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木造陸屋根防水のすべてがわかる!種類・メリット・デメリット・業者の選び方

陸屋根は、屋根全体が水平になっている屋根の形状です。

直線的でシャープなデザインが特徴で、屋上スペースを活用したり、室内空間を広げたりすることができます。

しかし、陸屋根は雨漏りリスクが高いというデメリットもあります。

雨漏りを防ぐためには、定期的なメンテナンスや防水工事が必要不可欠です。

そこで、この記事では、陸屋根防水のすべてを解説します。

陸屋根防水の必要性や種類、メリット・デメリット、業者の選び方まで、幅広い情報を網羅しています。

陸屋根の防水工事を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

木造陸屋根のメリット

木造陸屋根には、以下のようなメリットがあります。

シャープで近代的なデザインが特徴

陸屋根は、屋根全体が水平になっている屋根の形状です。

直線的なラインが強調され、シャープで近代的な印象を与えます。

そのため、オフィスビルやマンションなどの高層建築物や、モダンなデザインの住宅などに採用されていることが多いです。

これらの建物は、近代的なデザインで建てられることが多く、陸屋根の直線的なデザインが、そのイメージをより一層引き立てます。

このように、陸屋根は、そのシャープで近代的なデザインによって、建物に洗練された印象を与えることができます。

屋上を庭やテラス、駐車場などにできる

陸屋根は、屋根全体が水平になっているため、屋上スペースを活用することができます。

具体的には、以下のような活用方法があります。

  • 庭やテラス:緑や開放感を楽しむことができる
  • 駐車場:敷地面積を有効活用できる
  • スポーツ施設:さまざまなスポーツを楽しむことができる
  • 太陽光発電や蓄電池:クリーンエネルギーや災害時の備えとして活用できる

なお、陸屋根の屋上スペースを活用する場合は、以下の点に注意が必要です。

  • 高さ制限を確認する
  • 塔屋(階段室)を設置する
  • 防水工事を歩行仕様に施す

このように、陸屋根は、屋上スペースを活用することで、建物の機能性を高めたり、新たな価値を生み出したりすることができます。

収納スペースや居住スペースが増やせる

陸屋根は屋根裏スペースがないため、その分天井を高くすることができます。

また、屋根勾配の影響で、室内天井を斜めにする必要もありません。

高さ制限いっぱいまで室内に充てることが可能です。

陸屋根は、室内空間を広くすることができるため、以下のようなメリットが生まれます。

  • 天井を高くできるため、開放感のある空間を演出できる
  • 室内天井を斜めにする必要がないため、天井裏の空間を有効活用できる
  • 高さ制限いっぱいまで室内に充てられるため、より広々とした空間を実現できる

