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パラコート

概要

パラコートは除草剤の一種です。

成分は「ジメチルビピリジニウム塩化物」で、水に溶ける白色の結晶です。

イギリスのICI社が1950年代に開発しました。

雑草にパラコートを使用すると、茎や葉が1~2日で枯れます。

ほとんどの雑草を枯れさせますが、非常に毒性が強く致死性があるので、現在では使用されていません。

ちなみに土の中では、パラコートは速やかに分解されます。

危険性

パラコートに触れると皮膚や気道、消化管から人体に吸収されます。

またマスクを装着せずに密閉空間で使用すると、中毒症状を起こす可能性があります。

体内では細胞に蓄積し、細胞内のDNAやたんぱく質など、生命の維持に欠かせない組織に大きなダメージを与え、パラコート中毒を発症します。

パラコート中毒の症状

パラコート中毒になると、心拍数の増加や嘔吐、消化器のびらん、ショック、呼吸不全などが起こり、死亡例も報告されています。

解毒剤が存在しないので、腸管を洗浄して体内への吸収を防ぐ治療や、尿からの排出を促すための大量輸液による治療などが行われます。

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