改修ドレンとは? 防水-東京

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2021/03/22

改修ドレンとは?雨漏り対策の鍵!種類・選び方のポイントをプロが解説

建物の屋上やベランダの防水改修工事において、「改修ドレン」は雨漏りを防ぎ、建物の寿命を延ばすために非常に重要な役割を果たします。しかし、その種類や選び方について詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。

この記事では、改修ドレンの基本的な役割から、主要な種類とその特徴、そして現場状況に合わせた最適な選定方法まで、分かりやすく解説します。

改修ドレンとは?その役割と重要性について

改修ドレンは、既存の建物の屋上やバルコニーなどに設置されている古い排水口(ドレン)の上に、新たに取り付ける排水部品のことです。
経年劣化したドレン周りは雨漏りの原因となりやすいため、防水改修工事の際に新しい防水層と確実に接続し、排水機能を回復・向上させる目的で設置されます。単に雨水を流すだけでなく、建物の防水性能を長期的に維持するために不可欠な要素です。
 

改修ドレンの主な役割:

  • スムーズな排水

屋上やバルコニーに溜まった雨水を効率的に排水溝へと導きます。
 

 

  • 防水層との確実な接続
    新しい防水層の端部と排水口を一体化させ、水の浸入経路を完全に塞ぎます。
     

 

  • 漏水リスクの低減
    既存ドレンの劣化部分をカバーし、ドレン周りからの雨漏りを防止します。
     

 

  • 建物の保護
    排水不良による水たまりや漏水は、建物の躯体(コンクリートや鉄骨)を劣化させる原因となります。改修ドレンはこれを防ぎ、建物の耐久性を維持します。
     

改修ドレンの重要性:

防水改修工事では、新しい防水層を施工するだけでなく、排水口周りの処理が極めて重要です。どんなに高性能な防水材を使用しても、ドレン周りの処理が不適切だと、そこから水が浸入し、結局は雨漏りにつながってしまいます。
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改修ドレンは、この重要な部分の防水性を確実に担保するためのキーパーツと言えます。
劣化したドレンをそのままにして防水工事を行うと、早期に不具合が発生する可能性が高いため、改修ドレンの設置は、防水改修工事の効果を最大限に引き出し、建物を長期的に保護するために必須の工程なのです。

改修ドレンの主要な種類とそれぞれの特徴

改修ドレンは、設置場所の状況や求める性能に応じて最適なタイプを選ぶ必要があります。ここでは、防水改修工事で一般的に使用される主要な3つの種類の改修ドレンについて、それぞれの構造、メリット、そして注意すべき点を解説します。
 

差し込み型ドレン:
このタイプは、既存の排水管の内側に新しいドレン本体を差し込んで固定する方法です。主に鉛や塩ビ製の筒状の形状をしており、先端には新しい防水層と確実に接着させるためのツバ(フランジ)が付いています。

メリット:

  • 施工性の高さ
    比較的簡単な手順で設置できるため、工期の短縮につながります。特別な下地処理が不要なケースも多く、コストを抑えやすい点が魅力です。
     
  • 汎用性
    様々な口径の既存排水管に対応できるよう、幅広いサイズの製品が用意されています。
     

注意点:

  • 適合性の確認
    既存排水管の内径や形状、内部の状態(錆や異物)によっては、うまく差し込めない、または十分な固定力が得られないことがあります。事前の詳細な調査が不可欠です。
     
  • 排水能力
    既存管の内側に設置するため、排水できる有効断面積が若干小さくなる可能性があります。

    かぶせ型ドレン:

既存の排水口全体を上から覆うように設置するのが、かぶせ型ドレンです。既存ドレンの口径や形状に左右されにくく、特に既存ドレン周りに損傷が見られる場合に有効な選択肢となります。

メリット:

  • 対応力の高さ:
    既存ドレンの縁が欠けている、特殊な形状であるといった場合でも、上からカバーすることで対応可能です。
  • 防水性の確保:
    防水層との接着面(ツバ)を広く取れる設計のものが多く、確実な防水処理が期待できます。
     

注意点:

  • 段差の発生
    既存ドレンの上に被せる構造上、ドレン周りに段差が生じることがあります。水たまりができないよう、設置高さの調整や周囲の防水層の納まりに工夫が必要です。
     
  • 下地処理
    製品によっては、設置前に既存防水層を部分的に撤去したり、下地の調整が必要になったりする場合があります。
     

密着型ドレン (下地固定型):
このタイプは、既存の防水層や劣化したドレン周りを一旦撤去し、露出させた下地(コンクリートなど)に直接ドレン本体をアンカーボルトなどで強固に固定する方式です。最も確実で信頼性の高い防水性能を求める場合に採用されます。

メリット:

