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マンションのメンテナンスが必要になる時期・費用の負担先・寿命を解説

マンションのメンテナンスについて知りたい人

マンションのメンテナンスについて知りたい人

マンションのメンテナンスとは?
マンション専有部分のメンテナンス内容は?
マンションのメンテナンス時期は?
分譲マンションのメンテナンスにかかる費用は?

マンションの資産価値を維持するには、適切なメンテナンスを行うことが大切です。

一戸建てと違い、マンションのメンテナンスは管理組合が主体となって行われます。

しかし、マンション全体のメンテナンス、設備のメンテナンスでそれぞれ適した時期が異なるため、タイミングを正確に見極めなければなりません。

そこで、マンションのメンテナンスの時期、費用負担やメンテナンス後の対応について解説します。

マンションのメンテナンス時期と寿命の関係

鉄筋コンクリート造のマンションは、長く住めるというイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。

しかし、定期的にメンテナンスを実施しなければなりません。

ここでは、マンションのメンテナンスの時期と寿命について紹介します。

メンテナンスを続ければ100年以上持つ

マンションは、鉄筋コンクリート造の建物の法定耐用年数は70年です。

ただし、法定耐用年数はあくまで法律で決められているだけであり、必ずしも70年とは限りません。

例えば、不動産投資でローンを組む場合、法定耐用年数より古い建物でも、金融機関が経済耐用年数を計算して融資を実行するケースがあります。

物理的耐用年数は、「マンションが物理的に何年住めるか」という指標と考えた方がよいでしょう。

コンクリートは、条件が良ければ100年以上もつといわれています。

つまり、配管や各種設備など他の部分も定期的にメンテナンスしていれば100年以上住むことも可能です。

設備は約15年ごとに交換が必要

鉄筋コンクリート造の居住用マンションの法定耐用年数は70年ですが、マンション内にある設備は約15年ごとに交換が必要です。

マンションの設備は、故障した際に交換が必要ですが、使用できる期間は日頃のメンテナンス、使用頻度、使用寳保によって異なります。

しかし、国税庁の「主な減価償却資産の耐用年数表」では、マンション付属設備は15年とされています。

設備は定期的に交換することで、快適に暮らすことにつながるでしょう。

マンションのメンテナンス時期

マンションは、約10~15年に1度の大規模修繕を実施することが一般的です。

しかし、部分的なメンテナンスは大規模修繕の周期を問わず行わなければなりません。

例えば、コンクリートのひび割れ、外階段のサビなど、最初は軽微なものでも放置するとマンションの躯体に関わる大きな不具合に発展する可能性があります。

マンションの維持費やメンテナンスの費用負担

マンションを長く良好な状態に保って住み続けるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。

マンションは一戸建てとは違い多数の人が居住しているため、メンテナンス費用の負担先について疑問に感じたことのある方は多いのではないでしょうか。

ここでは、そんな気になるマンションのメンテナンス費用の負担先を解説するので、参考にしてください。

共有部分は管理組合が行う

マンションの中でも、共有部分のメンテナンス費用については管理組合が負担します。

マンションの共有部分には、以下のような場所が該当します。

  • 廊下
  • エントランス
  • ロビー
  • エレベーター
  • 階段
  • ごみ置き場
  • 宅配ボックス
  • 躯体部分(屋根、外壁など)

このようなマンションの共有部分に関しては、管理組合がメンテナンスを行い費用も負担することが一般的です。

しかし、管理組合が負担するメンテナンス費用については、入居者が毎月支払う修繕積立費を使用します。

修繕積立費は各マンションによって異なるほか、建物の築年数が古くなるほど高額になっていくことが多いです。

管理組合が負担するケース

管理組合が負担するのは、共有部分に劣化や破損があるケースです。

廊下やエレベーターなどは共有部分としてわかりやすい箇所ですが、中には配管のように部屋からの一部分が専有配管、その先は共有配管とわかりにくい箇所もあります。

マンションで漏水が起きた場合は、漏水の原因が専有配管であればその所有者が、共有部分であれば管理組合がメンテナンス費用を負担することになるでしょう。

また、調査の結果原因がどちらにあるかはっきりしない場合は、共有部分が原因とみなして管理組合が費用を負担すると決められています。

専有部分は自己負担

マンションの中でも居室内などの専有部分のメンテナンスは、自己負担となります。

居室内のリフォームを行う場合は、自分自身で費用を負担する必要があります。

しかし、専有部分のようにも思えるバルコニーは実は共有部分です。

バルコニーのような専有部分のように使用するものの実は共有部分である箇所は、「専用使用部分」と呼ばれます。

専用使用部分のメンテナンス費用の負担先は、マンションによっても異なります。

マンションが定める管理規約次第で、自己負担の場合も管理組合負担の場合もあるでしょう。

マンション専有部分のメンテナンス

マンションの共有部分のメンテナンスは、長期修繕計画に基づいて管理組合が費用を負担して行ってくれます。

一方で、専有部分のメンテナンスに関しては自分で管理する必要があり、費用も自己負担となります。

そのため、どのタイミングでどのような工事を行えばいいのかわからないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

