中規模修繕で屋根葺き替えは行うべき?重要性や費用目安から業者選定のポイント・補助金まで解説

2025/09/30

中規模修繕の計画を立てる際、屋根の葺き替えは見落とせない重要な工事です。建物の屋根は雨風や紫外線を直接受け続けるため、劣化が進行しやすく、放置すると雨漏りや構造体への損傷につながります。特にマンションやでは、外壁や防水と並んで屋根改修は資産価値維持に直結する修繕工事です。

本記事では、中規模修繕での屋根葺き替えにおける工法の種類や費用相場、工期、助成金の活用方法まで詳しく解説します。さらに、部分補修と葺き替えの違いや業者選定の注意点、よくある疑問についても取り上げ、失敗しないためのポイントをわかりやすくまとめました。

目次

中規模修繕とは?

中規模修繕とは、大規模修繕ほど広範囲ではないものの、建物の機能や美観を維持するために実施される部分的な改修工事を指します。屋根葺き替えや外壁補修、防水工事などが代表的で、劣化の進行を防ぎ、居住者や利用者の安全を守るために欠かせません。

ここでは中規模修繕の基本と、大規模修繕との違いを整理して理解を深めましょう。

中規模修繕の主な内容と目的

中規模修繕は、建物の劣化が顕著になった箇所を対象に行われる工事であり、屋根の葺き替えや防水処理、鉄部の塗装、外壁の部分補修などが含まれます。これらは比較的短期間で実施可能で、住民の生活への影響を最小限に抑えながら進められるのも特徴です。

目的は単に見た目を整えるだけでなく、劣化を食い止めて資産価値を長期的に維持し、建物の寿命を延ばすことにあります。また、断熱性や防音性の改善を同時に図ることができるケースもあり、快適な生活環境を確保するうえで非常に大きな効果を持ちます。

特に屋根葺き替えは、建物全体の防水性を高めるだけでなく、遮熱性能の高い屋根材を導入すれば光熱費削減や環境負荷低減にもつながるため、近年注目されている重要な工事のひとつです。

大規模修繕との違い

大規模修繕は12〜15年周期で行われ、外壁全面塗装や給排水管更新、エレベーターや電気設備といった建物全体を対象にします。一方、中規模修繕は劣化の進行具合や必要性に応じて随時実施され、対象範囲やコストは比較的小さいのが特徴です。

例えば外壁の一部補修や屋根葺き替え、防水工事のやり直しなどがその例であり、迅速に実施することで大規模修繕に至る前のリスクを軽減できます。屋根葺き替えも中規模修繕の一環として行われることが多く、建物の状態を丁寧に点検したうえで適切な工法を選択することが重要となります。

これにより、建物の寿命を延ばし、将来的な大規模修繕のコスト削減にも寄与します。

大規模修繕と中規模修繕の比較表

項目大規模修繕中規模修繕
実施周期約12〜15年ごと劣化の進行や必要性に応じて随時
工事範囲外壁全面塗装、給排水管更新、エレベーター・電気設備更新など建物全体外壁の一部補修、屋根葺き替え、防水工事のやり直しなど部分的
コスト規模数千万円〜数億円規模になることも多い数百万円〜数千万円程度が一般的
実施目的建物全体の性能回復・長寿命化劣化部分の早期対応で寿命延長・大規模修繕前のリスク軽減
メリット一度に全体を改善できる柔軟に対応でき、コストを抑えて延命効果を得られる

施工事例|8階建てマンションの大規模修繕工事

築17年の8階建てマンションにおける、管理組合主導による大規模修繕工事の一部始終をご紹介します。
「予算オーバーを避けたい」「融資は極力使いたくない」といった現実的な課題を抱える中で、新東亜工業がどのように提案し、信頼を築きながら工事を完遂したのか──。
理事会への説明から近隣対応、完成後のフォローまで、実際のやり取りを交えてリアルにお伝えします。

大規模修繕・防水工事・外壁塗装のご依頼やご相談は、メール・お電話からお受け致しております。

ご相談内容

築17年が経過し、管理組合では以前から大規模修繕の検討がされていましたが、資材高騰などにより予算が合わず延期されていた背景があります。「融資は避けたい」「必要な部分に絞って実施したい」といった要望の中、数社に見積り依頼をされていた中で弊社にご相談をいただきました。

