積水ハウスの外壁塗装はいくらかかる?費用相場や値引きはできるのかを解説
2025/07/24
積水ハウスにお住まいの方の中には、「外壁塗装の見積もりが高いのでは?」と疑問に思ったことがある方も多いのではないでしょうか。積水ハウスの住宅は構造・外装材に独自の技術や仕様が用いられており、一般の戸建住宅と比べて塗装費用が高くなる傾向があります。しかし、その価格には理由があり、内容を理解すれば納得できるケースも多いのです。
この記事では、積水ハウスの外壁塗装にかかる費用相場、素材ごとの塗装の特徴、費用が高くなる背景、他社と比較した際の違い、さらには信頼できる業者の選び方まで詳しく解説します。高品質な住まいを長く美しく保つために、適切な判断をするための情報を得ていきましょう。
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目次
積水ハウスの外壁塗装費用は高い?相場と一般住宅との違い
積水ハウスの外壁塗装は、一般的な戸建て住宅と比較すると、やや高額になる傾向があります。建材のグレードや設計の特殊性により、通常の戸建てとは異なる施工方法や専門知識が求められるためです。ここでは、実際の費用感とその背景について詳しく見ていきましょう。
坪単価・延床面積別の費用目安
積水ハウス住宅における外壁塗装費用は、主に使用されている外壁材、施工面積、塗料のグレードによって変動します。以下は一般的な費用の目安です。
延床面積(坪) | 費用目安(税抜) |
---|---|
30坪前後 | 約100〜140万円 |
40坪前後 | 約130〜180万円 |
50坪以上 | 約160〜220万円 |
※この費用には、足場設置、下地処理、付帯部の塗装、シーリング補修などが含まれます。選ぶ塗料がフッ素・無機系など高耐久なものであれば、さらに20〜40万円ほど上乗せされることがあります。
また、外壁だけでなく屋根やベランダ防水、雨樋交換などを同時に行う場合は、セットで250万円を超えるケースもあります。施工規模と併せて検討することが重要です。
一般的な住宅との違いとは?
積水ハウスの住宅では、使用されている外装材が一般的な窯業系サイディングとは異なり、専用の施工知識や道具が必要となるケースが多くあります。たとえば、「ベルバーン」や「ダインコンクリート」は特殊な質感・成分をもつため、塗料選定や下地処理が慎重に行われなければなりません。
そのため、同じ規模の戸建てであっても、施工の手間・対応可能な職人の技術レベル・品質管理コストが上がりやすく、見積もり金額も高くなる傾向があります。
ハウスメーカー住宅の価格構造の特徴
積水ハウスなど大手ハウスメーカー住宅の多くは、アフター対応を含む「純正リフォーム会社」が塗装施工を担うことが一般的です。例えば、積和建設や積水ハウスリフォームが該当します。
これらの純正業者は施工品質や保証体制において安心感がある反面、見積もり金額は割高になりやすい傾向があります。中間マージン(管理費や営業費など)が価格に上乗せされ、なおかつ使用塗料もメーカー指定の高グレード品となるため、価格が一段階上がってしまうのです。
自由な塗料選定や価格交渉を重視する場合は、積水ハウス対応実績のある優良な民間業者への相談も検討に値します。
積水ハウス特有の外壁材と塗装のポイント
積水ハウスでは、外壁材に独自開発の高性能素材が使われています。それぞれの素材は耐久性・断熱性・意匠性に優れていますが、同時に塗装の難易度も高くなりがちです。以下では、代表的な素材ごとの特徴と塗装時の注意点を解説します。
ベルバーンとは?高耐久な焼き物タイル調外壁
「ベルバーン」は積水ハウスの象徴的な外壁材で、無機質セラミック系素材を高温で焼成したパネルです。耐候性・耐水性・耐汚染性に優れ、20年を超えても色褪せが少ないという特長を持ちます。
- 塗装は基本不要?:表面の塗膜ではなく素材自体が着色されているため、一般的な塗り替えは必要とされません。ただし、経年劣化で目地の劣化・シーリングの硬化が進むため、コーキング打ち替えや目地保護のクリア塗装が提案されるケースがあります。
- 施工時の注意点:ベルバーンは素材が硬く表面が滑らかであるため、高圧洗浄やプライマー処理に特別な配慮が求められます。素材への浸食を避けつつ、塗膜密着性を高める施工が求められます。
