パルコンとは、1969年に「大成建設ハウジング株式会社」が販売を開始した戸建住宅です。
鉄筋コンクリート構造で災害に強く、遮熱・遮音性能が高いなどといった特徴を持っています。
パルコン住宅を少しでも長持ちさせるために、メンテナンスとして外壁塗装を検討している人も多いでしょう。
ではパルコン住宅の外壁塗装には、どれくらいの費用がかかるのでしょうか?
今回はパルコン住宅とは一体何かやメリット・デメリット・外壁塗装の費用相場などについて解説していきます。
目次
パルコン住宅とは?
マイホームの購入を検討している人の中には、パルコンという単語を聞いたことがある人も多いでしょう。ではパルコンとは、一体どのようなものなのでしょうか?
ここではパルコンの基礎知識を解説していきます。
パルコン住宅とはどのようなもの?
パルコンとは、1969年に「大成建設ハウジング株式会社」が販売を開始した戸建住宅です。
鉄筋コンクリート構造なので地震・台風・竜巻などの自然災害に強く、耐久性が高いという特徴を持っています。
また防水性能も高いので水害にも強く、高い耐火性も兼ね備えているので、防火地域でも家を建てることが可能です。
気密性・耐久性・遮音性にも優れていて、花粉の侵入や外部の騒音、シロアリの心配などもありません。
パルコン住宅の費用
パルコンは鉄筋コンクリート構造を導入しているので、木造住宅と比べると多少お値段が張ります。
坪数ごとの総額目安は以下の通りです。
建坪数 | 本体価格(総額目安) |
25坪 | 1750万円〜2000万円 |
30坪 | 2100万円〜2400万円 |
35坪 | 2450万円〜2800万円 |
40坪 | 2800万円〜3200万円 |
50坪 | 3500万円〜4000万円 |
以上にまとめた金額はあくまで目安です。グレードや設備によって多少前後する可能性があるので、詳しくは建設会社に問い合わせてみてください。
パルコン住宅のメリット
パルコン住宅は少々価格が高額ですが、その分様々なメリットがあります。
ここではパルコンのメリットを5つ紹介していきます。
パルコン住宅は高耐久で災害に強い
パルコン最大の特徴としては、全ての災害に強いという点が挙げられます。
パルコンでは鉄筋コンクリート構造を採用しています。壁式構造で作られているため地震にはもちろん、台風・竜巻といった強風にも強いです。
パルコンの耐久力は一般的な木造住宅の5倍以上とも言われており、風速60m/秒の突風にも余裕で耐えることが可能です。
またパルコンは水害にも強いと言われています。パルコンは止水性が強い構造になっており、台風などで川が氾濫してしまっても、被害を最小限で食い止めることができるでしょう。
以上のようにとにかく丈夫で、様々な災害に耐えることができます。災害の被害が心配な人にはおすすめです。
40年以上使えるパルコン住宅は耐用年数が長い
パルコンのメリットとしては、耐用年数が高いという点も挙げられます。
一般的な木造住宅の耐用年数は22年、鉄筋構造住宅の耐用年数は34年です。一方でパルコンの耐用年数は47年と、木造住宅の2倍以上の耐久性を持っています。
上記の耐用年数は税法上で定められている年数なので、必ずしも47年住宅を維持できる訳ではありません。
しかし定期的なメンテナンスを行っていれば、47年以上住宅を維持することもできるでしょう。
少しでも自分が建てた住宅に住み続けることができれば嬉しいですね。
耐火・遮音性能が高くパルコン住宅は機能性豊富
耐火・遮音性能が高い点も、パルコン住宅のメリットです。
パルコンは戸建てでは珍しい耐火構造の住宅です。そのため家が密集している防火地域にも建築することができます。
自宅で発生した火事だけでなく、隣家で火事が発生して被害を最小限で食い止められるでしょう。
またパルコン住宅は、遮音性能も優秀です。
そのため建設予定地が交通量の多い道路・線路の近くでも、騒音に悩まされることはないでしょう。
家にシアタールームや音楽スタジオを作りたいという人にもおすすめです。
雨漏りに強いパルコン住宅は屋上の防水性が高い
パルコン住宅では、防水性の高い屋上を建設することができます。
木造住宅でも屋上を建設することはできますが、防水性の面で弱点となってしまいます。屋上から雨漏りすることも多く、対策や定期的なメンテナンスが必要になるのです。
しかしパルコン住宅は、そもそも防水性が高い建物です。ウレタン塗膜防水という防水工法を採用しており、継ぎ目が発生しないため、他の住宅よりも防水性能が頭ひとつ抜けています。
重い重量にも耐えることが可能なので、屋上で庭園やインテリアを飾りたい人にもおすすめです。
モダンで都会的な外観のパルコン住宅
パルコン住宅は、都会的でモダンな外観を演出できるのも人気の理由の1つです。
鉄筋コンクリート建築のパルコン住宅は、洗練されていながら重厚感があるデザインとなっています。
