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マンション大規模修繕工事の業者選定のポイントを解説|施工実績で選ぶべき?

マンション大規模修繕で業者選定のコツを知りたい人

マンション大規模修繕で業者選定のコツを知りたい人

マンション大規模修繕工事の業者の選び方は?
大規模修繕工事で業者選定する際のポイントとは?
大規模修繕の業者は比較して選ぶべき?

マンションの大規模修繕工事を検討している方々にとって、業者選びは大きな悩みの種です。

大規模修繕業者の選び方を知りたい、大規模修繕はどこの施工会社に依頼すればいいのか、と悩んでいませんか?

マンションの大規模修繕工事を成功させる鍵は、「業者選び」にあります。しかし、悪質な業者や低品質な施工・サービスを提供する業者も存在するため、注意が必要です。

この記事では、大規模修繕工事を請け負う業者の選び方のポイントを中心に、業者の種類、施工方式、注意点について解説します。大規模修繕工事を検討している管理組合の方やマンション・ビルのオーナー様は、ぜひ参考にしてください。

大規模修繕について

大規模修繕は、マンションやビルなどの集合住宅において、外壁のひび割れや塗装の剥がれ、設備の劣化など、建物全体の劣化を防ぎ、修繕するために行われます。建物全体の劣化を防ぎ、長期的な安全性と快適性を維持するために行われる大規模な修繕工事です。通常、10年から20年ごとに計画され、外観の美観を保つだけでなく、建物の構造や設備の性能を向上させることを目的としています。

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マンション大規模修繕工事業者を選定するポイント

マンションの大規模修繕工事で業者を選定する際のポイントは以下の6つです。

  • 大規模修繕・改修工事の実績が豊富
  • 大規模修繕工事の保証内容・アフターサービスが充実している
  • 建設業許可を取得している
  • 大規模修繕工事の見積書の記載が明確で丁寧
  • 工事への取り組み方針が整っている
  • 現場監督の対応力や人柄が良い

上記のポイントを抑えることで、優良な工事業者に巡りあえるでしょう。

以下では、それぞれのポイントの理由を解説していきます。

大規模修繕・改修工事の実績が豊富

業者を選定する際には、マンションの大規模修繕工事を何件手掛けているか、どのような工事を手掛けているかなど、実績を必ず確認しましょう。特に、過去のプロジェクトの成功事例や顧客からの評価も参考にすると良いでしょう。

マンションやビルなどの大規模修繕工事の場合、日中に工事を行うため、居住者の生活に配慮しながら、修繕・改修工事を行える知識と経験があるかどうかが重要です。

また、工期の延長、住民からのクレーム、近隣住民からのクレームなど、大規模修繕工事では様々なトラブルが発生しやすいです。これらのトラブルを未然に防ぐための予防策や、突発的なトラブルへの迅速な対処法を熟知している施工会社を選定しましょう。

大規模修繕工事の保証内容・アフターサービスが充実している

保証内容やアフターサービスが充実している業者を選ぶこともポイントです。

保証期間が長い業者を選ぶことで、万が一の不具合にも迅速に対応してもらえます。また、アフターサービスが充実している業者は、工事後のトラブルや質問にも対応してくれます。逆に、保証やアフターサービスが不十分だったり、保証期間が短い業者を選んでしまうと、大規模修繕工事完了後すぐに不具合が発生した場合、再度施工業者に依頼することになり、余計な費用がかかってしまうことがあります。

充実した保証内容やアフターサービスを提供する業者は、自社の工事品質に自信を持っている証拠です。信頼性の高い業者を選ぶことで、工事の質も高くなることが期待できます。初期費用が高くても、長期的な保証やアフターサービスが充実している業者を選ぶことで、結果的にコストパフォーマンスが良くなることがあります。短期的な視点だけでなく、長期的な視点で業者を選ぶことが重要です。

マンションの大規模修繕工事業者を選定する際には、保証内容やアフターサービスの充実度をしっかりと確認することが大切です。

建設業許可を取得している

マンションの大規模修繕工事で、防水工事や外壁塗装を実施する場合、工事の建設業許可を取得している業者を選ぶことが重要です。そのため、依頼を検討している業者が建設業許可を取得済みかどうかを必ずチェックしましょう。

建設業許可を取得するためには、実務経験と特定の資格を保有している必要があります。したがって、許可を得ている業者は信頼性が高いといえます。許可を持つ業者は、工事の品質や安全性に対する意識が高く、安心して依頼できるでしょう。

なお、工事費用が500万円以下の小規模修繕工事では、建設業許可が不要です。しかし、たとえ小規模な工事であっても、信頼できる業者を選ぶことが大切です。許可の有無にかかわらず、業者の実績や評判を確認し、慎重に選定することをお勧めします。