  • 最高の防水信頼性
    下地とドレン本体、そして新しい防水層が一体化するため、水の浸入経路を根本から遮断できます。既存ドレンの状態が極めて悪い場合に最適です。
     
  • 長期的な安心感
    確実な固定と防水処理により、長期にわたって安定した排水性能と防水性能を維持できます。
     

注意点:

  • 施工の手間とコスト
    既存防水層の撤去、下地処理、アンカー固定など、他のタイプに比べて工程が多く、時間と費用がかかります。
     
  • 専門技術
    確実な施工のためには、高度な専門知識と技術が要求されます。
     

これら以外にも、特定の防水工法に特化した専用ドレンや、耐食性・耐候性に優れたステンレス製や鋳鉄製のドレンなども存在します。現場の状況や要求される性能を十分に考慮し、最適な種類を選択することが、改修工事の成功に繋がります。

 

現場状況に応じた最適な改修ドレンの選定方法

改修ドレンは種類ごとに特徴が異なるため、設置する現場の状況を正確に把握し、最も適したタイプを選ぶことが重要です。選定を誤ると、期待した防水性能が得られなかったり、施工不良の原因になったりする可能性があります。

以下のポイントを総合的に考慮して、最適な改修ドレンを選びましょう。
 

選定のポイント:

既存ドレンの状態確認:

  • 形状と口径
    既存ドレンがどのような形状(丸型、角型など)で、内径・外径はいくつか。差し込み型を選ぶ場合は特に重要です。
     
  • 材質
    鋳鉄製、塩ビ製、鉛製など、材質によって適合する改修ドレンや施工方法が異なります。
     
  • 劣化状況
    錆、ひび割れ、変形、詰まりなどがないか。劣化が激しい場合は、差し込み型は避け、かぶせ型や密着型を検討する必要があります。損傷が大きい場合は、密着型で根本的にやり直すのが最も確実です。

 

改修後の防水層の種類:

シート防水、塗膜防水、アスファルト防水など: 施工する防水層の種類によって、相性の良い改修ドレンの材質(塩ビ製、鉛製、ゴム製など)や形状(ツバの広さ、材質)が異なります。
防水材メーカーが推奨する改修ドレンを使用するのが一般的です。

 

求められる防水性能と耐久性:

建物の用途や立地条件、期待する耐用年数に応じて、必要な防水性能レベルを判断します。より長期的な安心を求める場合や、絶対に漏水させたくない重要な箇所には、密着型などの信頼性が高いタイプが推奨されます。

 

施工性(工期とコスト):

予算や工事期間に制約がある場合は、比較的施工が容易でコストを抑えやすい差し込み型やかぶせ型が選択肢となります。
ただし、安易な選択は避け、長期的な視点でコストパフォーマンスを考えることが重要です。密着型は初期コストは高いですが、最も確実な方法と言えます。

 

排水能力の確保:

地域の降雨量や屋根面積を考慮し、十分な排水能力を持つ口径の改修ドレンを選びます。差し込み型は既存管よりやや口径が小さくなる点に注意が必要です。

 

これらの要素を専門業者とよく相談し、現場調査の結果に基づいて最適な改修ドレンを選定することが、防水改修工事を成功させるための鍵となります。

 

まとめ

この記事では、建物の防水性能を維持し、雨漏りのリスクから守る上で極めて重要な役割を担う「改修ドレン」について、その基本的な役割から、主要な種類である「差し込み型」「かぶせ型」「密着型」それぞれの特徴、そして現場の状況に合わせた最適な選定方法まで詳しく解説してきました。
 

劣化したドレン周りは雨漏りの一般的な原因箇所であり、防水改修を行う際には、新しい防水層と排水口を確実に接続する改修ドレンの設置が不可欠です。

改修ドレンにはいくつかの種類があり、それぞれにメリットと注意点があります。
「差し込み型」は施工が比較的容易ですが、既存の排水管の状態によっては適用が難しい場合があります。

「かぶせ型」は既存ドレンの状態が悪くても対応しやすい一方で、設置後の段差に配慮が必要です。
そして「密着型」は最も高い防水信頼性が期待できます*が、その分、施工には手間とコストがかかります。

どの改修ドレンが最適かは、既存ドレンの状態、新たに施工する防水層の種類、建物に求められる性能、そして工期や予算といった施工条件などを総合的に考慮して判断する必要があります。
 

適切な改修ドレンを選び、専門的な知識に基づいた正しい施工を行うことこそが、防水改修工事の効果を最大限に高め、大切な建物の資産価値を長期的に守るための鍵となります。
ドレン周りの状態判断や最適な部材の選定は専門的な知識を要するため、防水改修をご検討の際には、まず信頼できる専門業者に現場調査と最適な工法の提案を依頼することをおすすめします。

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