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木造住宅の防水工事は陸屋根以外も必要!ベランダやバルコニーも行う理由とは?

防水工事というと、コンクリート造の屋上防水や陸屋根をイメージする方が多いかもしれません。しかし、木造住宅でも防水工事は非常に重要です。特に注目すべきなのが、ベランダ防水やバルコニーの防水工事です。

木造住宅は水の侵入に弱く、適切な防水処理を怠ると木材の腐食や強度低下を招く恐れがあります。ベランダやバルコニー、さらにはルーフバルコニーなどは、雨水が溜まりやすい場所のため、特に注意が必要です。

防水工事の方法には、FRP防水、シート防水、ウレタン防水、アスファルト防水などがあり、建物の構造や下地の状態に応じて、最適な工法選択が重要です。

この記事では、木造住宅のベランダ・バルコニーにおける防水工事の重要性と、各種工法の特徴を詳しく解説します。屋根やバルコニーの防水に悩む方、木造住宅の長寿命化を考えている方に、ぜひ最後までお読みください。

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木造住宅や木造建築における防水工事の必要性とは?

木造建築は、鉄筋コンクリート造や鉄骨造に比べて水分の影響を受けやすい特徴があります。そのため、防水工事を適切に施さないと、建物の寿命を縮める原因になります。ここでは、木造住宅における防水対策の重要性について解説します。

木造住宅はなぜ防水対策が必要なのか?

木造住宅は、木材が水分を吸収しやすいという特性を持っています。雨漏りや結露によって湿気がこもると、木材が膨張・収縮を繰り返し、ひび割れや変形の原因になります。また、湿度が高い状態が続くとカビの発生腐食が進行し、最悪の場合、建物の構造そのものが弱くなってしまいます。

さらに、木材が湿気を帯びたまま放置されると、白アリの被害を受けるリスクも高まります。白アリは湿った木材を好むため、防水対策が不十分な住宅では被害が拡大しやすいのです。そのため、木造住宅では適切な防水工事を施し、水分の侵入を防ぐことが不可欠です。

防水工事を怠ると発生するリスク

木造住宅で防水工事を怠ると、以下のような深刻なトラブルが発生する可能性があります。

  • 屋根・外壁の劣化が加速し、修繕コストが増大する
    雨漏りや湿気によって建物の躯体が劣化し、補修費用がかさむことになります。早めの防水対策を行えば、修繕費を抑えることが可能です。
  • 室内への水漏れによる構造材の損傷や住環境の悪化
    天井や壁から水がしみ込み、カビや腐食が進行すると、住環境の快適性が損なわれます。さらに、水漏れによって電気系統にトラブルが発生する危険性もあります。

木造住宅の防水工事は、これらのリスクを回避し、建物を長持ちさせるために重要な役割を果たします。


木造建築の主な防水工事の施工箇所

木造建築における防水工事は、施工箇所ごとに適切な方法を選ぶことが重要です。特に、屋根・外壁・バルコニー(ベランダ)の防水対策は必須となります。

屋根の防水工事

屋根は雨風や紫外線の影響を直接受けるため、防水性能を維持することが重要です。特に、瓦屋根やスレート屋根の場合、防水対策をしっかり行うことで建物の耐久性を高められます。

  • 瓦屋根・スレート屋根の防水対策
    屋根材自体に防水性がある場合でも、屋根材の継ぎ目や接合部分からの雨漏りが発生することがあります。そのため、防水塗装シーリング処理を施すことで、屋根の防水性を向上させます。
  • 屋根材の継ぎ目や下地の防水シート施工
    瓦やスレート屋根の下には**防水シート(ルーフィング)**を施工するのが一般的です。ルーフィングが劣化すると、屋根の隙間から雨水が侵入する可能性があるため、定期的な点検と補修が必要です。

外壁の防水工事

外壁は、雨や風だけでなく、温度変化による膨張・収縮の影響を受けるため、劣化が進みやすい部分です。適切な防水工事を行うことで、外壁の耐久性を向上させることができます。

  • サイディングやモルタル壁の防水塗装
    木造住宅の外壁には、サイディングボードモルタル壁がよく使用されます。これらの外壁には、防水塗装を施し、塗膜による保護を強化することが重要です。
  • シーリング材の打ち替えによる防水強化
    サイディングボードの継ぎ目や、窓枠周りにはシーリング材(コーキング)が使用されています。シーリング材は経年劣化でひび割れや剥がれが発生するため、定期的な打ち替え工事が必要になります。

バルコニー・ベランダの防水工事

バルコニーやベランダは雨水が直接当たるため、防水層が劣化すると雨漏りの原因になります。適切な防水工事を行うことで、建物の耐久性を向上させることができます。

  • ウレタン防水・FRP防水の施工方法と特徴
    • ウレタン防水:液状のウレタン樹脂を塗布し、防水膜を形成する工法。施工がしやすく、継ぎ目のない防水層を作れるため、多くの建物で採用されている。
    • FRP防水:ガラス繊維強化プラスチック(FRP)を使用した防水工法。耐久性が高く、ベランダやバルコニーなどの防水に適している。
  • ベランダ排水口のメンテナンスが重要な理由
    バルコニーの防水性能を維持するためには、排水口(ドレン)の定期清掃が欠かせません。排水口にゴミや落ち葉が詰まると水はけが悪くなり、防水層の劣化を早める原因となります。