大規模修繕工事の見積書の記載が明確で丁寧

大規模修繕の見積もり内容が詳細に記載されており、説明が丁寧な業者を選びましょう。各工事の費用や内容が分けられずにひとまとめで見積書に記載されている場合、不要な工事を実施し、費用を上乗せする悪質な業者である可能性があります。

さらに、見積書の内容で分からない点を質問した際に、丁寧かつ明確な回答をしない業者は避けるべきです。見積書を分かりやすく丁寧に説明できない担当者は、工事の技術も低いケースがあるため注意が必要です。

大規模修繕は多額の費用がかかるため、お金に関する話を丁寧かつ明確にしてくれる業者に依頼することが重要です。

工事への取り組み方針が整っている

工事内容だけでなく、安全確保や住民への対応など、工事への取り組み方が明確で整理されている業者に依頼すると安心です。居住者や近隣住民に対してどのような配慮をしているか、アフターケアがきちんと行われているかをチェックしましょう。

また、大規模修繕に使用する材料が建物に適したものを厳選して使用している業者は、工事に対する方針がしっかりと定まっているといえます。

現場監督の対応力や人柄が良い

現場監督は工事の進行を管理し、問題が発生した際には迅速に対応する役割を担っています。現場監督の対応力が高く、人柄が信頼できる場合、スタッフである職人の質も高いと言えます。誠実で信頼できる人柄であることは、居住者との信頼関係を築く上で非常に重要です。現場監督が親しみやすく、住民の意見や要望に耳を傾ける姿勢を持っているかどうかを確認しましょう。

逆に、現場監督の対応が良くない場合、施工内容や要望、費用などの相談がしにくくなる上、居住者とのトラブルが発生することもあり得ます。そのため、対応力や人柄に不安がある業者への依頼は避ける方が安心です。

大規模修繕業者選定の注意点

マンションの大規模修繕で業者を選定する際、注意すべき点が5つあります。

  • マンションを建築した業者にこだわらない
  • 区分所有者や理事との関係が密接な業者は避ける
  • 不適切なコンサルタントが存在する
  • 安さばかりを重視しない
  • 相見積もりをとって比較検討する

以下では各注意点について詳しく解説していきます。

マンションを建築した業者にこだわらない

マンションを建築した業者に依頼することが必ずしも最善とは限りません。建築業者が修繕工事に精通しているとは限らないため、他の専門業者も検討することが重要です。複数の業者から提案を受けることで、より良い選択ができるでしょう。

区分所有者や理事との関係が密接な業者は避ける

区分所有者や理事との関係が密接な業者は、利益相反のリスクがあります。公正な選定を行うためには、業者の選定プロセスが透明であり、関係者の利害関係が排除されていることを確認することが重要です。

不適切なコンサルタントが存在する

修繕工事のコンサルタント選びにも注意が必要です。不適切なコンサルタントは、工事の質を低下させるだけでなく、費用の無駄遣いを招く可能性があります。信頼できるコンサルタントを選ぶためには、実績や評判を確認し、複数の候補から慎重に選定することが求められます。

安さばかりを重視しない

修繕工事の費用は重要な要素ですが、安さだけで業者を選ぶのは避けるべきです。低価格の業者は、品質やアフターサービスに問題がある場合があります。適正な価格で高品質なサービスを提供する業者を選ぶことが、長期的な満足度につながります。

相見積もりをとって比較検討する

複数の業者から見積もりを取り、比較検討することは非常に重要です。相見積もりを通じて、各業者の提案内容や価格、サービスの違いを把握し、最適な業者を選定することができます。また、見積もりの内容を詳細に確認し、不明点があれば業者に質問することも大切です。

マンション大規模修繕工事を請け負う業者の種類

マンション大規模修繕工事で依頼できる施工業者の種類は、主に3つ挙げられます。

最初に、施工業者の種類、それぞれの特徴から紹介します。

総合建設業者(ゼネコン)

総合建設業者、通称ゼネコンは、建築から土木工事まで幅広い分野で活躍する大手の建設会社です。マンションの大規模修繕工事においても、豊富な経験と技術力を持ち、複雑な工事を一括して請け負うことができます。ゼネコンは、プロジェクト全体の管理や調整を行い、品質の高い工事を提供することが期待されます。

大規模修繕工事専門会社

大規模修繕工事専門会社は、マンションの修繕工事に特化した業者です。専門知識と技術を持ち、修繕工事の計画から実施までを一貫して行います。専門会社は、修繕工事に特化しているため、最新の技術や材料を活用し、効率的かつ高品質な工事を提供することができます。また、修繕工事に関するアドバイスや提案も行い、マンションの長寿命化をサポートします。