担当者:お問い合わせありがとうございます。ご予算に合わせて施工範囲を調整することも可能です。弊社は子会社で材料問屋を持っているため、同じ工事でも他社様より価格を抑えるご提案が可能です。
お客様:なるべく費用を抑えたいので、ぜひ現地調査をお願いします。図面などもご用意します。
担当者:ありがとうございます。図面と、屋上に鍵があるようであればご用意をお願いします。

工事の概要|工事金額と期間

大規模修繕 施工前

大規模修繕 施工後

項目 内容
建物種別 分譲マンション(8階建て)
所在地 東京都内(詳細非公開)
工事内容 大規模修繕工事(外壁補修・塗装・防水・シーリング・長尺シート他)
工法 足場設置のうえ全面修繕/ウレタン塗膜防水(密着工法)他
その他特記事項 理事会へのプレゼンあり、工事中の騒音・近隣対策対応あり

工事金額:2,430万円 期間:約2カ月間

現地調査で判明した劣化症状

現地調査では、屋上の防水層や外壁のシーリング、タイル目地などに劣化が見られました。既存のアスファルトシート防水はまだ機能していたものの、再施工のタイミングとしては適切であり、ウレタン塗膜防水による上塗りを推奨しました。また、タイルの一部には硬化不良が確認され、慎重な撤去作業が必要な状態でした。

担当者:屋上はアスファルトシート防水ですね。状態は悪くないので、ウレタン塗膜防水の密着工法が適しています。
お客様:それでお願いします。あとベランダは見た目を良くしたいので、長尺シートも検討したいです。
担当者:シートは費用が倍近くかかるので、ウレタンの方が予算には優しいですね。
お客様:でも可能ならシートにしたいので、そちらで見積りお願いします。

施工中のやり取りと配慮

工事期間中は、騒音や近隣への影響を最小限に抑える配慮を行いました。作業工程や騒音の案内は掲示板やホワイトボードで事前に周知し、近隣住民や管理人との連携も徹底。足場設置やメッシュシートの風対策も含め、安全対策も万全に対応しました。また、アスベスト調査も事前に実施し、含有なしを確認済みです。

お客様:日曜に音がしたって苦情が来たのですが…。
担当者:調べたところ、隣の工事のものでした。担当者に周知のお願いはしておきました。
お客様:ありがとうございます。トラブルにならなくてよかったです。

引き渡し時のご感想

工事完了後、お客様からは「タイルもまったく違和感がない」「すごく綺麗になった」と高い評価をいただきました。タイルの保管方法や施工写真・保証書を含めた竣工図書の提出も行い、今後のメンテナンスにも役立てていただける内容でお渡ししました。

お客様:どこを張り替えたかわからないくらい自然ですね。
担当者:窯焼きで色を合わせたので、かなり近く再現できています。必要があればいつでもご連絡ください。
お客様:ありがとうございます。次は廊下の床や照明をまとめて検討したいと思います。

今回の工事では、以下のような成果が得られました。

  • ご予算に合わせた柔軟な工事範囲調整
  • 自社施工・材料問屋からの直接仕入れでコストダウンを実現
  • 理事会での丁寧なプレゼンと近隣配慮で信頼を構築
  • 施工中の進捗報告や打ち合わせで透明性を確保
  • 外観と防水性が向上し、物件価値の維持につながった

新東亜工業では、お客様の状況に合わせた提案と対応を徹底しております。

大規模修繕に関するご相談は、お気軽にお問い合わせください。

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中規模修繕における屋根葺き替えの役割

屋根葺き替えは、中規模修繕において特に重要な工事のひとつです。屋根は外壁や防水層と並んで、建物の劣化を防ぐ最前線に位置しており、劣化を放置すると雨漏りや断熱性能の低下を招きます。

