
大規模修繕の保証期間を知りたい人
大規模修繕・中規模修繕・小規模修繕の保証期間はどれくらい?
マンション大規模修繕工事の保証期間を知りたい!
マンションの大規模修繕工事は、区分所有者の共有財産を長期的に守るために不可欠です。この重要な工事を効果的に進めるには、標準仕様書の活用と適切な保証期間の設定が鍵となります。
大規模修繕工事には外壁塗装・シーリング工事・屋上防水・鉄部塗装など、様々な作業が含まれます。各工事の瑕疵担保期間や保証内容を明確にすることで、将来的なトラブルを防ぐことができます。標準仕様書には、これらの工事内容や使用する材料、そして保証期間などが詳細に記載されます。
本記事では、マンションの大規模修繕工事における標準仕様書の重要性と、各種工事の保証期間について解説します。シーリング工事や防水工事などの具体的な作業内容、外壁スタイルの選択、そして保証書の重要性にも触れながら、効果的な大規模修繕の進め方を詳しく説明します。
目次
大規模修繕について解説
大規模修繕とは、マンションやビルなどの集合住宅において、外壁のひび割れや塗装の剥がれ、屋上の防水工事や設備の劣化など、建物全体の劣化を防ぎ、修繕するために行われます。建物全体の劣化を防ぎ、長期的な安全性と快適性を維持するために行われる大規模な修繕工事です。通常、10年から20年ごとに計画され、外観の美観を保つだけでなく、建物の構造や設備の性能を向上させることを目的としています。
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大規模修繕の保証期間は施工業者によって異なる
大規模修繕工事の保証期間は、施工業者によって異なります。これは、業者ごとのサービス品質、使用する材料、施工方法の違いによるものです。
保証期間は、以下のような要素によって変わります
- 使用材料の品質: 高品質な材料を使用する業者は、より長い保証期間を提供する傾向があります。
- 施工方法と技術力: 高い技術力を持つ業者は、施工に自信があり、それが保証期間の長さに反映されます。
保証期間の長さは、業者の信頼性とサービス品質の指標となり、業者選定の際の重要な判断基準の一つです。
【工事内容別】大規模修繕の保証期間の目安
大規模修繕工事とは、建物の各種修繕工事の総称です。
そのため、大規模修繕工事そのものに保証が適用されるわけではなく、工事内容ごとに保証期間が異なります。
工事後に欠陥が発見された場合でも、該当の欠陥がどこにあるのか、どのような工事に該当するのかを十分に確認する必要があります。
ここでは、一般的な工事の種類別に保証期間の目安を見てみましょう。
工事内容 | 保証期間 | 説明 |
---|---|---|
基礎補修工事 | 3~5年 | コンクリート基礎のひび割れや劣化を修繕する工事。保証期間中に問題が再発した場合に保証請求が可能。 |
シーリング工事 | 3~5年 | 建物の目地を埋める工事。漏水や腐食が発生した場合に保証対象となる。 |
外壁塗装工事 | 5~7年 | 外壁の美観を向上させるための塗装工事。不具合が発生した場合に保証対象となる。 |
鉄部塗装工事 | 1~3年 | 外壁や共用部の鉄部を塗装する工事。サビなどの劣化を早期に発見することが重要。 |
バルコニー防水工事 | 3~5年 | バルコニーの防水機能を維持するための工事。漏水や水はけの悪さが発生した場合に保証対象となる。 |
屋上防水工事 | 7~10年 | 屋上の防水機能を維持するための工事。長期間の保証があり、浸食や雨漏りが発生した場合に保証対象となる。 |
基礎補修工事の保証期間|重要な土台の大規模修繕
基礎補修工事の標準的な保証期間は、3~5年です。
基礎補修工事は、伸縮を繰り返したり、経年劣化でひび割れたりしたコンクリート基礎を削ったり、埋めたりする工事を指します。
基礎であるため、一見しただけでは不具合がわかりにくい部分です。
工事完了後に欠陥を発見するためはなく、保証期間中に膨張や腐食によって壁が浮き上がるなどの問題が再発した場合に保証請求が行われます。
共用部分のコンクリートの状態は、定期的にチェックするのがよいでしょう。
シーリング工事の保証期間|雨漏りを防ぐ大規模修繕
シーリング工事の標準的な保証期間は、3~5年です。
シーリング工事とは、建物の目地を埋めるシーリングを補修する工事を指します。
シーリングは、雨風による建物の浸食を防ぐ働きをすると同時に、気密性を高めることで建物自体の断熱性を向上させる効果もあります。
そのため、シーリング部分からの漏水(雨漏り)や腐食があった場合は保証の対象となる点に注意が必要です。