管理会社

管理会社は、マンションの管理業務を行う会社であり、修繕工事のコーディネートも担当することがあります。管理会社は、日常的な管理業務を通じてマンションの状態を把握しているため、適切な修繕計画を立てることができます。また、管理会社は複数の修繕業者と提携していることが多く、信頼できる業者を紹介することができます。ただし、管理会社が直接工事を行うわけではないため、実際の工事は提携業者が担当します。

大規模修繕工事における業者の選定方式

大規模修繕工事における業者の選定には、3つの方法が挙げられます。

  • 見積合わせ方式
  • 特命随意契約方式
  • 入札方式

選定方式にはそれぞれ利点と欠点があり、工事の規模や内容、予算などに応じて最適な方式を選ぶことが重要です。

以下では、各選定方式のメリットとデメリットを紹介します。

見積合わせ方式

見積合わせ方式は、複数の業者から見積もりを取得し、その中から最も適した業者を選定する方法です。

以下は見積合わせ方式のメリットとデメリットです。

見積合わせ方式のメリット
  • コスト削減…複数の業者から見積もりを取得することで、競争原理が働き、コスト削減が期待できます。
  • 多様な提案の比較…各業者の提案内容を比較検討することで、最適な工事方法や材料を選ぶことができます。
  • 透明性の確保…複数の見積もりを比較することで、選定過程の透明性が高まり、不正や偏りを防ぐことができます。
  • リスク分散…複数の業者からの情報を得ることで、リスクを分散し、より信頼性の高い選定が可能となります。
見積合わせ方式のデメリット
  • 時間と手間がかかる…複数の業者から見積もりを取得し、比較検討するための時間と労力が必要です。
  • 業者の質のばらつき…提出された見積もりの質や内容にばらつきがある場合、比較が難しくなることがあります。
  • 価格重視のリスク…価格が低い業者を選定することで、品質やサービスが劣る可能性があります。
  • 業者間の調整…複数の業者とのやり取りや調整が必要となり、コミュニケーションの手間が増えることがあります。

特命随意契約方式

特命随意契約方式は、特定の業者と直接契約を結ぶ方法です。この方式は、過去の実績や信頼性が高い業者に対して適用されることが多いです。

以下は特命随意契約方式のメリットとデメリットです。

特命随意契約方式のメリット
  • 迅速な契約…特定の業者と直接契約を結ぶため、契約手続きが迅速に進みます。
  • 信頼性の確保…過去の実績や信頼性が高い業者を選定するため、工事の品質や進行が安定します。
  • コミュニケーションの円滑化…業者とのコミュニケーションがスムーズに進むため、工事の進行や問題解決が迅速に行われます。
  • 柔軟な対応…特定の業者と直接契約することで、工事の変更や追加要求に柔軟に対応できます。
特命随意契約方式のデメリット
  • 競争原理の欠如…競争がないため、コスト削減の機会が少なく、価格が高くなる可能性があります。
  • 透明性の低下…特定の業者と直接契約するため、選定過程の透明性が低くなり、不正や偏りのリスクが増します。
  • 選定の偏り…特定の業者に依存することで、他の優れた業者の提案や技術を見逃す可能性があります。
  • 契約条件の制約…特定の業者との契約条件が厳しくなる場合があり、柔軟な対応が難しくなることがあります。

入札方式

入札方式は、公開された条件のもとで業者が入札を行い、最も有利な条件を提示した業者と契約を結ぶ方法です。入札方式には、一般競争入札と指名競争入札の2種類があります。一般競争入札は、広く業者を募集し、最も低い価格を提示した業者を選定する方法です。一方、指名競争入札は、特定の業者に対してのみ入札を依頼し、その中から選定する方法です。

以下は入札方式のメリットとデメリットです。

入札方式のメリット
  • 透明性の確保…公開された条件のもとで入札が行われるため、選定過程の透明性が高く、公平な選定が行われます。
  • コスト削減…競争原理が働くことで、業者が最も有利な条件を提示し、コスト削減が期待できます。
  • 多様な提案の比較…複数の業者からの提案を比較することで、最適な工事方法や材料を選ぶことができます。
  • 信頼性の向上…公正な入札プロセスを通じて選定された業者は、信頼性が高く、品質の確保が期待できます。
入札方式のデメリット
  • 時間と手間がかかる…入札プロセスには多くの時間と手間がかかり、準備や評価に労力が必要です。
  • 価格重視のリスク…最も低い価格を提示した業者が選定される場合、品質やサービスが劣る可能性があります。
  • 業者の質のばらつき…入札に参加する業者の質や経験にばらつきがある場合、適切な選定が難しくなることがあります。
  • 柔軟性の欠如…入札条件が厳格であるため、工事の変更や追加要求に対する柔軟な対応が難しくなることがあります。

