
マンションの大規模修繕でかかる費用を知りたい人
マンション大規模修繕の工事費用はいくら?
マンション大規模修繕の費用の目安は?相場はいくら?
マンション大規模修繕でかかる金額はどれくらい?
マンション大規模修繕の予算はいくら用意すればいい?
マンション大規模修繕の費用の平均は?
マンション大規模修繕の平均単価はいくら?工事全体の金額や工事別の値段は?
マンションは、新築の時点から徐々に劣化していき、10~15年経過すると必要になるのが「大規模修繕」です。
大規模修繕はマンションの経年劣化を防ぎ、資産価値の維持・向上にも繋がります。
しかし数百万円~の費用がかかるため、しっかりと計画して行なう必要があります。
そこでこの記事では、マンションの大規模修繕にかかる費用や流れ、注意点などについて詳しく見ていきます。
ぜひ大規模修繕を検討する際の参考にしてみてください
目次
マンションの大規模修繕とは
マンションの大規模修繕とは、築10年前後の周期で、建物全体の劣化部分を補修・改修するための大規模なメンテナンス工事を指します。年月が経つと、外壁や屋上、防水部分、共有設備などが劣化し、放置すると建物の安全性や快適性が損なわれるため、定期的な修繕が必要になります。
大規模修繕の主な内容
大規模修繕では、次のような工事が行われます。
- 外壁補修・塗装:外壁のひび割れや剥がれを補修し、防水性を高めるために塗装します。
- 屋上防水工事:屋上の防水層を改修して、雨漏りや建物内部への水の浸入を防ぎます。
- 給排水管、電気設備の交換:老朽化した給排水管、電気設備の修繕や交換し、漏電や漏水などのトラブルを予防します。
- 共用部分の補修:エントランスやエレベーター、インターホン、廊下、階段などの共用部分を補修し、美観や利便性を向上させます。
- 玄関ドア、サッシ(窓枠)の交換:老朽化した関ドア、サッシ(窓枠)を交換します。
鉄部の塗装 | 築年数が5年前後になると、ベランダや廊下などの、鉄部の塗装が剥がれてきます。 |
---|---|
屋上防水 | 築年数が10年を超えると屋上防水や、インターホンや電灯など電気設備のメンテナンスが必要になります。 |
給排水管、電気設備 | 築年数が20年以上になると給排水管、電気設備の修繕・交換が必要です。 |
共用部分の補修 エレベーター、インターホン | 築年数が25~30年ほどになると、廊下、階段などの改修工事やエレベーターやインターホンの交換が必要になります。 |
玄関ドア、サッシ(窓枠) | 築年数が30年を超えると、玄関ドアやサッシの交換が必要になります。 |
マンションの大規模修繕工事の平均周期について
マンションの大規模修繕工事は、建物の寿命を延ばし、居住者が安全で快適に生活できる環境を保つために非常に重要です。これらの修繕工事の周期は、マンションの管理状況や建物の構造、使用されている材料、地域の気候条件などによって異なりますが、一般的に10年~15年を目安に行うことが推奨されています。
マンション大規模修繕や中規模修繕では共用部分と専有部分を正しく理解しよう
マンション大規模修繕や中規模修繕を計画するためには、共用部分と専有部分の違いを理解しておくことが非常に重要です。これらの区別を明確にしておくことで、修繕の対象範囲や費用分担がスムーズになります。
共用部分と専有部分の違いとは?
まず、マンションにおける共用部分と専有部分の違いを確認しましょう。共用部分とはマンション全体の住民が利用するスペースを指し、管理組合がその維持管理を行います。一方、専有部分は各住戸の居住者が専属的に利用するスペースで、その管理や修繕は住民自身が行う責任があります。
以下の表で、共用部分と専有部分を比較してみましょう。
項目 | 共用部分 | 専有部分 |
---|---|---|
定義 | 住民全員が利用する共有スペース | 各住戸の住民が専属的に利用するスペース |
具体例 | エントランス、廊下、階段、屋上、外壁、駐車場 | 室内の床、壁、天井、窓枠内側、専用庭 |
管理責任 | 管理組合が責任を負う | 各住民が責任を負う |
修繕費用 | 管理費・修繕積立金で賄う | 住民自身が負担 |
修繕対象の例 | 外壁塗装、防水工事、エレベーター点検 | 室内の壁紙の張り替え、設備の修理 |
マンションの大規模修繕・中規模修繕を行う際には管理側、住民側双方がしっかりと共用部分と専有部分を把握しておきましょう。
大規模修繕や中規模修繕におけるマンション共用部分と専有部分の関係
マンションの大規模修繕や中規模修繕では、主に共用部分が修繕対象となります。具体的には、外壁や屋上の防水工事、廊下や階段の補修が該当します。一方、専有部分については各住民が自費で修繕を行うことが原則です。
ただし、バルコニーや窓枠など、一部の専有部分が特例的に共用部分とみなされるケースもあります。管理規約によって異なるため、修繕計画を立てる際には必ず事前確認が必要です。住民全員で協力し、計画をスムーズに進めることが、マンションの快適な生活を守るポイントとなります。
マンション大規模修繕の費用相場や一戸あたりの単価について
マンションの大規模修繕工事には多額の費用がかかり、特に将来の資産価値を守るためには、事前に費用の概算を理解しておくことが重要です。
修繕費用を予測し、毎月の積立金を計画的に準備することで、無理なく修繕費用を賄うことが可能になります。地域によっては自治体の補助金や助成金を利用できる場合があるので、工事前に確認しておくのも効果的です。
マンション大規模修繕工事の1戸当たり工事金額と内訳
国土交通省「マンションの大規模修繕工事に関する実態調査」(2021年)によると、マンションの大規模修繕工事の戸当たり工事金額は、一般的に100~125万円/戸が最も高い割合を占めています。次に多いのは75~100万円/戸、そして125~150万円/戸の順となっています。この金額には、外壁や屋上、設備の修繕、及びその他の重要な工事項目が含まれます。
マンション工事金額の内訳
大規模修繕工事の総工事金額の内訳は以下の通りです
- 建築系工事(60.3%)
最も大きな割合を占めるのは建築系工事で、全体の60%以上を占めています。これには外壁工事、防水工事、設備修繕などが含まれます。 - 仮設工事(22.8%)
次に多いのが仮設工事で、建物の足場を組む作業や工事に必要な仮設施設の設置などが含まれます。 - 諸経費①及び諸経費②(10.3%)
