ビルの外壁塗装を行うのはなぜなのか、気になったことはないでしょうか。
ビルを所有している場合、いつ外壁塗装が必要なのか、外壁塗装を行う際の注意点などを確認しておく必要があります。
また、外壁塗装をするためにはどの程度費用がかかるのかも知っておくと、いざというときに慌てずに済むでしょう。今回は、ビルに外壁塗装が必要な理由を解説するとともに、費用相場も紹介します。
ビルを所有している方で外壁塗装をお考えの方はこの記事をチェックしてみてください。
目次
ビルの外壁塗装が必要な理由
ビルに外壁塗装が必要な理由は、以下の3つがあります。
- ビルの美観を保つため
- ビルの耐久性を保つため
- ビルの資産価値の向上
ビルを所有しているのなら、外壁塗装が必要な理由はきちんと把握しておかなくてはなりません。
それぞれどういったことなのかを、詳しく解説します。
ビルの外壁塗装が必要な理由1.ビルの美観を保つため
ビルの外壁塗装が必要な理由の一つ目は、ビルの美観を保つためです。
ビルの外壁は年数がたつと次第に劣化していき、塗料が剥がれたり色はくすんできたりします。
見た目が古くなってきて見栄えが悪くなると、なかなか借り手が見つからなくなってしまいます。
住むにしてもお店を出すにしても、多少家賃が高くなっても見た目が悪いビルよりは見た目が美しいビルを選ぶ人も多いからです。
たとえかなりの年数が経過したビルであっても、外壁塗装をしてピカピカの見た目にすることで、人気が出ることでしょう。
また、現在入居中の人にしても、ボロボロになった外観のビルよりも美しい外観になったビルの方が良いものです。
ビルの美観を保って、入居者の心をしっかりとつかみましょう。
ビルの外壁塗装が必要な理由2.ビルの耐久性を保つため
ビルの耐久性を保つために外壁塗装をする場合もあります。
一般的に、ビルはコンクリートと鉄を使って作られています。
コンクリートと鉄はかなりの丈夫さがあり、上からの荷重に耐えられるほどの強度です。
ただし、水に弱い点がデメリットであり、雨水がしみ込んでしまうとコンクリートにひびが入ったり、鉄骨がさび付いてしまったりします。
そのようなことにならないように、外壁塗装が必要です。
なぜなら、外壁塗装をすることで防水ができ、雨水の侵入を防げるからです。
ただし、外壁塗装は年月が経過すると次第に劣化してしまい、防水機能の低下を招きます。
そのため、定期的に外壁塗装することが重要となります。
ビルの外壁塗装が必要な理由3.ビルの資産価値の向上
ビルの資産価値を向上させるためです。
ビルは年数の経過とともに劣化していきます。
しかし、同じ年数が経過したビルでも、きれいで美しい外観を保っているビルと、劣化するに任せてボロボロになった外観のビルでは、どちらに資産価値があると感じられるでしょうか。
建ててから年数が経過したビルの資産価値が、新築したばかりのビルより高くなることはありません。
しかし、外壁塗装を行ってビルの外観を美しく保つことで、資産価値の低下を防ぐことができます。
ビルの外壁塗装で使用される塗料
ビルの外壁塗装で使用される塗料は、建物の用途や外壁の素材、気候条件などに応じて選ばれます。適切な塗料を選ぶことで、美観を保つだけでなく、耐久性や防水性を向上させることが可能です。以下では、ビル外壁塗装でよく使用される塗料の種類と特徴について詳しく解説します。
1. アクリル塗料
アクリル塗料は価格が手頃で扱いやすい塗料です。施工性に優れ、短期間で塗装が完了しますが、耐久性が低いため、外壁が激しい劣化を受ける場所には適しません。
- メリット: コストパフォーマンスが高く、施工が容易。
- デメリット: 耐候性が低く、頻繁な塗り替えが必要。
2. ウレタン塗料