外壁塗装工事の保証期間|外的要員から建物を守る大規模修繕
外壁塗装工事の標準保証期間は、5~7年です。
外壁塗装工事は、建物の美観を向上させるために行う工事であり、他の工事に比べて目視で確認でき、不具合を発見しやすいという特徴があります。
外壁塗装については、塗料の性質によって異なりますが、5~10年程度で色あせや多少のひび割れが出てくるでしょう。
ただし、5年以内に変色や色あせが目立つようになったり、塗膜の剥がれが目立つなどの不具合がある場合は、保証の対象となる場合があります。
外壁の不具合を放置しておくと、紫外線や雨風の影響を受けて土台やシーリングが劣化し、浸食が早まる原因となります。
定期的に、外壁の不具合をチェックすることが重要です。
鉄部塗装工事の保証期間|サビから守る大規模修繕
鉄部塗装工事の標準的な保証期間は1~3年です。
鉄部塗装工事とは、外壁周りや共用部の鉄部を塗装する工事を指します。
外壁塗装工事と同様に、鉄部のサビなど目視の変化で劣化や不具合を発見できるため、定期的にチェックしましょう。
なお、塗装工事の保証期間は他の工事に比べて比較的短いことから、不具合を早期に発見し、工事完了後に保証を受けられる体制を整えておくとよいでしょう。
防水工事の保証期間|水分から建物を守る大規模修繕
防水工事の保証期間は、防水工事を行う場所によって異なります。
主にバルコニー防水工事と屋上防水工事の2つに分けられます。
バルコニー防水工事
バルコニー防水工事の標準的な保証期間は3~5年です。
防水機能が低下することで水はけが悪くなり、水が溜まったり、植物や藻が繁殖したりなどで、居住者の生活環境を悪化させます。
バルコニー防水工事は、雨が階下に漏れるのを防ぐことが目的です。
また、屋上防水工事の保証期間よりも短いため、居住者へのヒアリングや工事完了後の定期点検を行い、不具合がないことを確認しましょう。
屋上防水工事
屋上防水工事の標準的な保証期間は7~10年です。
屋上とは平らな屋根のことで、戸建住宅などの一般住宅とは異なり、マンションなどの平らな屋根に対して防水工事を行います。
通常の屋根のように勾配がないため、防水工事を行わないと水はけが悪くなり、水が溜まって浸食が進み、雨漏りや躯体の腐食につながります。
他の工事の保証期間と比べて、屋上防水工事の保証期間は長いです。
雨漏りをしている、雨漏りの症状が疑われる場合は、保証期間内に該当するかどうかを確認しましょう。
マンション大規模修繕や中規模修繕では共用部分と専有部分を正しく理解しよう
マンション大規模修繕や中規模修繕を計画するためには、共用部分と専有部分の違いを理解しておくことが非常に重要です。これらの区別を明確にしておくことで、修繕の対象範囲や費用分担がスムーズになります。
共用部分と専有部分の違いとは?
まず、マンションにおける共用部分と専有部分の違いを確認しましょう。共用部分とはマンション全体の住民が利用するスペースを指し、管理組合がその維持管理を行います。一方、専有部分は各住戸の居住者が専属的に利用するスペースで、その管理や修繕は住民自身が行う責任があります。
以下の表で、共用部分と専有部分を比較してみましょう。
項目 | 共用部分 | 専有部分 |
---|---|---|
定義 | 住民全員が利用する共有スペース | 各住戸の住民が専属的に利用するスペース |
具体例 | エントランス、廊下、階段、屋上、外壁、駐車場 | 室内の床、壁、天井、窓枠内側、専用庭 |
管理責任 | 管理組合が責任を負う | 各住民が責任を負う |
修繕費用 | 管理費・修繕積立金で賄う | 住民自身が負担 |
修繕対象の例 | 外壁塗装、防水工事、エレベーター点検 | 室内の壁紙の張り替え、設備の修理 |
マンションの大規模修繕・中規模修繕を行う際には管理側、住民側双方がしっかりと共用部分と専有部分を把握しておきましょう。
大規模修繕や中規模修繕におけるマンション共用部分と専有部分の関係
マンションの大規模修繕や中規模修繕では、主に共用部分が修繕対象となります。具体的には、外壁や屋上の防水工事、廊下や階段の補修が該当します。一方、専有部分については各住民が自費で修繕を行うことが原則です。
ただし、バルコニーや窓枠など、一部の専有部分が特例的に共用部分とみなされるケースもあります。管理規約によって異なるため、修繕計画を立てる際には必ず事前確認が必要です。住民全員で協力し、計画をスムーズに進めることが、マンションの快適な生活を守るポイントとなります。
大規模修繕工事の途中でも保証は存在するのか?
