大規模修繕などでマンションの防水工事をお考えのかた。
防水工事にはかなりの費用がかかるので、適切な施工業者選びが大切です。
なかには必要以上の費用を請求し、手抜き工事をする悪質業者も存在します。
そこでこの記事では、マンションの防水工事の見積もり費用の目安や、悪徳業者を見抜く方法をご紹介していきます。
防水工事を成功させるために、ぜひ参考にしてみてください。
目次
マンションで防水工事を始める前に
マンションの防水工事は、大変な費用をかけずに屋根や建物全体の水漏れを防止できるため、多くの住民が計画するときに最初に考慮すべき項目です。
防水工事の最も一般的な形式は、建物の外壁を押し付けるように塗布した塗料や塗料の塗布の塗り替えです。
塗料は、長期的な優れた耐久性を持ち、建物を長期間防水し続けることができます。
ただし、塗料だけでは完全な防水を達成することはできません。
防水工事の最も重要な部分は、建物の窓や穴を塞ぐ水を止める素材を適切に配置することです。
複雑な建物の場合は、屋根の内部の壁を押し付けるように塗り替えた塗料を採用することもあります。
建物の内部にある窓や穴を適切に塞ぐためには、建物の用途や形状、周囲の環境に合わせた素材を使用する必要があります。
また、屋根が破損している場合は、先に交換する必要があることもあります。
建物の周りの芝生や植物を定期的に剪定し、植生を適切に管理することも重要です。
このように防水工事を実施する前に確認することが、いくつかあります。
以下の記事で工事の流れを確認できますので、検討中、検討前の方は参考に御覧ください。
マンション大規模修繕の施工前~施工後のポイントと工事の流れ | 東京で大規模修繕工事なら・新東亜工業 | 東京で大規模修繕工事・防水工事・外壁塗装工事なら新東亜工業
マンションで防水工事は必須
マンションでは、定期的に防水工事を行わなくてはなりません。
屋上やバルコニー、ベランダ、外階段など、マンションには防水工事が必要な箇所がさまざまあります。
防水工事の耐用年数は10~15年程度のものが多く、マンションの寿命が終わるまでに何度か防水工事を行う必要があります。
特に屋上は紫外線が多く降り注ぎ、鳥のついばみなどの被害もあるので、防水性能が低下しやすい傾向に。
また地震や強風などの自然災害で、ひび割れや剥がれが生じて防水性能が落ちることも考えらえます。
ちなみに防水工事の内容によってはドリルを使ったりするので騒音が発生します。
こうした工事を行うには、マンション住人から理解を得ることも大切です。
施工業者や管理組合、周辺住民などとコミュニケーションを取りながら、適切な防水工事を行なっていきましょう。
防水工事が必要なタイミングは?
以下のような場合に、防水工事が必要になることが多いです。
- 雨漏りが発生している
- ひび割れがある
- 防水シートに浮きや剥がれがある
- ひび割れから雑草が生えている
- 屋上やベランダに藻が生えている
- 屋上やベランダにに水たまりがある
- 前回の防水工事から10年以上経過している
- 外壁塗装が剥がれている
目視でも確認できる箇所が多いので、ぜひ定期的なチェックを行なってみてください。
マンションの防水工事の見積料金の相場は?