同時に高級感も醸し出しているため、住宅のデザインにこだわりたい人にはおすすめです。
パルコン住宅のデメリット
パルコン住宅は耐久性が高く、機能面でも優秀です。しかし良いことばかりではありません。
ここではパルコン住宅のデメリットを3つ紹介していきます。
多機能なパルコン住宅は価格が高め
パルコン住宅のデメリットとしては、価格が高いという点が挙げられます。
パルコン住宅の坪単価は約70〜100万円です。オプションを追加すると、坪単価が100万円を超えてしまうことも珍しくありません。
注文住宅には価格相場が存在せず、同じような見た目の住宅でも施工会社によっては500万円以上の価格差が生じることもあります。
高級木造住宅と同じくらいの価格で建設できるため、この金額を安いと感じるか高いと感じるかは人によるでしょう。
マイホームを購入する際はすぐに購入せず、複数社から見積もりを取るなどして慎重に検討しましょう。
減価償却に時間がかかるパルコン住宅は固定資産税が高い
固定資産税が高くなるのも、パルコン住宅が抱えているデメリットです。
パルコン住宅は耐用年数が長く非常に丈夫ですが、その分減価償却に時間がかかってしまいます。
木造・鉄筋住宅に比べると支払わなくてはならない固定資産税の総額が高くなるので、この点はデメリットだと言えるでしょう。
固定資産税は毎年支払わなくてはならない税金なので、事前にどれくらいの費用がかかるのかざっくり把握しておくのがおすすめです。
コンクリート使用によりパルコン住宅は夏の室内が暑い傾向
パルコン住宅に住んでいる人の中には、「夏の室内が暑すぎる」という意見を発信している人もいます。
パルコン住宅の断熱性能は一般住宅と比べてそこまで劣っている訳ではありませんが、コンクリートは熱を溜め込みやすい素材です。
コンクリートが日光の熱を溜め込むことによって、その熱が室内まで伝わってしまっているのではないかと言われています。
室内の暑さを改善しようとすると光熱費がかさんでしまいますので、気になる人は事前にヒアリングしておきましょう。
パルコン住宅の外壁塗装の費用相場は?
パルコン住宅は耐用年数が非常に高いですが、それは定期的なメンテナンスを行った上での数字です。外壁塗装もメンテナンスに含まれます。
外壁塗装の費用相場は、どのような塗料を使用するかによって変動するので注意が必要です。
塗料の種類ごとの相場価格を下記にまとめてみました。
塗料の種類 | 相場価格(平米単価) |
アクリル・ウレタン | 1,000〜2,000円 |
シリコン | 2,000〜3,500円 |
フッ素 | 3,000〜5,000円 |
ピュアアクリル | 3,500〜5,000円 |
光触媒 | 4,000〜5,000円 |
無機 | 3,500〜5,000円 |
外壁塗装のコストを抑えたい人は、アクリル・ウレタンなどの塗料を利用するのがおすすめです。しかし耐用年数は他の塗料に劣るので注意しましょう。
耐用年数で比較するなら、無機塗料が一番耐用年数が長いです。耐用年数が長い塗料を使用すれば、今後のメンテナンスの手間が少なくなります。
耐用年数が長い塗料は、その分費用も高額になるので、自分の予算と機能性などを照らし合わせて検討するようにしましょう。
外壁塗装工事でよくある質問
Q
外壁塗装の費用はどのくらいかかりますか?
A
一般的には、40坪の住宅(塗装面積160㎡、シリコン塗料)で90万円〜120万円程度が相場です。塗装面積や使用する塗料の種類によって異なります。
Q
工事の期間はどのくらいかかりますか?
A
外壁のみの場合は約10日、外壁と屋根を同時に行う場合は約14日程度かかります。ただ、天候や建物の状態によって日数は変わることがあります。
Q
工事中の生活にどんな影響がありますか?
A
騒音や臭気が発生することがあります。また、足場の設置や養生シートのために窓が開けられないことや、洗濯物が干せないこともあります。事前に工事開始のご連絡はいたしますので、ご安心ください。
パルコン住宅のまとめ
今回はパルコン住宅とは一体何かやメリット・デメリット・外壁塗装の費用相場などについて解説してきました。
この記事のまとめ
- パルコンとは、1969年に「大成建設ハウジング株式会社」が販売を開始した戸建住宅
- 耐用年数が高く、災害にとにかく強い
- 丈夫な住宅が故に、固定資産税が高くなるなどのデメリットもある
- パルコン住宅の外壁塗装費用は、使用する塗料の種類によって異なる
パルコン住宅は高い耐久性や、都会的でモダンなデザインから多くの人気を集めています。
一般的な木造住宅などと比べると建築費用はやや高めですが、機能性は非常に高いです。
パルコン住宅に長く住み続けるには、外壁塗装などのメンテナンスが必要不可欠です。
パルコン住宅に住んでいる人は、ぜひ今回の記事を参考に外壁塗装を検討してみてください。