諸経費①は現場管理費、一般管理費、法定福利費など、諸経費②は大規模修繕瑕疵保険の保険料に関連する費用です。
※工事金額には、共通仮設費や消費税は含まれていません。
以下はマンションの種類ごとの費用相場です。
マンションの種類 | 1戸あたりの費用相場 |
---|---|
分譲マンション | 約100万円前後 |
超高層マンション | 約130万〜150万円 |
郊外の団地型 | 約80万円前後 |
基本的には100万円前後が1戸にかかる平均修繕単価です。
資産価値の高いマンションや耐震工事が必要な物件では、費用がさらに上がる場合があります。築浅のマンションでも外壁タイルや屋上防水などが劣化していれば、300万円前後の費用が必要となるケースもあるので、長期的な視点で計画を立てましょう。
しかし、大規模修繕工事の費用相場は一概に決められないのが実情です。各マンションの事情に合わせた適正な修繕計画と、着実な資金準備が何より重要となってきます。
出典:
国土交通省「マンションの大規模修繕工事に関する実態調査」(2021年)
URL: https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001477900.pdf
築30年を経過したマンションの大規模修繕費用の項目別単価
築30年を経過したマンションの場合は給排水設備の劣化や電気設備・昇降機等などの改修や交換が含まれる場合もあり高額になる傾向があります。以下はその一例です。
費用項目 | 1戸あたり平均工事費(万円) | 構成比(%) |
---|---|---|
給排水設備 | 125 | 25% |
外壁・屋上防水 | 90 | 18% |
設備(電気・昇降機等) | 80 | 16% |
内装・躯体 | 75 | 15% |
共用部分 | 65 | 13% |
設計・監理費 | 45 | 9% |
仮設費・雑費 | 20 | 4% |
合計 | 500万円 | 100% |
築30年を経過したマンションで一般的な修繕工事を行う場合、費用は500万円前後と見込まれています。高経年マンションでさらに大がかりな工事となれば1,000万円を超える可能性もあります。
管理組合では長期的な視点に立った計画づくりが求められます。
マンション全体の大規模修繕の費用目安|マンションの大きさ・規模別の費用相場
マンションやアパートにおける大規模修繕工事にかかる費用相場をそれぞれ紹介していきます。マンションにおける大規模修繕工事の費用は、マンションの規模によって異なります。
ご自身のマンションやアパートの規模に合わせて工事価格を確認してみてください。
小規模マンションの大規模修繕の費用目安
小規模マンション(50戸以下)の大規模修繕工事には、約3,240万~4,000万円ほどの費用がかかることが一般的です。例えば、40戸程度のマンションの場合、費用はこの範囲に収まることが多いです。費用の内訳としては、外壁や屋上の修繕、設備の交換、共用部分の改修などが含まれます。この規模のマンションでは、管理組合としてしっかりとした積立金計画を立て、工事費用を分担することが求められます。
中規模マンションの大規模修繕の費用目安
中規模マンション(50~100戸)の場合、大規模修繕の費用はおおよそ5,000万~8,000万円程度が目安となります。例えば、70戸のマンションの場合、工事費用は約6,000万円~7,000万円となることが多いです。この規模になると、外壁や屋上の修繕だけでなく、設備更新、エレベーターや排水管の交換なども含まれることが多いため、修繕費用が高額になります。中規模マンションでは、費用を効率的に積み立てることが特に重要です。
大規模マンションの大規模修繕の費用目安
大規模マンション(100戸以上)の大規模修繕工事には、かなりの費用がかかります。例えば、200戸規模のマンションの場合、工事費用は約1億6,200万円~2億円に達することが一般的です。大規模マンションでは、外壁や屋上の修繕に加えて、設備更新、共用部分の改修、場合によっては耐震補強工事なども含まれるため、工事費用が億単位に達します。費用を負担するためには、管理組合としての早期の積立と計画的な修繕計画が必要です。
マンション大規模修繕費用例|50戸のマンションの場合
50戸規模のマンションの大規模修繕工事では、建物の状態や工事内容に応じて費用が大きく変動します。以下に、主な工事項目ごとの費用相場をまとめました。
マンション大規模修繕50戸の費用の一例
工事項目 | 内容 | 費用の目安 |
---|---|---|
外壁補修工事 | ひび割れや剥離の補修、塗装 | 700万円~1,000万円 |
屋上防水工事 | ウレタン防水またはシート防水 | 400万円~600万円 |
共用部分の修繕 | 廊下や階段、手すりの補修 | 300万円~500万円 |
給排水管の更新工事 | 配管交換や洗浄作業 | 500万円~800万円 |
仮設足場設置 | 建物全体を覆う足場の設置 | 200万円~400万円 |
その他諸経費 | 現場管理費、廃材処理費用など | 100万円~300万円 |
合計費用の目安:2,200万円~3,600万円
費用が変動する要因
- 建物の規模や高さ
階数が多い建物ほど足場設置費用が増えるほか、外壁や屋上の施工面積が広がるため、補修費用も増加します。 - 使用する材料の品質
外壁塗装や防水工事に高品質な材料を使用すると、初期費用は増えますが、耐久性が高いため長期的にコストを抑えられる可能性があります。 - 修繕の範囲
必要な工事項目が多い場合、費用は増加します。屋上防水や外壁塗装だけでなく、共用部分や設備更新が含まれるかどうかがポイントです。
補足:費用を抑えるポイント
- 計画的な長期修繕
長期修繕計画に基づいて工事を実施することで、無駄な出費を防ぎます。 - 複数の見積もり比較
複数の業者から見積もりを取り、工事内容や費用の透明性を確認することで、適正な価格で工事を依頼できます。 - 修繕積立金の活用
事前に十分な修繕積立金を確保しておくことで、住民の追加負担を抑えることが可能です。
50戸規模のマンションでは、適切な費用感を把握したうえで、計画的に修繕工事を進めることが重要です。この記事の内容を参考に、見積もり内容や工事計画の検討を進めてください。
2回目や3回目のマンション修繕の費用はどれくらいかかるのか?
