中古マンションの大規模修繕工事の費用を知りたい人
不動産投資用に中古マンションを購入したいけど…
注意点はある?
収益物件は大規模修繕が終わっている物件から選ぶの?
小規模修繕の回数が多い中古マンションは魅力的?
ビル1棟買いした場合、オーナー(大家)として修繕に取り組むには・・・?
中規模修繕工事を行うタイミングはいつ?
近年新築マンションの価格が高騰していることもあり、中古マンションの購入を考える人が増えています。
新築より価格も安いうえ、基本的には先着順の販売となるため焦って契約したくなってしまいますが、必ず確認しておきたいことがあります。
それはマンション購入後から毎月徴収される修繕積立金です。
いざ住み始めたら修繕積立金が大幅に増額された、追加の修繕費用を請求された、などといった思わぬ事態にならないためにも、事前の確認が大切です。
こちらの記事では、中古マンションを購入する際に気をつけたい維持費や修繕積立金について詳しく説明しています。
中古マンション購入の際の参考にしていただければ幸いです。
目次
大規模修繕工事とは?マンション管理に不可欠?
まず、マンションで行われる大規模修繕工事の基本知識について解説します。 大規模修繕工事の基本知識を事前に把握しておくことで、中古マンションの修繕費に関する理解が深まるだけでなく、対策も講じやすくなります。
マンションの大規模修繕工事とは?
マンションの大規模修繕工事とは、建物全体や共用部分の老朽化や劣化を修復・改修するために行われる修繕工事のことです。
建築基準法第2条第14号では以下のように定義付けられています。
第一章 総則
第二条
十四 大規模の修繕 建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の修繕をいう。
引用:建築基準法
この場合における主要構造部とは、壁や柱、床、はり、屋根、階段のことです。
つまり、マンションの半分以上を修復・改修する工事が「大規模修繕工事」に該当します。
マンションに行う工事には、大規模修繕工事に以外にも、小規模修繕工事や中規模修繕工事と呼ばれる工事があります。
小規模修繕工事は、建物の経年劣化に伴い発生する軽微な損傷を補修する工事のことです。具体的には、外壁のひび割れや塗装の剥がれ、屋根の雨漏り、雨樋の破損、共用部の床や壁の損傷などが対象となります。小規模修繕工事は、必要に応じて随時行われることが多く、費用も比較的安価です。
中規模修繕工事は、マンションやビルの共用部分を部分的に修繕する工事で、大規模修繕と小規模修繕の中間に位置するものです。通常、5年から10年の周期で行われますが、必要に応じて実施されることが多いです。
大規模修繕工事と改修工事の違い
同じ「工事」であっても、実は修繕工事と改修工事は意味と内容が異なります。
修繕工事
修繕工事は、建物の経年劣化や損傷を修理・修復し、新築時の状態に近づけることを目的とした工事です。例えば、外壁のひび割れ補修や屋根の雨漏り修理などが含まれます。修繕工事は、建物の機能や性能を維持するために行われるもので、主に小規模な修理やメンテナンス作業が中心です。
改修工事
改修工事は、建物の機能や外観を改善し、性能を向上させるための工事です。例えば、断熱性能を向上させるための断熱材の追加や、バリアフリー化のための改修などが含まれます。改修工事は、建物の価値を高めることを目的としており、修繕工事と比べて大規模な工事が多いです。
マンション大規模修繕工事の内容は?
マンションの大規模修繕工事では、主に以下のような工事が行われます。
- 外壁補修・塗装
- 防水工事
- シーリング工事
- 階段や手すりなど鉄部の塗装
- エントランス・廊下などの修繕
- エレベーター部品交換・入替
- 給排水管清掃・交換
大規模修繕では、修繕だけでなく新しい設備を導入したり、バリアフリー化をすすめるなど、より資産価値を高めるような改修工事が同時に行われることもあります。
工事内容は、マンションの劣化状況や居住者のニーズに応じて決定されます。マンションの劣化状況は、専門家に依頼して、調査してもらうことが一般的です。この調査は「建物劣化診断」と呼ばれます。
マンションに大規模修繕工事をするメリットは?
