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コンクリート外壁に防水工事は必要?放っておくとどうなる?施工別に費用相場も紹介

コンクリート外壁の防水工事を知りたい人

コンクリート外壁の防水工事を知りたい人

コンクリート外壁に防水塗装は必要?
コンクリート外壁の塗装工事とは?防水性はどれくらい?
コンクリート外壁におすすめの塗料は?

コンクリートは、雨に強いというイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

コンクリート基礎や外壁に防水工事は不要と考えているのであれば、それは大きな間違いです。

実はコンクリートには水が染み込やすく、含みやすいという性質があります。

メンテナンスをしないでコンクリート外壁を放置すると美観を損なうだけでなく、雨漏りの原因にもなります。

こちらの記事では、コンクリート外壁の防水工事の必要性・費用相場などについて詳しく解説しています。

コンクリート外壁のご自宅にお住まいの方や、マンションの外壁がコンクリートという方に最後までぜひ読んでいただきたい内容となっています。

コンクリート外壁の性質

まずはコンクリート外壁の性質や特徴について確認しておきましょう。

コンクリート外壁は、一般の住宅に使われる外壁にはないさまざまな性質を持ち合わせています。

耐震性・耐火性に優れており、防音性や機密性もあわせもつ非常に優秀な外壁です。

もうひとつの特徴として、「水を含みやすい・染み込みやすい」という性質があります。

雨の日にコンクリート外壁に水が染みて色が大きく変わっているのを見かけたことがあるのではないでしょうか。

水が染み込むことがすぐに問題になることはありませんが、日当たりが悪いなど長時間乾かない場合はカビや藻が発生するリスクが高くなるだけでなく、強度も低下させてしまいます。

コンクリートの外壁に防水工事は必要?

先ほども述べたようにコンクリート外壁には水を含みやすい性質があります。

長時間水を含んでいると劣化を早めたり、ひび割れによって雨漏りを発生させたりする原因となってしまいます。

コンクリートの外壁に防水工事をするメリット

コンクリートの外壁に防水工事を施すことで、次のようなメリットが得られます。

  • 水の侵入を防ぎ雨漏りのリスクを軽減できる
  • コンクリート外壁の寿命を延ばせる
  • 綺麗な外壁を維持できる
  • コンクリート内の鉄筋のサビを防ぐ

コンクリート外壁に防水工事をしないとどうなる?

コンクリート外壁の主成分は炭酸カルシウムですが、これは雨によって溶け出してしまうことが知られています。

防水工事をせず溶け出すままにしておけば、コンクリートの強度が徐々に下がっていくことは避けられません。

コンクリートにひび割れが発生したり、徐々に内部まで水が染み込んだりすると、埋め込まれている鉄筋にサビを発生させてしまいます。

サビは体積を膨張させ、コンクリートのひび割れが拡大していきます。

最終的には建物の安全性が確保できない状況となるリスクがあり非常に危険です。

コンクリートの防水工事にかかる費用相場

コンクリートの防水工事は塗装を行うのが一般的です。

使用する塗料にもよりますが、1㎡あたり3,000円程度が相場となっています。

コンクリートの外壁の場合、描写再現工法と呼ばれるデザイン性の高い塗装が行われることがありますが、描写再現工法を選択した場合には1㎡あたり5,000円〜7,000円程度かかることが多いようです。

コンクリートの外壁塗装の種類・価格一覧

コンクリートの外壁塗装には主に「撥水剤」「クリア塗料」「弾性塗料」「摸写再現工法」の4種類があります。

コンクリートの外壁塗装では、美観に重点をおいて検討されることが多く、クリア塗料や摸写再現工法など美観の回復が期待できるものほど価格が高くなる傾向があります。

塗装の種類耐用年数効果価格
撥水剤3~7年防水性の付加1,500円~2,500円/㎡
クリア塗料5~10年防水性
コーティング
3,000円~5,000円/㎡
弾性塗料による塗装10~12年防水性
塗膜が割れにくい
2,000円~3,000円/㎡
摸写再現工法5~15年防水性
美観の回復
5,000円~7,000円/㎡

