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RC構造のマンション・ビルの修繕費相場は?修繕時期の目安はいつ?実績や施工事例も紹介

RC構造の修繕費相場を知りたい人

RC構造の修繕費相場を知りたい人

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rc造の大規模修繕の費用はいくら用意すればいい?
rc造マンション改修工事の費用の相場は?

マンションやビルは、RC(鉄筋コンクリート)構造のものが多くなっています。RC構造の建物は、法定耐用年数が木造の2倍以上と言われており長持ちしやすい建物となります。

ただ丈夫な反面、外壁に様々なものが付けられているケースも多く、劣化や見た目の悪さにつながることもあります。また、丈夫とは言っても、築年数を重ねると修繕工事を行う必要があります。

そこで今回は、RC構造のマンションやビルの修繕費用の相場や、時期の目安について解説していきます。

大規模修繕について解説

大規模修繕とは、マンションやビルなどの集合住宅において、外壁のひび割れや塗装の剥がれ、屋上の防水工事や設備の劣化など、建物全体の劣化を防ぎ、修繕するために行われます。建物全体の劣化を防ぎ、長期的な安全性と快適性を維持するために行われる大規模な修繕工事です。通常、10年から20年ごとに計画され、外観の美観を保つだけでなく、建物の構造や設備の性能を向上させることを目的としています。

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RC構造とは?マンション・ビルの特徴と修繕費が高くなる理由

RC構造とは、鉄筋コンクリートを使用した建築構造のことです。鉄筋の強度とコンクリートの耐久性を組み合わせることで、地震や火災に強い建物を実現します。そのため、多くのマンションやビルで採用されています。
しかし、RC構造は年月とともに劣化が進み、ひび割れや漏水、コンクリートの剥離が発生することがあります。これらの劣化を放置すると修繕費が高額になるため、計画的な維持管理が求められます。

RC構造のマンション・ビル修繕の内容と種類の違い

RC構造のマンションやビルはどういった個所を重点的に修繕するのか?修繕工事の規模によって、個所や内容が違ってくるためその内容を確認して違いを比較してみましょう。

RC構造のマンション・ビル大規模修繕の内容

大規模修繕工事で行われる可能性が高い主な個所や内容は、以下のようなもの。

  • 屋根・外壁(塗装など)
  • ベランダ(塗装や防水)
  • 階段(塗装や防水)
  • 廊下(塗装や防水)
  • 給湯器等(修理や交換)
  • 排水管(高圧洗浄など)

大規模な修繕工事は、特に外壁や屋上など風雨にさらされる外部を中心に行われることが多く足場を組んで大掛かりなものとなります。

そのため、10数年に1度程度の周期で行うことが多く金額もかさみます。

RC構造のマンション・ビル中規模修繕の内容

中規模修繕工事は、大規模修繕工事よりももちろん規模が小さく足場を組まずに行う工事が多くなっています。

大規模修繕工事での工事個所を減らし、コストダウンへと繋げるために定期的な点検などで見つかった不具合を修繕することが多いですね。

中規模修繕工事では、以下のような内容が考えられます。

  • 外壁の目が届きやすい場所の亀裂
  • ベランダや外装・屋上などの防水塗装の剥げ

中規模修繕工事をこまめに行うことで、大規模修繕工事のコストダウンが可能となるので定期的な点検やメンテナンスは非常に重要です。

RC構造のマンション・ビル小規模修繕の内容

大規模・中規模工事は、長期的な計画により行われるものですが小規模な修繕工事に関しては日常的に行われることも多いです。

  • エントランス・廊下など共有部の電球の交換、破損の修繕
  • 雨漏りや水漏れの修繕
  • 地震や災害による修繕
  • スプリンクラーなど火災時の設備点検・交換
  • エレベーター・自動ドアなどその他設備の故障修理

日常生活の中での不具合がメインとなっています。

破損や、故障など気が付いたらすぐに修繕しておくことで大規模・中規模工事の際に工程を減らすことができるのでぜひ、日常からしっかりとチェックを行って気が付いた箇所は早めに対処するのが良いですね。

RC構造のマンション・ビル修繕の時期と費用の目安

実際に修繕工事を行う際、外壁の補修や屋上防水などRC構造の金額はどれくらい必要となるのかは、非常に心配ですよね。

あくまでも一般的なRC構造のマンションとなりますが、どれくらいの時期に修繕を行うのか?周期と費用に関して見ていきましょう。

修繕時期修繕内容費用の目安
5~10年ベランダ・階段・廊下
(塗装や劣化、汚れの補修)
排水管
(高圧洗浄など)
85,250円
(一戸当たり)
11~15年目
(大規模修繕1回目)
屋根・外壁・ベランダ・階段・廊下
(塗装や劣化、汚れの補修)
排水管
(高圧洗浄など)
546,150円
(一戸当たり)
21~25年目
(大規模修繕2回目)
屋根・外壁・ベランダ・階段・廊下
(塗装や劣化、汚れの補修)
排水管
(高圧洗浄など)
1,158,580円
(一戸当たり)
26~30年目ベランダ・階段・廊下
(塗装や劣化、汚れの補修)
排水管
(高圧洗浄など)
228,250円
(一戸当たり)
参考:国土交通省「民間賃貸住宅の計画修繕ガイドブック」