木造住宅における防水工事は、建物の耐久性を維持し、雨漏りや腐食を防ぐために不可欠です。特に屋根・外壁・バルコニーの防水工事を適切に行うことで、長期的なメンテナンスコストを抑え、安心して住み続けることができます。適切な防水工事の知識を持ち、早めの対策を心がけましょう。

木造住宅の防水工事の種類

木造住宅の防水工事はベランダ・バルコニーがメインになります。

防水工事にはいくつかの方法がありますが、木造住宅のバルコニーやベランダにはどういった工法が適しているのでしょうか。

ここではバルコニーやベランダの防水工事に採用されることの多い「FRP防水」と「シート防水」について紹介しています。

木造住宅の防水工事の種類1.FRP防水

FRP防水は液体状のガラス繊維強化プラスチックを塗布し、乾燥させることで強靭な防水層を形成する方法です。

FRPは液状にしたものを塗布するため、凹凸がある場所や複雑な形の場所でも施工が安易で、シームレスで美しい仕上がりが叶います。

表面は非常に硬いためひび割れが起こしやすいという欠点があります。

木造住宅は揺れたり撓ったりすることで、地震が起きた時のエネルギーを逃す作りになっています。

前述の通りFRP防水は非常に硬いため、木造住宅撓りに耐えられず、地震が発生した場合などはひび割れが起きる可能性がより高くなります。

一方でとても軽くて建物への負担が少ないため、そういった意味では木造住宅に向いているといえます。

またFRP防水は以外線に弱いため、表面に防水層を保護するトップコートが塗られています。

トップコートは5年程度を目安に塗り替えることが推奨されていて、定期的なメンテナンスが必要です。

耐用年数10〜15年程度
費用相場5,000~7,000円

木造住宅の防水工事の種類2.シート防水

シート防水は、防水シートを下地に貼り付けることで水の侵入を防ぎます。

シートはゴム製または塩ビ製ですが、近年は紫外線に強く耐久性や耐候性にも優れている塩ビ製のシートが選ばれることが多くなっています。

FRP防水のように、頻繁なメンテナンスは必要ありません。

シートを貼り付けるため、凹凸がある場所や複雑な形には施工できないという欠点があります。

シート防水はシートの接合処理に高い技術が必要で、業者選びは慎重に行うことが大切です。

耐用年数10〜15年程度
費用相場4,000~7,500円

木造住宅に防水工事ならFRP防水とシート防水どちらがおすすめ?

狭い場所にも施工が安易で、仕上がりが非常に美しいこともあり、木造住宅のベランダ・バルコニーの防水工事の主流となっているのはFRP防水です。

ただ前述で紹介したようにFRP防水は硬く木造住宅の撓りに対応できず、ひび割れにつながる恐れがあります。

一般的に南側などの日当たりの良い場所に設置されることの多いベランダやバルコニーは、紫外線にさらされる時間も長く、紫外線に弱いFRP防水は劣化も早くすすんでしまうでしょう。

そういった意味では、主流ではありますが木造住宅に最適とはいえないかもしれません。

しかしシート防水は複雑な形や凹凸のある場所にはそもそも施工できないため、ベランダやバルコニーの形状によっては選択できない場合もあります。

どちらにもメリットとデメリットがありますので、ご自宅のバルコニーやベランダの形状や状態によっても、最適な方法は変わってくるでしょう。

専門的な知識を持つ業者とよく相談して選択することが大切です。

防水工事でよくある質問

Q

防水工事の種類にはどんなものがありますか?

A

主な防水工事の種類には、ウレタン防水、シート防水、アスファルト防水、FRP防水などがあります。それぞれの工法にはメリットとデメリットがあり、適した場所や耐用年数も異なります。

Q

防水工事の費用はどのくらいかかりますか?

A

工法や使用する材料、建物の状態によって異なりますが、一般的には1㎡あたり4,000円〜7,000円程度が相場です。

Q

工事の期間はどのくらいかかりますか?

A

工法や天候、建物の規模によりますが、通常は数日〜1週間程度で完了することが多いです。

Q

工事中の生活にどんな影響がありますか?

A

騒音や臭気が発生することがありますが、できるだけ負担を軽減するよう配慮しております。また、バルコニーや屋上の使用が一時的に制限されることがあります。

Q

防水工事のタイミングはいつが良いですか?

A

一般的には10年〜15年ごとに定期的なメンテナンスが推奨されています。また、ひび割れや雨漏りが発生した場合は早急に工事を行うことが重要です。

木造住宅の防水工事についてのまとめ

木造住宅の防水工事についてまとめると、

  • 木造住宅の防水工事はベランダ・バルコニーが中心。
  • 木造住宅は一度水が侵入してしまうと、内部の木材が腐る可能性が高くなるため、防腐の意味でも防水工事は非常に重要。
  • 木造住宅の防水工事では、「FRP防水」または「シート防水」が選ばれることが多い。
  • 「FRP防水」が現在の主流となっているが、紫外線に弱くひび割れも起きやすい。5年ごとのトップコートの塗り替えも必要なため、メンテナンスが面倒と感じるのであればシート防水も検討するとよい。
  • 「シート防水」は耐久性に優れ紫外線にも強いが、シートなので平らな場所にしか施工できない。

となります。

木造住宅のベランダやバルコニーの防水工事は、防腐という意味でも非常に重要です。

屋根や外壁などの改修工事と合わせて検討してみてはいかがでしょうか。

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