コンクリート外壁塗装に使う防水性が高い塗料の種類

コンクリート外壁の防水塗装を検討した際、どの塗料を選べばいいのでしょうか。

以下は防水性が高く、コンクリート外壁との相性がいい塗料の一覧です。

塗料名特徴価格
撥水剤撥水を目的としており塗料は透明
汚れや補修部分を隠すことは難しい
耐用年数が短く短期間で塗り替えが必要
価格は安い
1,500円~2,500円/㎡
カラークリヤー塗料修繕後や汚れを目立たなくすることができる
撥水性に優れていて耐用年数も長い
価格が高い
3,000円~5,000円/㎡
弾性塗料弾性がある伸びる塗料でひび割れの表面化を
防ぐことができる
塗り重ねていくとコンクリートらしい良さがなくなってしまう
耐用年数は長い
価格が高い
2,000円~3,000円/㎡

以下で上記塗料それぞれの特徴を解説していきます。

撥水剤

撥水剤を使用いた塗装は、コンクリート外壁塗装においては最も安価に行うことができます。

基本的には透明な塗料なので、汚れや修繕箇所を目立たなくするなどの美観の回復は難しくなります。

撥水剤は安価に施工できますが、耐用年数が短く、頻繁に塗り直しを行うことが必要となることにも注意が必要です。

カラークリヤー塗料

高い防水性をもつコンクリート外壁に最適な塗料です。

補修の跡や汚れなども目立ちにくくすることができます。

耐久性も高く一度塗装を行えば、その後は頻繁なメンテナンスの必要はありません。

カラークリヤー塗料は価格が高いため、広い場所に塗装を検討する場合には改めて検討する必要があるかもしれません。

弾性塗料

弾性塗料とは弾性がありゴムのように伸びる特徴があります。

ひび割れが起こったとしても、小さなヒビであればカバーすることができます。

またヒビの表面化を防ぐ効果もあります。

塗り重ねることで耐用年数も長くなりますが、コンクリートのよさである重厚感が感じられなくなってしまうというデメリットがあります。

価格もやや高い傾向があります。

コンクリート外壁防水工事の流れ

コンクリート外壁の防水工事を行う際の工程・流れを確認していきましょう。

  1. 下地補修
  2. 高圧洗浄
  3. 下塗り(シーラー)
  4. 上塗り(1回目)
  5. 色斑調整
  6. パターン
  7. 上塗り(2回目)

下地補修

ひび割れやかけなどの補修を行います。

パテやシーリング剤を使ってひびやかけの部分を埋めていきます。

建物寿命にも関わる大切な工程です。

高圧洗浄

汚れや苔などを高圧洗浄機で丁寧に洗浄します。

汚れが残っていると塗料との密着性も悪くなるため、丁寧に行います。

下塗り

洗浄した外壁が完全に乾いたら、下塗り剤を塗布していきます。

下塗り剤は下地と塗料の密着性を高めるために使用します。

下塗り剤にはプライマーとシーラーと呼ばれる2種類があります。

どちらも作用は同じですが、プライマーは塗装面に塗布して外壁に機能を持たせ、一方のシーラーは下地に吸い込ませて機能を持たせる、という違いがあると言われています。

しかし、正しい定義はなく、一般的にプライマーとシーラーは同じものとして扱われることが多いようです。

上塗り

下塗りが完全に乾いたらローラーや刷毛を使って、塗料を塗っていきます。

色斑調整

塗料が乾いたら次にベースと呼ばれる塗料を塗布していきます。

ベースは2回塗ります。

コンクリート外壁の質感を活かした塗装を行いたい場合、下地の状態が良くなかったり、色褪せなどの経年劣化が起こっている状態で塗装をしてしまうと、いまひとつな仕上がりになってしまいます。