2回目の大規模修繕の費用は、1回目の費用よりも高額になることが一般的です。これは、すでに修繕された箇所が老朽化してきているため、より大規模な修繕が必要になるためです。2回目の大規模修繕の費用は、1回目の費用の1.5倍から2倍程度になると言われています。
3回目の大規模修繕の費用は、2回目よりもさらに高額になることが予想されます。これは、老朽化がさらに進み、より複雑な修繕が必要になるためです。3回目の大規模修繕の費用は、1回目の費用の2倍から3倍程度になると言われています。
2回目以降の大規模修繕の費用が高額になる理由は、以下の3つが挙げられます。
- 既に修繕された箇所が老朽化しているため、より大規模な修繕が必要になる。
- 建物の老朽化が進むため、より複雑な修繕が必要になる。
- 物価の上昇に伴い、修繕費用が高騰している。
2回目以降の大規模修繕は、費用が高額になるため、早めの準備が必要です。修繕計画を立て、修繕積立金を積み立てることで、費用負担を軽減することができます。
マンション大規模修繕の費用目安|修繕の回数別に紹介
1回の大規模修繕工事では、一般的に以下のような費用がかかります。
工事回数 | 平均金額 (1戸あたり) |
1回目 | 100万円 |
2回目 | 97.9万円 |
3回目 | 80.9万円 |
例えば40戸のマンションで1回目の工事なら、4,000万円前後の費用がかかるでしょう。
1回目の大規模修繕では、「新築当時の建物の姿に戻す」ということに重点が置かれる傾向にあります。
外壁を中心に修繕が行なわれます。
2回目では外壁以外に玄関ドアやアルミサッシなど、内部の工事も行なわれます。
3回目になると修繕するよりも、新しい部材に交換する工程も多くなってきます。
耐震補強工事や省エネ化が行なわれることもあります。
マンション大規模修繕の修繕積立金の相場について
国土交通省によると、一戸あたりの月々の修繕積立金の相場は約1万2000円です。
大規模修繕工事の費用は、一般的に入居者が毎月支払う修繕積立金で賄われます。徴収する修繕積立金の額の設定は、大規模修繕工事の計画に沿って決められます。
実際想定している修繕計画によって積立金の額は異なるため、修繕積立金の相場は参考程度に把握しておくのがいいでしょう。
計画期間全体における修繕積立金の平均額の目安(機械式駐車場を除く)を見ていきましょう。
地上階数/建築延床面積 | 専有面積当たりの修繕積立金額 ※平均値 |
---|---|
20階未満/ 5,000㎡未満 | 335円/㎡・月 |
20階未満/5,000㎡以上~10,000㎡未満 | 252円/㎡・月 |
20階未満/10,000㎡以上~20,000㎡未満 | 271円/㎡・月 |
20階未満/20,000㎡以上 | 255円/㎡・月 |
20階以上 | 338円/㎡・月 |
国土交通省のガイドラインによると、月々の修繕積立金は1戸あたり平均12,000円が目安とされています。積立金額はマンションの構造や計画内容に応じて異なり、次の表に示すようにマンションの延床面積や階数によっても変動します。
修繕費用が不足する場合には、住民から一時金を徴収するなどの方法も検討が必要になります。
修繕費用が足りない場合の対処法は?