ここでは、やっておきたい専有部分のメンテナンスについて紹介するので、参考にしてみてくださいね。

築10年目でやっておきたい点検・メンテナンス一覧

専有部分のメンテナンスは、自分で依頼しなければいけません。

築10年目を目安にやっておきたい点検・メンテナンスをまとめているので、以下の表を参考にしてください。

場所内容
キッチン・レンジフード・コンロなどの機械本体の点検・交換・吊戸棚の蝶番やパッキン・引き出しレール等の部品交換・扉面材の調整
洗面台・本体点検・交換・引き出しのレール等の部品交換・排水栓の交換
浴室・コーキング材・目地材の取り替え・ドア・枠パッキンの取り替え・浴槽ゴム栓交換
トイレ便器・タンクの点検・部品交換
給湯器本体点検・交換
サッシ戸車やクレセント鍵の点検・交換
玄関ドア蝶番や鍵の再調整・交換
室内ドア再調整

10年目を目安に行っておきたい点検やメンテナンスだけでも、かなりの数があることがわかりますね。

キッチン・洗面台・浴室などの水回りは、耐用年数の目安が10年とされています。

そのため新築から10年が経過したら、不調や劣化症状が現れている場合はリフォームや補修工事を、特に異常がない場合でも点検を行うことがおすすめです。

軽い劣化症状であれば小規模の工事や少額の費用で補修できることも多いため、定期的に点検を行っておくと安心できます。

壁クロスなどの張り替えに関しても、黄ばみや破れなどの劣化が気になったタイミングで自己負担で行います。

床下配管のメンテナンス費用の負担先

先ほども少し触れたように、マンションの配管のメンテナンス費用の負担先は少し複雑です。

配管については、管理規約で明確に専有部分と共有部分を定めているマンションもあるなど、マンションごとによってもかなり対応が異なってきます。

床下配管が専有部分であればメンテナンス費用は自己負担となりますが、共有部分の配管交換に合わせてメンテナンスを行うことが一般的です。

専有部分の配管の取り替えを共有部分と同時に行うことで、費用が軽減される場合も少なくありません。

そのため、専有部分の配管の交換費用まで修繕積立費で負担してくれるケースもあります。

費用負担先がマンションによって異なる配管のような箇所については、管理規約を確認することで事前に知ることができるのでよく確認しておくといいでしょう。

専有部のメンテナンスは大規模修繕のオプション工事で実施できる場合がある

専有部分のメンテナンスは各自で行う必要がありますが、マンションが行う大規模修繕のオプション工事で実施できる場合もあります。

オプション工事とは、居住者が費用を負担することで行う専有部分の追加工事のことです。

オプション工事を行うと、専有部分の修繕費用の節約につながることもあります。

以下の表では、一般的に大規模修繕のオプション工事で実施できる専有部分メンテナンスを紹介しているので、確認してみてください。

居住者の希望でできるものベランダや窓へのBS・CSアンテナの脱着エアコン室外機の移動などエアコンスリーブの部品交換窓サッシの補修網戸の取り替え・張り替え
組合への確認が必要なもの玄関ドア取り替え・塗り替えドアスコープなどの交換インターフォンの交換(個別)窓サッシ・ガラスの交換ユニットバス・洗面化粧台等の交換専有部分のリフォーム・リノベーション

※組合や工事業者によってできる工事に違いがあります

実際にオプション工事として実施できるかどうかは、組合や工事業者によっても異なります。

行いたいオプション工事がある場合は、事前に確認してみてくださいね。

マンション大規模修繕のアフターメンテナンスとは

マンション大規模修繕のアフターメンテナンスとは、大規模修繕後も継続的にメンテナンスを行うことです。

多くの建設業者では、大規模修繕の一環としてアフターメンテナンスが含まれています。

一般的に建設業者のアフターサービスには、保証期間に応じて施工後1年、2年、3年、5年、10年の定期点検があり、大規模修繕工事による不具合があれば無償で対応します。