ウレタン塗料は柔軟性があり、ひび割れが発生しやすい箇所に適しています。また、防水性が高く、外壁だけでなく屋上防水工事にもよく使用されます。
- メリット: 防水性や密着性が高く、汎用性がある。
- デメリット: 耐候性はシリコン塗料やフッ素塗料に比べて劣る。
3. シリコン塗料
シリコン塗料は、外壁塗装で最も広く使用される塗料の一つです。耐久性や耐候性に優れ、汚れがつきにくい特徴があります。価格と性能のバランスが良いため、多くのビルで採用されています。
- メリット: 耐候性と耐久性が高く、コストパフォーマンスが良い。
- デメリット: フッ素塗料よりは耐久年数が短い。
4. フッ素塗料
フッ素塗料は、耐久性に優れ、長期間にわたり外壁の美観を保ちます。高層ビルや商業施設など、頻繁なメンテナンスが難しい場所でよく使用されます。
- メリット: 耐久性が高く、メンテナンス頻度を大幅に削減できる。
- デメリット: 価格が高め。
5. 遮熱塗料
遮熱塗料は、太陽光を反射することで建物の温度上昇を抑え、空調コストを削減する効果があります。特に夏場の熱対策が必要な地域で使用されることが多いです。
- メリット: エネルギー効率を向上させ、環境負荷を軽減できる。
- デメリット: 初期費用が高め。
6. 断熱塗料
断熱塗料は、建物の内外の温度差を軽減する効果があります。冬場の暖房効率を高めるため、寒冷地での使用に適しています。
- メリット: 冬季の光熱費削減に効果的。
- デメリット: 遮熱塗料と同様、価格が高い。
7. 光触媒塗料
光触媒塗料は、太陽光に含まれる紫外線の作用で汚れを分解し、雨で洗い流すセルフクリーニング効果を持つ高機能な塗料です。高層ビルや見た目を重視する建物に適しています。
- メリット: 美観を長期間維持でき、メンテナンスコストを削減。
- デメリット: 高価で、特定の条件下で効果を発揮。
ビルの外壁塗装に使用される塗料は、それぞれの特徴やコスト、施工条件に応じて選ばれます。塗料選びは建物の耐久性や美観を左右する重要な要素であるため、専門業者に相談しながら最適な塗料を選定することが大切です。
ビルの外壁塗装の費用相場は?
ビルの外壁塗装の費用相場は、以下の通りです。
ビルの外壁塗装の費用に関しては、ビルの大きさや高さによって大きく変わってきます。
また、塗料の種類や塗装する面積なども関わってくるため、一概にはいえません。
そのため、費用相場もあくまでも目安になります。費用そばは、参考程度にとどめておくと良いでしょう。
階数 | 相場(万円) |
3階建て | 240~450 |
4階建て | 350~660 |
5階建て | 400~750 |
6階建て | 490~900 |
7階建て | 570~1000 |
ビルの外壁塗装は塗料によっても変わる
ビルの外壁塗装は塗料によっても変わってきます。どのような塗料があるのかを把握しておくことで、自分のビルに合った塗料や色を選ぶことができるでしょう。
ビルの外壁塗装に使う塗料と費用について表にまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
塗料の種類 | 価格 |
アクリル系塗料 | 約1,000~1,200円 |
ウレタン系塗料 | 1,800~2,000円 |
シリコン系塗料 | 2,500~3,000円 |
ラジカル系塗料 | 約3,500~4,000円 |
フッ素系塗料 | 3,500~4,000円 |
無機系塗料 | 約5,000~5,500円 |
ビルの外壁塗装の費用の内訳
ビルの外壁塗装にかかる費用を知りたいのであれば、まずは内訳がどのようになっているのかを把握しておく必要があります。