大規模修繕工事の実施は、マンションの維持管理において重要です。しかし、「重要」と言われても、なぜ重要なのか実感が湧かない人も多いのではないでしょうか?
以下では、マンションに大規模修繕工事を実施するメリットを紹介します。
建物の安全性向上
大規模修繕工事を行うことで、経年劣化による不具合を修繕し、建物の安全性を向上させることができます。例えば、外壁のひび割れや屋根の漏水などの問題を解決することで、建物全体の耐久性が向上します。また、耐震補強を行うことで、地震に対する安全性も高まります。これにより、住民の安心感が増し、事故や災害のリスクを低減することができます。
資産価値の維持・向上
建物の機能性を向上させる工事を行うことで、資産価値の低下を防ぎ、むしろ向上させることができます。例えば、エレベーターの更新や共用部分のリニューアルなどが該当します。バリアフリー化もおすすめです。このような工事を行うことで、建物の価値が高まり、売却時に有利になる可能性があります。
さらに、最新の省エネルギー技術を導入することで、ランニングコストの削減や環境負荷の軽減も期待できます。例えば、LED照明の導入や断熱材の強化、太陽光発電システムの設置などが考えられます。これにより、建物の魅力が一層高まり、入居者や購入希望者にとっても魅力的な物件となるでしょう。
居住環境の改善
給排水システムの老朽化や電気容量の不足といった問題を改善することで、居住者の生活はより快適になります。例えば、給排水管の交換や電気設備の更新を行うことで、水漏れや停電のリスクを減少させることができます。また、これにより修復費用を削減し、居住者とのトラブルを回避することにも繋がります。
さらに、快適な居住環境を提供することは、周辺物件との差別化にもなり、入居率アップが期待できます。
共用部分の性能向上
バリアフリーやセキュリティ、耐震性などの不備を解消し、安全性を向上させることができます。例えば、エントランスの自動ドア化や防犯カメラの設置を行うことで、住民の安全性が向上します。また、エレベーターのバリアフリー化や共用廊下の手すり設置など、高齢者や障がい者に配慮した設備を整えることで、全ての住民が安心して利用できるようになります。
デザインリニューアルによる入居率の向上
外装や内装のデザインをリニューアルすることで、建物全体の美観を向上します。例えば、外壁の塗り替えやエントランスのリニューアルを行うことで、建物の印象が大きく変わります。これにより、新たな入居者を引き付けることができ、入居率の向上に繋がります。また、共用部分のデザインを一新することで、住民同士の交流が促進され、コミュニティの活性化にも寄与します。
マンション大規模修繕工事は何年ごと?工期は?
マンションの大規模修繕工事は、一般的に12年と言われています。ただし、建物の状態や使用材料によっては、15年や18年に延長される場合もあります。
国土交通省の「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査」によると、平均修繕周期は、1回目が15.6年、2回目が14年、3回目が12.9年、という調査結果が出ています。大規模修繕工事の回数が増えるほど、修繕周期は短くなる傾向があるようです。
大規模修繕工事の平均修繕周期 | 修繕周期(年) | |||
下位25%値 | 中央値 | 上位25%値 | 平均値 | |
1回目(n=511) | 12 | 14 | 15 | 15.6 |
2回目(n=169) | 12 | 13 | 15 | 14 |
3回目(n=56) | 12 | 13 | 14.3 | 12.9 |
4回目(n=8) | 11.8 | 13 | 14 | 13.1 |
平均修繕周期(n=648) | 12 | 14 | 15 | 15.2 |
大規模修繕工事の回数と築年数の関係に関する調査も実施されています。大規模修繕工事の工事回数は1回目は築15年、2回目は築26〜30年、3回目は築41年以上で実施されています。
大規模修繕工事回数 | 築年数 | |||
下位25%値 | 中央値 | 上位25%値 | 平均値 | |
1回目(n=344) | 14年 | 15年 | 18年 | 18.2年 |
2回目(n=198) | 26年 | 28年 | 32年 | 29.4年 |
3回目以上(n=242) | 31.5年 | 40年 | 46年 | 37.3年 |
ただし、上記の数値はあくまで平均です。修繕周期は、建物の劣化状況や環境条件によって異なるため、定期的な点検や診断が重要です。マンションの管理組合・管理者が主体となって、適切なタイミングで修繕を行うことが求められます。
マンションの大規模修繕工事の工期も、マンションの規模や修繕内容によって異なります。一般的には以下のような期間がかかります。
- 小規模マンション(総戸数50戸未満): 約3~4ヵ月1
- 中規模マンション(総戸数50~100戸位): 約4~6ヵ月1
- 大規模マンション(総戸数100戸以上・団地・超高層タワーマンションなど): 約半年〜1年
ただし、規模が大きい建物や複数棟ある場合は、工事期間が1年以上かかることもあります
マンション大規模修繕工事の費用は?
