天井の防水工事を知りたい人
天井防水工事とは?天井の防水工事の方法は?
屋根・屋上の防水工事は天井の防水につながる?
天井防水工事でシーリング工事は必要?
天井防水工事には防水シートは使う?
建物防水で天井の施工方法はどう行う?
「天井にシミが…」急な雨漏りに慌てていませんか?こうしたトラブルを解決・予防するには、シート防水やウレタン防水など適切な防水工事が不可欠です。防水工事とは、建物を水から守る重要な施工方法です。
今回の記事では、天井からの雨漏りの原因と、効果的な補修方法を徹底解説します。屋上防水や外壁塗装・屋根の防水工事など、それぞれの特徴や費用も併せて解説します。
天井からの雨漏り修理をDIYでしようと思う方もいるかもしれませんが、適切な工法選びが重要な防水工事ですので、信頼できる専門業者に依頼しましょう。
防水工事をご検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
天井から雨漏りする原因|防水工事が必要な理由
天井から雨漏りする原因は、さまざまなものが考えられます。
ここでは、天井から雨漏りする場合の代表的な原因を8つ紹介します。
天井から雨漏りする原因1.屋根材の劣化・破損
屋根材の劣化や破損は、天井からの雨漏りの直接的な原因となります。
紫外線や気象条件などの影響を受ける屋根材の劣化は避けられないので、定期的なメンテナンスが必要です。
劣化を放置してしまうと、亀裂や穴などの破損が生じます。
破損が生じればそこから水が侵入するため、天井からの雨漏りが起きてしまいます。
天井から雨漏りする原因2.外壁にある亀裂
外壁の亀裂は天井からの雨漏りには関係ないように思えますが、実は原因のひとつです。
外壁に亀裂があると、そこから雨が建物内に侵入していきます。
これによる建物内部への影響は大きく、カビの発生や腐食や劣化を早めるなどのさまざまな悪影響を起こします。
外壁の中でも特に屋根に近い高い部分に亀裂が生じると、天井からの雨漏りにつながるでしょう。
天井から雨漏りする原因3.コーキング劣化
コーキングとは、建物の隙間部分を埋めるために使用される材料のことです。
コーキングが劣化すると、以下のような症状が現れます。
- 割れ
- 縮み
- 剥がれ
このようなコーキングの劣化が生じると、建物に隙間ができてしまいます。
劣化したコーキング部分から水が侵入することが、雨漏りの原因のひとつです。
天井から雨漏りする原因4.棟板金の劣化
棟板金とは、屋根材同士の隙間を塞ぐように設置されるもので、屋根の1番高い部分を覆っています。
そのため、棟板金の劣化は天井からの雨漏りの直接的な原因のひとつです。
材料自体の劣化のほか、継ぎ目の緩みなども天井からの雨漏りの原因となります。
天井から雨漏りする原因5.瓦のズレや破損
瓦屋根の場合は、瓦のズレや破損が天井からの雨漏りの原因となりやすいです。
瓦のズレや破損を放置していると、露出した部分から水が侵入していくことがあります。
本来は露出しないはずの瓦の下の屋根部分を露出したまま放置することで、その部分の防水層の劣化も進んでしまいます。
天井からの雨漏りだけではなく、建物内部への悪影響も大きいです。
天井から雨漏りする原因6.瓦屋根の漆喰の劣化
瓦屋根は、漆喰を使用して固定されています。
瓦を固定している漆喰が劣化してしまうと、瓦が不安定になって隙間ができたりズレが生じたりする原因となります。
瓦に生じた隙間やズレから水が侵入することが、天井からの雨漏りの原因となるでしょう。
天井から雨漏りする原因7.金属屋根のサビ
金属屋根の場合は、サビが雨漏りの原因となります。
金属屋根が錆びることで、
- 屋根材に穴があく
- 屋根材が薄くなる
などの劣化症状が発生することがあります。
このような劣化症状が起こった部位から建物内部に水が侵入して、天井からの雨漏りが起こるでしょう。
天井から雨漏りする原因8.天窓からの雨漏り
天窓がある建物の場合は、天窓からの雨漏りが発生する場合もあります。
天窓からの雨漏りでは、
- 天窓に使用されたコーキングの劣化
- 天窓の枠組みやガラス接合部分などの隙間からの雨漏り
- そもそも天窓の設計・取り付けに問題がある
などの原因が考えられます。
新築であるにも関わらず雨漏りする場合は設計や取り付けの問題を、しばらく点検やメンテナンスを行っていない場合は劣化を疑ってみるといいでしょう。
防水工事を必要とする天井からの雨漏りサイン
天井からの雨漏りは、放置していると建物のさまざまな部分に影響してしまいます。
しかし、水が滴るような大きな症状が出るまで気づかないということも少なくありません。
ここでは、天井からの雨漏りにできるだけ早く気づき対応するために知っておきたい「天井から雨漏りが発生しているサイン」を4つ紹介します。
天井のシミ・変色
天井から雨漏りが発生しているサインの中でも特にわかりやすいのが、天井のシミや変色です。
屋根や天井の部分から雨漏りが発生して建物の内部に水が侵入すると、天井にシミや変色の症状が現れます。
天井は日常の汚れが付着しにくい場所でもあるので、一部分にシミや変色を発見したら天井からの雨漏りを疑いましょう。
特に雨漏りによって発生するシミや変色は、輪っか状もしくは不規則であることが多いです。
その中でも、
- 黄色
- 茶色
- 暗い色
このような色は、雨漏りによって発生するシミや変色の特徴です。
天井の雨漏りによる壁紙の剥がれ・カビ
壁紙の剥がれやカビは壁紙自体の劣化を疑いがちですが、実は天井からの雨漏りが影響している場合もあります。