ビルの外壁塗装の費用の内訳は、以下の通りです。
- 塗料代
- 足場代
- その他費用
足場を設置するには、1平方メートルあたり700〜950円とかなりの金額がかかってきます。
もちろん建築会社とも話し合いをするべき時に、塗料代は、どの塗料を使用するのかによってかなり違いが出てくるため、まずはビルに合った塗料を選ぶ必要があるでしょう。
塗料は種類によって費用相場も大きく異なるため、塗料の特徴をきちんと把握して選ぶようにしましょう。
その他費用は、交通費や事務手数料、廃材処理費などが含まれます。
ビルの外壁塗装工事の期間・工法・流れ
ビルの外壁塗装にかかる期間は、どの程度なのかが気になるところです。
とくに、入居中の人や近隣住民に説明するときには工期を伝える方がスムーズにいく場合もあるため、正確な工期を知っておく必要があるからです。
また、工事の期間だけでなく、工事の流れについても詳しく把握しておきましょう。
外壁塗装工事の期間
ビルの外壁全てを塗装しなおすのなら、最低でも2カ月はかかると思っておいた方が良いでしょう。
とはいえ、ビルの大きさや塗装面積にもよるため、長ければ半年以上かかるケースもあります。
業者にきちんと確認をして、外壁塗装にかかる期間を入居者や近隣住民に伝えるようにしましょう。
ビルの外壁塗装|無足場工法
無足場工法は、従来の足場を使用せず、作業員がロープやゴンドラを使って外壁塗装や補修を行う工法で、高層ビルや狭小スペースでの施工に特に適しています。
足場設置が不要なため設置・撤去の手間やコストを削減でき、工期も短縮されます。また、景観への影響や騒音を抑え、隣接建物が近い場所や通行人の多いエリアでも柔軟に対応可能です。ただし、高所作業の専門技術が必要で、重量物の運搬が伴う大規模補修には不向きな場合があります。この工法は外壁塗装や防水施工、ガラス清掃など幅広い用途に対応しており、コスト削減や現場の条件によって適した選択肢となります。
ビル外壁塗装工事の流れ
ビルの外壁塗装工事は、建物の外観を美しく保ち、耐久性を高めるための重要な工程です。以下に、一般的な工事の流れを説明します。
1. 調査・診断
施工前に外壁の状態を調査し、ひび割れ、汚れ、剥がれ、劣化の程度を確認します。この診断結果を基に、適切な塗料や工法を選定します。
2. 足場設置または無足場工法の準備
一般的には足場を設置しますが、条件によっては無足場工法が選ばれることもあります。安全性を確保しながら効率的に作業を行うための準備段階です。
3. 高圧洗浄
外壁の汚れやカビ、コケなどを高圧洗浄機で除去します。これにより、塗料の密着性が高まり、仕上がりが良くなります。
4. 補修作業
ひび割れや欠損部分を補修します。シーリング材を使用した目地補修やモルタルでの埋め戻しなどが行われます。
5. 下地処理
外壁に塗料がしっかり密着するよう、下地処理剤(プライマー)を塗布します。この工程が仕上がりの耐久性を左右します。
6. 塗装作業
通常、下塗り・中塗り・上塗りの3段階で塗装を行います。下塗りで塗料の密着性を高め、中塗り・上塗りで均一な色合いと保護膜を形成します。
7. 最終確認と仕上げ
塗装後、仕上がりや不備がないかを最終確認します。必要に応じて修正を行い、細部まで丁寧に仕上げます。
8. 足場解体・清掃
足場が設置されている場合は解体を行い、周囲を清掃して工事完了となります。無足場工法の場合はロープやゴンドラを撤去し、現場を整えます。
9. 引き渡し
施工内容を施主に確認してもらい、問題がなければ引き渡しとなります。その際、メンテナンスや次回の塗装時期のアドバイスも行います。
ビルの外壁塗装をするタイミングは?季節はいつ頃がおすすめ?