マンションの大規模修繕工事の費用は、マンションの規模や工事内容によって異なりますが、一般的には1戸あたり約75万~125万円が相場です。100戸のマンションの場合、総額で約7,500万円~1億2,500万円程度かかることになります。
国土交通省による、大規模修繕工事の回数と工事金額の調査結果は以下のとおりです。
大規模修繕工事回数 | 工事金額(万円) | |||
下位25%値 | 中央値 | 上位25%値 | 平均値 | |
1回目(n=332) | 4,943.8 | 8,665 | 19,825 | 15,237.40 |
2回目(n=194) | 4,858.5 | 7,660 | 13,806.80 | 11,702.70 |
3回目以上(n=242) | 5,753 | 8,703 | 16,785 | 14,758.60 |
上記の調査結果を見ると、工事回数を重ねていくごとに、費用は高くなっていく傾向があります。これは築年数の増加に伴い、修繕が必要となる劣化・損傷箇所が増えていくためです。
大規模修繕の修繕費用は、仮設工事、外壁工事、防水工事、設備工事などの内容によっても変わります。具体的な費用を知りたい場合は、専門のコンサルティング会社や施工業者に相談するのが良いでしょう。
中古マンションの中規模修繕にかかる費用の目安とは?
中古マンションの中規模修繕は、特定の部分に焦点を当てた補修工事です。マンション全体の修繕よりも規模が小さく費用も抑えられますが、建物の機能や安全性を保つために欠かせません。中古マンションを購入する際、将来の修繕に備えた資金計画が必要であり、適切な費用の目安を把握することが重要です。
中規模修繕における主な工事内容
中規模修繕は建物全体ではなく、特定の部位や設備に対して行われる部分的な工事です。具体的には、以下のような工事が含まれます。
内容 | 詳細 |
外壁の補修・塗装 | 外壁のひび割れや塗装の劣化を修復し、雨水の侵入を防ぐ |
防水工事 | 屋上やベランダの防水層を補強し、雨漏りや水の浸入による内部劣化を防ぐ |
共用部分の修繕 | エントランスや共用廊下のタイルの補修や塗装、照明設備の交換などを行う |
設備の更新 | 古い給排水管や電気設備の更新も含まれ、住民の生活に直接関わる需要な工事 |
中規模修繕の費用の目安
中規模修繕の費用は、工事の範囲や規模によって異なりますが、一般的な目安として1戸あたり20〜80万円程度とされています。これには、外壁や防水工事、配管工事などが含まれる場合が多いです。具体的には、以下の要素によって費用が変動します。
- 修繕箇所の規模と劣化度合い:外壁や屋根の劣化が激しい場合は、修繕費用が高くなることがあります。特に、ひび割れや剥がれが広範囲にわたる場合は大掛かりな工事が必要です。
- 使用する材料と工法:防水工事や外壁の塗装にはさまざまな工法があり、それぞれ費用に差があります。高耐久な材料を使うと、初期費用は高くなりますが、長期的にはメンテナンス頻度が減るためコストパフォーマンスが高くなります。
修繕積立金と追加負担のリスク