アフターサービスの内容や点検間隔は、業者や契約内容によって異なるため、事前に確認しましょう。

アフターメンテナンスの必要性

マンションの大規模修繕が完了しても、すべて終わりではありません。

マンションの大規模修繕工事が完了した後でも、何らかのトラブルが発生するケースは比較的多いです。

大規模修繕工事が完了し、引き渡し後は様々なトラブルが発生する恐れがあります。

代表的なものが、水漏れによる「雨漏り」、ひび割れや塗装の剥がれなどです。

施工後も修繕が必要であったり、瑕疵があったりなど安心して暮らせないようでは、マンション居住者の不信感を招きかねません。

多額の費用をかけたにもかかわらず、数年以内に問題が発生すれば、管理組合にとっても大きな問題となるでしょう。

アフターメンテナンスの例

アフターメンテナンスとは、マンションの構造や設備に劣化や故障がないかを確認し、必要に応じて補修・修繕・設備や部品の交換・改修などを行うことです。

外装アフターメンテナンス

外装のアフターメンテナンスでは、主に以下の項目をチェックします。

  • 外壁にひび割れはないか
  • 屋根からの雨漏りはないか
  • 雨どいにひび割れはないか

また、水回りの設備や配管に異常がないかのチェックも欠かせません。

内装・基礎部分のアフターメンテナンス

内装・基礎部分のアフターメンテナンスでは、主に以下の項目をチェックします。

  • 内壁のひび割れや床の歪みはないか
  • 建具に歪みはないか
  • 柱などにシロアリ被害の痕跡が残っていないか

不具合が発生している場合、または不具合が発生するおそれが高い場合には、保証内容・条件に応じて、無償修理、有償修理、リフォーム等を検討します。

マンション大規模修繕トラブルを防ぐコツ

マンションの大規模修繕では、充実したアフターメンテナンスを受けることができれば安心です。

しかし、アフターメンテナンスの有無、内容の確認以外にもトラブルを防ぐためのコツがあります。

瑕疵保険の有無を確認する

工事の保証内容が充実しているか、アフターフォローが万全かを必ず確認しましょう。

大規模修繕を行う業者では、工事後の保証として大規模修繕瑕疵保険に加入しています。

大規模修繕瑕疵保険は、加入者である建設会社が行った大規模修繕に瑕疵があった場合に補償するものです。

瑕疵とは、「欠陥」「不具合」を意味します。

大規模修繕工事を実施した工事業者が倒産等により補償が受けられなくなった場合、瑕疵がある際に保険法人から保険金が支払われるものです。

大規模修繕・瑕疵保険の請求は、工事の発注者が直接行います。

ただし、保険金を請求できる発注者は、区分所有建物の場合は管理組合、賃貸集合住宅の場合は建物所有者です。

また、建築場所や条件によって保険の対象となる建物や保険期間が分かれています。

マンション大規模修繕の場合、保険が適用されないという事態を避けるため、業者に依頼する前に保険の適用範囲を確認することが大切です。

管理組合による定期自主点検を実施

大規模修繕工事後のトラブルは、工事完了直後に発生することは少なく、数年後に発生することが一般的です。

工事後、施工業者はアフターメンテナンスを行います。

しかし、より確実に瑕疵の有無を確認し、瑕疵担保期間内に対処するために、管理組合も定期自主点検を行いましょう。

点検は継続的に行う必要があるため、管理組合の新旧役員の引継ぎの際には、十分に情報を共有することが大切です。

外壁塗装工事でよくある質問

Q

外壁塗装の費用はどのくらいかかりますか?

A

一般的には、40坪の住宅(塗装面積160㎡、シリコン塗料)で90万円〜120万円程度が相場です。塗装面積や使用する塗料の種類によって異なります。

Q

工事の期間はどのくらいかかりますか?

A

外壁のみの場合は約10日、外壁と屋根を同時に行う場合は約14日程度かかります。ただ、天候や建物の状態によって日数は変わることがあります。

Q

工事中の生活にどんな影響がありますか?

A

騒音や臭気が発生することがあります。また、足場の設置や養生シートのために窓が開けられないことや、洗濯物が干せないこともあります。事前に工事開始のご連絡はいたしますので、ご安心ください。

マンションのメンテナンスは定期的に実施しよう

マンションのメンテナンスの多くは管理組合が行うため、修繕計画を確認しておくことが大切です。

マンションの大規模なメンテナンスは一定期間に1度実施されますが、細かい不具合については都度工事をしなければなりません。

軽微な不具合の有無、設備の寿命、積立金の額などを加味して専門家に相談し、必要なメンテナンスをしましょう。

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