ビルの外壁塗装は、美観を保つだけでなく、建物の耐久性を向上させるためにも重要なメンテナンスです。しかし、施工するタイミングや季節を間違えると、塗装の効果が十分に発揮されず、塗膜の剥がれや劣化の早期化を招くことがあります。
以下に、外壁塗装を行う適切なタイミングとおすすめの季節について解説します。
ビルの外壁塗装をするタイミング
ここからはビルの外壁塗装をするタイミングについて詳しく解説していきます。
それではみていきましょう。
ビルの外壁塗装をするタイミング1.外壁の劣化サインが見られる時
ビルの外壁塗装を行うタイミングとして、外壁の劣化サインが見られる時を以下にまとめました。
- ひび割れ: 外壁に細かいひび割れが見られる場合、塗膜の劣化を示しています。
- 剥がれ: 塗装が剥がれ落ちている部分がある場合、再塗装が必要です。
- 色あせ: 塗料の色が褪せてきている場合、紫外線や雨風による劣化が進行しています。
- チョーキング現象: 外壁を触った時に白い粉が手につく場合、塗料が劣化している証拠です。
- カビや苔の発生: 外壁にカビや苔が生えている場合、防水機能が低下しています。
- 錆び: 金属部分に錆が見られる場合、塗膜の防錆効果が失われています。
これらのサインが見られたら、早めに外壁塗装を検討することをおすすめします。
ビルの外壁塗装をするタイミング2.築10~15年が経過した時
ビルの外壁塗装を行うタイミングの一つは、建物が築10~15年を経過した時期です。
この時期は、外壁の塗膜が劣化し始め、保護機能が低下することが一般的です。特に、紫外線や風雨にさらされることで、塗膜の色あせやひび割れが生じやすくなります。これを放置すると、外壁材自体にダメージが及び、さらに大規模な修繕が必要となる可能性があります。そのため、築10~15年を目安に定期的な点検を行い、外壁塗装を検討することが重要です。適切なタイミングで塗装を行うことで、美観を保つだけでなく、建物の耐久性を維持し、長期的な修繕費用の削減にもつながります。また、この時期に外壁塗装を行うことで、建物全体の価値を維持し、資産価値の低下を防ぐ効果も期待できます。
このように、築10~15年を経過した時点での外壁塗装は、ビルのメンテナンスにおいて非常に重要なタイミングとなります。
ビルの外壁塗装をするタイミング3.定期的なメンテナンス計画
ビルの外壁塗装を行うタイミングの一つは、定期的なメンテナンス計画に基づくものです。
通常、外壁塗装の目安は約10〜15年ですが、地域の気候条件や建物の使用状況により異なる場合があります。定期的なメンテナンス計画を立てることで、外壁の劣化を早期に発見し、適切な時期に塗装を行うことができます。定期的な点検を行い、外壁のひび割れや塗膜の剥離、色褪せなどをチェックすることで、劣化が進む前に対策を講じることができます。特に、風雨にさらされやすい部分や日当たりの良い部分は劣化が早く進むため、注意が必要です。
定期的なメンテナンス計画を実行することで、ビルの美観を保つだけでなく、建物の寿命を延ばし、修繕費用を抑える効果も期待できます。このように、計画的なメンテナンスは、外壁塗装のタイミングを最適化し、建物の価値を長く維持するために不可欠です。
ビルの外壁塗装に適した季節
外壁塗装は、施工環境が仕上がりや耐久性に影響を与えるため、気候条件が安定している季節に行うのがおすすめです。
ビルの外壁塗装に適した季節|春(3月~5月)
春(3月~5月)は、ビルの外壁塗装に最適な季節です。この時期は気温が安定しており、塗料が均一に乾燥しやすい環境が整います。
また、湿度が適度であるため、塗膜がしっかりと乾き、耐久性を高めることができます。さらに、台風や梅雨の心配が少ないため、天候による工事の中断が少なく、スケジュール通りに作業を進めやすいです。このように、春は外壁塗装を行う上で非常に良好な条件が揃っており、作業効率と品質を確保しやすい季節です。
ビルの外壁塗装に適した季節|秋(9月~11月)