修繕費用が足りない場合の対処法についてはいくつかの方法があり、修繕積立金の増額や工事の延期などの方法があります。
ですが同時に住民の理解を得る必要性があるため、場合によってはトラブルやクレームになりかねません。
大規模修繕工事を行う場合は、複数の業者から見積もりを取ったり、工事の内容を見直すことで、費用を削減できる可能性があります。専門家や行政機関に相談することで、補助金や融資制度を利用することもできるかもしれません。
マンション大規模修繕時に機械式駐車場がある場合の加算金額
上記の平均額の目安に含まれていなかった、「機械式駐車場がある場合の加算金額」について解説していきます。
機械式の駐車場は、都会など土地の少ない大きなマンションに見られることのある特殊な立体駐車場といったイメージを持っていただくとわかりやすいでしょうか。
特殊な構造になっているため、別途修繕工事費用が加算されます。
機械式駐車場の機種 | 機械式駐車場の修繕工事費 (1台当たり月額) |
---|---|
2段(ピット1段)昇降式 | 6,450 円/台・月 |
3段(ピット2段)昇降式 | 5,840 円/台・月 |
3段(ピット1段)昇降横行式 | 7,210 円/台・月 |
4段(ピット2段)昇降横行式 | 6,235 円/台・月 |
エレベーター方式(垂直循環方式) | 4,645 円/台・月 |
その他 | 5,235 円/台・月 |
マンション大規模修繕のコンサルティング費用
マンションの大規模修繕では、コンサルティング費用も必要になる場合があります。
外部の設計コンサルタントに、建物診断や工事監理、施工会社の選定などを依頼します。
コンサルタントの人数や依頼する期間などによっても費用は異なりますが、以下のような費用がかかるのが一般的です。
マンションの戸数 | 費用目安 |
---|---|
小規模マンション (50戸以下) | 300万円程度 |
中規模マンション (101~200戸ほど) | 500~700万円程度 |
大規模マンション (401~600戸ほど) | 1,000~1,200万円程度 |
コンサルティング費用は、大規模修繕費用の5~10%程度を目安に考えましょう。
費用がかかりますが、知識と経験が豊富なコンサルタントに相談すれば、工事業者に直接依頼するよりも費用を抑えられることも珍しくありません。
また、コンサルタントに依頼すると、施工業者選びに失敗することによるトラブルのリスクも軽減されます。
費用相場、予算などを考慮して、コンサルタントに依頼するかどうかを検討しましょう。
マンション大規模修繕の工事別の費用相場
マンションの大規模修繕は、工事の種類ごとに費用相場が異なります。
大規模修繕全体にかかる費用相場だけではなく、各工事にいくらかかるのかも確認しておきましょう。
足場・散布シート (外壁工事) | 1平方メートル/600~1,500円 |
外壁塗装工事 | 1平方メートル/3,000円~7,000円 |
防水工事 | ウレタン防水:3,500円~6,000円 アスファルト防水・シート防水:3,000円~6,500円 |
給排水関連工事 | 1棟/平均70~200万円 |
足場と散布シートの費用相場
外壁工事に使われる足場や散乱シートの平均的な価格は、1平方メートルあたり600~1,500円です。
ただし、足場は種類によって費用が異なります。
外壁塗装工事の費用相場
外壁塗装工事の平均的な費用は、1平方メートルあたり3,000円~7,000円です。
費用相場に、塗装する外壁の面積をかけたものが、マンションの外壁塗装にかかる平均的な費用となります。
費用は塗料のグレードによって大きく異なり、シリコン塗料、フッ素塗料、ラジカル塗料の平均費用は3,000~4,000円/㎡、セラミックや無機塗料、光触媒などは5,000円/㎡以上することが多いです。
防水工事の費用相場
防水工事の費用は、どのような種類を選択するかによって異なります。
それぞれの費用は以下のとおりです。
- ウレタン防水:3,500円~6,000円
- アスファルト防水・シート防水:3,000円~6,500円
マンションによって工法は異なりますが、一般的にはウレタン防水を使用することが多いです。
また、バルコニーや共用廊下、階段などには滑り止めの塩ビシート防水が使われる傾向があります。
給排水関連の費用相場
給排水関連の工事費用相場は、1棟あたり平均70~200万円です。
戸数によって費用が異なり、戸数が多いほど高額になります。給排水に使われるパイプの耐用年数は約20年です。
しかし、パイプの交換には時間と費用がかかるため、大規模修繕をする際は不具合がなくても交換をおすすめします。
大規模修繕費用の適正価格とは?マンションオーナーが知っておくべき基準
マンションの大規模修繕工事は、建物の長期的な維持に欠かせない重要な作業です。しかし、この工事にかかる費用はしばしば高額になるため、マンションオーナーにとっては適正な価格を見極めることが非常に重要です。適正価格を把握することで、不必要な支出を避け、必要な修繕を確実に行うことができます。ここでは、マンションの大規模修繕費用の適正価格について知っておくべき基準を解説します。
マンション大規模修繕の費用1. 大規模修繕費用の内訳を理解する
大規模修繕費用の適正価格を把握するためには、まず費用の内訳を理解することが重要です。大規模修繕にかかる主な項目は以下の通りです:
- 外壁・屋根の修繕:ひび割れの補修や防水塗装、塗り替えなど。
- 設備の更新:エレベーターや給水・給湯設備、電気設備の修理・交換。
- 共用部分の改修:廊下、階段、エントランスなどの再塗装や改修工事。
- 安全対策:耐震補強や防火設備の改善。
