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マンション大規模修繕費用の相場を知ろう!準備すべき修繕積立金の費用目安とは?

マンションの大規模修繕は、建物の安全性を保ち、快適な住環境を維持するために欠かせないものです。しかし、費用が高額になるため、事前の計画や積立金の準備が重要です。本記事では、大規模修繕の費用相場や積立金の目安、工事内容などを詳しく解説します。

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目次

マンションの大規模修繕とは?費用相場や目的と必要性

大規模修繕とは、マンションの外壁や屋上、防水工事など、建物全体を対象とした大規模な修繕工事のことです。築年数が経過すると、雨風や紫外線の影響で劣化が進み、以下のような問題が発生します。

  • 外壁のひび割れや剥がれ
  • 屋上やバルコニーの防水層の劣化
  • 給排水管や共用設備の老朽化

これらを放置すると、雨漏りや建物全体の耐久性低下、さらには資産価値の減少につながります。大規模修繕を定期的に行うことで、建物の安全性を保ち、快適な住環境を維持できます。また、資産価値を守るためにも欠かせない取り組みです。

大規模修繕の費用相場はいくら?規模別・築年数別に解説

大規模修繕の費用はマンションの規模や築年数によって大きく異なります。以下は一般的な費用相場の目安です。

マンション規模費用相場(目安)
小規模(10~20戸)500万~1,000万円
中規模(30~50戸)1,500万~3,000万円
大規模(100戸以上)5,000万円以上

また、築年数に応じて必要な修繕内容も変わります。 

  • 築10~15年:外壁塗装や防水工事が中心
  • 築20~30年:外壁補修、給排水管の交換
  • 築40年以上:大規模な設備交換や耐震補強

修繕内容を適切に見極め、建物の状況に応じた計画を立てることが重要です。

修繕積立金の目安はどれくらい?計画的な準備の重要性

修繕積立金は、長期修繕計画をもとに計画的に準備することが重要です。以下は一般的な積立金の目安です。

戸数月額積立金(目安/戸)30年での合計積立額
小規模(10~20戸)5,000~10,000円1,800万~3,600万円
中規模(30~50戸)10,000~15,000円5,400万~9,000万円
大規模(100戸以上)15,000~25,000円18,000万~30,000万円

積立金が不足すると、住民から一時金を徴収する必要が生じ、住民間でのトラブルにつながることも。計画的に積み立てることで、突発的な費用負担を避けられます。また、長期修繕計画の定期的な見直しも大切です。

一戸あたりの負担額はいくら?大規模修繕費の負担方法を解説

マンションの大規模修繕工事にかかる費用は、建物全体の工事費用を住民全員で分担する仕組みが一般的です。一戸あたりの具体的な負担額は、マンションの規模や修繕内容、総工事費用によって異なりますが、1戸あたり70万~150万円程度が目安とされています。

負担額は、通常「専有部分の面積」に比例して計算されます。専有面積が大きい住戸ほど修繕費用の負担が増える仕組みです。これは、面積が大きいほど建物全体の維持管理に必要な割合が高まるためです。一方で、全戸均等に負担する方法が採用される場合もあるため、管理組合の取り決めを事前に確認しておくことが重要です。

修繕費用は主に「修繕積立金」で賄われますが、不足する場合には追加徴収や一時金が必要になるケースもあります。このような負担が発生しないよう、早めに積立金を見直し、適切な金額を計画的に設定することが推奨されます。

大規模修繕工事は住民全員の資産価値を守るための重要な投資です。適切な負担方法を理解し、協力して進めることで、安心して暮らせる環境を維持することができます。

大規模修繕の費用を抑えるコツとは?