修繕費用は通常、マンションの修繕積立金から支払われますが、積立金が不足している場合、住民に追加の負担が発生することがあります。購入前に、修繕積立金が適切に積み立てられているかどうかを確認することは重要です。過去の修繕履歴や、将来の修繕計画も確認して、どのタイミングでどの程度の費用が必要になるかを把握することが大切です。
また、マンションの規模が大きいほど、修繕費用は多くの住民で分担されるため、1戸あたりの負担は小さくなる傾向があります。しかし、住民数が少ない小規模マンションでは、修繕費用が高額になるケースもあるため、修繕費の見積もりと積立計画をしっかりと確認する必要があります。
修繕工事の実施タイミング
中規模修繕の実施タイミングは、通常の定期点検や劣化の進行具合に基づいて決定されます。通常、12年周期を目処に行う大規模修繕の間に、中規模修繕を行うことで建物の劣化を抑え、大規模な修繕を先延ばしすることが可能です。防水工事や外壁補修などは、早めに対応することで、建物全体の耐久性を保つことができます。また、マンションの管理組合によっては、中規模修繕を計画的に実施し、定期的に建物の状態を確認しながら補修を進めることが求められます。
修繕費用を抑えるための工夫
修繕費用を抑えるためには、計画的なメンテナンスと早期対応がポイントです。外壁の小さなひび割れや防水層の劣化など、初期の段階で発見できれば、早めに対処することで大規模な工事を避けることが可能です。また、管理組合での資金管理や、信頼できる施工業者の選定もコストを抑えるために重要です。複数の業者から見積もりを取り、工法や材料についても比較検討することが推奨されます。
中規模修繕は、建物の耐久性を維持し、住民の快適な生活環境を守るための重要なステップです。適切な費用感を把握し、修繕積立金を計画的に運用することで、将来の大きな負担を回避しつつ、マンション全体の価値を高めることができます。
中古マンションの小規模修繕の重要性は?
中古マンションの小規模修繕は、建物全体の資産価値を保ち、快適な住環境を維持するために重要な役割を果たします。小規模修繕は、大規模修繕ほどの負担がかからないため、こまめに実施することで劣化を早期に防ぎ、長期的な修繕コストの削減につながります。たとえば、外壁のひび割れや屋根の防水処理、共用部の補修といった小規模な工事を行うことで、雨漏りや劣化の進行を未然に防ぐことが可能です。
また、入居者にとっても清潔で安全な環境が維持されるため、満足度が向上し、空室リスクの軽減にも寄与します。中古マンションのオーナーや管理組合にとっては、定期的な小規模修繕の実施が、資産価値を守りながら経営の安定化を図るうえで欠かせない要素となります。
中古マンションの小規模修繕の費用相場について|20戸のマンションの場合
中古マンションの小規模修繕にかかる費用相場は、修繕内容や建物の状態によって異なりますが、一般的な目安として20戸規模のマンションの場合、1回の小規模修繕でおおよそ50万円から150万円程度が相場となることが多いです。この範囲には、外壁や共用部の簡易補修、給排水設備の点検や交換、廊下や階段の塗装補修など、比較的軽微な修繕が含まれます。
小規模修繕は、早期に劣化を防ぐことで建物全体の長寿命化に寄与し、大規模修繕までの期間を延ばすことが可能です。
毎月一定額が徴収される「修繕積立金」とは?
