アスファルト防水工事とは?工法から費用までを徹底解説!

大規模修繕

アスファルト防水工事とは?工法から費用までを徹底解説!

マンションの大規模修繕やショッピングセンターなど、大きな施設で行われることが多いアスファルト防水工事。

しかし一口に「アスファルト防水」と言っても、実はさまざまな種類があります。

 

そこで今回はアスファルト防水の種類や工法、費用、メリット・デメリットについて徹底解説していきたいと思います。

 

記事の後半ではアスファルト防水以外の防水工事についても触れているので、ぜひ参考にしてみてください。

アスファルト防水とは

 

アスファルト防水とは、アスファルトの高い防水性や粘着性を利用して行われる防水工事のこと。

施工不良が起こりにくく、信頼性の高い工法として昔から行われてきました。

 

基本的には、アスファルトでコーティングした合成繊維不織布のルーフィングシート(屋根用の防水シート)を貼り重ねていくことで、水密性の高い防水層を作っていきます。

 

アスファルト防水は耐用年数が高く、防水層の上を車が走っても問題ないほど頑丈です。

 

ただしアスファルト防水を行うには大掛かりな設備が必要なため、おもにマンションやビルの屋上に施工されます。

アスファルト防水の種類

アスファルト防水には、次の3種類があり、技術者の数や腕などによって使い分けられます。

 

  • 熱工法
  • トーチ工法
  • 常温工法

熱工法

熱で溶かしたアスファルトを使う工法で、日本国内では100年以上の歴史があります。

アスファルト防水の種類の中で最も広く行われており、「アスファルト防水」と言えばこの熱工法を指すのが一般的です。

 

熱工法は、2~4枚のルーフィングシートを使って行われます。

複数枚重ねることで、密着性の高い防水層作りが実現されます。

 

ただし熱工法では220~270℃に溶けたアスファルトで火傷をする危険性が高まるので、慎重に施工を行わなくてはなりません。

また匂いや煙も発生するので、近隣への配慮も必要です。

 

熱工法は難易度が高めです。

溶かしたアスファルトを均一に延ばす作業が必要になるので、技術の高い職人が施工を行う必要があります。

 

ちなみに熱工法は、さらに「密着工法」「絶縁工法」といった2種類に分けられます。

 

密着工法…ルーフィングシート同士を密着させて貼り付ける工法。耐久性が高く、重量物を設置したり移動させたりしてもビクともしません。ただし熱によって下地が収縮するとヒビが入るリスクがあります。

 

絶縁工法…アスファルトと下地の間に、穴が開いたシートを挟む工法です。穴が開いたシートを入れると、コンクリートや下地が収縮しても防水層へダメージが及びにくくなります。密着工法よりも長持ちしやすいですが、重量物の設置など大きな負荷には弱い傾向があります。

トーチ工法

ルーフィングシートの裏面と下地をバーナーであぶって溶かし、貼り付ける方法です。

両面にアスファルトがコーティングされたルーフィングシートを使って行われます。

 

溶かしたアスファルトが使われる熱工法とは異なり、ルーフィングシートの表面をバーナーであぶるだけのため、嫌な臭いや煙が発生しません。

また熱工法のように大掛かりな装置が必要ないので、手軽に行なえ、防水性能もバッチリです。

 

ただしトーチ工法は施工の難易度が高めです。

ルーフィングシート全体に均一にバーナーを当てる必要があるため、高い技術が要求されます。

 

バーナーでのあぶりが不足すると施工不良になりやすく、雨漏りや早期劣化を招く恐れがあるので注意が必要です。

常温工法

常温工法では、ルーフィングシートを交互に積み重ねて貼り合わせていきます。

常温工法は「冷工法」とも呼ばれ、熱を使わずに施工を行うのが特徴です。

 

常温工法では、裏面が粘着性のあるゴムアスファルトでコーティングされた「改質アスファルトシート」が使われます。

 

常温工法も他のアスファルト防水の工法と同じく、屋上の防水工事で広く使われます。

 

火器を使わないので作業員の危険性もありません。

臭いも出ないことから、都心部の住宅が密集した地域や、狭小住宅での施工で多く使われます。

 

ただし常温工法で防水性能を高めるには、何枚もルーフィングシートを重ねなければいけません。

それなりに重量が増えるので、施工場所の耐久性も考慮する必要があるでしょう。

 

場合によっては熱工法やトーチ工法と組み合わせて使う場合もあります。

アスファルト防水の費用相場

アスファルト防水の費用は、1㎡あたり5,500~8,000円が相場です。

 

また工法ごとの費用相場は以下のとおりです。

 