ダインコンクリート|重厚感と断熱性のある外壁材
「ダインコンクリート」は積水ハウスの中・高級グレード住宅に多く採用されている外壁材で、通常のALCよりも高密度かつ軽量な構造が特長です。断熱性・遮音性にも優れており、重厚なデザイン性を兼ね備えています。
- 塗装の必要性と時期:ダインコンクリートは10〜15年程度で表面保護のための再塗装が推奨されます。塗料には弾性・透湿性を備えたシリコン・フッ素系塗料の採用が望ましいです。
- 施工時のポイント:吸水性がある素材のため、下塗り材には吸い込みを防ぐフィラー系のプライマーが有効。仕上げ塗料も素材に合った密着性の高いものを選ぶことが重要です。
その他の外壁素材と塗装可否の判断
積水ハウスの築年数や住宅シリーズによっては、以下のような外壁仕様が採用されていることもあります。
- 窯業系サイディング(初期タイプ):表面塗膜が劣化しやすいため、10年前後で再塗装が必要。クリア塗装か、色付き塗装かを現地で判断。
- モルタル下地・吹付仕上げ(リシン・スタッコ系):細かいクラックが入りやすいため、伸縮性の高い塗料を選択。
- RC造+塗装仕上げ(マンション系):防水機能が重視されるため、ウレタンやピュアアクリル系塗料が採用されることも。
それぞれの素材には最適な塗装時期と手法が異なるため、施工前には建材知識を持った診断士による調査を行い、適切な施工計画を立てることが必要不可欠です。
実録!新東亜工業の施工事例|5階建てマンション大規模修繕工事の外壁塗装
埼玉県さいたま市のマンションオーナー様から「そろそろ外壁と屋上防水の修繕を検討したい」とのご相談をいただきました。築年数の経過により外壁や鉄部の劣化が目立ち始めたことがきっかけです。
本記事では、お問い合わせから現地調査、見積説明、契約、打ち合わせ、工事中の様子、そして引き渡しに至るまでの流れを、実際の会話形式でリアルにご紹介します。
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ご相談内容
マンション全体の劣化が目立ち始めたものの、修繕工事をどこに頼めばよいか分からず困っていたオーナー様から、お電話でご相談いただきました。
担当者:お電話ありがとうございます。新東亜工業でございます。
お客様:マンションの大規模修繕の見積をお願いしたいのですが。
担当者:もちろんです。詳細は担当者より折り返しさせていただきます。
担当者:ご住所と図面の有無を教えていただけますか?
お客様:図面あります。今週木曜日なら立ち合えます。
担当者:では木曜11時に伺います!
工事の概要|工事金額と期間




項目 | 内容 |
---|---|
建物種別 | 鉄筋コンクリート造 5階建てマンション |
所在地 | 埼玉県さいたま市 |
工事内容 | 外壁塗装、屋上・バルコニー防水、鉄部塗装、下地補修、シーリング打替え |
工法 | ウレタン防水(密着工法)、外壁塗装(シリコン3回塗り) |
その他特記事項 | 駐車場・資材置き場の敷地内使用、居住者への事前周知徹底 |
工事金額:1,210万円
工期:58日間
現地調査で判明した劣化症状
外壁タイルの目地や鉄部のサビ、屋上防水層の浮きなど、各所に経年劣化が見られました。
担当者:屋上のひび割れが多く、既存のアスファルト層の状態も良くありません。
お客様:予算があるのでウレタン防水でお願いします。
担当者:ウレタンは安価ですが、施工保証は難しいです。ご希望に沿って見積を2種類お出ししますね。
担当者:玄関枠や鉄部はすべて塗装。外壁目地のシーリング幅が広く、材料費がかさむ原因です。
お客様:費用のこともあるので、教えてもらえてよかったです。
施工中のやり取りと配慮
施工中は定期的な中間報告を実施し、オーナー様のご不在時でも進捗が分かるよう対応。また、住人対応やトラブル未然防止にも注力しました。
担当者:下地補修の数量が多めでしたが、サービスで対応します。
お客様:ありがとうございます。追加がないのは安心です。
担当者:バルコニーに設置されていたアンテナは、住人に説明して移動済みです。
お客様:ありがとうございます。塗装の色もイメージ通りでした!