中古マンションの購入を検討されている方の中には、「修繕積立金って何?」と思われる方もいるでしょう。
修繕積立金は、マンションの維持管理において、重要な資金です。
以下では、修繕積立金の基礎知識、平均金額、積立方式、支払えなくなった場合の対処法を解説していきます。
修繕積立金の基礎知識と平均金額
修繕積立金とは、将来の大規模修繕や日常的な修繕に備えて積み立てられる資金で、新築・中古を問わず、必ず毎月徴収されます。 修繕積立金の他に、「管理費」もマンションのメンテナンスに充てられます。
修繕積立金と管理費の違いは以下の通りです。
修繕積立金 | 管理費 |
大規模修繕や日常的な修繕に備えて積み立てられる資金 | 廊下など共用部の清掃や、貯水槽・排水管の洗浄など日常のメンテナンスに充てられる |
『令和5年度マンション総合調査結果からみたマンションの居住と管理の現状』によると、令和5年度の月/戸当たりの修繕積立金の額の平均は、13,054円。駐車場使用料等からの充当額を含む修繕積立金の総額の平均は13,378円で、平成30年度と比較すると、これらはともに増額しています。
つまり、古いマンションやビルの増加に伴い、修繕や改修が必要となる箇所が増えている、ということが考察できます。
修繕積立金の積立方式
修繕積立金の積立方式には、均等積立方式と段階増額積立方式があります。現在はこの2種類が主流です。
均等積立方式は、建物の寿命全体にわたって修繕費用を均等に積み立てる方式です。具体的には、将来必要となる修繕費用を見積もり、その総額を長期にわたって均等に分割して積み立てます。
メリット:
・毎月の積立金額が一定であるため、家計の計画が立てやすい
・将来的な大幅な増額がないため、老後の生活設計にゆとりを持たせることができる
・滞納や未払いのリスクが軽減される
デメリット:
・新築当初から積立金額が高めに設定されるため、初期の負担が大きい
・初期段階では修繕の必要性が少ないため、無駄に感じることがある
段階増額積立方式は、新築当初は積立金額を低く設定し、一定期間ごとに段階的に増額していく方式です。
メリット:
・新築当初の負担が軽減されるため、購入時の資金繰りが楽になる
・実際の修繕費用に応じて積立金額を調整できるため、合理的な積立が可能
デメリット:
・増額のたびに合意形成が必要であり、合意が得られない場合は計画が滞る可能性がある
・将来的に積立金額が大幅に増加するため、老後の負担が大きくなる可能性がある
・滞納や未払いが発生するリスクがある
現在の修繕積立金の積立方式の割合は、均等積立方式が40.5%、段階増額積立方式が47.1%となっています。しかし、完成年次別に見ると、完成年次が新しいマンションほど、段階増額積立方式となっている割合が大きいです。
中古マンションを購入する際は、完成年次と積立方式の種類を確認しておくと良いでしょう。
参考:国土交通省『令和5年度マンション総合調査結果からみたマンションの居住と管理の現状』
修繕積立金が支払えなくなったら?
分譲マンションの場合、さまざまな事情で修繕積立金の支払いが厳しくなることもあるでしょう。そのような場合には、早めに管理組合や管理会社に相談しましょう。
マンションによって対応は異なりますが、支払いを待ってくれたり、分割での支払いが認められる場合もあります。
それでも支払いが難しい場合には早めに売却を検討することも大切です。滞納を続けてしまえば、近隣住民とトラブルになったり、訴訟に発展してしまう恐れもあります。
中古マンション購入時にチェックすべきポイント
中古マンションを購入する際、チェックしておくべき点は4つです。
以下ではチェックすべきポイントを詳しく解説していきます。
長期修繕計画の有無
中古マンションを購入する際には、まず長期修繕計画があるかどうかを確認しましょう。驚かれるかもしれませんが、長期修繕計画がないマンションが存在します。全体の1割弱のマンションが現在も長期修繕計画を作成していません。
長期修繕計画があるマンションは、将来的な修繕費用の見通しが立てやすく、管理組合がしっかりと機能している証拠です。計画がない場合、予期せぬ修繕費用が発生するリスクが高まります。長期修繕計画がなければ、その場しのぎの修繕を行っていくことになり、将来的に資産価値の維持・向上を期待することは難しいといえるでしょう。