工事の規模やマンションの状態によって、費用の内訳は異なりますが、これらの項目ごとに費用が発生します。見積もり時に各項目ごとの費用がどの程度かかるのかを確認することが大切です。
マンション大規模修繕の費用2. 相場を把握する
適正価格を判断するためには、地域やマンションの規模に応じた相場を知っておくことが重要です。一般的な目安として、以下のような価格帯が考えられます:
- 規模が小さいマンション(10~20戸程度):修繕費用は1000万円~3000万円程度。
- 中規模マンション(20~50戸程度):修繕費用は3000万円~8000万円程度。
- 大規模マンション(50戸以上):修繕費用は5000万円~数億円に及ぶこともあります。
これらの価格はあくまで目安ですが、あらかじめ相場を把握しておくことで、過剰な費用請求を避けることができます。
マンション大規模修繕の費用3. 複数の業者から見積もりを取る
大規模修繕工事の費用は業者によって異なるため、複数の業者から見積もりを取ることが非常に重要です。見積もり内容や価格の違いを比較することで、業者の提供するサービスの質や価格のバランスを評価できます。
安価な業者を選ぶことが必ずしも良い結果を生むわけではなく、信頼できる業者に依頼することが最も重要です。見積もりには詳細な内訳が含まれているべきで、費用がどの項目にどれだけかかるのかを明確にしてもらうことが大切です。
マンション大規模修繕の費用4. 施工内容や使用する素材の品質を確認する
大規模修繕工事の費用には、使用する素材や施工方法の違いが大きく影響します。例えば、防水塗装に使用する塗料や外壁材の品質によって、工事費用は大きく変動します。
品質の低い素材を使用すると、修繕の効果が短期間でなくなり、再度工事を行う必要が出てくる場合があります。そのため、安価な素材を選ぶことで短期的には費用を抑えられるかもしれませんが、長期的には逆にコストがかかる可能性があります。
マンション大規模修繕の費用5. 修繕計画の詳細を確認
大規模修繕の際に重要なのは、修繕計画の詳細です。修繕計画は、工事の内容やスケジュール、費用の見積もりだけでなく、修繕後の維持管理計画も含まれているべきです。
また、計画の見直しが必要な場合には、数年ごとに見直しを行うことを提案してくれる業者を選ぶことが重要です。マンションの規模や使用年数に応じて、修繕計画は柔軟に対応する必要があります。
マンション大規模修繕の費用6. 予算と資金計画を立てる
大規模修繕工事にかかる費用は一度に支払う大きな金額となります。そのため、マンションオーナーは事前に予算を立て、必要な修繕費用をどのように調達するかを考えておくことが必要です。
多くのマンションでは、修繕積立金を利用して工事費用を賄いますが、それでも足りない場合は、追加の積立金を集めることやローンを組むことが求められる場合があります。
マンション大規模修繕の費用を抑えるコツ
大規模修繕の費用を抑えるには、以下のポイントを押さえておくと良いでしょう。
マンション大規模修繕の費用を抑えるコツ|信頼できるパートナーを探す
設計事務所や管理会社、施工会社から複数見積もりを取得し、比較検討することが大切です。施工実績やアフターサービスの有無も考慮し、信頼性の高い会社を選ぶことで、無駄な費用を削減できます。
ただし信頼できるパートナーを探すには、専門的な知識も必要です。
先ほどもご紹介したように、施工会社に一括して管理を任せてしまうと、コンサルタント会社と談合して意図的に工事価格を吊り上げられてしまうかも知れません。
こうした事態を防ぐには、修繕設計と工事を分ける「設計監理方式」で契約するのが良いでしょう。
設計監理方式では施工会社とは別に、設計事務所や管理会社、建設会社などを選べます。
マンション大規模修繕の費用を抑えるコツ|複数の施工会社で見積もりを取る
大規模修繕の施工会社を探すには、大体5~10社の施工会社から見積もりを取るのが一般的です。5~10社ほどに相見積もりを出してもらうと、施工会社によって2割程度の費用の差が出ることも多いです。
複数の施工会社の費用を比較するのはもちろん、過去の施工実績や財務状況、施工への姿勢などもチェックしましょう。
施工実績の少ない会社だったりすると、施工品質が低い可能性もあるので要注意。アフターサービスについてもきちんと行なってくれる施工会社がおすすめです。
マンション大規模修繕の費用を抑えるコツ|工事内容を見直す
足場の設置は工事費用の2割程度を占めるため、無足場工法(ロープやゴンドラを使う工法)を検討することで費用を抑えることが可能です。また、急を要しない工事は次回の大規模修繕に回すなど、工事の優先順位を見直すことも効果的です。
マンション大規模修繕の費用を抑えるコツ|助成金・補助金の利用
マンションの所在する自治体によっては、分譲マンション向けの修繕費用に対する補助金制度を設けていることがあります。条件が合う場合は、これらの制度を活用して費用負担を軽減することが可能です。公益財団法人マンション管理センターのホームページなどで、地域ごとの補助金制度を確認しておきましょう。
マンション大規模修繕の費用を抑えるコツ|銀行借入や一時金徴収の検討
修繕積立金が不足する場合、銀行や住宅金融支援機構からの借り入れや住民からの一時金徴収も選択肢の一つです。ただし、借入れは返済負担が生じ、住民に一時金を徴収する際には合意形成が必要なため、住民の理解と協力を得ることが不可欠です。
大規模修繕工事で助成金を活用する方法
大規模修繕工事において、助成金を活用することで、管理組合やオーナーの費用負担を大幅に軽減できる可能性があります。特にマンションや集合住宅では、修繕費用が数千万から億単位になることもあるため、助成金制度を有効に活用することが重要です。ここでは、助成金の種類や申請の流れについて詳しく解説します。
助成金が活用できる大規模修繕工事の内容とは?
