【個人様】東京都台東区戸建て 屋上防水工事 費用公開

2025/09/08

工事の全体像とポイント

東京都台東区にある戸建て住宅の屋上にて、防水工事を行いました。施工対象は屋上全面で、下地のひび割れが多く、補修作業に丁寧な対応が求められる現場でした。防水性能の回復と長期的な耐久性の確保を目的として、ウレタン塗膜防水の通気緩衝工法を採用しています。

施工にあたり、まず高圧洗浄で屋上全体の汚れや粉塵、既存防水層の劣化物を徹底的に除去しました。洗浄作業は、防水材の密着性を高めるために不可欠な工程であり、最終的な仕上がりに大きく影響します。

その後の下地補修では、ひび割れの多いコンクリート面に対してモルタルでの平滑処理を行い、表面の凹凸を整えた上で、カチオン系樹脂モルタルによる全面の下地調整を実施。カチオン系モルタルは高い接着力を持ち、ウレタン防水との相性も良好で、防水層の安定性と耐久性を高める要素となります。

防水工法には通気緩衝工法を採用し、通気緩衝シートを下地に設置。これにより、下地内に残る水分や湿気を逃がすことができ、防水層の膨れや浮きなどのトラブルを未然に防止します。特に、既存の下地に微細なクラックや水分が存在する場合に適した、信頼性の高い工法です。

また、屋上周囲のアルミ製笠木は一度取り外し、笠木内部にまでウレタン防水を施工した後に再取り付けしています。通常は手が届きにくいこの部分にもきちんと防水処理を施すことで、長期的な漏水リスクを最小限に抑えることができます。

さらに、笠木の復旧後にはジョイント部分にブリッジシールを施工。これは、部材同士の継ぎ目に柔軟性のあるシーリング材を使用し、建物の動きに追従しながらも水の侵入を防ぐ処理で、水密性の向上に非常に効果的です。

工事金額:70万円

防水工事

屋上

■参考リンク:シーカジャパン株式会社

笠木ジョイント部ブリッジシール

■参考リンク:サンスター株式会社

監修:一級建築士・一級建築施工管理技士 石川繁雄

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