中古マンションを購入する場合には、きちんとした長期修繕計画があるマンションを選びましょう。
大規模修繕工事の内容・実施時期
次に、大規模修繕工事の内容と実施時期を確認することが重要です。過去にどのような修繕工事が行われたのか、また今後予定されている工事があるかを把握することで、マンションの維持管理状況が理解できます。特に、外壁や屋上防水、給排水設備などの重要な部分の修繕が適切に行われているかを確認しましょう。
購入を検討している中古マンションが、大規模修繕工事検討中の場合は気をつけた方がいいでしょう。
入居直後に一時金として多額の修繕費用を請求されたり、修繕積立金の値上げがある可能性があります。
大規模修繕を検討しているかどうかは、重要事項説明書に必ず明記することになっていますので、忘れずに確認するようにしてください。
計画の見直しを行っているか
長期修繕計画は一度作成して終了ではありません。
建物の劣化状況や社会状況、災害等により、当初の計画通りにすすまないことも少なくありません。
5年程度を目安に長期修繕計画を見直し、それに照らし合わせて修繕積立金が妥当なのかを確認していく必要があります。
新築時に作成された計画のまま見直しが行われていないのであれば、今後大幅な修繕積立金の値上げや一時金の徴収など、想定外の事態に陥るリスクがあります。
マンションの築年数
最後に、マンションの築年数も重要なチェックポイントです。築年数が古いマンションは、設備や構造が劣化している可能性が高く、修繕費用がかさむことがあります。一方で、築年数が新しいマンションは、最新の建築基準に適合しているため、安全性や快適性が高いことが期待できます。築年数だけでなく、実際の状態も併せて確認することが大切です。
東京都の皆様に新東亜工業が選ばれる理由
社名 | 株式会社新東亜工業 |
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役員 | 代表取締役社長:高井 強 |
所在地 | 〒131-0033東京都墨田区向島3-22-12 栗原ビル2F |
TEL | 03-6658-5364 |
FAX | 03-6658-5365 |
創業 | 平成21年5月 |
設立 | 平成24年1月 |
資本金 | 8,000万円 |
建設業許可 | 東京都都知事許可(般-4)第142885号 |
一級建築士事務所 | 一級 東京都知事登録 第65008号 |
取引金融機関 | 朝日信用金庫(向島支店) |
事業内容 | 総合建設業 |
顧問税理士 | 上杉敏主税理士事務所 |
東京都で大規模修繕をお考えの方は新東亜工業へお任せください。新東亜工業は大規模修繕や防水工事、外壁塗装などのプロとして東京都内を中心にマンションやビルなど幅広く工事を執り行っております。
新東亜工業は、東京都で多くのお客様に選ばれている理由があります。それは、お客様のニーズに真摯に向き合い、納得いただける施工サービスを提供するためのこだわりにあります。新東亜工業が掲げる4つのこだわりポイントをご紹介します。
中間マージンゼロ
新東亜工業では、中間業者を一切介さないことでコストを削減し、よりお得な価格でサービスを提供しています。中間マージンをゼロにすることで、お客様には直接的な費用対効果を実感していただけます。透明性の高い料金体系で、安心してご利用いただけます。
自社施工
当社は、自社施工を徹底しています。経験豊富な職人が直接工事を行うことで、品質の高い仕上がりを保証します。自社施工により、工程管理が徹底されるため、納期の厳守や施工後のフォローアップもスムーズに行えます。これにより、お客様には安心してお任せいただける体制を整えています。
ベストな修繕・改修方法をご提案
新東亜工業では、お客様の建物の状態やご要望に応じて、最適な修繕・改修方法をご提案します。最新の技術と豊富な経験を活かし、耐久性や美観を兼ね備えた施工を実現します。また、お客様のライフスタイルや予算に合わせたカスタマイズプランもご用意しております。
お客様ファースト