ここでは、中規模修繕の中で屋根工事が果たす役割について解説します。

屋根工事が重要な理由

屋根は紫外線や風雨を直接受けるため、劣化スピードが速い部位です。ひび割れや塗膜の剥離、金属部分のサビは放置すれば短期間で進行し、雨漏りや内部腐食に直結します。屋根葺き替えを行うことで雨水の浸入を防ぎ、建物内部の躯体や設備を守ることができます。

また、省エネ性の高い屋根材を導入すれば断熱効果や遮熱性能も向上し、冷暖房効率が改善して光熱費削減にもつながります。さらに軽量屋根材を採用することで耐震性を高められるため、防災対策としても有効です。

中規模修繕のタイミングで屋根を改修することは、長期的な資産価値維持や居住環境改善に欠かせない工事といえます。

外壁や防水との関係性

屋根改修は外壁補修や防水工事と密接に関係しています。屋根が劣化すると外壁や防水層への負担が増し、雨水侵入のリスクが高まります。外壁のひび割れやシーリング劣化が屋根不良と重なると、雨水が複数の経路から内部に浸入し、構造体の腐食やカビ被害を引き起こす恐れがあります。

そのため中規模修繕では、屋根葺き替えとあわせて外壁や防水の点検・補修を行うことが推奨されます。排水経路や雨樋の確認を同時に行うことで、建物全体の防水性能を高められます。

包括的な対応を実施することで、長期的に安心して利用できる状態を維持でき、快適な住環境と資産価値の維持につながります。

中規模修繕で屋根葺き替えが必要になる症状と判断基準

屋根の葺き替えを検討すべきタイミングは、劣化の進行度合いによって異なります。軽度のひび割れや小規模なサビであれば部分補修で対応可能ですが、広範囲に劣化が及んでいる場合には葺き替えが必要です。

ここでは、中規模修繕における屋根葺き替えの判断基準となる症状や点検の目安を詳しく解説します。

雨漏りや防水層の劣化

屋根からの雨漏りは葺き替えを検討すべき代表的なサインです。初期段階では天井や壁紙にシミが出る程度ですが、放置すると下地材や構造体まで腐食が進み、断熱材が濡れて性能低下を起こすなど二次被害が広がります。

防水層の浮きや剥がれも放置すると被害が深刻化するため、屋根葺き替えを実施する適切なタイミングといえます。

ひび割れ・剥がれ・サビの発生

スレートや金属屋根のひび割れ、塗装の剥がれ、サビの進行は劣化の典型的なサインです。こうした症状が広範囲に見られる場合、部分補修では効果が限定的となり、再劣化が早期に発生する可能性が高まります。

そのため屋根材を新しく交換する葺き替え工事が推奨されます。葺き替えによって雨漏りリスクを大幅に軽減できると同時に、断熱性・耐久性の向上も期待できます。

点検サイクルと修繕のタイミング

屋根は10〜15年ごとの定期点検が推奨されています。点検では屋根材の浮きや釘の緩み、雨樋の詰まりなども確認し、劣化状況に応じて補修か葺き替えかを判断します。

中規模修繕のタイミングに合わせて屋根改修を行えば、足場を共用できるため工事効率が高まりコスト削減にも直結します。外壁や防水と同時に工事を行うことで建物全体の防水性能を一気に向上させられる点も大きなメリットです。

中規模修繕で用いられる屋根葺き替えの主な工法と特徴

中規模修繕における屋根葺き替えは、建物の状態や使用している屋根材に応じて適切な工法を選ぶことが重要です。工法の違いによって費用や工期、耐用年数が大きく変わるため、事前に特徴を把握しておく必要があります。

ここでは、代表的な工法とそれぞれのメリット・デメリットを解説します。

スレートからガルバリウム鋼板への葺き替え

スレート屋根が劣化した際に、軽量で耐久性の高いガルバリウム鋼板に葺き替える工法です。軽量なため建物への負担が少なく、耐久性は20〜30年と長期にわたります。サビにも強いため、長期的にメンテナンスコストを抑えられるのが特徴です。

さらに遮熱性能を持つ製品を採用すれば、夏場の室温上昇を抑え、省エネ効果や居住環境の快適性向上にも寄与します。施工時には既存屋根の撤去が必要となるため工期はやや長めですが、その分屋根下地の点検や補修も同時に行えるため安心感があります。

