外壁塗装をしたいと思っていても、工事の期間がどれくらいなのかがわからないと、なかなか工事に踏み出せないですよね?
この記事では外壁塗装を検討している方に向けて、家の外壁の塗装工事にかかる期間、工期のスケジュールや日数の目安について解説します。
各工程ごとの流れや工事の保証にについても詳しく解説しますので、是非参考にしてください。
目次
外壁塗装にかかる期間
外壁塗装にかかる期間は、2階建ての一戸建ての場合は一般的には7~10日程度です。
季節や天候、職人の方の人数、家の大きさによっても左右されますので、おおよそで見ておきましょう。
雨が降りやすい梅雨の時期は、湿気の影響で工期が延びる場合が多いです。長ければ1か月ほどかかります。
また、屋根の塗装も合わせて行う場合はさらに3~4日ほどかかり、合計10~14日前後必要になります。
行いたい工事によってスケジュールは変動することを把握しておきましょう。
アパートの外壁塗装の工期
外壁塗装の工事期間は一戸建ての家の場合は7~10日と説明しましたが、アパートの場合はどうなるでしょうか。
アパートの外壁塗装を行う場合は約3週間ほどかかります。
修繕規模自体は戸建と大差はないものの、塗装面積が大きくなる分戸建てよりも作業日数が増えることとなります。
外壁塗装工事の各工程の流れ
外壁塗装工事は様々な工程があり、それぞれ注意すべき点があるので事前の準備が必要です。
この項目では各工程の流れと期間、注意点について解説します。
1.近隣への挨拶と工事の準備
外壁塗装工事をする際は近隣の方々への挨拶回りを行いましょう。
塗料が飛散したり、塗料のにおいや工事の騒音は近隣の方の不快にさせ、トラブルに発展する恐れがあるからです。トラブルを未然に防ぐためにも一言挨拶しておきましょう。
1週間程度工事をし続けるとなると、気になるご近所さんも少なくないでしょうから、挨拶回りは必要です。
挨拶回りは工事が始まる1ヶ月〜2週間前にすませましょう。
塗装業者がかわりに挨拶をしてくれる場合もありますが、ご自身でも挨拶回りをするのがおすすめです。
2.仮説足場の設置、飛散防止シート(ネット)張り
外壁を塗装するには、足場が必要になります。仮設足場を家の周りに設置し、さらにその周りを囲むように塗料の飛散防止シート(ネット)を張ります。
飛散防止シート(ネット)は塗料の飛散防止だけではなく、高圧洗浄による水の飛び散りも防ぐ役割があります。
この工程は基本的に1日で終わります。
3.高圧洗浄
塗装の前に外壁や屋根に付着している古い塗膜や、汚れ、ホコリ、コケなどを高圧洗浄で洗い流していきます。
高圧洗浄は半日から1日で終了します。
しかし、洗浄後に1~2日かけて乾燥させるため、洗浄工程は合計2~3日かかります。
4.下地処理・養生
高圧洗浄の工程が終わったら、次に下地処理を行います。
古い塗装の膜を綺麗に剥がしたりして、外壁を平らにします。具体的には以下のような作業を行います。
- シーリング(別名:コーキング)の打ち替え/増し打ち
- 窪んだ部分をパテ埋め
- モルタルの補修
新しく塗る塗料が古い塗膜と一緒に剥がれ落ちてしまうのを防ぐ目的で行います。
下地処理は外壁や屋根の状態によって作業内容は異なってきますが、劣化がひどくなければ1日で終わります。
ただし、サイディング外壁の場合はコーキングの補修が工程に入ることが多いので、2日以上かかる場合があります。
下地処理の次は、玄関ドアやサッシ、給湯器などといった塗装をしない部分に塗料が付着しないように養生を施します。
養生が終われば塗装作業に入ります。
5.塗装作業
塗装作業は下塗り・中塗り・上塗りという3つの工程にわかれます。
基本的にはそれぞれ1日ずつ要するので、計3日かかると考えておきましょう。
まず、下塗りをします。
シーラーやフィラーや、プライマーと呼ばれることもあります。下塗りは、中塗りと上塗りで使われる塗料と下地との間をくっつけてくれます。
そのため、下塗りには中塗りと上塗りとは違う塗料が使用されます
塗装面の経年劣化が激しい場合は塗料の吸い込みが激しいので、下塗りは2度行われます。
中塗りと上塗りは基本的には同じ塗料(上塗り材)が使われますが、中塗り用と上塗り用とで異なる塗料を使う場合もあります。
下塗りから中塗り、上塗りに至るまで、塗料は逐一しっかりと乾燥させます。
十分に乾燥させずに次の塗装を行うと、仕上がりが悪くなったり、ひび割れなどの不具合が生じてしまうからです。
乾燥時間は塗料の種類によって異なります。また、乾燥工程は気温・気候の影響を受けるため、塗料の乾き具合を確認しながら作業を進めます。
人件費削減のために乾燥時間を十分に取らずに早く作業を終了させようとする業者もいるため、あまりにも作業が早い業者は注意が必要です。
6.点検、見直し
塗装作業が終わったら、業者と一緒に仕上がりを確認します。
塗り残しや塗りのムラがないか、その他の気になる部分がないかをチェックします。
この後に仮設の足場を解体してしまうので、気になる箇所がある場合はここで手直ししてもらうことになります。
やり直しが発生する場合のことも考慮して、1日かかると考えてよいでしょう。
7.足場撤去、片付け・清掃
全ての工程が終了すると片付けに入ります。
足場とシートの撤去や片付けと清掃が行われます。
1日あれば終了します。
片付けが完了したら近隣の住民に塗装工事が終わった旨の報告をするとよいでしょう。
外壁と屋根の塗装は一緒にした方がいい理由
屋根の塗装も外壁と一緒に工事をする場合は10~14日前後の工期を有します。
10〜14日前後の工期は長いと感じますよね?しかし、工事を行う業者は外壁と屋根の塗装は一緒に行うことを推奨しています。
なぜ屋根も一緒に塗装工事をするのがいいのでしょうか?