大規模修繕工事の途中でも保証は存在する場合がありますが、その保証内容や範囲は工事の進行状況や契約内容によって異なります。
大規模修繕工事瑕疵保険は通常、工事完了後に発効し、その後5年間の保証期間が適用されます。
施工中に発覚した不具合については、施工業者の責任で修正され、保証の有無は契約内容に依存します。
一部の契約では、工事途中の段階ごとに部分的な保証が提供されることもありますが、全体の瑕疵保険は工事完了後に発効します。
大規模修繕工事瑕疵保険の保証期間と保証範囲について
大規模修繕工事瑕疵保険は、マンションなどの大規模修繕工事をした際に、工事の瑕疵(欠陥)修繕費用などを補償する保険です。
この保険は、発注者であるマンションの管理組合などが安心して大規模修繕工事を発注できるように、また、施工者である大規模修繕工事業者が万が一瑕疵が発生した場合でも、その責任を果たせるようにという目的で設けられています。
大規模修繕工事瑕疵保険の保証範囲
保険の対象となるのは、大規模修繕工事を実施した部分です。具体的には、以下の部分が挙げられます。
- 構造耐力上主要な部分
- 雨水の浸入を防止する部分
- 給排水設備・管路
- 灯油・電気・ガス設備
さらに、特約を付帯することで、太陽光発電設備、外壁タイル、新設手すり・柵、防錆塗装の鉄部、外壁塗膜なども保険対象に含めることができます。
瑕疵とは、種類や品質に関して、請負契約の内容に適合しない状態のことを指します。つまり、施工が契約通りに行われていない、または使用された材料が契約と異なるなどの場合に瑕疵とみなされます。
よって、以下の場合には、保険金は支払われません。
- 発注者の故意または重大な過失
- 洪水、台風、地震などの自然災害
- 土地の沈下、隆起など
- 住宅の自然消耗、経年劣化
- 大規模修繕工事業者が不適当な材料や指図を指摘したにもかかわらず、発注者が採用した設計・施工方法や資材の瑕疵
- 住宅の著しい不適正使用または不適切な維持管理
- 住宅の増築・改修・修補工事またはそれらの工事部分の瑕疵
大規模修繕工事瑕疵保険の保証期間
大規模修繕工事に関する瑕疵保険の保証期間は、原則として工事完了日から起算して5年間です。この期間内に工事の瑕疵(欠陥)が発生した場合、保険によって補償されます。
ただし、これは一般的なケースであり、具体的な契約内容によって異なる場合もあります。
例えば、保険契約により、特定の部分や項目に対して異なる保証期間が設けられている場合もありますので、詳細については契約書や保険約款を確認することが重要です。
大規模修繕後は保証期間中の定期点検が必要
大規模修繕が完了し、保証期間中は定期点検を実施しましょう。
定期点検をしないと不具合発生時に迅速な対応ができず、保証期間内であっても保証対象外となり、修理費用が発生する場合があります。
定期点検は、一般に工務店や専門業者に委託します。
点検の頻度や方法は、業者との契約書や保証書に明記されているため、必ず確認しましょう。
大規模修繕工事でよくある質問
ここでは大規模修繕工事に関する質問について回答します
Q
大規模修繕工事の期間はどのくらいかかりますか?
A
大規模修繕工事の規模や建物の状態によりますが、およそ3ヶ月〜4ヶ月程度かかることが多いです。
Q
工事中の生活にどんな影響がありますか?
A
足場の設置やメッシュシートで覆うため、室内が少し暗くなることがあります。また、塗装や防水作業時には洗濯物が干せないなどの制限があります。
Q
バルコニーやベランダの利用はどうなりますか?
A
バルコニーやベランダの壁面塗装や床面の防水作業時には、使用が制限されることがあります。
Q
工事期間中、エアコンは使えますか?
A
基本的には通常通り使用できますが、場合によっては一時的に使用が制限されることもあります。
Q
大規模修繕での工事の騒音や臭気はどうなりますか?
A
塗装の臭気やドリルの騒音、粉塵などが発生することがありますが、できるだけ負担を軽減するよう配慮しております。
Q
大規模修繕工事に対する費用が不足する場合はどうすればよいでしょうか?
A
できるだけ早い時期に長期修繕計画に基づき積立金を見直し、資金不足にならないようにするのが最善です。実際に資金が足りないことが判明した場合には、時期をずらしたり、工事の範囲を見直したり、一時金の徴収や借入の可能性を探ったりと、様々な方法で計画を調整できます。ご予算に応じて資産価値を損なわないベストなプランをご提案いたします。
Q
修繕工事の前に現地調査が必要なのはなぜですか。どういうことを行うのですか?
A
築年数、周囲の環境や場所によって劣化の度合いは異なりますので、各部の劣化状況を把握し、適切な修繕方法を見極めるためには現地調査が欠かせません。外壁タイルの浮きやコンクリートの中性化、鉄部の錆など、部位ごとに幅広くチェックします。
Q
大規模修繕工事の費用相場は一般的にいくらですか?
A
大規模修繕工事の費用について一般的な相場としては、1戸あたり約100万円前後が目安です。マンション全体の規模が大きい場合には、修繕費用が1億円を超えることもあります。また、マンションの劣化が激しい場合や、質の高い塗装を希望する場合には、さらに費用が高くなることがあります。
大規模修繕の保証期間と保証内容は十分に確認しよう
工事完了後も定期点検を怠ると、保証対象であっても保証が無効になる場合があるため注意が必要です。
大規模修繕工事の保証期間は、工事内容や施工業者によって異なります。
保証期間中に定期点検を行い、問題の早期発見と補修を行うことが重要です。
信頼性の高い業者を選び、保証期間や点検内容を事前に確認することで、安心して大規模修繕工事を進められるでしょう。