やはり、大規模修繕工事の時期に大きな金額が必要となってくることがわかりますね。

修繕内容に関しては、各住居に関して記載していませんが給湯器の交換なども関わってきます。

マンションの階層によって、修繕費用は変わってきますので積み立てをしっかり行っておくことが大切ですね。

大規模修繕工事でよくある質問

Q

大規模修繕工事の期間はどのくらいかかりますか?

A

大規模修繕工事の規模や建物の状態によりますが、およそ3ヶ月〜4ヶ月程度かかることが多いです。

Q

工事中の生活にどんな影響がありますか?

A

足場の設置やメッシュシートで覆うため、室内が少し暗くなることがあります。また、塗装や防水作業時には洗濯物が干せないなどの制限があります。

Q

バルコニーやベランダの利用はどうなりますか?

A

バルコニーやベランダの壁面塗装や床面の防水作業時には、使用が制限されることがあります。

Q

工事期間中、エアコンは使えますか?

A

基本的には通常通り使用できますが、場合によっては一時的に使用が制限されることもあります。

Q

大規模修繕での工事の騒音や臭気はどうなりますか?

A

塗装の臭気やドリルの騒音、粉塵などが発生することがありますが、できるだけ負担を軽減するよう配慮しております。

Q

大規模修繕工事に対する費用が不足する場合はどうすればよいでしょうか?

A

できるだけ早い時期に長期修繕計画に基づき積立金を見直し、資金不足にならないようにするのが最善です。実際に資金が足りないことが判明した場合には、時期をずらしたり、工事の範囲を見直したり、一時金の徴収や借入の可能性を探ったりと、様々な方法で計画を調整できます。ご予算に応じて資産価値を損なわないベストなプランをご提案いたします。

Q

修繕工事の前に現地調査が必要なのはなぜですか。どういうことを行うのですか?

A

築年数、周囲の環境や場所によって劣化の度合いは異なりますので、各部の劣化状況を把握し、適切な修繕方法を見極めるためには現地調査が欠かせません。外壁タイルの浮きやコンクリートの中性化、鉄部の錆など、部位ごとに幅広くチェックします。

Q

大規模修繕工事の費用相場は一般的にいくらですか?

A

大規模修繕工事の費用について一般的な相場としては、1戸あたり約100万円前後が目安です。マンション全体の規模が大きい場合には、修繕費用が1億円を超えることもあります。また、マンションの劣化が激しい場合や、質の高い塗装を希望する場合には、さらに費用が高くなることがあります。

大規模修繕のタイミングとは?適切な時期を見極める方法

大規模修繕の適切なタイミングは、築20年前後が一般的です。ただし、建物の劣化具合に応じて時期が前後することがあります。劣化が軽微な段階で修繕を行えば、修繕範囲を抑えられ、コストを削減できます。
また、劣化診断建物調査報告書を活用することで、修繕が必要な箇所を明確にし、効率的な計画を立てることが可能です。

修繕工事の費用を抑えるには

修繕費用が思ったよりも高くてびっくりした!積み立てていた金額よりも多くかかってしまった!など想定外のことも起こりえます。

マンションやビルの修繕工事は建物の維持管理に欠かせませんが、高額な費用がかかることが多く、住民やオーナーにとって大きな負担となります。適切な計画と工夫を取り入れることで、費用を抑えながら質の高い工事を実現することが可能です。

修繕費を抑えるには、以下のポイントを押さえましょう

1. 事前の劣化診断を徹底する

修繕工事を計画する際には、まず建物の劣化状況を正確に把握することが重要です。建物の劣化診断を専門家に依頼することで、修繕が必要な箇所を優先順位ごとに明確にすることができます。必要以上に広範囲の修繕を行わず、ピンポイントで効果的な対応をすることで、余分な費用を削減できます。

2. 長期修繕計画を活用する

長期修繕計画は、建物の維持に必要な修繕工事を数十年単位でスケジュール化したものです。この計画を活用することで、修繕時期を適切に見極め、予期せぬ出費を防ぐことができます。また、複数の修繕工事を同時に行う「工事の一括実施」を取り入れることで、足場設置費用などの重複コストを抑えることができます。