そのため、ベースで色味の調整を行います。

ベースを塗布することで、ムラのない外壁に仕上がります。

パターン

模様付けを行います。

ベースを塗布しただけではつるつるとした表面になってしまいます。

コンクリート外壁特有の重厚感を演出するために、パットやスポンジなどでまだら模様をつけ、新築時のようなコンクリート外壁に仕上げていきます。

上塗り(2回目)

最後にクリア塗装を行います。

クリア塗装には「クリア」と「カラークリア」の2種類があります。

クリアでは無色透明な塗料を使用します。

カラークリアで使用する塗料はクリアと同じく透明ですが、少々色が入っています。

色ガラスのような色合いです。

好みに合わせて塗料を選択してください。

完成

塗料が乾燥したら工事は完了です。

塗料の塗り重ねでコンクリート外壁には分厚い塗膜が形成されています。

塗膜は雨水や汚れなどからコンクリート外壁を保護してくれます。

DIYでコンクリートの防水塗装は可能?

近年ではホームセンターでさまざまな塗料や用具が手に入るようになり、DIYを楽しむ方も増えています。

ご自宅にコンクリート外壁がある方の中には、ご自身で防水塗装を行うことを検討している方もいるのではないでしょうか。

DIYは材料費だけで塗装を行うことができ、費用が安価に抑えられるためとても魅力的です。

しかしさまざまなデメリットや失敗の危険があることも忘れてはいけません。

デメリットや失敗例としては、

  • 仕上がりが汚くなる
  • 施工不良が起きる
  • 下地調整が難しい
  • 失敗しても保証が受けられず、再工事に高額な費用がかかる
  • 施工方法が悪く耐用年数ようり早いタイミングで再塗装が必要となる

などがあげられます。

防水工事は建物の寿命に関わる重要な工事の一つです。

専門的な知識や技術を持つ専門家に任せた方が安心です。

防水工事でよくある質問

Q

防水工事の種類にはどんなものがありますか?

A

主な防水工事の種類には、ウレタン防水、シート防水、アスファルト防水、FRP防水などがあります。それぞれの工法にはメリットとデメリットがあり、適した場所や耐用年数も異なります。

Q

防水工事の費用はどのくらいかかりますか?

A

工法や使用する材料、建物の状態によって異なりますが、一般的には1㎡あたり4,000円〜7,000円程度が相場です。

Q

工事の期間はどのくらいかかりますか?

A

工法や天候、建物の規模によりますが、通常は数日〜1週間程度で完了することが多いです。

Q

工事中の生活にどんな影響がありますか?

A

騒音や臭気が発生することがありますが、できるだけ負担を軽減するよう配慮しております。また、バルコニーや屋上の使用が一時的に制限されることがあります。

Q

防水工事のタイミングはいつが良いですか?

A

一般的には10年〜15年ごとに定期的なメンテナンスが推奨されています。また、ひび割れや雨漏りが発生した場合は早急に工事を行うことが重要です。

まとめ

コンクリート外壁の防水工事についてまとめると、

  • コンクリートは水を含みやすい性質があり、防水塗装は定期的に行わなければならない
  • コンクリート外壁の防水工事は、塗装が中心で費用は1㎡あたり3,000円〜7,000円程度
  • コンクリート外壁の塗装には、「撥水剤」「クリア塗料」「弾性塗料」が使われる
  • クリア塗料は耐久性・防水性も高いが、価格が高い
  • 撥水剤は安価だが、撥水性を高めるだけなので美観の回復は難しく、耐用年数も短い
  • 弾性塗料はヒビに強く耐用年数も長いが、塗膜が厚くコンクリート外壁のよさが失われる可能性がある
  • コンクリート外壁の防水工事は、DIYで行うと施工不良や仕上がりが汚くなる可能性が高く、専門業者に任せた方が安心

となります。

コンクリート外壁塗装の重要性をご理解いただけたでしょうか。

定期的な塗装は雨から外壁を守り、建物の寿命を長くするためにも大切な工事です。

塗装のタイミングをよく見極め、丁寧にメンテナンスをしていきましょう。

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