大規模修繕は高額な費用がかかるため、費用を抑える工夫を取り入れることが重要です。以下に、具体的な節約の方法を詳しく解説します。

複数業者から見積もりを取得して適正価格を把握する

修繕工事の費用は業者によって大きく異なることがあります。そのため、必ず複数の業者から見積もりを取り、費用と工事内容を比較することが大切です。以下のポイントを確認しましょう。

  • 見積もりに含まれる工事項目の明確さ
  • 単価の妥当性:特に外壁や防水工事の単価を他業者と比較
  • 保証内容:施工後のアフターフォローの有無や期間

透明性が高く、過去の実績が豊富な業者を選ぶことで、適正価格で高品質な施工が可能になります。

助成金や補助金を活用する

国や自治体では、耐震補強や省エネ改修に関連する工事に対して助成金や補助金を支給している場合があります。以下のような工事で活用できることが多いです。

  • 耐震補強工事:震度6~7の地震に対応できる建物にするための補強工事
  • 省エネ改修工事:断熱材の追加や高効率設備の導入など

補助金を受けるには、申請書類の準備や提出期限の確認が必要です。工事を始める前に利用可能な制度を調べ、計画に反映させることで費用を大幅に削減できます。

工事内容を精査して不要な作業を省く

長期修繕計画を参考に、建物にとって本当に必要な工事だけを実施することが費用削減のポイントです。例えば、

  • 外壁の美観よりも機能性を優先
  • 軽微な劣化であれば簡易補修に切り替える
  • 複数の作業を同時に実施して足場費用を削減

管理組合や専門家と相談しながら、優先順位を明確にして計画を立てることが大切です。

大規模修繕時に行われる工事の内容を紹介

大規模修繕では、建物の安全性や快適性を維持するためにさまざまな工事が行われます。ここでは、代表的な工事項目を詳しく解説します。

外壁工事ひび割れ補修や塗装の更新

外壁は、雨風や紫外線の影響を受けやすく、ひび割れや塗装の剥がれが発生します。以下の作業が主に行われます:

  • ひび割れ補修:モルタルやエポキシ樹脂を使用してひび割れを修復
  • 塗装の再塗装:防水性や美観を向上させるための塗り替え
  • タイルの補修・張り替え:剥がれたタイルや浮いたタイルを修復

外壁工事は美観だけでなく、防水性能を維持するためにも重要な作業です。

防水工事|屋上やバルコニーの防水処理

屋上やバルコニーは雨水が直接当たるため、防水層の劣化が進みやすい部分です。主な防水工事には以下のものがあります:

  • ウレタン防水:屋上の形状に柔軟に対応できる塗膜防水
  • シート防水:塩ビやゴム素材のシートを貼り付けて防水層を作成
  • アスファルト防水:耐久性が高く、大型施設でよく使用される工法

防水工事を適切に行うことで、雨漏りや内部構造の腐食を防ぐことができます。

設備工事給排水管や共用部分のメンテナンス

給排水管や共用設備の老朽化は、住民の生活に直接影響を与えるため、重点的に修繕されます:

  • 給排水管の交換:劣化した配管を交換し、水漏れや詰まりを防止
  • エレベーターの点検・更新:安全性を確保するための定期メンテナンス
  • 照明設備の交換:LED化による省エネ対策と維持費削減

設備工事は住民の快適な生活環境を維持するために欠かせない作業です。

共用部分の修繕階段や廊下の補修

共用部分は住民全員が利用するスペースのため、劣化の兆候が見られた場合には速やかに修繕が行われます:

  • 床材の補修:ひび割れや剥がれた部分を修復
  • 手すりの交換:安全性を高めるための取り替え作業
  • 外階段の防滑処理:雨天時でも滑りにくくするための塗装

これらの作業は住民の安全確保と快適性向上に直結します。

大規模修繕工事は、建物の外観だけでなく機能性や住民の利便性を向上させるために行われます。それぞれの工事内容を正確に理解し、適切な計画を立てることが成功のカギです。

大規模修繕工事の見積もり解説と見積書例|値段の違いはここで生まれる

大規模修繕工事の見積もりでは、工事内容や使用する材料、施工業者の選定によって金額が大きく異なります。ここでは、値段の違いが生まれるポイントや、見積もりの例を解説します。見積書を比較検討する際の参考にしてください。