金属屋根のカバー工法

既存の屋根材を撤去せず、その上から新しい金属屋根材を被せる工法です。解体作業が少ないため工期が短く、廃材も少なく環境にやさしいのがメリットです。騒音や粉塵が少ないため、居住者が生活を続けながらでも工事を進めやすい点も魅力です。

ただし屋根が二重構造になるため、建物への荷重増加には注意が必要であり、構造体の耐荷重性能を確認したうえで採用することが欠かせません。適切に施工すれば断熱性能の向上も期待でき、中規模修繕での人気が高い工法です。

アスファルトシングルの活用

アスファルトシングルは柔軟性が高く、デザイン性にも優れた屋根材です。軽量で施工性が高いため、複雑な屋根形状にも対応可能です。耐用年数は15〜20年程度ですが、施工コストを抑えやすい点が魅力です。

特に洋風建築やデザイン性を重視する建物で選ばれる傾向があり、カラーバリエーションも豊富です。防音性にも優れているため、雨音が気になりにくいといった快適性の向上効果もあります。

工法別比較表

工法耐用年数費用目安(1㎡あたり)特徴
ガルバリウム鋼板葺き替え約20〜30年7,000〜10,000円軽量・高耐久・サビに強い
金属屋根カバー工法約15〜25年6,000〜9,000円解体不要で工期短縮・廃材少ない
アスファルトシングル約15〜20年5,000〜8,000円軽量・デザイン性が高い

中規模修繕での屋根葺き替え費用相場と工期

屋根葺き替えは工法や屋根材の種類、建物の規模によって費用が大きく変動します。中規模修繕で行う場合、他の工事と足場を共用できるため単独工事よりもコストを抑えられるケースが多いです。

ここでは、費用相場と工期の目安を整理します。

平米単価の目安

一般的な屋根葺き替えの費用は1㎡あたり5,000〜10,000円程度です。ガルバリウム鋼板や高性能な屋根材を選ぶと単価は高くなりますが、長寿命化や省エネ効果を考慮すれば総合的なコストパフォーマンスは良好です。

延床面積別の概算例

  • 延床500㎡規模の建物:300万〜500万円程度
  • 延床1,000㎡規模の建物:600万〜900万円程度
  • 延床2,000㎡規模の建物:1,200万〜1,800万円程度

建物の形状や屋根勾配によっても費用は変動しますが、中規模修繕で同時に外壁や防水工事を行う場合は足場費用を分散できるため、トータルコストを抑えやすくなります。

規模別の工期目安

  • 小規模(500㎡前後):2〜3週間
  • 中規模(1,000㎡前後):1〜1.5か月
  • 大規模(2,000㎡以上):2か月前後

工期は天候にも左右されるため、余裕を持った計画が必要です。居住者や利用者がいる建物では、騒音や安全対策を事前に説明して理解を得ておくことも重要です。

屋根葺き替え工事の見積もり比較と中規模修繕を成功させる業者選定のポイント

中規模修繕で「屋根葺き替え」を成功させるカギは、複数見積もりの比較と適切な業者選定にあります。金額だけでなく、工法・材料・保証・工程管理の妥当性を見極めることで、無駄なコストを抑えつつ品質を確保できます。

ここでは、失敗を避ける見積もりの見方と、業者選びの着眼点を解説します。

複数見積もりを取る重要性

最低3社の相見積もりを取り、内訳の粒度(足場・撤去・下地補修・防水シート・廃材処分・検査費)まで比較します。単価の差が生じる背景(工法前提、材料等級、下地補修範囲)を質問し、説明の一貫性と透明性を確認しましょう。

数値だけでなく、説明の丁寧さ・現地調査の精度も判断材料にします。また、見積書に含まれる「保証内容」や「アフターサービス費用」の有無も比較対象に加えると安心です。特に中規模修繕の屋根葺き替えは規模が大きくなるため、少額でも積み重なると大きな差になります。

さらに、業者の対応スピードや質問への姿勢も評価基準に含めることで、実際に工事を任せた後の信頼性を推測しやすくなります。

工法ごとの条件差に注意

同じ「屋根葺き替え」でも、全面撤去かカバー工法かで工期・費用・荷重が変わります。ガルバリウム鋼板への更新でも、野地板補強の要否や防水シート(透湿ルーフィング等)のグレードで総額が変動します。