新東亜工業はお客様の満足を第一に考えたサービス提供を心掛けています。ご相談から施工後のアフターフォローまで、一貫して丁寧な対応を行います。お客様の声をしっかりと聞き、ニーズに応じた最適な提案を行うことで、信頼関係を築いています。
さらに、新東亜工業では、他社との相見積もりも大歓迎です。複数の見積もりを比較することで、お客様に最も適したプランを見つけていただけます。また、予算に合わせた柔軟なプランもご案内しておりますので、お気軽にご相談ください。お客様のご満足を最優先に、最適な提案と施工をお約束します。
新東亜工業の大規模修繕工事で行うサービス内容
大規模修繕が必要になるきっかけ
建物の老朽化
設備の老朽
地震などの災害
居住者の要望
大規模修繕は賃貸マンションやアパートなどの建物について約10年〜12年周期で行います。建物の老朽化、設備の老朽、地震などの災害における損壊、また住民の要望によって行われます。
特にマンション・ビル管理者は様々な工事内容について一定の知識を持っておくことで非常に工事もスムーズに行うことにもつながります。
新東亜工業では、大規模修繕工事や・防水工事・外壁塗装など様々な工事を取り扱っております特に大規模修繕工事においては外壁や屋根・屋上の防水から塗装まで幅広く対応致しております。
中古マンションなど建物の老朽化によって起こる修繕や改修工事においては調査から施工、アフターサービスまで丁寧に執り行います。
大規模修繕工事における工事内容についてさらに詳しく解説します。
屋上やベランダの防水工事
建物の寿命を延ばし、雨漏りを防ぐために防水工事は非常に重要です。当社では最新の防水技術を用いて、確実な防水対策を施します。防水工事は、定期的なメンテナンスが欠かせません。東京都の多くのお客様から信頼をいただいており、品質の高い施工で快適な生活環境を提供します。
屋根工事
屋根工事は、建物の安全と美観を保つために欠かせない重要な作業です。新東亜工業では、耐久性に優れた屋根材を使用し、丁寧な施工を行います。屋根の修繕やリフォーム、新築工事など、さまざまなニーズに対応可能です。お客様のご要望に合わせた最適な屋根工事プランをご提案し、安心して長くお使いいただける屋根を実現します。
外壁塗装
外壁塗装は、建物の外観を美しく保つだけでなく、耐久性を高める重要な工程です。新東亜工業では、高品質な塗料を使用し、プロフェッショナルな技術で外壁塗装を行います。色褪せや汚れに強い塗料を使用し、長期間美しい外観を維持します。また、お客様の好みに合わせたカラーコーディネートも可能です。
シーリング工事
シーリング工事は、建物の隙間を防ぎ、雨水の浸入を防止するための重要な作業です。新東亜工業では、高品質なシーリング材を使用し、確実な施工を行います。経年劣化によりシーリングが劣化すると、雨漏りや断熱性能の低下を引き起こします。定期的なシーリング工事で、建物の健康を維持し、長寿命化を図ります。お客様の建物に最適なシーリング工事プランをご提案します。
長尺シート工事
新東亜工業では、耐久性に優れた長尺シートを使用し、プロフェッショナルな技術で施工を行います。長尺シート工事は床面の保護と美観を兼ね備えた施工方法で特に、店舗やオフィスなどの高い耐久性が求められる場所に最適です。お客様のご要望に合わせたデザインやカラーのシートを選び、快適で美しい空間を提供します。
下地補修工事
下地補修工事は、建物の基盤を強化し、長期間にわたり安全に使用するために欠かせない工程です。新東亜工業では、専門の技術者が丁寧に下地補修を行い、建物の耐久性を高めます。ひび割れや劣化箇所を確実に補修し、建物全体の健康を維持します。
足場工事
新東亜工業では、安全基準を満たした堅固な足場を組み立て、施工の安全性を確保します。経験豊富なスタッフが迅速かつ正確に足場を設置し、スムーズな工事進行をサポートします。足場工事は、外壁塗装や屋根工事など、さまざまな工事に対応可能です。
タイル工事
新東亜工業では、高品質なタイルを使用し、プロフェッショナルな技術でタイル工事を行います。外壁や床面のタイル貼り替え、新築工事など、幅広いニーズに対応可能です。お客様のご要望に合わせたデザインやカラーのタイルを選び、魅力的な空間を提供します。
洗浄工事