マンション大規模修繕工事の施工方式

施工方式とは、管理組合が大規模修繕工事をどのように進めるかという「大規模修繕工事の進め方」のことです。

施工方式は以下の3つが挙げられます。

  • 責任方式
  • 管理会社施工方式
  • 設計監理方式

それぞれの施工方式には一長一短がありますので、マンションの状況や住民のニーズに合わせて最適な方式を選ぶことが重要です。

以下では各施工方式のメリットとデメリットを紹介します。

責任方式

責任方式は、施工業者が工事全体の責任を負う方式です。この方式では、施工業者が工事の計画、実施、管理を一貫して行います。以下のような特徴があります。

メリット: 施工業者が一貫して工事を管理するため、責任の所在が明確です。また、工事の進行がスムーズに進むことが期待できます。

デメリット: 施工業者に全てを任せるため、業者選びが非常に重要です。信頼できる業者を選ばないと、工事の品質や進行に問題が生じる可能性があります。

管理会社施工方式

管理会社施工方式は、マンションの管理会社が工事を管理し、施工業者を選定して工事を実施する方式です。以下のような特徴があります。

メリット: 管理会社が日常的にマンションの管理を行っているため、建物の状態をよく理解しています。そのため、適切な施工業者を選定しやすく、工事の品質が確保されやすいです。

デメリット: 管理会社が施工業者を選定するため、施工業者との関係性が強くなりすぎると、透明性に欠ける可能性があります。また、管理会社の手数料が発生することがあります。

設計監理方式

設計監理方式は、設計事務所が工事の設計と監理を行い、施工業者が実際の工事を行う方式です。以下のような特徴があります。

メリット: 専門の設計事務所が工事の設計と監理を行うため、工事の品質が高くなります。また、設計事務所が第三者の立場で監理を行うため、施工業者の工事が適切に行われているかをチェックできます。

デメリット: 設計事務所と施工業者の間での調整が必要となるため、工事の進行が遅れる可能性があります。また、設計事務所の費用が発生することがあります。

大規模修繕工事でよくある質問

Q

大規模修繕工事の期間はどのくらいかかりますか?

A

大規模修繕工事の規模や建物の状態によりますが、およそ3ヶ月〜4ヶ月程度かかることが多いです。

Q

工事中の生活にどんな影響がありますか?

A

足場の設置やメッシュシートで覆うため、室内が少し暗くなることがあります。また、塗装や防水作業時には洗濯物が干せないなどの制限があります。

Q

バルコニーやベランダの利用はどうなりますか?

A

バルコニーやベランダの壁面塗装や床面の防水作業時には、使用が制限されることがあります。

Q

工事期間中、エアコンは使えますか?

A

基本的には通常通り使用できますが、場合によっては一時的に使用が制限されることもあります。

Q

大規模修繕での工事の騒音や臭気はどうなりますか?

A

塗装の臭気やドリルの騒音、粉塵などが発生することがありますが、できるだけ負担を軽減するよう配慮しております。

Q

大規模修繕工事に対する費用が不足する場合はどうすればよいでしょうか?

A

できるだけ早い時期に長期修繕計画に基づき積立金を見直し、資金不足にならないようにするのが最善です。実際に資金が足りないことが判明した場合には、時期をずらしたり、工事の範囲を見直したり、一時金の徴収や借入の可能性を探ったりと、様々な方法で計画を調整できます。ご予算に応じて資産価値を損なわないベストなプランをご提案いたします。

Q

修繕工事の前に現地調査が必要なのはなぜですか。どういうことを行うのですか?

A

築年数、周囲の環境や場所によって劣化の度合いは異なりますので、各部の劣化状況を把握し、適切な修繕方法を見極めるためには現地調査が欠かせません。外壁タイルの浮きやコンクリートの中性化、鉄部の錆など、部位ごとに幅広くチェックします。

大規模修繕が得意な業者を比較・検討しよう

外壁・設備・耐震補強など工事の種類や、高層タワーマンション・集合住宅・一般マンションなど形状や規模によって得意・不得意があります。

高額な費用がかかるため、いくつかの優良業者を比較し、慎重に選ばなければなりません。

また、大規模修繕工事の施工業者を選ぶ際には、選定方式、施工方式の種類を知ることも大切です。

納得のいく選択をするために複数の施工業者の特徴を比較し、費用や工事内容の提案が適切な業者に依頼をしましょう。

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