熱工法

7,740円/㎡前後

トーチ工法

8,200円/㎡前後

常温工法

8,900円/㎡前後

 

後述するウレタン防水やシート防水と比べると、工事費用は少し高めの傾向があります。

アスファルト防水の耐用年数

アスファルト防水の耐用年数は20~30年ほど。

 

アスファルト防水は水に強く耐久性が高いため、他の防水工事に比べて耐用年数が長いです。

アスファルト防水の工期

アスファルト防水の工期は、6~10日ほどが一般的でしょう。

 

ただし工事を行う面積によって工期は異なります。

アスファルト防水のメリット・デメリット

 

大型ビルなどで多く使われるアスファルト防水には、次のようなメリットやデメリットがあります。

メリット

アスファルト防水には次のようなメリットがあります。

 

  • 防水性能が高い
  • 耐荷重性が高い
  • 耐用年数が長い
  • 層の数で防水レベルが調節できる

 

アスファルト防水は「丈夫さ」が大きなメリットです。

デメリット

アスファルト防水のデメリットは以下のとおりです。

 

  • 熱工法は、加熱する際に臭いや煙が出る
  • 熱工法では溶解釜の準備が必要
  • 火傷や火災の危険がある
  • 他の工法よりも工数が多い
  • 複雑な箇所への施工が難しい
  • 熱工法やトーチ工法は高い技術が必要

 

デメリットが多いように感じられますが、職人の技術や施工場所など施工条件さえ満たしていれば、アスファルト防水は頼りになる工法ですよ。

アスファルト防水の流れ(トーチ工法の場合)

 

施工箇所の劣化状況や下地の素材などによっても異なりますが、一般的には以下のような手順でアスファルト防水が行われます。

 

  1. 古い防水層の撤去
  2. 雨溜まり補修
  3. 下地処理
  4. プライマーの塗布
  5. 防水シートの施工
  6. 改修用ドレンの取付け
  7. トップコート塗布~完成

1、古い防水層の撤去

まずは古い防水層を撤去していきます。

撤去をしっかりと行うことで、施工の質が高まります。

 

ちなみに施工箇所の劣化状況によっては、古い防水層を撤去せずに施工を行うケースもあります。

2、雨溜まり補修

屋上の勾配が悪く雨が溜まってしまう場合は、アスファルト防水を施す前に補修しておきます。

3、下地処理

下地を補修したり、清掃したりします。

 

下地処理後は十分に乾燥させます。

4、プライマーの塗布

下地と防水材をくっつけるためにプライマー(ボンド)を塗ります。

 

刷毛やローラーを使って、均一に塗っていきます。

5、ルーフィングシートの施工

ルーフィングシートを施工します。

 

まずはガスバーナーでルーフィングシートの裏面と下地をあぶります。

溶けたらルーフィングシートを押し広げ、貼り合わせていきます。

 

屋上のコーナー部分は、もう一層多く増し張りをすることで強度を高めます。

6、改修用ドレンの取付け

既存のドレンに、新たな改修用ドレンを取付けます。

ちなみに「ドレン」とは、屋上に雨水や汚水などを排水するための管や溝、または部品のことを言います。

7、トップコート塗布~完成

最後に、防水材の保護や色付けのためにトップコートを塗って完成です。

アスファルト防水以外の防水工事は?

 

防水工事にはアスファルト防水以外の種類もありますので、ここでご紹介していきましょう。

ウレタン防水

液体状のウレタンを塗って防水する方法です。

 

塗る場所の広さに関わらず行えて、複雑な形の場所にも使えます。

 

ただしアスファルト防水よりも防水性能は低めで、施工後に乾燥するまで時間もかかります。

シート防水

塩化ビニール製や合成ゴム製のシートを貼って防水する方法です。

 

安価で手軽に行なえるのが特徴ですが、アスファルト防水などと比べると耐久性が低めです。

FRP防水

プラスチック塗料を塗る方法です。

乾燥後は光沢が出て綺麗な仕上がりになります。

 

ウレタン防水と同じく、塗る場所を問いません。

 

ウレタン防水よりも固くや摩擦にも強いですが、ヒビ割れやすいのでアスファルト防水よりも耐久性は劣ります。

まとめ

 

アスファルト防水には「熱工法」「トーチ工法」「常温工法」の3種類があります。

 

施工を行う際は、職人の技術レベルや施工箇所の形状に合わせた工法を選ぶことが大切です。

どの工法を行うのかは、施工業者に相談して決めると安心です。

 

施工業者を選ぶ際は、複数の施工業者から相見積もりを取ると、適正価格で防水工事を行なえるでしょう。

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