このように、陸屋根は、室内空間を広くすることで、快適な住環境を実現することができます。

なお、陸屋根は、屋根裏がないため、雨漏りや断熱、防音などの対策が重要です。

また、屋上スペースを活用する場合は、耐荷重や排水設備、防水工事などの点に注意する必要があります。

仮設足場工事のコストが省ける

勾配が急な屋根で工事を行う場合は、安全性の観点から足場の設置が必要です。

しかし、勾配のない陸屋根では足場が必要ありません。

足場の設置費用は、1平方メートルあたり700円〜900円程度です。

一般的な住宅で足場を設置した場合は約10万円となるので、メンテナンスを行うたびにその分が節約できます。

木造陸屋根のデメリット

木造陸屋根のデメリットは、以下のようなものが挙げられます。

雨漏りする可能性が大きい

陸屋根は、勾配のある屋根よりも雨水が溜まりやすく、雨漏りが発生しやすいというデメリットがあります。

具体的には、以下のような理由で雨漏りが発生しやすくなります。

  • 傾斜がないため、雨水が溜まりやすくなる
  • 雨樋がないため、雨水が流れにくくなる
  • 屋根裏がないために、雨漏りを発見しにくくなる

また、陸屋根は、屋根裏がないため、断熱や防音などの対策が重要です。

断熱材や防音材を設置するために、防水層を傷つけてしまう可能性があるため、雨漏りリスクが高くなります。

さらに、排水設備の不備や、防水工事の不備などが原因で、雨漏りが発生する可能性があります。

斜線規制の対象になりやすい

陸屋根は、勾配のない水平な屋根であるため、斜線規制の対象になりやすく、建物の高さや形状が制限されてしまいます。

斜線規制とは、道路や隣接する敷地の日当たりや風通しを確保するために、建物の高さを制限することです。

陸屋根の場合、屋根の勾配がないため、斜線規制の対象となる高さの範囲が広くなります。

また、屋根裏がないので、建物の高さを低く抑えることが必要です。

そのため、陸屋根を建てる際には、斜線規制の影響を事前に確認しておくことが大切です。

斜線規制の影響を軽減するためには、敷地の形状や配置を工夫する、建物の高さを抑える、屋根の勾配を設けるなどの方法があります。

ただし、これらの方法によって、建物のデザインや機能性が損なわれる可能性があるため、注意が必要です。

最上階は日射熱の影響を受けやすい

陸屋根は、勾配のある屋根よりも最上階への日射熱の影響を受けやすいというデメリットがあります。

なぜなら、陸屋根の場合は屋根の勾配がないため、日差しが当たる範囲が広くなるからです。

また、陸屋根は、屋根裏がないため断熱材を設置するスペースが限られます。

そのため、陸屋根の最上階は、日射熱の影響を受けやすく、熱くなりやすいと言えるでしょう。

屋根裏スペースを有効活用できない

陸屋根は、勾配のある屋根よりも屋根裏スペースを有効利用できないというデメリットがあります。

陸屋根は屋根裏スペースがないため、物を置いたり、作業をしたり、ロフトのように人が過ごしたりするスペースが作れません。

また、断熱材を設置するスペースも限られてしまうのです。

陸屋根の場合、屋根裏スペースを収納や作業スペースとして活用する場合には、天井から梁までが高く、断熱材を十分に設置できる工夫が必要です。

積雪への対応が求められる

陸屋根は、勾配のある屋根よりも積雪への対応が求められます。

陸屋根は勾配がないため、雪が積もりやすいです。

雪が積もると、屋根の重量が増し、屋根の破損や建物の倒壊の原因になる可能性が高いです。

また、雪が屋根から落下すると、人にぶつかったり、車や建物にぶつかったりして、事故の原因になる可能性があります。

さらに、雪下ろしや除雪作業も困難で、積雪による被害を防ぐことが難しくなります。

そのため、陸屋根の場合、積雪への対策をしっかりと講じることが重要です。

木造陸屋根における防水工事の種類

木造陸屋根で使われる防水工事は、以下の2種類です。

屋上防水工事の種類耐用年数費用相場工期
ウレタン防水約10年〜12年約6,500〜12,000円/㎡約1日〜5日
シート防水約10年〜15年約8,000〜15,000円/㎡約1日〜5日

それぞれの特徴などについて、詳しく解説していきます。

ウレタン防水

ウレタン防水は、陸屋根の防水工事のスタンダードです。

液状のウレタンを塗布することで、複雑な形状の陸屋根でも継ぎ目のない完全防水を実現することができます。

具体的には、以下のようなメリットが挙げられます。

  • 液状のため、複雑な形状の陸屋根でも継ぎ目のない完全防水を実現できる
  • 施工業者が多く、技術力も高いため、安心して施工を任せることができる
  • 工程がシンプルで工事日数が短いため、工事期間中の負担が少ない
  • 材料と人件費が安く、工事代金が安いため、コストを抑えることができる
  • 重ね塗りが可能でメンテナンス費が安いため、長く安心して使用することができる

ウレタン防水のデメリットは、以下のとおりです。

  • 施工難易度が高く、職人の技量によって仕上がりが左右される
  • 紫外線に弱く、定期的にトップコートの塗り替えが必要
  • 塗料が乾燥するまでに時間がかかる

シート防水

シート防水は、防水シートを下地に貼り付けることで防水層を形成する工法です。

シート防水のメリットは以下の通りです。

  • 設置物が少なく、広い場所での施工に適している
  • 防水シートの厚みにばらつきのない均一な仕上がりになる
  • 施工が容易でコストパフォーマンスに優れている