秋(9月~11月)は、ビルの外壁塗装に適した季節です。この時期は、春と同様に気温が安定しており、塗料が適切に乾燥する環境が整っています。
また、湿度も適度であり、塗膜がしっかりと乾くため、仕上がりの品質が向上します。さらに、台風のシーズンを過ぎた後であり、天候による工事の中断が少なく、計画通りに進行することができます。これにより、効率的で高品質な外壁塗装が実現できるため、秋は理想的な季節といえます。
ビルの外壁塗装を避けた方が良い季節
ここでは、避けた方が良い季節について解説します。
ビルの外壁塗装を避けた方が良い季節|夏(6月~8月)
夏(6月~8月)は、ビルの外壁塗装を避けた方が良い季節です。高温多湿な環境では、塗料の乾燥が不均一になりやすく、塗膜の劣化を早める原因となります。
また、梅雨の時期には雨が頻繁に降るため、塗装作業が中断されやすく、工期が延びるリスクがあります。さらに、強い紫外線によって塗料が早く劣化することもあります。このため、夏は外壁塗装に適していないとされ、春や秋などの気候が安定している季節に行うことが推奨されます。
ビルの外壁塗装を避けた方が良い季節|冬(12月~2月)
冬(12月~2月)は、ビルの外壁塗装を避けた方が良い季節です。低温下では塗料の乾燥が遅く、不均一な仕上がりになることがあります。
また、寒さによって塗料の性能が低下し、耐久性に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、冬季の降雪や降雨による作業の中断が頻発し、工期が延びるリスクも高まります。このような理由から、外壁塗装は気温が安定している春や秋に行うことが推奨されます。
また、ビルの大規模修繕を実施する際は、以下の点に注意が必要です。
- 天候の確認: 雨や強風が予想される日を避けることが重要です。雨が降ると塗料が流れたり、ムラができたりすることがあります。
- 塗料の選定: 季節に適した塗料を選ぶことで、塗装の効果を最大限に発揮できます。
- 施工計画: 工期中の天候リスクを考慮して余裕を持った計画を立てましょう。
ビルの外壁塗装は、春と秋が最適な季節であり、建物の劣化サインや前回の施工時期を考慮して実施するのが望ましいです。適切なタイミングと環境で施工を行うことで、美しい仕上がりと長期的な耐久性を確保できます。定期的なメンテナンスを心掛けて、建物をしっかりと保護しましょう。
外壁塗装の色選びで印象が変わる!ビルに適した色の選定ポイント
外壁塗装の色選びは、ビル全体の印象を大きく左右する重要な要素です。色が与える効果は多岐にわたり、見た目の美しさだけでなく、ビルの機能性やブランディングにも影響を与えます。
ビル外壁塗装の色選びのポイント1. 用途や調和を意識する
- 用途に応じた色選び
オフィスビルの場合は白やグレーなど落ち着いた色調が一般的ですが、商業施設では視認性の高い鮮やかな色が適しています。用途やターゲット層に合わせた色選びが重要です。 - 周囲との調和
ビルの周囲環境や景観とのバランスも考慮する必要があります。街並みに溶け込む自然な色合いを選ぶことで、全体の調和を保つことができます。 - 心理的効果
色には心理的な影響があります。例えば、青や緑は安心感を与え、赤やオレンジは活気やエネルギーを感じさせます。ビルの用途に合わせた色の効果を活用しましょう。
ビル外壁塗装の色選びのポイント2.機能性を考慮する
- 遮熱塗料の利用
夏場の熱を反射する遮熱塗料を使用する場合、白や淡い色が適しています。これにより冷房効率が上がり、省エネ効果も期待できます。 - 汚れが目立ちにくい色
交通量の多いエリアや工業地帯に建つビルでは、グレーやベージュなどの汚れが目立ちにくい色を選ぶと、見た目を美しく保ちやすくなります。
外壁塗装の色選びは、見た目や心理的効果、建物の用途、周囲の環境との調和、機能性を総合的に考慮することが大切です。適切な色を選ぶことで、ビルの価値を高めるだけでなく、利用者や住民にとっても快適な空間を提供することができます。業者と相談しながら慎重に決定しましょう。
ビルの外壁塗装の注意点