雨漏りが発生すると、その周辺の湿度が高まります。
壁紙にとって湿気は天敵です。
壁紙が湿度の高い環境にあることで、以下のような症状が現れます。
- 接着剤が剥がれて壁紙がめくれる
- 壁紙にカビが発生する
このような理由から、壁紙の剥がれやカビは壁紙自体の劣化だけではなく雨漏りも疑うといいでしょう。
壁紙のカビは表面だけではなく裏側に発生することもあります。
黒や緑のカビが壁紙に付着していないか、定期的にチェックしておくと安心です。
天井周辺の異臭や湿気の増加
天井からの雨漏りによって、異臭がしたり湿度が高まったと感じたりすることがあります。
異臭と湿気のどちらも、雨漏りによって引き起こされる症状のひとつです。
雨漏りによって建物の内部に水が侵入すると、徐々に湿度が高まります。
湿気はカビの好物であるため、湿度が高まるにつれてカビも成長していくことになります。
その結果、湿った匂いやカビ臭さなどの匂いの異変を感じることが多いです。
突然の温度変化
「いつもより寒い・暑い」「冷暖房の効きが悪い」などの突然の温度変化には、雨漏りが影響していることがあります。
雨漏りによって建物の内部に水が侵入すると、家の温度を保つ役割のある断熱材に影響し、家の断熱性が低下するリスクが高いです。
そのため、雨漏りによって断熱材がダメージを受けると、室内の温度に影響します。
冬は冷気が侵入して普段より寒いと感じる方が多く、特に冬に温度変化の異変に気づきやすいと言えるでしょう。
天井の防水に繋がる工事
天井からの雨漏りを放置すると、建物全体に悪影響を与えてしまいます。
雨漏りを予防して建物を守るためにも、天井の防水加工は重要です。
ここでは、天井の防水に繋がる工事を3つ紹介します。
屋根・屋上の防水工事
屋根・屋上の防水工事は、天井からの雨漏りを予防するためには最も重要な工事のひとつです。
建物の最上部である屋根や屋上の防水工事をしっかりと行うことは、直接的に天井からの雨漏りを予防することに繋がります。
屋根や屋上は厳しい気象条件の影響を受けやすいので、最初にしっかりと防水工事を行っていても劣化することは避けられません。
そのため、屋根や屋上の防水加工に対して定期的なメンテナンスや適切な補修を行っていくことも、天井からの雨漏りを予防して建物全体を守るために大切なポイントです。
外壁や窓サッシのシーリング補修工事
外壁や窓サッシのシーリングの劣化や損傷は、水の侵入経路を作ってしまうことになるので雨漏りの原因となります。
そのため、関係ないように思える外壁や窓サッシのシーリング補修工事も天井の防水に繋がります。
シーリングはいずれ劣化してしまうものなので、亀裂や損傷がないかどうか定期的にチェックし、メンテナンスや補修工事を怠らないことが大切です。
ベランダ・バルコニーの防水工事
ベランダやバルコニーは、雨の影響を受けやすい場所です。
ベランダやバルコニーに降った雨を適切に外部に排出し、しっかりと防水層を設置することが雨漏りの予防・解消にとって重要なポイントです。
防水層やコーキングが劣化していないかどうか定期的にチェックし、メンテナンスや補修を行いましょう。
天井防水工事の方法
天井の防水工事は、塗装による施工が主流です。
塗装工法は、主に建物の屋上が平らな場合に用いられます。
そのため、都市部で行われることが多く、塗膜防水であるため軽量です。
加えて、塗膜は水をはじく性質があるため、防水性も高いでしょう。
また、塗料を塗るだけであり工期も短縮できることも魅力だといえるでしょう。
ただし、施工時に臭気が発生するため、地域住民への説明が必要です。
防水性能に優れていますが、塗料が固まると衝撃でひび割れることから、地震などの揺れには弱い傾向があります。
天井防水工事の費用
天井塗装の場合、塗装だけなのか、張り替えも含むのかで価格が変わってきます。
一般的な価格帯は6万円~10万円程度ですが、状況によっては高額になることもあるため、まずは専門業者に見積もりを依頼しましょう。
防水工事でよくある質問
Q
防水工事の種類にはどんなものがありますか?
A
主な防水工事の種類には、ウレタン防水、シート防水、アスファルト防水、FRP防水などがあります。それぞれの工法にはメリットとデメリットがあり、適した場所や耐用年数も異なります。
Q
防水工事の費用はどのくらいかかりますか?
A
工法や使用する材料、建物の状態によって異なりますが、一般的には1㎡あたり4,000円〜7,000円程度が相場です。
Q
工事の期間はどのくらいかかりますか?
A
工法や天候、建物の規模によりますが、通常は数日〜1週間程度で完了することが多いです。
Q
工事中の生活にどんな影響がありますか?
A
騒音や臭気が発生することがありますが、できるだけ負担を軽減するよう配慮しております。また、バルコニーや屋上の使用が一時的に制限されることがあります。
Q
防水工事のタイミングはいつが良いですか?
A
一般的には10年〜15年ごとに定期的なメンテナンスが推奨されています。また、ひび割れや雨漏りが発生した場合は早急に工事を行うことが重要です。
天井防水工事についてのまとめ
天井からの雨漏りは、放置すると建物全体に悪影響を与えてしまうものです。
できるだけ雨漏りを予防し早期発見するためにも、今回紹介した天井からの雨漏りが発生しているサインを覚えておくことをおすすめします。
天井からの雨漏り予防に繋がる工事についても紹介したので、ぜひ参考にして大切な自宅や建物を守りましょう。
今回の記事が、天井からの雨漏りに悩む方の参考となれば幸いです。