値段の違いが生まれるポイント

  1. 工事範囲と施工箇所 工事範囲が広くなるほど、費用は高くなります。例えば、外壁補修や屋上防水工事、共用部分の修繕などが含まれる場合、見積もり金額に大きな差が出ます。外壁の劣化が進んでいる場合、補修作業に加え、塗装やタイル張り替えが必要になることがあります。
  2. 使用する材料の種類 使用する材料の品質や種類も、値段に大きく影響します。例えば、防水工事ではウレタン防水やシート防水などの工法がありますが、それぞれ材料費や耐久年数が異なり、選択する工法によって費用が変動します。また、塗装工事では、耐候性や耐久性の高い塗料を使用することで費用が増える一方、長期的にはメンテナンス頻度を抑えることができます。
  3. 業者ごとの施工費 業者によって施工費用が異なる理由として、職人の技術力や自社施工・下請け施工の違いがあります。自社施工の業者は中間マージンが発生しないため、コストを抑えやすい場合があります。
  4. 付帯費用 防水工事や外壁補修以外にも、足場設置費や廃材処理費などが見積もりに含まれます。これらは建物の規模や高さによって費用が異なります。

見積もり例

以下は、30戸規模のマンションにおける大規模修繕工事の見積もり例です。

工事項目内容費用の目安
外壁補修工事ひび割れ補修・塗装400万円~600万円
屋上防水工事ウレタン防水施工300万円~500万円
共用部分の修繕廊下や階段の補修200万円~400万円
足場設置費用安全対策・施工の準備100万円~200万円
廃材処理費古い塗料や防水材の処分50万円~100万円
合計費用1,050万円~1,800万円

大規模修繕工事の見積書の例

以下は見積書の一例です。実際の見積もりでは工事項目や費用が細かく記載されるため、内容をしっかり確認することが重要です。

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【見積書】
発行日:2025年1月24日
有効期限:2025年2月24日
工事名:マンション大規模修繕工事
工事場所:東京都〇〇区〇〇マンション
発行者:〇〇株式会社

【工事項目】                【数量】  【単価】  【金額】
1. 外壁補修工事             500㎡     12,000円  600万円
2. 屋上防水工事             300㎡     15,000円  450万円
3. 共用部分修繕              一式       -       350万円
4. 足場設置費用             500㎡     4,000円   200万円
5. 廃材処理費                一式       -       80万円
-------------------------------------------------
合計金額(税抜)                                1,680万円
消費税(10%)                                 168万円
総額(税込)                                  1,848万円
-----------------------------------------------
※工事内容についての詳細は別途添付資料をご確認ください。

この見積書は、建物規模や施工内容に基づいて費用が算出された一例です。見積書には、各工事項目の内訳や単価が明記されており、どの部分に費用がかかっているかがわかります。特に、足場設置や廃材処理など、直接的な施工以外の費用にも注目することが大切です。また、必要に応じて見積もりの項目を業者に確認し、納得のいく形で進めることが重要です。

この見積もり例と解説を参考に、大規模修繕工事を検討する際の判断材料にしてください。

大規模修繕の工事内容別の費用相場|それぞれの工事価格はいくらするの?

以下は、大規模修繕に関する工事内容や費用相場をまとめた表です。それぞれの工事価格はどれくらいするのか不安を抱いている方はぜひ参考にしてみてください。

工事内容詳細内容費用目安
外壁補修工事外壁のひび割れ補修、タイルの剥離防止1㎡あたり約2,000~4,000円
防水工事屋上防水(ウレタン、シート、アスファルト防水など)1㎡あたり約3,000~6,500円
塗装工事外壁塗装、鉄部塗装(手すり・階段など)1㎡あたり約2,000~5,000円
タイル補修工事剥離したタイルの交換、目地の補修1㎡あたり約2,500~5,000円
給排水管の改修工事給排水管の更新や修繕全体で約300万~800万円
共用部分修繕工事廊下・エントランス・階段などの補修全体で約100万~500万円
エレベーター改修工事モーター・制御盤などの設備交換1基あたり約300万~500万円
仮設工事足場の設置、防護ネットの取り付け全体で約500万~1,500万円