洗浄工事は、建物の美観を保ち、汚れや劣化を防ぐために重要な作業です。新東亜工業では、最新の洗浄技術を駆使し、外壁や屋根などの汚れを徹底的に除去します。高圧洗浄や特殊洗浄剤を使用し、環境に優しい方法で洗浄を行います。
東京都内における大規模修繕工事の施工実績
大規模修繕工事における東京都内での施工実績を紹介します。
東京都墨田区Sマンション 大規模修繕工事【個人オーナー様】
施工前
施工後
【企業様】東京都中央区Kビル 大規模修繕工事
施工前
施工後
東京都のマンション大規模修善対応可能エリア
新東亜工業では東京都内を中心にマンションやビルの大規模修繕工事を承っております。都心以外の地域についてもご相談をお受けしておりますのでぜひお問い合わせください。
千代田区 / 中央区 / 港区 / 新宿区 / 文京区 / 台東区 / 墨田区 / 江東区 / 品川区 / 目黒区 / 大田区 / 世田谷区 / 渋谷区 / 中野区 / 杉並区 / 豊島区 / 北区 / 荒川区 / 板橋区 / 練馬区 / 足立区 / 葛飾区 / 江戸川区 / 八王子市 / 立川市 / 武蔵野市 / 三鷹市 / 青梅市 / 府中市 / 昭島市 / 調布市 / 町田市 / 小金井市 / 小平市 / 日野市 / 東村山市 / 国分寺市 / 国立市 / 福生市 / 狛江市 / 東大和市 / 清瀬市 / 東久留米市 / 武蔵村山市 / 多摩市 / 稲城市 / 羽村市 / あきる野市 / 西東京市
大規模修繕工事でよくある質問
Q
大規模修繕工事の期間はどのくらいかかりますか?
A
大規模修繕工事の規模や建物の状態によりますが、およそ3ヶ月〜4ヶ月程度かかることが多いです。
Q
工事中の生活にどんな影響がありますか?
A
足場の設置やメッシュシートで覆うため、室内が少し暗くなることがあります。また、塗装や防水作業時には洗濯物が干せないなどの制限があります。
Q
バルコニーやベランダの利用はどうなりますか?
A
バルコニーやベランダの壁面塗装や床面の防水作業時には、使用が制限されることがあります。
Q
工事期間中、エアコンは使えますか?
A
基本的には通常通り使用できますが、場合によっては一時的に使用が制限されることもあります。
Q
大規模修繕での工事の騒音や臭気はどうなりますか?
A
塗装の臭気やドリルの騒音、粉塵などが発生することがありますが、できるだけ負担を軽減するよう配慮しております。
Q
大規模修繕工事に対する費用が不足する場合はどうすればよいでしょうか?
A
できるだけ早い時期に長期修繕計画に基づき積立金を見直し、資金不足にならないようにするのが最善です。実際に資金が足りないことが判明した場合には、時期をずらしたり、工事の範囲を見直したり、一時金の徴収や借入の可能性を探ったりと、様々な方法で計画を調整できます。ご予算に応じて資産価値を損なわないベストなプランをご提案いたします。
Q
修繕工事の前に現地調査が必要なのはなぜですか。どういうことを行うのですか?
A
築年数、周囲の環境や場所によって劣化の度合いは異なりますので、各部の劣化状況を把握し、適切な修繕方法を見極めるためには現地調査が欠かせません。外壁タイルの浮きやコンクリートの中性化、鉄部の錆など、部位ごとに幅広くチェックします。
Q
大規模修繕工事の費用相場は一般的にいくらですか?
A
大規模修繕工事の費用について一般的な相場としては、1戸あたり約100万円前後が目安です。マンション全体の規模が大きい場合には、修繕費用が1億円を超えることもあります。また、マンションの劣化が激しい場合や、質の高い塗装を希望する場合には、さらに費用が高くなることがあります。
まとめ
中古マンション購入において、注意すべきポイントについてまとめました。
- 修繕積立金の値上げの予定があるのか
- 長期修繕計画が作成されているか
- 長期修繕計画が計画通りにすすんでいるか
- 定期的に長期修繕計画が見直されているか
- 大規模修繕工事を検討中のマンションは注意が必要
中古マンションを購入する際には、大規模修繕に関わる長期修繕計画を確認することがとても大切です。
購入後にこんなにはずではなかったと後悔することがないよう、事前にチェックしておきましょう。