メリットは次の通りです。
- 別々にやるより工事費が安く済む
- 近所への挨拶回りなどの諸々の手間が1度で済ませられる
外壁と屋根の塗装を別々にやると、2回分の足場の設置代がかかります。
けれど、一緒にすることでと足場の設置が1回分すむので、工事費が節約に繋がります。
また、2回も工事を行うとなると、近隣への挨拶回りも2回しなくてはなり、手間がかかります。
外壁と屋根を一緒に行う塗装工事は以上のようなメリットがあるため、推奨されています。
外壁塗装の保証
外壁塗装にも保証はあります。
一般的には「製品保証」と「工事保証」の2つにわかれます。
製品保証
外壁塗装の製品保証とは、塗料に対する保証です。
塗料メーカーが工事で使用した塗料に対して出す保証で、塗料製品に欠陥があって仕上がりが悪くなってしまった場合などを保証します。
工事保証
外壁塗装の工事保証とは、工事内容に対する保証です。
保証期間中に工事に欠陥があった場合に施工店が工事に対して保証を行います。
外壁塗装工事に関するよくある質問
外装塗装工事でよくある質問を見てみましょう。
外壁塗装の工事中は常に家にいないとだめ?
外壁塗装の工事中に「ずっと家ににないといけないのでは」というような疑問もあると思います。
結論から言うと、外壁塗装の工事中は家の中にいる必要はありません。
外壁塗装は家の外の工事なため、留守にしても工事に影響はありません。
ただし、足場設置前の現場確認と工事終了後の完了検査の時だけは立ち合いが必要です。
場合によっては、上記以外でも立ち合いが必要な場合もありますが、基本的には留守にしても問題ありません。
外壁塗装の日数は延びることがある?
一般的には外壁塗装の工事は7~10日(屋根を含めると10~14日)で終わりますが、工期が変動する場合があります。
具体的には以下の要因によって変動します。
経年劣化が激しい
外壁に激しい経年劣化が見られる場合は、下地補修や下塗りに手間がかかり工事の日数が延びる可能性があります。
また、面積や建物形状によっても施工のしやすさが変わるため、工期が変動します。
天候不良
外壁工事は屋外での作業となるので、悪天候時は作業ができません。
塗装工事は塗装面を乾燥させることが重要なため、塗装後に雨が降ってきた場合は乾燥に時間がかかり延長します。
梅雨の時期や台風が来ることが予想される場合は工事は避けたほうがいいでしょう。
乾燥に時間がかかる塗料を使用
使用する塗料によって乾燥時間が異なり、メーカーによって定められた適切な乾燥時間を守って作業が進められるため、使われる塗料次第では日数が延びる可能性があります。
先述のとおり塗装面の乾燥が重要なため、下塗り後、1日は空けるという業者が多いです。
気温や湿度によっても乾燥時間は変動し、気温5℃以下、湿度85%以下では塗装不可と定められているメーカーがほとんどです。
日照時間が短い時期
冬などの日照時間が短い時期だと、1日の作業時間が夏場よりも短くなります。
工事の内容や条件が同じでも、冬は1~2日延びることも珍しくありません。
外壁塗装の工事中は外に洗濯物は干せる?
外壁塗装の工事中は基本的に外に洗濯物を干すことはできません。
理由は洗濯物に工事による汚れや塗料の付着、塗料の臭いがついたるすることなどが挙げられます。
また、洗濯物があると工事の邪魔になる可能性もあります。
工事中は部屋干しをするか、コインランドリーを使用するようにしましょう。
外壁塗装工事でよくある質問
Q
外壁塗装の費用はどのくらいかかりますか?
A
一般的には、40坪の住宅(塗装面積160㎡、シリコン塗料)で90万円〜120万円程度が相場です。塗装面積や使用する塗料の種類によって異なります。
Q
工事の期間はどのくらいかかりますか?
A
外壁のみの場合は約10日、外壁と屋根を同時に行う場合は約14日程度かかります。ただ、天候や建物の状態によって日数は変わることがあります。
Q
工事中の生活にどんな影響がありますか?
A
騒音や臭気が発生することがあります。また、足場の設置や養生シートのために窓が開けられないことや、洗濯物が干せないこともあります。事前に工事開始のご連絡はいたしますので、ご安心ください。
まとめ
たが、この記事のポイントをまとめると以下の内容になります。
- 外壁塗装の工事期間は一戸建てなら7~10日、アパートは3週間程度
- 屋根の塗装工事も一緒にするならプラス3~4日
- 塗装工事にも保証はあり、「製品保証」と「工事保証」の二つに分けられる
一般的に1週間はかかるため、それよりも短い工期で見積もりを出してくる業者には注意が必要です。
手抜き工事が行われないかの見極めにもなりますので、相見積もりをとって比較して検討しましょう。