また、以下のようなデメリットもあります。

  • 複雑な形状の屋根には対応できない
  • シート同士の接合部分に高い技術が必要
  • 施工不良が発生しやすい

シート防水は以下の2種類で成り立っています。

  • ゴムシート防水:耐久性や耐候性に優れている
  • 塩ビシート防水:施工が容易でコストパフォーマンスに優れている

木造陸屋根の寿命

木造陸屋根の寿命は、一般的に10~15年程度とされています。

これは、木造陸屋根の防水層の耐用年数とほぼ同じです。

木造陸屋根の防水層は、一般的なシート防水やウレタン防水が用いられます。

これらの防水層は、経年劣化によってひび割れや剥がれが発生し、雨漏りの原因となります。

そのため、定期的な点検とメンテナンスが必要です。

木造陸屋根に防水工事を行う目安

防水層の耐用年数は、一般的に10~15年程度です。

そのため、10年以上経過した陸屋根は、防水工事の検討をしましょう。

また、木造陸屋根には、以下のような劣化症状が起こる可能性があります。

  • 目地やコンクリートのひび割れ
  • 排水溝(ドレン)の詰まり
  • 水たまりの発生
  • 防水層の剥がれ、破れ
  • 防水層の膨らみ

これらの劣化症状が見られた場合は、防水工事を行う目安です。

すでに防水効果が下がっており、場合によっては雨漏りが発生している可能性もあります。

陸屋根に何らかの異常や劣化症状が見られた場合は、早急に専門業者へ相談しましょう。

木造陸屋根の防水機能を長持ちさせるコツ

ここでは、木造陸屋根の防水機能を長持ちさせるコツを紹介します。

排水溝の掃除

排水溝の掃除は、屋根の防水機能を保つために重要なメンテナンスのひとつです。

排水溝が詰まってしまうと、雨水の排水が滞り、雨漏りの原因となります。

排水溝の掃除は、年に1~2回程度を目安に行うのがおすすめです。

また、台風などの大雨の後は、排水溝の詰まりがないか確認しておきましょう。

トップコートの塗り替え

トップコートは、防水層を紫外線や雨水から保護する役割を果たしています。

トップコートが劣化すると、防水層の劣化が進み、雨漏りの原因となります。

そのため、定期的にトップコートの塗り替えを行うことが必要です。

トップコートの塗り替えは、5年おきに行うことが望ましいとされています。

陸屋根防水の業者の選び方

陸屋根防水の業者を選ぶ際には、以下のポイントを押さえることが大切です。

また、口コミや評判なども参考にするとよいでしょう。

資格や経験を確認する

防水工事は、国家資格である「防水施工技能士」の資格を有する者が行う必要があります。

また、防水工事の経験が豊富な業者を選ぶことで、安心して施工を任せることができるでしょう。

見積もりを複数社から取る

複数の業者から見積もりを取って比較することで、適正な価格で施工してくれる業者を見つけることが可能です。

また、見積もりを取る際には、防水工法や材料、工事日数、保証内容などをしっかりと確認しましょう。

アフターフォローが充実している業者を選ぶ

防水工事は、定期的な点検やメンテナンスが必要です。

アフターフォローが充実している業者を選ぶことで、万が一のトラブルにも安心です。

まとめ

ここまで、木造陸屋根の防水工事について解説してきました。

木造陸屋根のメリット・デメリット・防水工事についての要点は以下の通りです。

木造陸屋根のメリット

  • シャープで近代的なデザイン
  • 屋上スペースを活用できる
  • 収納スペースや居住スペースが増やせる
  • メンテナンスの手間が省ける

木造陸屋根のデメリット

  • 雨漏りリスクが高い
  • 斜線規制の対象になりやすい
  • 最上階は日射熱の影響を受けやすい
  • 屋根裏スペースを有効活用できない
  • 積雪への対応が求められる

防水工事の種類

  • ウレタン防水:液状のウレタンを塗布する
  • シート防水:防水シートを貼り付ける

業者の選び方

  • 資格や経験を確認する
  • 見積もりを複数社から取る
  • アフターフォローが充実している業者を選ぶ

陸屋根は、シャープで近代的なデザインや、屋上スペースを活用できるなどのメリットがある一方で、雨漏りリスクが高いなどのデメリットもあります。

そのため、雨漏りを防ぐために、定期的なメンテナンスや防水工事が必要不可欠です。

防水工事の際には、資格や経験のある業者を選び、複数の業者から見積もりを取るなどして、適切な業者を選ぶようにしましょう。

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