ビルの外壁塗装をする際には、注意しなくてはならないことがあります。ビルの外壁塗装の主な注意点は、以下の3つです。
- 工事中の騒音
- 塗料の臭い
- 防犯対策が必要
ビルの外壁塗装の経験があるという人なら、身に覚えがあるということもあるでしょう。
それぞれ、どのような注意が必要なのか、対処法があるのかなどを詳しくみていきましょう。
ビルの外壁塗装時の注意点1|工事中の騒音
ビルの外壁工事の際には、工事中に騒音が出てしまう場合が考えられます。
とくに、足場の設置や片付けだけでもかなりの音が出てしまいます。
その他にも、外壁を一度洗い流さなければ大丈夫です。しかし、外壁の塗装を行うということは、高圧洗浄なども必要になるということです。
高圧洗浄を行う際には、機械がかなりうるさくなるため、注意が必要です。
工事中の騒音に関しては、事前に入居者や入居中の店舗にきちんと説明しておくことが重要です。
いつからいつまでの期間高圧洗浄を行うのか、騒音が気になるのはどの期間なのかをきちんと説明し、チラシなどを作成して配るのも良いでしょう。
また、近隣住民にあいさつをしておくことも重要です。入居者と同じで、きちんと説明しておくことで騒音が気になる期間でも大きな問題に発展することがなくなります。
ビルの外壁塗装時の注意点2|塗料の臭い
外壁塗装を行う際に気になるのは、薬剤の臭いです。塗料の臭いは、嗅いだだけで気分が悪くなる、という人もいるほど、独特の臭いがします。
そのため、とくに臭いに関してはしっかりと入居者や入居中の店舗、近隣住民に説明する必要があります。
説明が足りない、もしくは納得してもらえないままに外壁塗装を進めてしまうと、クレームになってしまう可能性があります。
臭いを抑えた塗料などの開発もされていますが、まったく臭いがしないわけではありません。
とくに風下に家がある場合は、念入りに説明をし、わかってもらう必要があります。
真夏はもとより、春や秋でも高温になる時期は避け、できるだけ気温の低い時期に外壁塗装を行うと良いでしょう。
ビルの外壁塗装時の注意点3|防犯対策が必要
ビルの外壁塗装を行う際には、防犯対策も必要です。外壁塗装は、どうしても足場を組む必要があります。そのため、空き巣などにも狙われやすくなってしまうからです。
とくにビルの高い階に入居している場合は、普段鍵を閉める習慣がない場合もあります。
なぜなら、通常そこまで侵入できる空き巣はほとんどいないからです。
しかし、外壁塗装のために足場を組んでいれば、空き巣にとって良い足場となってしまい、侵入されてしまう可能性があります。
そのため、外壁塗装を行う場合には、必ず窓の鍵を閉めるなどの注意喚起をしておくことも重要です。
外壁塗装工事でよくある質問
Q
外壁塗装の費用はどのくらいかかりますか?
A
一般的には、40坪の住宅(塗装面積160㎡、シリコン塗料)で90万円〜120万円程度が相場です。塗装面積や使用する塗料の種類によって異なります。
Q
工事の期間はどのくらいかかりますか?
A
外壁のみの場合は約10日、外壁と屋根を同時に行う場合は約14日程度かかります。ただ、天候や建物の状態によって日数は変わることがあります。
Q
工事中の生活にどんな影響がありますか?
A
騒音や臭気が発生することがあります。また、足場の設置や養生シートのために窓が開けられないことや、洗濯物が干せないこともあります。事前に工事開始のご連絡はいたしますので、ご安心ください。
ビルの外壁塗装のまとめ
ビルの外壁塗装を行うには、かなりの費用がかかります。
しかし、外壁塗装を行うことで、ビルの資産価値を向上させることができ、外観も美しく保つことができます。
また、費用がかかるからと耐久性の低い塗料を使ってしまうと、次に塗り替えが必要になるまでの年数が短くなり、余計に費用がかかってしまう場合もあります。
塗料に関しては業者とよく相談をして決めるようにしましょう。ビルの外壁塗装は、専門の業者に依頼して、適切に行うことが大切です。
費用面だけでなく、実績があり、技術力の高い業者に依頼することで、ビルの寿命を延ばすこともできるでしょう。