責任施工方式のメリット・デメリットを解説!設計監理方式との違いは?

大規模修繕

責任施工方式のメリット・デメリットを解説!設計監理方式との違いは?

 

マンションの大規模修繕工事では、「責任施工方式」や「設計監理方式」を選択するのが一般的です。

 

大規模修繕工事を行うには専門的な知識が必要ため、建築士事務所やコンサルタント会社などの協力を仰ぐケースが多いです。

 

ただし大規模修繕工事では、適切なパートナーを選びが重要です。

なかには裏で談合を行うような、悪質な業者も存在しているので要注意。

 

そこでこの記事では、マンションの大規模修繕工事で主流になっている「責任施工方式」のメリットやデメリットを詳しく解説していきます。

責任施工方式(管理会社型)とは

 

責任施工方式とは、マンションの管理組合が選んだ施工会社に、大規模修繕工事の工程をすべて任せる方式です。

修繕計画の立案や見積もりなどもすべて施工会社が行います。

責任施工方式のメリット・デメリット

責任施工方式には、メリットやデメリットがあります。

 

事前にメリットやデメリットを把握しておけば、知識不足による思わぬトラブルを避けられるでしょう。

責任施工方式のメリット

責任施工方式には、次のようなメリットがあります。

工事に一貫性がある

責任施工方式では大規模修繕の計画から施工、アフターフォローまでを1つの施工会社に依頼できるため、複数の業者との意見の食い違いが生まれません。

 

建築士事務所やコンサルタント会社、施工会社などの間での意思疎通が上手く図れないことによって起こる施工ミスやトラブルを回避できるでしょう。

 

万が一施工ミスが合った場合は、責任がある施工会社に連絡するだけで解決できます。

コンサルタント費用が必要ない

施工会社が修繕計画なども全て行うので、コンサルタント会社へ相談する必要がありません。

 

コンサルタント費用は工事全体の10%程度になることもあるので、「大規模修繕の費用をできるだけ抑えたい」という場合にもおすすめです。

責任施工方式のデメリット

責任施工方式には、以下のようなデメリットもあります。

価格が割高になる

責任施工方式では施工会社が工事内容を決め、見積もりなども全て行うので、工事内容や工事費用が適正かどうかをマンション側が判断しにくい傾向にあります。

 

また他の施工会社と争わなくても良いため、競争原理が働かず工事費用が割高になりがちです。

 

特にマンションの理事会や修繕委員会に大規模修繕工事について詳しい人がいない場合は、施工会社が価格を吊り上げやすくなるので注意が必要です。

管理会社と施工会社の談合が行われる場合もある

責任施工方式では、管理会社が主導して工事を進めることも可能です。

しかしその場合は、管理会社と工事を依頼する施工会社との間で「談合」が行われる可能性を否定できません。

 

管理会社と裏で繋がっている施工会社が高めの価格設定をすることで必要以上の利益を上げ、その謝礼として管理会社にバックマージンを渡しているケースがあるのです。

 

これではマンションの管理組合が費用を余計に出さなければならず、損をしてしまいます。

 

責任施工方式では、信頼できる管理会社や施工会社を選ぶことが重要です。

手抜き工事に注意が必要

基本的に施工会社に工事を任せられますが、丸投げは危険です。

手抜き工事やオーバースペックな工事が発生することがあるからです。

 

きちんと工事が行われているか施工会社とコミュニケーションを取り、管理組合はチェックを怠らないようにしましょう。

設計監理方式とは

 

設計監理方式とは、修繕計画や施工会社選びを建築士事務所やコンサルタント会社などの専門家に依頼し、工事は別の施工会社に依頼する方法です。

工事はゼネコン系の建設会社や塗装会社、防水会社などが取り仕切ります。

 

工事後の検査も専門家が行うので、手抜き工事が発生しにくいメリットがあります。

設計と施工が分離しているので、施工会社を公平に選びやすいのも良いポイントです。

 

現代では、この設計監理方式が主流です。

 

設計監理方式には、50戸前後のマンションなら300万円前後のコンサルタント費用がかかるでしょう。

 

責任施工方式との違い

先ほども触れましたが、設計管理方式は設計と施工が分離しているのが特徴です。

 

一方、責任施工方式は設計から施工までを一括して施工会社に任せます。

 

それぞれの方式の違いを、以下の表に簡単にまとめてみます。

 

方式

責任施工方式

設計管理方式

工事の透明性

チェック機能が働きにくい

透明性あり(ただし談合に注意)

施工会社の選定

自分たちで行う

コンサルタントが行う

費用

工事費用が割高になる(設計管理方式よりは安め)

コンサルタント費用がかかる

責任の所在

分かりやすい

設計と施工のどちらに責任があるのか曖昧になりやすい

管理組合の手間

多め

少ない

 

責任施工方式も設計管理方式もそれぞれメリット・デメリットがあるので、どちらの方式が適しているのか、組合内で十分に検討する必要があるでしょう。

その他の方式について

 

マンションの大規模修繕工事では、これまでご紹介して来た「責任施工方式」と「設計監理方式」が一般的ですが、次のような方式もあります。

 

  • CM方式
  • コストオン方式
  • プロポーザル方式

CM(コンストラクション・マネジメント)方式

CM方式とは、発注者であるマンション側のマネージャーが、大規模修繕工事のマネジメントを行う方式です。

 

プロのコンストラクション・マネージャーが、発注者の視点から設計や発注、工程管理などをサポートしてくれます。

工事費用や発注プロセスが透明化するので、お金の流れも明確になります。

 

「大規模修繕工事の費用を削減したい」「工事の品質を落としたくない」というかたにもCM方式はおすすめです。

 

ただしCM方式にはデメリットもあります。

マンション側と施工会社の間にマネージャーが介入するので、その分だけ打ち合わせや連絡、意思決定に手間がかかります。

 

工事費用などもその都度承認しながら大規模修繕を進めていくので、工事期間が長くなりがちです。

 

CM方式は日本ではまだまだマイナーな方式なので、採用する場合は事前に十分に検討する必要があるでしょう。

コストオン方式

コストオン方式とは、マンションの管理組合が施工会社を選んだあとに、さらに費用を上乗せ(コストオン)して管理会社と請負契約を結ぶ方式です。

この時、契約を結ぶのは管理会社とだけです。

 

工事価格は管理組合と施工会社が直接話し合いで決めるため、管理会社が談合などの不正行為を行うのが難しくなります。

 

大きなデメリットはないと言われていますが、管理会社と請負契約を結ぶ分の費用は上乗せしなければなりません。

プロポーザル方式

プロポーザル方式は、複数の施工会社で相見積もりを取るだけでなく、それぞれの施工会社に工事内容も提案してもらう方式です。

 

価格の比較が中心となる競争入札よりも、技術面での比較が行いやすいのが特徴です。

 

ただし複数の施工会社とのコミュニケーションに手間がかかるため、施工会社を選ぶまでに時間がかかってしまうデメリットがあります。

まとめ

 

責任施工方式や設計監理方式にはそれぞれメリットやデメリットがあるので、自分たちのマンションに適した方式を選びましょう。

 

国内では設計監理方式が主流です。

責任施工方式はどちらかというと、大規模マンションよりも小規模マンションに適しています。

 

また大規模修繕の際は業者の不正が起こる可能性もあるので、しっかりとチェック機能が働く仕組みづくりが大切です。

信頼できる管理会社や施工会社を見つけて、ぜひ大規模修繕工事を成功させてくださいね。

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