助成金が適用される修繕内容は、自治体や国の制度によって異なりますが、主に以下のような工事が対象となる場合があります。
- 耐震補強工事
- バリアフリー化工事(エレベーター設置、手すりの取り付けなど)
- 省エネルギー対策工事(断熱改修やLED照明への交換)
- 環境改善工事(雨水貯留槽設置や屋上緑化)
まずは、自分の建物がどの助成金に該当するかを調べることが第一歩です。
助成金申請の流れ
助成金の申請は、計画段階からしっかりと準備を行う必要があります。以下は一般的な流れです。
- 対象となる助成金の調査
自治体や国のウェブサイトで、助成金の条件や適用範囲を確認します。 - 事前相談
自治体や助成金を提供する機関に問い合わせを行い、必要書類や申請の条件を確認します。 - 修繕計画の作成
修繕内容を詳細に記載した計画書や見積書を準備します。 - 申請書の提出
必要書類を揃えて申請を行います。申請期間が限定されている場合が多いため、早めの準備が重要です。 - 審査と助成金交付
審査が通れば助成金が交付されますが、実際の工事後に助成金が支給される場合が多いです。
助成金活用時の注意点
助成金を活用する際には、以下のポイントに注意しましょう。
- 申請の期限を確認する
助成金には申請期間が設定されているため、計画が遅れると申請できなくなる場合があります。 - 条件を満たす工事を行う
助成金を受け取るためには、規定された基準に従った工事を行う必要があります。不明な点は事前に自治体に確認しましょう。 - 信頼できる業者を選ぶ
助成金申請には正確な見積書や工事計画書が必要です。実績のある業者と連携することで、申請がスムーズになります。
具体的な助成金の例
- マンション管理組合向けの助成金
多くの自治体では、マンションの耐震診断や耐震補強に対する助成金を提供しています。 - 省エネ改修補助金(国交省)
断熱性能の向上や太陽光発電設備の導入など、省エネルギー対策に対する補助金です。 - 地域独自の助成金
屋上緑化や雨水利用設備など、地域の特性に合わせた助成金が設けられている場合もあります。
助成金は、申請手続きや条件の確認など、多少の手間はかかるものの、大規模修繕工事の費用負担を軽減する大きな助けとなります。管理組合や建物オーナーは早めに情報収集を行い、計画的に助成金を活用しましょう。
マンション大規模修繕の流れ
ここではマンションの大規模修繕の流れを、簡単にご紹介していきます。
1. 修繕委員会の設立
管理組合や理事会で修繕委員会を立ち上げ、工事計画を立て、住民への説明や業者との打ち合わせに対応する役割を担います。修繕委員会のメンバーは5〜10人程度で構成され、主に住民全体の意見をまとめ、工事に対する理解を深める活動を行います。
2. 建物診断
建物の劣化状況を専門業者が調査し、どの箇所に修繕が必要かを診断します。この結果をもとに、具体的な修繕箇所や優先順位を決め、修繕計画や費用の概算を立てます。建物診断は適切な工事計画を立てるための重要なステップです。
3. 施工会社の選定
5〜10社程度の施工会社から見積もりを取得し、工事内容や費用、過去の施工実績などを比較して、信頼できる会社を選定します。また、施工会社選びでは、アフターフォローやアフターサービスの内容も確認することが大切です。
4. 工事説明会の実施
住民に向けて工事内容や期間、注意点について説明会を開催し、工事期間中の生活に影響が出ることを理解してもらいます。洗濯物の干し方や騒音対策、エレベーターの使用制限など、生活上の質問や要望にも対応し、住民の協力を得るための準備を行います。
5. 着工と工事管理
足場の設置後、外壁補修、防水工事、給排水設備の交換などの修繕工事を開始します。工事期間中は、管理組合の修繕委員会が定期的に状況を確認し、場合によってはコンサルタント会社が工事の進行を管理・監督します。コンサルタントの工事管理により、工事の品質と安全性が確保されます。
6. 工事完了・アフターフォロー(定期点検・保証)
工事が完了したら、施工業者と管理組合の立ち会いで確認を行い、必要に応じて手直しを実施します。引き渡し後も、1年、3年、5年といった定期点検を行い、万が一の不具合についても保証に基づいて修繕されます。これにより、長期間にわたり建物の安全性が確保され、住民も安心して生活を送れるようになります。
マンション大規模修繕工事にかかる期間
大規模修繕の準備から着工までは、大体2年ほどかかります。
また大規模修繕が着工されてから完了するまでには、おおよそ以下のような期間がかかります。
30戸程度 | 2~3か月 |
50戸程度 | 3~4か月 |
100戸程度 | 5~5.5か月 |
100戸以上 | 6か月~1年以上 |
大規模修繕の規模が大きくなるほど長い期間が必要なので、前々から余裕を持って計画していくことが大切です。
マンション大規模修繕工事を行ったマンションに対する固定資産税の特例措置について
マンションの長寿命化を促進するため、一定の要件を満たすマンションが大規模修繕工事を実施した場合、翌年度の建物部分の固定資産税額が減額される特例措置が創設されました。
引用・参考 国土交通省:長寿命化に資する大規模修繕工事を行ったマンションに対する特例措置の創設対象となるマンションの要件:
- 築後20年以上経過していること
- 10戸以上のマンションであること
- 長寿命化工事を過去に1回以上適切に実施していること
- 長寿命化工事の実施に必要な積立金を確保していること
これらの要件を満たすマンションが、令和5年4月1日から令和7年3月31日までの間に長寿命化工事を完了した場合、翌年度の建物部分の固定資産税額が減額されます。
