐用年数は通常4~7年で、比較的短い耐久性を持つ。
  • 防汚性や耐候性などの機能性は他の塗料に比べて劣る。
アクリル塗料のおすすめ使用例
  • 軒下の部分的な塗装に適しており、透湿性を持つため湿気の問題を軽減できる。
  • 既にアクリル塗装が施されている場合、前回のアクリル塗料の塗り直しに効果的。
  • カラーバリエーションが豊富でDIYに適しており、施工が比較的簡単でコストが低いため、DIYプロジェクトに最適。

アクリル塗料は耐久性が他の一般的な外壁塗料に比べて短いことを考慮し、建物の寿命や保護の要件に合わせて適切な塗料を選択することが大切です。

代表的なアクリル塗料とその特徴

代表的なアクリル塗料とその特徴を解説していきます。

日本ペイント-オーデグロス
  • 種類: 水性
  • おすすめ外壁: モルタル、コンクリート、トタン
  • 施工方法: 吹き付け、ローラー、はけ
  • 機能性: 透湿性、防藻、防カビ、難燃性
水性コンポアクリル (エスケー化研)
  • 種類: 水性
  • おすすめ外壁: ALCパネル、モルタル、コンクリート、トタン
  • 施工方法: 吹き付け、ローラー、はけ
  • 機能性: 耐汚染性、防藻、防カビ
関西ペイント-アレスアクアグロス
  • 種類: 水性
  • おすすめ外壁: ALCパネル、モルタル、コンクリート、トタン
  • 施工方法: 吹き付け、ローラー、はけ
  • 機能性: 耐薬品性、難燃性

6.ウレタン塗料

ウレタン塗料の特徴

特徴
  • 耐用年数:6~10年
  • 一般的な塗装単価:1,800~2,200円/m2
  • 塗装可能な外壁:窯業系サイディングボード、金属系サイディングボード、ALCパネル、モルタル、コンクリート、トタン

代表的なウレタン塗料とその特徴

日本ペイント – 水性ファインウレタンU100
  • おすすめ外壁: モルタル、コンクリート、木
  • 機能性: 耐候性、防藻、防カビ、透湿性、難燃性
エスケー化研 – クリーンマイルドウレタン
  • おすすめ外壁: 窯業系サイディングボード、金属系サイディングボード、木質系サイディングボード、樹脂系サイディング、ALCパネル、モルタル、コンクリート、トタン
  • 機能性: 超低汚性、耐候性、防藻、防カビ、透湿性
関西ペイント – アレスアクアレタン
  • おすすめ外壁: モルタル、コンクリート、トタン
  • 機能性: 耐候性、防藻、防カビ、難燃性

外壁塗料の性能

外壁塗料は建物の外観を美しく保つだけでなく、耐久性や機能性も提供します。外壁塗料の主要な性能について詳しく解説します。どの性能があなたの建物に最適かを考えてみてください。

1. 耐候性

耐候性は、外壁塗料が屋外の気象条件にどれだけ耐えられるかを示す性能です。紫外線、雨、気温の変動などに対して耐性を持つ塗料は、劣化や変色を防ぎます。

耐候性を持つ塗料
  • フッ素塗料
  • ラジカル制御形塗料
  • 無機塗料

上記が高い耐候性を持つ塗料の例です。

2. 高光沢性

高光沢性は、外壁をより美しく魅せる性能です。高光沢の外壁は新しさと高級感を演出し、ラジカル制御形塗料などが高光沢性を提供します。

3. 防カビ性

カビは外壁にとって有害で、劣化を引き起こす可能性があります。防カビ性のある塗料は、カビの発生を防ぎます。

4. 防藻性

藻類も外壁に影響を及ぼす要因です。防藻性の塗料は、藻の発生を抑制し、壁の劣化を防ぎます。

5. 低汚染性/超低汚染性/耐汚性

これらの性能は、塗料が汚れにくく、汚れが簡単に落とせるかどうかを示します。特に都市部や汚染が気になる場所では、超低汚染性の塗料がおすすめです。

6. 遮熱性

遮熱性は主に屋根用塗料に見られます。太陽光による温度上昇を抑え、建物内の温度上昇を防ぎます。省エネに寄与します。

7. 透湿性

透湿性のある塗料は、湿気が壁内に蓄積するのを防ぎ、劣化やカビの予防に役立ちます。湿気が比較的多い場所に適しています。

8. 高弾性

高弾性の塗料は、クラックの発生時に伸縮し、雨水の浸入を防ぎます。モルタル壁などで有用です。

9. 難燃性

難燃性のある塗料は、火災の際に建物の燃焼を抑える性能を持ちます。無機塗料などが難燃性を提供します。

10. 耐薬品性

耐薬品性のある塗料は、アルカリ性や酸性の薬剤に耐える能力があります。工場周辺などで有用です。

水性塗料と油性塗料の違い

水性塗料と油性塗料は、塗料の希釈剤として「水」または「溶剤」(例:シンナー)を使用することによって、その特性や特徴が決まります。以下に、水性塗料と油性塗料の主な違いと特徴を説明します。