大体の相場を知る
不正な施工金額を提示する悪徳業者を見抜くには、まずは大体の相場を知っておくことが大切です。
相場感を身に付けておけば、提示された金額が高いのか安いのかを判断しやすくなりますね。
提示された金額が相場よりも高ければ、業者が中間マージンを取りすぎている可能性があります。
それとは反対に相場よりも安すぎる場合は、最低限必要な工事内容をカットされている恐れがあります。
一般的な防水工事の費用相場は以下のとおりです。
ウレタン防水 | シート防水 | アスファルト防水 | FRP防水 | |
費用相場 | 4,000~7,000円/㎡ | 4,000~7,500円/㎡ | 5,500~8,500円/㎡ | 6,000~8,000円/㎡ |
業者選びの注意点6つ
防水工事を請け負っている業者の中には、必要以上の施工金額を提示したり、ずさんな施工を行ったりする業者も存在します。
そこで、ここでは業者選びの注意点6つをご紹介していきます。
必要な防水工事を知る
防水工事の見積書では、以下の項目は最低限記載されているはずです。
- 下地補修
- 正確な工法名
- 改修ドレンの設置
- 脱気筒の設置(通気緩衝工法の場合)
- 10年保証の記載
これらの1つでも抜けている場合は注意が必要です。
NGな工法を知る
施工する箇所や下地の状態などにより、適切な工法は変わります。
どんな箇所にどの工法が適しているのか、大まかにでも知っておけば施工不良を避けやすくなるでしょう。
ウレタン防水 | 複雑な形状の箇所でも施工でき、汎用性が高い。屋上やベランダで使われることが多い。工期は短いが、施工には業者の高い技術が必要 |
シート防水 | 工事費用が安く、広い面積の箇所に適している。障害物のないマンションの共用部分や屋上などで使われることが多い。シート防水で使われる素材には「塩ビシート」と「ゴムシート」の2種類がある。ゴムシートは値段が安いが、耐用年数が10年程度と短いので要注意 |
アスファルト防水 | 工期は長いが耐久性が高い。人や車が上を通行することも可能。マンションやビルなど、大規模な建物で使われることが多い。施工時に臭いが発生するので、周辺住民からの理解が必要 |
FRP防水 | 狭い範囲の施工に適している。耐久性を重視したいベランダなどで使われることが多い。ただし柔軟性がないため地震などでひび割れが発生しやすく、耐用年数は10年前後と短め |
人が多少出入りする程度のマンションの屋上ならシート防水、屋上の形状が複雑な場合はウレタン防水、屋上緑地化などで頻繁に屋上を利用するならアスファルト防水がおすすめです。
FRP防水は広い箇所に施工できないので、マンションの屋上では施工できない場合があります。
防水工事の保証について知る
防水工事の内容だけでなく、工事後の保証がしっかりしているかどうかも確認しましょう。
「メーカー名」や「保証期間」を必ず確認します。
また施工業者とメーカーの保証期間が一致しているかどうかもチェックしましょう。
説明の丁寧さをチェックする
防水工事やメンテナンスの内容を丁寧に分かりやすく説明してくれる業者かどうか、見積もりを出してもらう際にチェックすることも大切です。
説明が分かりにくなかったり不親切だったりする業者は良くありません。
防水工事に慣れていない素人の目線に立った業者を選びましょう。
現地調査を丁寧に行なってくれるかチェックする
丁寧に現地調査を行わない業者は信用できません。
どの箇所にどんな工事が必要かを把握できないので、見積書の内容も曖昧になっています。
管理会社が提出する相見積もりを安易に信じない
マンションの日頃の管理を行なっている管理会社が提出してきた相見積もりの資料は、安易に信じてはいけません。
一番安い金額が提示されている業者と、管理会社が裏で手を組んでいる場合があるのです。
見積資料の内容が、管理会社が依頼したい業者に有利な内容になっている可能性があります。
相見積もりを出す際は、管理組合が主導して行いましょう。
施工業者の種類
一口に施工業者と言っても、以下のようにさまざまな業者が施工を行なっています。
- 防水工事専門業者
- 外壁塗装業者
- リフォーム会社
- 設計事務所
防水工事専門業者は雨漏りなどに詳しいので、メンテナンスのアドバイスも受けられる場合が多いです。
外壁塗装業者やリフォーム会社でも適切に防水工事を行なってくれるところは多いですが、防水工事の施工実績が少ない業者もあるので、事前に確認が必要です。
設計事務所に依頼する際も、必ず過去の施工実績をチェックしましょう。
また自社に防水工事が施工できるスタッフが在籍していない会社の場合、下請け業者に依頼するため中間マージンが発生するので、見積額が高くなりがちです。
ちなみに管理会社が1つの業者を指定してくる場合もあります。
しかしこの場合は見積金額の妥当性が比較できません。
可能な限りマンションの管理組合で相見積もりを取り、施工業者を選ぶようにしましょう。
まとめ
マンションの防水工事では業者選びが重要です。
見積もりは妥当か、必要な項目が抜けていないかなど、相見積もりを出す際に丁寧に確認することが必要です。
価格だけでなく、現地調査や施工の丁寧さなども重視しましょう。
防水工事の種類などにも詳しくなっておくと、管理会社や施工業者の言いなりにならなくて済みますよ。
あなたもこの記事を参考に、ぜひ納得できる業者選びをしてみてくださいね。