3. 複数の業者から見積もりを取る

修繕工事の費用は、業者ごとに大きな差が出る場合があります。複数の業者から見積もりを取得し、価格だけでなく、提案内容や施工実績を比較検討することが大切です。価格が安すぎる場合は品質に問題がある可能性もあるため、適正価格で信頼できる業者を選びましょう。

4. 使用する材料を適切に選ぶ

修繕工事に使用する材料も費用に大きく影響します。例えば、防水工事で使用するウレタン防水やシート防水など、材料の特性や耐久年数を考慮して選ぶことで、長期的なコストを抑えることができます。また、短期間で劣化する安価な材料を使用すると、再修繕が必要になり、結果的に費用が増加する可能性があるため注意が必要です。

5. 住民や関係者との合意形成を早めに行う

マンションやビルでは、住民やオーナー間での合意形成が遅れると、計画自体が延期され、工事費が高騰するケースがあります。例えば、足場を長期間設置する場合、レンタル費用が追加でかかることがあります。事前に説明会を開催し、修繕の必要性や費用について共有することで、スムーズに進めることができます。

6. 補助金や助成金を活用する

自治体によっては、耐震補強や省エネ改修などの修繕工事に対して補助金や助成金が利用できる場合があります。これらを活用することで、修繕費用の一部を負担してもらうことが可能です。申請には条件や期限があるため、工事計画を立てる際に事前に確認しましょう。

7. 定期的なメンテナンスで劣化を防ぐ

大規模な修繕工事を回避するためには、日常的な点検やメンテナンスが欠かせません。小さな劣化や不具合を早期に修理することで、状態の悪化を防ぎ、結果的に大規模工事の必要性を軽減することができます。

8. 信頼できる管理会社やコンサルタントを活用する

修繕工事の計画や業者選定において、専門知識を持つ管理会社や修繕コンサルタントのサポートを受けることで、効率的な計画を立てられます。適切なアドバイスを受けることで、不必要な工事を避け、コストを最適化できます。

修繕費用を抑えるためには【建物を大切に使う】という意識が大切です。

日々のメンテナンスや細かい検査を行い、小さい修繕を行うことで建物は長持ちし、大規模修繕工事の費用も抑えることへと繋がります。

ぜひたくさんの人が住むマンションや、多くの人が利用するビルを大切に扱ってくださいね。

修繕積立金の不足を防ぐために!計画的な資金準備の重要性

マンションやビルの維持管理において、修繕積立金は将来の修繕工事を行うための重要な資金です。しかし、積立金が不足すると、修繕計画に支障をきたし、結果として建物全体の資産価値を損なうリスクがあります。修繕積立金を不足させないためには、計画的な資金準備が不可欠です。

修繕積立金不足が招く問題

  1. 計画的な修繕ができない 修繕積立金が不足していると、必要なタイミングでの修繕が行えず、建物の劣化が進行します。これにより、修繕範囲が広がり、結果的に大規模な修繕が必要になるケースもあります。
  2. 住民への一時金の負担 修繕費用を賄うために、一時金として住民に追加の負担を求めることになります。一時金は住民にとって予想外の出費となり、不満やトラブルの原因になることがあります。
  3. 資産価値の低下 修繕が遅れると、外壁の劣化や共用部の損傷が目立ち、建物全体の見た目や機能性が損なわれます。これにより、マンションやビルの資産価値が下がり、売却や賃貸時の評価にも悪影響を及ぼします。

修繕積立金の適切な積立方法

  1. 長期修繕計画を基に積立額を設定する 長期修繕計画は、建物の築年数や修繕箇所を考慮し、数十年単位で必要な修繕費用を見積もったものです。この計画を基に、各住戸が負担すべき修繕積立金を計算し、無理のない範囲で積み立てることが重要です。
  2. 段階的な積立額の見直し 初期の積立額を低めに設定し、将来的に徐々に増額する方法(段階増額方式)は、初期費用を抑えやすい一方で、増額時に住民の合意が得られない場合があります。一方、一定額を積み立て続ける方法(均等積立方式)は、長期的に安定した資金を確保できます。物件の特性に応じて選びましょう。
  3. 積立金の使途を明確化 修繕積立金は、具体的な修繕工事のために使われる資金です。定期的に住民に使用状況を報告し、透明性を確保することで、住民の信頼を得ることができます。

建物の寿命を延ばすためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。外壁や屋上、鉄部など、劣化しやすい箇所を定期的に点検し、小さな不具合のうちに修繕することが大切です。特に、防水工事や塗装の塗り替えを適切なタイミングで行うことで、大規模な劣化を防ぐことができます。

まとめ

RC構造のマンションやビルの修繕には、適切なタイミングでの計画的な対応が重要です。修繕費相場や時期の目安を理解し、実績豊富な業者に相談することで、無駄を省きながら建物の資産価値を維持できます。定期的な点検や積立金の管理を行い、安心して暮らせる住環境を整えましょう。

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