減額割合:
- 減額割合は1/6~1/2の範囲内で、市町村の条例により定められます。
- 参酌基準として、1/3が示されています。
この特例措置は、マンションの管理組合が適切な修繕積立金を確保し、計画的な大規模修繕工事を実施することを促進する目的で設けられています。
詳細や手続きについては、国土交通省の公式発表資料をご参照ください。
マンション大規模修繕工事後の維持費を考える!価格だけでなく長期的な視点を
大規模修繕工事は、建物の寿命を延ばし資産価値を守るために欠かせませんが、その後の維持費についても考慮が必要です。工事直後は状態が良好でも、放置すれば再び劣化が進行し、追加の修繕費用がかかる可能性があります。
安価な工事のリスク
低価格の工事は一見魅力的ですが、使用される材料の品質や施工の正確さによっては、劣化が早まり、短期間で再修繕が必要になる場合があります。例えば、防水工事で低品質な材料を使うと、数年で防水性能が落ち、雨漏りが発生する可能性があります。
高品質な工事で維持費を抑える
耐久性の高い材料や正確な施工を選ぶことで、修繕の頻度を減らし、長期的には維持費を抑えることができます。例えば、耐久性のある塗料や防水材を使用することで、次の修繕までの期間を延ばすことが可能です。
定期的なメンテナンスの重要性
大規模修繕後も定期点検や部分的な補修を行うことで、大きな劣化を防ぎ、次回の大規模修繕までの期間を延ばすことができます。例えば、防水層の定期点検や外壁の清掃を行うことで、劣化を早期に発見し、必要な箇所のみを補修することでコストを削減できます。
維持費を計画的に管理する
修繕積立金を適切に設定し、定期的なメンテナンス費用を計画に組み込むことで、予算不足による工事の遅延を防ぎ、長期的に建物を良好な状態に保つことができます。価格だけでなく、維持費を含めた長期的な視点で計画を立てることが大切です。
マンション大規模修繕で起こりがちな費用のトラブル
大規模修繕で起こりやすいトラブルについて知っておくと、事前に対策がとれるでしょう。
大規模修繕では、以下のようなトラブルが起こりがちです。
管理会社の不正
管理会社が複数の施工会社の相見積もりを出してくる場合がありますが、注意が必要です。
一番リーズナブルでお得な施工会社と、管理会社が裏で繋がっていることがあるからです。
これを「談合」と言います。
談合が行なわれていると、実際の工事価格よりも多く請求される恐れがあります。
こうしたトラブルを避けるためには、マンション側が主体で施工会社を選ぶようにする必要があります。
大規模修繕の費用が足りない
大規模修繕の費用が足りない場合は、以下のような選択をすることが多いです。
- 工事時期を遅らせる
- 銀行から借り入れをする
- 費用が抑えられないか、工事内容を見直す
- 住民から一時金(臨時のお金)を徴収する
大規模修繕は、「必ず10年周期で行なわなければならない」といった決まりはありません。
ある程度の工事時期の見直しなどは可能です。
ただしマンションの劣化を放置すると、後々の工事費用が増えてしまう可能性があります。
どうしても必要な箇所の修繕は、資金を工面して施工する必要があるでしょう。
マンション大規模修繕工事後の維持管理と次回修繕計画のポイント
大規模修繕工事が完了した後も、適切な維持管理を行い、次回修繕に備えた計画を立てることが建物の価値と安全性を守る重要なステップです。以下に、特に重要なポイントを3つに絞って解説します。
大規模修繕工事後のポイント1. 定期点検とメンテナンス
- 修繕工事後も、外壁や防水層、配管設備などの劣化状況を定期的に点検します。
- 頻度:1~2年ごとに専門業者による点検を実施し、早期に異常を発見して部分補修を行います。
- 適切なメンテナンスは、大規模修繕のサイクルを延ばすための鍵です。
大規模修繕工事後のポイント2. 修繕積立金の見直し
- 次回修繕に備え、修繕積立金を定期的に見直しましょう。
- 目安:過去の修繕費用や建材価格の上昇を考慮し、必要な金額を設定します。
- 必要に応じて積立金の増額を住民と協議し、計画的な資金準備を進めます。
大規模修繕工事後のポイント3. 次回修繕計画の策定
- 修繕後の状態を基に、次回の修繕計画を立案します。
- 優先順位の設定:劣化リスクの高い箇所や住民の安全に関わる部分をリストアップ。
- 長期修繕計画を更新し、将来的な工事内容と費用を明確にしておきます。
これらのポイントを意識することで、大規模修繕後の建物の維持管理が効率的に進み、次回修繕への備えも万全になります。計画的な取り組みが、住民の安心と建物の価値を守る第一歩です。
大規模修繕工事の費用で追加費用がかかる理由
大規模修繕工事では、計画段階での見積もりとは別に、工事中に追加費用が発生することがあります。これらの追加費用は、予期せぬ状況や施工中に発見された問題などが原因で発生するケースが多いです。ここでは、追加費用が発生する主な理由と、それを防ぐための対策について詳しく解説します。
追加費用がかかる理由1. 想定外の劣化や損傷が発見された場合
大規模修繕工事中に、事前の調査では分からなかった劣化や損傷が発見されることがあります。
- 例:
- 外壁を剥がしてみたら内部でコンクリートが劣化していた。
- 鉄筋の錆や腐食が想定よりも進行していた。
- 影響:追加の補修作業や材料費が発生します。
- 対策:事前調査を徹底し、劣化箇所の見落としを防ぐことが重要です。
追加費用がかかる理由2. 施工中の仕様変更や追加工事の発生
修繕工事を進める中で、住民の要望や建物の状態に応じて仕様変更や追加工事が必要になる場合があります。
- 例:
- 設備の一部をグレードアップしたいという要望。