注意点

  1. 費用は建物規模や劣化状況によって変動:同じ工事内容でも、マンションの大きさや劣化の進行具合によって費用が異なります。
  2. 追加工事の可能性:工事中に新たな問題が発見され、追加費用が発生する場合があります。
  3. 複数業者の見積もりが推奨:適切な費用を判断するために、複数の業者から見積もりを取得しましょう。

適切な計画と予算管理を行うことで、無駄のない大規模修繕工事を実現できます。

長期修繕計画の重要性とは?適切な費用配分で無理のない修繕を実現

マンションや集合住宅の維持管理において、長期修繕計画は建物を良好な状態に保ちながら、住民の負担を最小限にするために欠かせないものです。計画的に修繕を行うことで、建物の耐久性を向上させるとともに、突発的な修繕費用の発生を防ぐことができます。ここでは、長期修繕計画の重要性と、適切な費用配分のポイントについて解説します。

長期修繕計画の重要性

  1. 建物の資産価値を維持・向上
    定期的な修繕を計画的に行うことで、建物の美観や機能を維持し、資産価値を保つことができます。特に、外壁や防水工事は建物全体の劣化を防ぐ重要な修繕項目です。
  2. 予算の可視化と管理
    長期修繕計画を立てることで、必要な修繕費用を事前に予測でき、修繕積立金の不足を防ぎます。突然の費用負担が住民にかかるリスクを軽減できます。
  3. 修繕の優先順位を明確化
    修繕計画に基づき、緊急性や重要性の高い箇所から優先的に対応することで、無駄のない効率的な修繕が可能になります。

適切な費用配分のポイント

  1. 修繕サイクルの設定
    各修繕項目に応じた適切なサイクルを設定します。例えば、防水工事は10~15年、外壁補修は12~15年程度を目安とします。
  2. 積立金の適正化
    修繕に必要な総額を計算し、それを期間内に分割して積み立てます。たとえば、修繕総額が3,000万円で20年間の計画なら、1年あたり150万円の積立が必要です。
  3. コストバランスの調整
    高額な修繕と軽微な修繕をバランスよく組み合わせることで、一度に多額の費用がかかる事態を回避できます。
  4. 定期的な計画の見直し
    建物の劣化状況や物価上昇、修繕技術の進歩に応じて、計画を更新することが重要です。少なくとも5年に1度の見直しを推奨します。

長期修繕計画を立てる際の注意点

  1. 専門家の協力を得る
    建築士や管理会社と協力し、建物の状態に適した修繕計画を立てることが必要です。
  2. 住民の合意形成
    修繕内容や費用について、住民全体で理解を深めるための説明会を開催し、合意を得ることが不可欠です。
  3. 助成金や補助金の活用
    自治体や国が提供する補助制度を活用することで、住民の負担を軽減できます。

長期修繕計画を適切に立てることで、建物の安全性と快適性を維持しながら、住民の経済的負担を抑えることができます。計画的な修繕は、建物の未来を守るための大切な取り組みです。

修繕積立金で賄える?マンション大規模修繕に必要な金額の計算方法

マンションの大規模修繕は、外壁や防水層、共有設備などを修繕し、建物の耐久性と安全性を保つために必要な工事です。しかし、その費用は高額になりがちで、修繕積立金で賄えるかどうかが重要な課題となります。ここでは、修繕積立金で賄えるか判断するための金額計算方法について解説します。

マンションの大規模修繕費用の例を挙げて金額計算

マンションの大規模修繕費用は、以下の要素によって異なります

  • 建物の規模:小規模マンション(10戸未満)で数千万円、大規模マンション(100戸以上)では数億円に達することもあります。
  • 工事内容:外壁補修、防水工事、設備更新などの内容によって費用が変動します。
  • 地域差:建設資材や人件費が地域によって異なるため、金額も影響を受けます。