引き渡し時のご感想
工事完了後、オーナー様ご自身でも仕上がりを確認され、大変ご満足いただけました。
担当者:足場解体も終わり、完工となります。
お客様:仕事帰りに確認しました。とても綺麗になっていて嬉しいです。
担当者:保証書や報告書は郵送いたします。鍵の返却もご自宅へお届けします。
お客様:本当にありがとうございました。また何かあれば相談します。
本工事では、以下のポイントを徹底しました。
- 図面+現地調査に基づく透明性のある見積提示
- 劣化症状に応じた下地補修と高耐久の3回塗り仕上げ
- 居住者対応や追加費用の事前通知を徹底
- 工事後の書類対応・フォロー体制完備
外壁塗装を含む大規模修繕は、建物の資産価値を守るために欠かせない工事です。新東亜工業では、オーナー様のご要望を丁寧に伺いながら、安心してお任せいただける体制を整えております。
費用が高くなる理由と失敗しないためのポイント
積水ハウスの外壁塗装費用が一般よりも高くなりやすいのは、単なるネームバリューによるものではありません。そこには建物の構造的な事情や独自の外壁素材、専門技術を必要とする施工、さらには保証内容の手厚さなど、費用に反映される明確な要因があります。
高額になる主な理由
- 外壁材が特殊で施工が難しい:ベルバーンやダインコンクリートなど、一般的なサイディングとは異なる素材が使われており、これに対応できる施工業者は限られます。専門知識と高い技術を持った職人の人件費も上乗せされる形になります。
- メーカー指定の高級塗料を使用:純正リフォーム会社では、耐久性の高いシリコン・フッ素・無機系塗料を標準採用しており、材料費が高くなる傾向があります。中には20年以上の耐用年数を誇る高性能塗料も存在します。
- 中間マージンの存在:積水ハウスグループの関連会社を通じて工事を発注する場合、営業費や管理費、保証費などのマージンが加算されるため、結果として費用が高くなります。
- 手間のかかる施工管理と保証体制:安全・品質管理が徹底されており、担当者の管理工数や保証書発行コストも価格に反映されます。
失敗を避けるためのチェックポイント
- 複数社から見積もりを取得する(相見積もり):必ず純正業者と積水対応可能な民間業者の両方から見積もりを取り、工事項目や単価を比較しましょう。
- 見積書の内容を細かく確認:足場設置、洗浄、下地処理、塗料種類、養生、付帯部塗装、保証などが明記されているかを確認しましょう。
- 塗料のグレードと耐用年数をチェック:高額な塗料ほど耐久性が長く、再塗装の周期が延びるため、トータルコストとしては割安になるケースもあります。
- 保証内容が明記された契約書を交わす:塗膜剥離・変色・施工ミスなどに対する保証年数や補償範囲が明確に記載されているかを必ず確認しましょう。
- 工事後のアフターフォロー体制も確認:完工後に無料点検があるか、トラブル発生時の連絡先や対応フローも契約前に聞いておくと安心です。
純正業者と民間業者の違いを比較
積水ハウスの外壁塗装を検討する際、多くの方が悩むのが「純正業者(積水ハウスリフォームなど)」に依頼するか、「積水ハウス対応実績のある民間業者」に依頼するかです。それぞれの特徴と違いを把握して、自分に合った選択をしましょう。
純正業者(ハウスメーカー系)
メリット:
- 積水ハウスの構造や設計を熟知しているため、特殊外壁材にも対応しやすい
- 品質管理・安全管理が厳格で、トラブル発生時も迅速に対応してもらえる
- 保証制度が明確で、長期保証やアフター点検の体制が整っている