- エレベーターや共用設備の修繕を追加で行うことを決定。
- 影響:元の見積もりには含まれていない作業や材料費が加算されます。
- 対策:修繕計画の段階で住民の意見を十分に集約し、仕様を明確にしておきましょう。
追加費用がかかる理由3. 不測の天候による工期の延長
大規模修繕工事では、屋上や外壁の工事が多く含まれるため、天候に大きく影響を受けます。
- 例:
- 長期間の雨や台風の影響で工事が中断。
- 天候により、防水工事や塗装作業が予定通り進まない。
- 影響:工期の延長に伴い、仮設足場のレンタル費用や人件費が増加します。
- 対策:工事期間を見積もる際に、一定の余裕を持たせてスケジュールを組むことが重要です。
追加費用がかかる理由4. 工事現場の周辺環境による制約
工事を行う建物の立地や周辺環境が、作業効率や施工方法に影響を与える場合があります。
- 例:
- 道路が狭く、材料や足場を運び込む手間が増加。
- 近隣住民への配慮で作業時間が制限される。
- 影響:効率が下がり、追加の人件費や機材費が発生します。
- 対策:工事前に現場環境を十分に確認し、計画を立てることが必要です。
追加費用がかかる理由5. 物価や材料費の変動
工事契約後、材料費や燃料費が上昇すると、追加費用が発生する可能性があります。
- 例:
- コンクリートや塗料の価格が高騰。
- 世界的な物流コストの上昇が影響。
- 影響:予算を超える材料費が必要となる場合があります。
- 対策:契約時に価格変動リスクを考慮し、固定価格契約か変動価格契約かを確認しておきましょう。
追加費用がかかる理由6. 不適切な工事計画や見積もりの甘さ
最初の見積もり段階で、工事範囲や必要な作業の見落としがあると、工事中に追加費用が発生します。
- 例:
- 初期調査が不十分で見積もりが正確でない。
- 工事計画に抜け漏れがある。
- 影響:予算が膨れ上がり、住民とのトラブルに発展することもあります。
- 対策:経験豊富な業者に依頼し、しっかりとした事前調査と計画を立てることが大切です。
大規模修繕の追加費用を防ぐためのポイント
- 事前調査を徹底的に行う:劣化の範囲や状態を可能な限り把握してから見積もりを作成する。
- 住民の意見を計画段階でまとめる:後から仕様変更や追加工事が発生しないようにする。
- 信頼できる施工業者を選ぶ:経験豊富な業者は見積もりの精度が高く、追加費用の発生を抑えられます。
- 余裕のある予算計画を立てる:予想外の事態に備えて、予備費を確保しておく。
- 定期的な進捗管理を行う:工事中に問題が発生した場合、早めに対応することで追加費用を抑えられます。
大規模修繕工事で追加費用が発生する主な理由は、想定外の劣化、仕様変更、天候、材料費の変動などです。これらを防ぐには、計画段階での綿密な準備や、信頼できる施工業者の選定が重要です。また、予備費を確保し、追加費用が発生した際にも迅速に対応できる体制を整えておきましょう。
大規模修繕工事でよくある質問
Q
大規模修繕工事の期間はどのくらいかかりますか?
A
大規模修繕工事の規模や建物の状態によりますが、およそ3ヶ月〜4ヶ月程度かかることが多いです。
Q
工事中の生活にどんな影響がありますか?
A
足場の設置やメッシュシートで覆うため、室内が少し暗くなることがあります。また、塗装や防水作業時には洗濯物が干せないなどの制限があります。
Q
バルコニーやベランダの利用はどうなりますか?
A
バルコニーやベランダの壁面塗装や床面の防水作業時には、使用が制限されることがあります。
Q
工事期間中、エアコンは使えますか?
A
基本的には通常通り使用できますが、場合によっては一時的に使用が制限されることもあります。
Q
大規模修繕での工事の騒音や臭気はどうなりますか?
A
塗装の臭気やドリルの騒音、粉塵などが発生することがありますが、できるだけ負担を軽減するよう配慮しております。
Q
大規模修繕工事に対する費用が不足する場合はどうすればよいでしょうか?
A
できるだけ早い時期に長期修繕計画に基づき積立金を見直し、資金不足にならないようにするのが最善です。実際に資金が足りないことが判明した場合には、時期をずらしたり、工事の範囲を見直したり、一時金の徴収や借入の可能性を探ったりと、様々な方法で計画を調整できます。ご予算に応じて資産価値を損なわないベストなプランをご提案いたします。
Q
修繕工事の前に現地調査が必要なのはなぜですか。どういうことを行うのですか?
A
築年数、周囲の環境や場所によって劣化の度合いは異なりますので、各部の劣化状況を把握し、適切な修繕方法を見極めるためには現地調査が欠かせません。外壁タイルの浮きやコンクリートの中性化、鉄部の錆など、部位ごとに幅広くチェックします。
Q
大規模修繕工事の費用相場は一般的にいくらですか?
A
大規模修繕工事の費用について一般的な相場としては、1戸あたり約100万円前後が目安です。マンション全体の規模が大きい場合には、修繕費用が1億円を超えることもあります。また、マンションの劣化が激しい場合や、質の高い塗装を希望する場合には、さらに費用が高くなることがあります。
マンション大規模修繕の費用についてまとめ
マンションの大規模修繕は、10〜15年に1度の重要なメンテナンスであり、マンションの価値を維持し、快適な住環境を保つために必要不可欠です。計画段階から住民としっかりと協議し、信頼できる施工会社やコンサルタントを選定することで、大規模修繕の成功につながります。
マンションの劣化を防ぐため、そして安心して暮らし続けられる環境を確保するために、長期的な視点で大規模修繕を計画し、準備を進めていきましょう。