例えば、30戸程度のマンションでは、1回の大規模修繕に2,000万円~4,000万円程度が必要になるのが一般的です。

修繕積立金の適正額を計算する方法

  1. 長期修繕計画を基に見積もりを作成
    • マンション管理規約に基づき、修繕計画を立てる際に必要な金額を見積もります。
    • 例えば、外壁補修、防水工事、設備更新のそれぞれに必要な費用を積み上げて総額を計算します。
  2. 戸数で割った毎月の積立額を算出
    • 修繕総額を次回の修繕までの期間で割り、一戸あたりの月額積立金を算出します。
    • 例:修繕総額4,000万円 ÷ 20年 ÷ 30戸 = 月額5,556円/戸。
  3. 現在の積立金を確認
    • 現在の修繕積立金の総額と、計画時点での不足分を確認します。
    • 不足がある場合は、特別徴収や借入れの必要性を検討します。

修繕積立金で賄うためのポイント

  1. 積立金の適正額を定期的に見直す
    • 建設資材の価格高騰や計画変更に対応するため、定期的に修繕計画を更新し、積立額を見直します。
  2. 住民の合意形成
    • 必要な積立額の増額が発生する場合、説明会を開催して住民全体の理解と協力を得ます。
  3. 助成金や補助金の活用
    • 自治体や国の補助制度を利用することで、負担を軽減できる場合があります。

修繕積立金が不足すると、住民への追加徴収や借入れが必要となり、負担が増加します。適切な計画と管理で、大規模修繕をスムーズに実施できるよう準備を進めましょう。

安すぎる見積もりに注意!大規模修繕工事の金額で見落としがちなリスク

大規模修繕工事で安すぎる見積もりを選ぶ際は注意が必要です。安価な理由として、質の低い材料の使用や経験の浅い作業員の起用が考えられ、工事の仕上がりが悪くなるリスクがあります。

また、工事途中で追加料金が発生したり、業者の資金不足により工事が中断されるケースもあります。適正な費用で質の高い工事を行うためには、見積もりの内訳をしっかり確認し、複数の業者を比較して選ぶことが大切です。価格だけで判断せず、信頼できる業者を選ぶことが、安心で満足のいく修繕につながります。

大規模修繕では相見積もりを活用

大規模修繕工事では、複数の業者から見積もりを取る相見積もりを活用することで、費用や工事内容の適正さを確認できるほか、業者ごとの使用材料や施工方法の違いを比較し、最適な選択を行うことができます。また、相場を把握することで不必要な高額請求を避けられ、他社の見積もりを参考に価格やサービス内容の交渉がしやすくなるため、透明性と納得感のある工事計画が立てられます。

マンション大規模修繕や中規模修繕では共用部分と専有部分を正しく理解しよう

マンション大規模修繕や中規模修繕を計画するためには、共用部分と専有部分の違いを理解しておくことが非常に重要です。これらの区別を明確にしておくことで、修繕の対象範囲や費用分担がスムーズになります。

共用部分と専有部分の違いとは?

まず、マンションにおける共用部分と専有部分の違いを確認しましょう。共用部分とはマンション全体の住民が利用するスペースを指し、管理組合がその維持管理を行います。一方、専有部分は各住戸の居住者が専属的に利用するスペースで、その管理や修繕は住民自身が行う責任があります。

以下の表で、共用部分と専有部分を比較してみましょう。

項目共用部分専有部分
定義住民全員が利用する共有スペース各住戸の住民が専属的に利用するスペース
具体例エントランス、廊下、階段、屋上、外壁、駐車場室内の床、壁、天井、窓枠内側、専用庭
管理責任管理組合が責任を負う各住民が責任を負う
修繕費用管理費・修繕積立金で賄う住民自身が負担
修繕対象の例外壁塗装、防水工事、エレベーター点検室内の壁紙の張り替え、設備の修理