デメリット:
- 費用が高くなる(20〜30%程度割高になるケースが多い)
- 使用塗料や施工方法の自由度が低く、選択肢が限定される
民間業者(積水対応可能なリフォーム会社)
メリット:
- 同程度の工事でも費用を抑えられる(相場より10〜30万円程度安価な場合も)
- 塗料や工法の選択肢が豊富で、ニーズに応じた提案を受けられる
- 柔軟なスケジュール対応や工事範囲の調整が可能
デメリット:
- 積水ハウスの構造を理解していない業者を選ぶと施工ミスのリスクがある
- 業者によって保証や対応レベルにバラつきがある
ポイントは、「積水ハウス対応実績があるか」「ベルバーンやダインコンクリートの塗装経験があるか」といった実績の有無をしっかり確認することです。事前に事例写真や口コミを確認することで、安心して任せられるかどうかを判断できます。
信頼できる業者選びとよくある質問(FAQ)
積水ハウス住宅の外壁塗装を成功させるには、「積水特有の構造・素材を理解している業者」を選ぶことが最も重要です。以下のポイントを参考に、後悔のない業者選びを進めてください。
業者選びのポイント
- 積水ハウスの塗装実績(とくにベルバーンやダインコンクリート)のある業者を選ぶ
- 塗料の提案に際して、根拠やメーカー推奨の根拠があるか確認
- 見積書が詳細かつ明確で、項目ごとの単価や塗料名、施工範囲が具体的に書かれているか
- 保証期間の長さだけでなく、保証対象範囲(例:塗膜の浮き・剥離・退色など)が記載されているか
- アフター対応の連絡体制が整っているか(点検の有無・連絡先・対応時間など)
よくある質問(FAQ)
Q1. 積水ハウスは外壁塗装に純正業者を使わないとダメですか?
A. いいえ。民間業者でも積水ハウスに対応できる技術と実績があれば問題ありません。ただし、実績の確認は必須です。
Q2. ベルバーンの外壁に塗装は必要ですか?
A. 基本的に再塗装は不要な素材ですが、目地の劣化や美観のためにクリア塗装を選ぶケースもあります。現地調査で判断するのがベストです。
Q3. 相見積もりは何社から取ればいい?
A. 最低でも2〜3社は取りましょう。純正業者と民間業者の価格差・提案内容を比較すると納得のいく選択ができます。
Q4. 工事中のトラブルはどう対処される?
A. 信頼できる業者であれば、保証契約に基づいて速やかに無償補修されるのが一般的です。契約書に保証内容と対応フローが書かれているかを必ず確認してください。
Q5. 契約前に確認しておくべきことは?
A. 保証書の内容・工事期間・塗装工程・色決めの進め方・近隣対応(挨拶・養生・清掃)などは、すべて事前確認しておくと安心です。
まとめ|積水ハウスの外壁塗装は「価格の中身」を理解して納得の選択を
積水ハウスの外壁塗装は、確かに一般住宅に比べて費用が高くなる傾向があります。しかしその背景には、独自の高耐久素材を用いた外壁構造、専門性の高い施工技術、高品質な塗料の選定、そして手厚い保証体制といった「価格に見合う理由」がしっかり存在します。
とはいえ、高額な見積もりに対して不安や疑問を持つのも当然です。その場合は、純正リフォーム会社と積水ハウス対応実績のある民間業者から相見積もりを取得し、工事内容・使用塗料・保証範囲などを細かく比較することが大切です。
業者を選ぶ際は、「積水ハウスの外壁素材に対する知識と実績があるか」「保証内容が明確か」「アフターサポート体制が整っているか」といった複数の観点でチェックし、自分の希望に合った信頼できるパートナーを見つけましょう。