比較時は、屋根形状や勾配、仮設計画まで前提条件を揃えて評価します。加えて、工法による工期中の生活への影響や、廃材の処分方法・環境負荷についても考慮すると良いでしょう。例えば、解体を伴う全面撤去工法では騒音や粉じんが増える一方、カバー工法は静かで廃材が少ないという利点があります。

このような条件差を把握したうえで、費用だけでなく建物環境や居住者への影響も含めて判断することが重要です。

保証やアフターサービスの確認

材料保証と施工保証の範囲・年数、定期点検の有無、緊急対応体制を確認します。中規模修繕は長期視点が重要なため、工事後のフォロー体制を重視し、記録(写真台帳・検査記録)の提出を契約書で担保しましょう。

さらに、保証対象が「屋根材の不具合のみ」か「雨漏り全般までカバーするのか」で安心度は大きく異なります。定期点検の頻度や無償対応の範囲も比較し、長期的に安心できる契約を結ぶことが大切です。

中規模修繕の屋根葺き替えで活用できる補助金・助成金【2025年関東編】

屋根葺き替えは費用が大きいため、自治体が実施する「省エネ」「耐震(軽量化)」「長寿命化」関連の助成を活用できると負担を抑えられます。

ここでは、中規模修繕の屋根葺き替えで活用できる補助金・助成金について関東を例に紹介します

省エネ・耐震補助金との関連性

関東エリアの屋根工事助成は、省エネ性能の向上や耐震性を高めることを目的とした制度と密接に関連しています。遮熱性や断熱性の高い屋根材を導入すれば省エネ補助金の対象となる場合があり、瓦から金属屋根への葺き替えで軽量化を図ると耐震補助金が適用されるケースも見られます。

つまり、中規模修繕の「屋根葺き替え」は単なる修繕にとどまらず、省エネ・耐震を両立できる改修として制度活用のチャンスが広がります。自治体によっては外壁や防水との同時改修もポイント加算の対象になることがあるため、総合的に計画することが望ましいでしょう。

中規模修繕の屋根葺き替えで活用できる補助金・助成金の例【2025年関東編】

以下に、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の1都4県での屋根葺き替え工事で活用できる、補助金・助成金例をまとめました。

地域何が対象になりやすい代表的な対象工事例制度名の例(年度で変動)上限額の傾向*申請の基本
東京都省エネ/耐震遮熱(高反射)・断熱強化/瓦→金属で軽量化既存住宅における省エネ改修促進事業/木造住宅の耐震化助成(区市町村連携)数十万〜100万円台着工前申請→交付決定後着工
神奈川県省エネ/耐震遮熱・断熱仕様/軽量化(耐震)既存住宅省エネ改修事業費補助金(県)/市区町村の耐震改修補助(例:横浜市 等)数十万円規模事前相談→申請→交付決定→着工
埼玉県省エネ/耐震断熱性向上/瓦→金属で軽量化市町村の断熱リフォーム補助/耐震改修補助(例:さいたま市 等)数十万円規模(先着枠傾向)市町村窓口へ早期相談・申請
千葉県省エネ/耐震(耐風配慮)遮熱・断熱屋根/耐風性能の高い固定工法千葉市 瓦屋根耐風診断・耐風改修補助/市の省エネ改修補助数十万円規模事前申請必須・耐風性能証明を求められる場合あり

*上限額は規模・世帯数・内容・年度予算で変動。

参考元:東京都「既存住宅の省エネ診断・省エネ設計への補助
参考元:東京都耐震ポータルサイト「都及び区市町村が実施している耐震診断、耐震改修の助成一覧
参考元:神奈川県「令和7年度神奈川県既存住宅省エネ改修事業費補助金
参考元:神奈川県「県内市町村における耐震診断・改修および1部屋耐震補助一覧
参考元:埼玉県「住宅リフォームに関する支援等について
参考元:埼玉県「埼玉県内の住宅・建築物の耐震診断・耐震改修に関する補助制度等のご案内
参考元:千葉県「住宅の瓦屋根耐風診断・耐風改修補助制度
参考元:千葉県「再生可能エネルギー・省エネルギー設備の支援情報(住宅用)