マンションの大規模修繕・中規模修繕を行う際には管理側、住民側双方がしっかりと共用部分と専有部分を把握しておきましょう。

大規模修繕や中規模修繕におけるマンション共用部分と専有部分の関係

マンションの大規模修繕や中規模修繕では、主に共用部分が修繕対象となります。具体的には、外壁や屋上の防水工事、廊下や階段の補修が該当します。一方、専有部分については各住民が自費で修繕を行うことが原則です。

ただし、バルコニーや窓枠など、一部の専有部分が特例的に共用部分とみなされるケースもあります。管理規約によって異なるため、修繕計画を立てる際には必ず事前確認が必要です。住民全員で協力し、計画をスムーズに進めることが、マンションの快適な生活を守るポイントとなります。

マンション大規模修繕工事での施工業者選びのポイント

マンションの大規模修繕工事では、施工業者の選定が工事の品質とコストに大きな影響を与えます。適切な業者を選ぶことで、工事をスムーズに進められ、長期的なコスト削減や住民の満足度向上にもつながります。以下では、施工業者を選ぶ際に押さえるべきポイントを解説します。

マンション大規模修繕工事での施工業者選びのポイント1. 実績と専門性を確認する

業者選びでは、過去の実績が重要な判断材料となります。特にマンションの大規模修繕工事の経験が豊富であるかどうかを確認しましょう。具体的には、以下のポイントをチェックします:

  • 施工実績がマンション規模や築年数に応じているか。
  • 外壁補修、防水工事、設備更新など、多岐にわたる工事の経験があるか。
  • 実際の施工事例を見せてもらい、仕上がりや住民対応の評価を確認する。

マンション大規模修繕工事での施工業者選びのポイント2. 提案力のある業者を選ぶ

信頼できる業者は、建物の劣化状況を正確に診断し、適切な修繕内容を提案してくれます。また、最新の技術やコスト削減につながる工法を提案してくれる業者を選ぶことで、効率的な工事が可能になります。複数の業者から提案を受け、内容を比較検討することをおすすめします。

マンション大規模修繕工事での施工業者選びのポイント3. 見積もり内容の透明性を確認する

見積もり内容が明確でない業者には注意が必要です。工事項目や単価が分かりやすく記載されているか、不明瞭な費用が含まれていないかを確認しましょう。また、複数の業者から見積もりを取り、適正価格かどうかを比較することも重要です。

マンション大規模修繕工事での施工業者選びのポイント4. 住民対応の評判を調べる

大規模修繕工事では、住民との円滑なコミュニケーションが重要です。工事中は騒音や振動、立ち入り制限など、住民にストレスがかかる場面が多いため、住民への配慮がしっかりできる業者を選ぶことが必要です。過去の施主や管理組合からの評判をチェックしましょう。

マンション大規模修繕工事での施工業者選びのポイント5. アフターサポートの内容を確認する

工事完了後のアフターサポートや保証内容も業者選びの重要なポイントです。防水工事や外壁補修には一定期間の保証が付くのが一般的ですが、その内容や対応スピードを確認しておくと安心です。保証期間中のトラブル対応について明確にしておきましょう。

マンション大規模修繕工事での施工業者選びのポイント6. 資格や認定を持つ業者を選ぶ

信頼性の高い業者を選ぶには、資格や認定を持つかどうかを確認するのも有効です。たとえば、「建設業許可証」や「マンションリフォームマネージャー資格」、防水工事や外壁修繕に関する専門資格を持つ業者は信頼性が高いと言えます。

マンション大規模修繕工事での施工業者選びのポイント7. 管理組合との連携を重視する

業者選びは管理組合と協力して行うことが大切です。特に、理事会や総会で住民全員が納得できる業者を選定することで、工事中のトラブルを未然に防ぐことができます。業者の選定プロセスや選定理由を住民に共有し、透明性のある運営を心がけましょう。