水性塗料の特徴

低臭気

水性塗料は一般的に臭気が少なく、室内や住環境においても快適に使用できます。これは特に室内塗装や感受性のある人々にとって利点です。

環境に優しい

水性塗料は揮発性有機化合物(VOC)の排出が少ないため、環境にやさしい選択肢とされています。大気汚染の原因となるVOCを減少させる助けとなります。

一般的な外壁塗装

現在、多くの外壁塗装工事で水性塗料が使用されており、価格と耐久性においても油性塗料とほぼ同等の選択肢となっています。

油性塗料の特徴

耐久性

油性塗料は一般的に耐久性に優れ、特に屋根塗装に使用されることが多いです。雨や外部要因に対する抵抗力が高いため、屋根や耐候性が重要な場所で選択されます。

高光沢

油性塗料は高い光沢を持ち、美しい仕上がりを提供します。このため、木材や金属などで輝かしい仕上がりが必要な場合に好まれます。

特定の外壁材に適している

水性塗料が適さない外壁材や表面に対して、油性塗料が選択されることがあります。例えば、ツルツルした表面や鉄部に対して有効です。

選択肢を決定する際には、具体的な要件や塗装する場所、環境への配慮などを考慮することが重要です。また、近年では技術の進歩により、水性塗料も耐久性に優れるものが開発され、水性塗料と油性塗料の選択肢が広がっています。

1液型と2液型の違い

1液型と2液型の塗料は、主に塗料と硬化剤の組み合わせの違いに基づいて分類されます。以下に、それぞれの特徴を説明します。

1液型塗料

硬化剤が混ぜられている

1液型塗料には、硬化剤が最初から塗料に混ぜられています。使用時に追加の硬化剤を混ぜる必要はありません。

簡単使用できる

1液型塗料は準備が簡単で、攪拌や硬化剤の混合が不要です。そのため、作業の手間が少なく、初心者でも使いやすいです。

使用期限が長い

混合が不要なため、余った1液型塗料を次の日や将来的にも使用できます。

一定の品質を保つ

液型塗料は攪拌時に希釈配分を間違える心配がないため、一定の品質を保つのが比較的簡単です。

2液型塗料

別々の硬化剤が必要

2液型塗料には、主材(塗料)と硬化剤が別々に提供され、使用時に混ぜ合わせる必要があります。

高耐久性

2液型塗料は、硬化剤との混合により非常に強固な塗膜を形成します。そのため、特に耐久性が求められる場所で使用されます。

広範な用途

2液型塗料は、幅広い材料や表面に使用でき、特に高品質の仕上げが必要な場合に適しています。

即座に使用が必要

2液型塗料は硬化剤を混ぜると反応が始まり、塗料を使用しなければならないため、塗料の調整と使用計画が必要です。

1液型と2液型で迷った時の選び方

簡単な塗装作業や初心者の場合は?

簡単な塗装作業や初心者の場合

1液型塗料が適しています。

高耐久性や、特定の表面に強固な塗膜を必要とする場合は?

高耐久性や特定の表面に強固な塗膜を必要とする場合

2液型塗料が適しています。

塗料の「艶」のタイプそれぞれの特徴

外壁塗装において、塗料の艶は外観だけでなく、耐用年数や汚れにくさにも影響を与える重要な要素です。以下に、塗料の艶に関する詳細を説明します。

無光沢(フラット)

無光沢の塗料は光沢がなく、非常にマットな仕上がりです。このタイプの外壁は光を反射せず、非常に自然な外観を持っています。耐用年数は通常短い傾向にあり、汚れが比較的目立ちやすいです。しかし、表面が滑らかであり、塗料がひび割れにくいため、劣悪な環境に適しています。

デメリット
  • 汚れが比較的目立ちやすい
  • 耐用年数が短い
メリット
  • 光を反射しない自然な外観
  • 表面が滑らか
  • 塗料がひび割れにくいので劣悪な環境に適する

低光沢(エッグシェルまたはシルク)

低光沢の塗料はわずかな光沢があり、自然な見た目を保ちつつ、汚れにくい特性を持っています。耐用年数は無光沢よりも長く、比較的簡単に清掃できるため、多くの場面で選択されます。

デメリット
  • 特になし
メリット
  • 自然な光沢
  • 汚れにくい
  • 耐用年数が無光沢より長い
  • 比較的簡単に清掃できる

半光沢(セミグロス)

半光沢の塗料は中程度の光沢があり、美しい仕上がりとなります。耐用年数は長く、汚れや雨などに対しても耐性があります。一般的には多くの場所で使用されますが、特に屋外での耐久性が求められる場面に適しています。

デメリット
  • 特になし
メリット
  • 耐用年数が長い
  • 汚れや雨に対しての耐久性がある

光沢(グロス)

光沢のある塗料は高い光沢を持ち、非常に美しく輝く外観を提供します。このタイプの塗料は耐用年数が長く、汚れが付きにくいため、高耐久性の外壁仕上げに適しています。ただし、傷やひび割れが目立ちやすいことが欠点です。

デメリット
  • 傷やひび割れが目立ちやすい
メリット
  • 光沢が美しい
  • 耐用年数が長い
  • 汚れがつきにくい

超光沢(ハイグロス)

超光沢の塗料は非常に高い光沢を持ち、非常に美しい仕上がりを提供します。耐用年数も非常に長く、汚れに強いです。しかし、このタイプの光沢は非常に高度で、表面の不均一さや汚れが目立ちやすいため、慎重に選択する必要があります。

デメリット
  • 表面の不均一さや汚れが目立つ
メリット
  • 光沢が美しい
  • 耐用年数が長い
  • 汚れに強い

塗料の艶は外壁の見た目だけでなく、耐久性やメンテナンスの手間にも影響を与えます。プロジェクトの要件や好みに応じて、適切な塗料の艶を選ぶことが重要です。

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