補助金申請時の注意点

補助金を申請する際は、まず「着工前に手続きを完了すること」が何より重要です。工事開始後は対象外となる場合が多いため、計画段階から余裕を持った申請準備が求められます。

また、申請書・見積書・仕様書の内容に矛盾があると不交付につながるため、書類の整合性を必ず確認しましょう。さらに、多くの制度は先着順で枠が埋まるため、募集開始直後に提出できる体制を整えることが大切です。

申請には「着工前・施工中・完了後」の写真が必要となるケースが一般的で、記録が不十分だと補助金が支給されない可能性があります。共用部分か専有部分かの扱い、管理規約との整合性、最新の申請様式や電子申請システムの仕様確認も忘れずに行いましょう。業者が代行してくれる場合もありますが、委任状や費用の有無を事前に把握しておくと安心です。

屋根葺き替えに関するよくある質問(FAQ)

ここでは、中規模修繕の屋根葺き替え工事に関するよくある質問を紹介します。
多くの方が疑問に思うような内容を集めましたので、ぜひ参考にしてみてください。

Q1.部分補修と葺き替えはどちらを選ぶべきか?

A.劣化が局所的なら補修で可。広範囲・再劣化が早い場合は「屋根葺き替え」が結果的に安く済むことが多いです。中規模修繕の足場共用タイミングに合わせるとコスト効率が上がります。

Q2.工事中の騒音や居住者への影響は?

A.撤去・固定・切断時に騒音が発生します。事前説明会と掲示、作業時間帯の配慮、動線確保、粉じん・飛散防止養生で影響を最小化します。

工期中は居住者や利用者への周知をこまめに行い、工事予定や作業時間を明確に伝えることでクレーム防止につながります。

Q3.工期中は建物を使用できる?

A.基本可。資材搬入や立入禁止区画の一時制限が生じるため、掲示と巡回で安全管理を徹底します。

エレベーターや廊下など共用部分の使用制限がある場合は、代替動線を提示することが望ましく、利用者の不便を最小限に抑える工夫が求められます。

Q4.助成金・補助金はどこで確認?

A.都県/市区町村の住まい・省エネ・耐震ページ。年度当初や補正予算後に更新されるため、早期相談が有利です。業者の申請サポート有無も要確認。

さらに、各自治体の相談窓口や公式ホームページには過去の採択事例が掲載されていることがあり、参考にすることで申請成功率を高められます。応募枠が先着順の場合は、募集開始直後に動くことが重要です。

Q5.屋根塗装と葺き替えの違いは?

A.塗装は表面保護(5〜10年程度)。葺き替えは屋根材更新(20年以上)。

中規模修繕での屋根葺き替え工事では長期耐久・省エネ・耐震の複合メリットを狙うのが合理的です。塗装は比較的安価で短工期ですが、根本的な劣化改善には不十分です。一方、葺き替えは初期投資は大きいものの、断熱性や耐震性を高められるため長期的な資産価値維持に直結します。

中規模修繕での屋根葺き替えで安心できる住環境の整備を|まとめ

中規模修繕での屋根葺き替えは、雨漏り防止・省エネ・耐震性向上を同時に達成できる価値の高い投資です。単なる修繕工事にとどまらず、長期的に快適で安心できる居住環境を確保し、建物全体の資産価値を底上げする大きなチャンスといえます。

成功のための3本柱は、工法前提をそろえた複数見積もりの取得、施工と材料双方の保証内容の確認、そして関東各自治体が用意する助成制度の活用です。これらを丁寧に実施することで、無駄なコストを避けつつ最大の効果を得られます。さらに、足場を外壁や防水工事と共用し工程を最適化すれば、工事全体の費用削減につながると同時に、居住者への負担も軽減できます。

屋根葺き替えは適切な計画と制度利用によって、建物の寿命を大幅に延ばし、将来的な大規模修繕にかかるコストの圧縮にもつながる重要な取り組みです。

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