施工業者の選定は、大規模修繕工事の成功に直結します。業者の実績や提案内容、住民への対応力を総合的に評価し、信頼できるパートナーを選ぶことが重要です。丁寧な検討と比較を重ね、安心して工事を任せられる業者を見つけましょう。

大規模改修費用を削減するための最新テクノロジーの活用法

大規模改修費用を削減するための最新テクノロジーの活用法には、いくつかの有効な方法があります。まず、建物情報モデリング(BIM)を活用することで、詳細な3Dモデルを作成し、施工前に問題点を特定できます。これにより、無駄な工事や再施工を避けることができます。

次に、エネルギー効率の高い設備の導入が効果的です。太陽光発電システムや高効率HVACシステムの導入により、長期的な光熱費の削減が期待できます。さらに、スマートセンサー技術を使用して、建物の状態をリアルタイムでモニタリングすることで、劣化を早期に発見し、メンテナンスコストを抑えることが可能です。

また、ドローンロボットによる点検も、迅速かつ安全に行うことができ、人件費や時間の節約に繋がります。これらの最新テクノロジーを活用することで、大規模改修費用を効果的に削減しつつ、建物の品質と耐久性を向上させることができます。

大規模修繕工事でよくある質問

Q

大規模修繕工事の期間はどのくらいかかりますか?

A

大規模修繕工事の規模や建物の状態によりますが、およそ3ヶ月〜4ヶ月程度かかることが多いです。

Q

工事中の生活にどんな影響がありますか?

A

足場の設置やメッシュシートで覆うため、室内が少し暗くなることがあります。また、塗装や防水作業時には洗濯物が干せないなどの制限があります。

Q

バルコニーやベランダの利用はどうなりますか?

A

バルコニーやベランダの壁面塗装や床面の防水作業時には、使用が制限されることがあります。

Q

工事期間中、エアコンは使えますか?

A

基本的には通常通り使用できますが、場合によっては一時的に使用が制限されることもあります。

Q

大規模修繕での工事の騒音や臭気はどうなりますか?

A

塗装の臭気やドリルの騒音、粉塵などが発生することがありますが、できるだけ負担を軽減するよう配慮しております。

Q

大規模修繕工事に対する費用が不足する場合はどうすればよいでしょうか?

A

できるだけ早い時期に長期修繕計画に基づき積立金を見直し、資金不足にならないようにするのが最善です。実際に資金が足りないことが判明した場合には、時期をずらしたり、工事の範囲を見直したり、一時金の徴収や借入の可能性を探ったりと、様々な方法で計画を調整できます。ご予算に応じて資産価値を損なわないベストなプランをご提案いたします。

Q

修繕工事の前に現地調査が必要なのはなぜですか。どういうことを行うのですか?

A

築年数、周囲の環境や場所によって劣化の度合いは異なりますので、各部の劣化状況を把握し、適切な修繕方法を見極めるためには現地調査が欠かせません。外壁タイルの浮きやコンクリートの中性化、鉄部の錆など、部位ごとに幅広くチェックします。

Q

大規模修繕工事の費用相場は一般的にいくらですか?

A

大規模修繕工事の費用について一般的な相場としては、1戸あたり約100万円前後が目安です。マンション全体の規模が大きい場合には、修繕費用が1億円を超えることもあります。また、マンションの劣化が激しい場合や、質の高い塗装を希望する場合には、さらに費用が高くなることがあります。

大規模修繕の相場を理解して準備を整えよう

マンションの大規模修繕は、費用が高額になるため、相場を理解し、適切な積立金を計画的に準備することが不可欠です。外壁や防水工事など、修繕内容に応じた長期修繕計画を作成し、定期的な見直しを行うことで、無駄のない工事を実現できます。

また、助成金の活用や業者選びを慎重に進めることで費用を抑えながら品質を確保することが可能です。計画的に準備を進め、大規模修繕を成功させることで、安全で快適な住環境を維持しましょう。

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